上 下
38 / 75
第四章 クァイデの危機、決死の奥義

2

しおりを挟む


「無限の彼方へさぁ行くぞォォォォォォオ!」

 ドゴンと地面が割れると同時に、嶺二が空へ飛び出た。
 目標とする場所は高く上空に浮く浮遊都市。崩れ落ちている破片を足場に、嶺二は一気に距離を詰める。

「うおっ……!」

 炎の塊が無数に迫ってきた。しかし嶺二が引いたのは拳。

「エクスプロージョンには……エクスプロージョンパンチだコラァ!」

 爆発すると、吹き飛んだのは嶺二。

「こりゃ……やべ――」

 その体は、次に迫った炎塊に包まれた。

「が……あ……」

 炎の中で、影となった嶺二が炭と成り果てるのは時間の問題か。敵の姿を見ずして、進行は食い止められた。

「お前たち! あの炎を掻き消せ!」
「「「おう!」」」

 嶺二を包んでいる炎へ向けて手を伸ばしたのは先遣隊。直後に濃密な光がビーム状にそこへ噴射される。
 四人の力を以て消滅した炎の中から、嶺二が力なく落下し、それをアルバが受け止めた。

「嶺二!」
「だ、大丈夫だ……へへっ」

 瞳孔が定まっていない、皮膚は所々が黒く焦げ、酷い箇所では穴が空いている。

「即時撤退!」

 先遣隊が降り注ぐ炎から背を向けた時だった。

「だァれぇぇ?」

 不気味に伸びる声を聞いたアルバは、不意に止まる。額に汗が垂れ、ゆっくりと振り向いた所に。

「しまった……」

 袖口の広い薄手のローブに身を包み、生気のない瞳でこちらを見つめている女性。その姿を見た先遣隊は一様に身震いした。

「私の邪魔をしようとしてたのは……だァれぇぇ?」

 力なく突き出した指先から走った、一瞬の閃光がシウとミィの胸を貫く。

「がはっ……!」
「ぐっ……」
「シウ! ミィ!」

 落下していく二人を見たアルバが叫ぶと、怒りを露わにしたのは猪の刺繍のシシ。

「貴……様ァァァァァ!」
「やめろ、シシ!」

 一瞬で間合いを詰めたシシは、屈強な右肩を前に出し、そのまま突進。

「獅子の序章! 【喜】!」

 その右肩が、対象の懐に深く抉りこんだ。

「おゥえぇ!」

 くの字に曲がったそれを休ませることなく、次にシシはその首を両手で掴むと背を仰け反らせ。

「一章! 【努】!」
「かはァ……!」

 割れるような音を発した頭突き。しかし両手で掴んだ首を逃がすことなく、さらに。

「二章! 【哀】!」

 離した片手で顔面を掴み、二本の指は目を突いている。それを真下に引き剥がした。

「キアァァァァア!」

 鼓膜を着くような甲高い悲鳴。しかしシシはまだ止まらない。

「三章…………【楽】!」

 右手に深く茶色の毛が生えたと同時に、不自然なほどに腕の体積が増す。その手先はまるで何かを掴み取らんと広げられていた。

「ハヒャっ…………ス……ハっ……」

 腹部を貫通した屈強な腕の先端では、心臓が握られている。

「ふん!」

 それは飛沫を散らせて握り潰された。

「姿を現せばこの程度であったか……」

 そう言ったシシの体が、落下していく。

「シシ……?」


 狼狽するアルバの目には、落下していくシシの体躯。その上空で、彼の頭をお手玉のように掌で跳ねさせている……奴。無傷であった。

「はハははハ! 弱~い弱~い。……ぽい!」

 シシの頭が、粗末に放られた。

「貴様……確かに心臓を……!」
「ん~? 心臓ぅ? それってェ……これのことぉ?」

 彼女は右手で自分の胸を突くと、そこから心臓を取り出して見せつける。

「なっ……」

 またお手玉のようにして遊びながら。

「この食べ物……心臓っていうんだァ~?」

 言って、噛みちぎると今度は不思議そうに、顎に指を当てて。

「そういえばァ……他人の心臓ってぇ……どんな味がするのぉ~!?」

 狂気に満ちた笑みに、アルバの冷や汗は止まらない。
 彼女が普通の生命活動を行っていないことは明らかで、心臓を食べ物のように思っているくらいだ。このような相手に話し合いをしようなど、今となってはそれを提案したマリアのことが馬鹿馬鹿しく思えてくる。

