バスケットボールくすぐり受難

第二章

姑息な攻撃

ブーーーー。
ブザーの音とともに試合が始まった。

「えいっ！」

もえが持ち前の高さでジャンプボールを制し、桜ヶ丘ボールで試合が始まった。

「ナイスもえ！行くよ！」

ひまりの掛け声で、攻撃のフォーメーションに拡がる。

「さくら！」
「みゆ！」

ひまりから、さくら、みゆへとボールが渡され、みゆが持ち前のスピードで一気に前線へと駆け上がる。

「まゆっ！」

みゆからゴール付近のまゆへボールが渡る。

「任せて！」

まゆがシュートの体制をとり、ボールを放とうとしたまさにその時、

つんっ

「ひゃっ…」

相手選手の細い指がまゆの脇を突き、まゆは反射的に両腕を閉じてしまった。体制を崩して放ったシュートは、ボードに当たり、胡蝶栗女学園のメンバーにボールが渡った。

「まゆ、どんまい！切り替え！」

ひまりの声に我に返るまゆだったが、この時感じた嫌な予感は的中することとなる。

胡蝶栗女学園の速攻でボールは桜ヶ丘中学のゴール前まで運ばれてしまう。

ゴール付近のフリーの選手にボールが渡りそうになった時、ひまりがなんとか手を伸ばし、ボールの軌道を変える。

ボールは相手選手ともえの中間に転がる。もえは倒れ込みながらも、相手選手より一足早くボールにたどり着き、胸に抱き寄せる。

「このボールは渡さない…！」
相手に奪われないよう、もえは倒れ込みながらも、ボールをしっかり抱え込む。
しかし、そのとき、

むにゅぅっ

「んぁっ」

いきなり相手選手がもえの胸を鷲掴みにする。予想外な刺激に驚き、もえはボールを離しそうになるが、必死にボールを死守する。

「あら、なかなかしぶといのね」
「なんなの…んぁぁ…！」

相手選手は、慣れた手つきでもえの両胸を揉みしだく。味わったことのない感覚に、もえは幾度もボールを離しそうになるが、必死に耐えている。

「ほら、早くボールを離しなさい」
「このボール…はぁっ…んっ…絶対…離さない…」
「もう、仕方ないわね」

そういうと、相手選手は揉みしだくのを止め、人差し指と中指を少しずつ閉じていき、もえの両乳首を優しく挟み込む。

クニクニッ

「んぁぁっ……だめぇぇっ…！」

甘い痺れがもえを襲い、ついにもえはボールを離してしまった。

すかさず相手選手がボールを奪い、ゴール前でフリーの状態でシュートを打たれ、あっさりと2点を奪われてしまった。

「なんなの…このチーム…」
相手チームの姑息なやり方に怒りを感じるひまりだったが、この後更なるくすぐり地獄が彼女たちを待ちうけていたのである。