「退くこと……適わぬか」

 呟いたアルバの腕に、手が乗る。

「嶺二……!」
「ったく……キィーキィーとうるせぇ女だ」

 嶺二は付近に浮遊する大地の破片を指さす。

「そこに降ろしてくれ」
「立てるのか?」
「大丈夫だ」

 見るにも無惨な姿でありながらも、平気で立ってみせる嶺二こそ、心臓とは何かと問うてきそうだ。


「サンキューなアルバ。他の三人は……なるほど。――ってことは」

 嶺二はピシッとソレを指さして言う。

「さてはお前、めちゃくちゃ強ぇな?」

 今更な発言を堂々と言ってみせた嶺二にツッコミを入れる者などおらず、それに対し不気味に笑ったのは。

「キャハハ……! ちんちん丸見えなんだけどぉ~」

 彼女の言う通り、嶺二は何をも包み隠さぬ姿となっている。無理もないだろう、あれほどの炎に焼かれたら、いくらレラの作った丈夫な服でも耐えられない。そのおかげで、嶺二は焼き尽くされることなく立っているのだ。
 このような姿になっても尚、立ち向かわんと勇姿を発揮している彼に文句を言いたい者がいるのならば、是非とも名乗り出てほしいところだ。

「心臓のことはろくに知らねぇくせに、チンチンは知ってるんだな? もしかしてお前にも付いてんのか?」
「見てみるゥ?」

 そこで、アルバの手が肩に乗る。

「嶺二、何を談笑している」
「時間、稼いでんだ」

 小声で答えた嶺二は、今度は親指で自分をさすと。

「俺の名前は嶺二。お前は?」
「名前ェ……? それ、なァにぃ?」

 首を傾げる彼女に、嶺二は簡単に説明する。

「名前ってのは……例えばお前が嶺二って呼ぶと、俺が『ハァァイ!』って…………まぁ、なるやつだ」

 伝わったのだろうか。

「なるほどねェ……ヒヒッ。じゃあ私の名前はァ……」

 彼女はイタズラな笑みを浮かべてから。

「ぱらみみあねこのけいぬのけやっほいやっほいうまうまちんちん~」

 沈黙。

「えっと」

 嶺二が困ったように頬をかくと。

「キャハハ~! 困ってる困ってるぅ~。ざーんねんっ。私に名前なんてありませぇ~ん」
「じゅげむ」
「……へ?」

 嶺二は指さして言う。

「お前の名前は『じゅげむ』だ」
「じゅげむ……?」

 由来は何なのか……何であれ彼のネーミングセンスからネジ一本抜けていることは明らかだろう。咄嗟にこれほど似合わない名前を口に出せてしまうのだから。

「まぁ何でもいいけどねェ~。そっか~私はじゅげむかぁ~。……自己紹介も済んだことだしぃ」

 じゅげむの指先が、嶺二に向く。

「死んで……?」

 シウとミィの胸を貫いた時と同じ、一瞬の閃光。嶺二はそれをヒョイと躱す。

「あ……れぇ?」
「威力は充分だが、遅いぜ?」

 嶺二は日本軍と戦っていた経験から、弾丸も避けられるほどの動体視力を持っている。彼女の魔法は、それを下回っているということだろう。
 それにしても、弾丸を避けることは普通では有り得ないが。

「さっきのドデカい火の玉でも投げて来りゃ、話は別だがな」

 なぜ自分が不利になるようなことを自ら話すのか。

「じゃあ……お望み通り……」

 じゅげむは両手を上げて、そこに炎を。

「あ、れぇ?」
「だから、遅いって言ってんだよ!」

 嶺二の拳は既に眼前。じゅげむは遠く吹き飛んだ。

「おわっと……!」
「嶺二!」

 空を飛べない嶺二は足場を無くして落下しかけるも、アルバが受け止める。

「ったく……空中だと戦い辛いな」
「嶺二、俺の全てを、お前に託してもいいか?」
「ん? どういうことだ」
「俺は、他人へ魔力を流し込む能力を持っている。お前に魔力を流し込めば空を飛べるということだ」

 嶺二は一瞬、ポカーンとするも、納得したような顔で言う。

「なるほど、お前らお得意のトンデモ超能力ってやつか。いいぜ? だが、言っておくが俺は人間だ、いけるのか?」
「問題ない」

 アルバの体が光を発した。

「うおお……分かるぜこの感じ。こういう光が出てくるのは、とりあえず何でもアリって時だ!」
「流し込むぞ……嶺二」
「バッチ来い!」

 今度は嶺二の体が光を帯び、アルバから輝く通路が形成される。しばらくすると。

「お、おいアルバ!」
「後は……任せた」

 魔力を失ったアルバは、力なく落下していく。
 その下で魔法陣のようなものが展開したのを見た嶺二は、安心したように笑う。

「へへっ。どうやらマリアのやつ、準備が整ったみてぇだな」
「つ~か~れ~た~」

 その声で、嶺二の目付きが引き締まる。
 肩を落として気だるげに現れたじゅげむは、ニヤリと口角を歪ませた。

「君といたら、退屈しなくて好きぃ」
「奇遇だな。俺もお前といると、退屈しなくて済みそうだ」

 嶺二の足は震えている。これは恐怖から来るものではなく、まだ魔力による飛行に慣れていないため。機敏な動きをするには時間がかかるだろう。

「あ、れぇ? 君の体から魔力を感じるなぁ~? あ、ふーん……そういうことねェ~」

 何やら理解したようなじゅげむは、今度は愉快そうに笑った。

「あはハははハ! そんなので動けるのォ? まぁ、初めて魔力を使ったにしてはぁ……浮いてるだけでも上出来かなぁ」

 痛いところを突かれる嶺二だが、それでも彼は笑い返す。

「はっはっは! しかしだ! もしも俺が天才だったらどうなる?」
「天才ならぁ、すでに動き回れるはずだよ……ねぇ!」

 また、一瞬の閃光。

「あ、れぇ?」

 じゅげむにかかる影は、拳を引いていた。

「大正解だぜコラぁぁあ!」
「はぶっ――」

 地上に向かって飛んでいくじゅげむに、嶺二はすぐに追いつくと、ちらりと地上を見てから彼女を蹴り飛ばす。

「これでいいんだっけか?」

 その先には闇と金色の巨大な魔法陣が二つ、向かうじゅげむに対面していた。

「ソール、シェミル、かませぇ!」

 無慈悲にも、濃密な光がじゅげむに向かって放たれる。龍のようにうねりながら進む二色の柱が、じゅげむを飲み込んだ。

「おっとと!」

 嶺二も危うく飲み込まれそうになるが、垂れ下がっている股間を包んで回避。

「こりゃ、ひとたまりもねぇな」

 嶺二は地上へ向かい、皆のいる所へ。
 着地早々にレラに引っぱたかれた嶺二だが、すぐに服を生成してもらいご機嫌な様子。
 濃密な光は、マリアの合図で止められた。

「お前たち無事だったのか」
「無事……はい、まあ」
「ターシャに助けてもらった。彼女はとんでもなく優れた癒術師だ」

 首を落とされたシシと、胸を貫かれたシウとミィは無事だ。加えてアルバは平常に立っている。
 ターシャがとてとて走って嶺二に駆け寄って手をかざした。

「嶺二さん……ひどい火傷なのです。治療しますね」
「んなもん、唾……」
「つけても治りません!」

 まるでゾンビのような姿となっている嶺二はそれでも元気いっぱいのようだ。そんな姿の嶺二を躊躇なく殴るレラも彼のことをよく理解している。
 ツヤツヤになった嶺二は拳を叩いて。

「よし! 帰るか!」
「まだだ」

 言ったのはマリア。その視線の先に立っているのは、じゅげむだ。

「あああぁアぁぁアぁアぁぁあああアアぁあ!」

 その奇怪な声音では、笑っているのか怒ってるのか分からない。状況をかんがみれば、怒っているのだろうが。

「ま。このくらいで伸びてもらっちゃ、やり甲斐がねぇってもんだ」

 前に出ようとした嶺二が、マリアに制止される。

「あ? 何だこの手は。まさか、まだ話し合いとか言うんじゃねぇだろうな」
「待ての手だ。お前は少し休め、ユミコに行かせる」
「なるほど。ユミコか……そりゃいい。きっとユミコならワンパンだぜ」

 嶺二は振り返って、親指で背後をさす。

「ユミコ、出番だ。じゅげむに一発かましてやれ」
「オーケーだ」

 一瞬にして、嶺二の横を通過したユミコは、拳を引いてじゅげむに直進。

「嶺二。じゅげむとは奴の名前か?」
「ああ。変な名前だよな」

 自分で名付けておいてその言い様とは。

 嶺二は自信満々の笑みでユミコの背を見守る。育ての親のような優しい眼差しで。

「俺直伝! 絶対倒すパンチだ! ユミコ!」

 一撃で、それは粉砕した。

「だーはっはっは! …………………は?」

 ユミコは嶺二を見つめている。相も変わらずボーっとした瞳で。
 地面に転がったその頭を踏み潰したのはじゅげむ。

「あーあ。壊れちゃった……せっかくのおもちゃが……ぐすん」

 微動だにしていなかったじゅげむ。それなのに攻撃を繰り出したユミコが粉砕してしまった。
 レラは膝を落として、ユミコの破片を震えた瞳で見つめる。

「ユミコ……ユミコが……」
「ターシャ、すぐに治癒魔法だ!」
「ご、ごめんなさい。ゴーレムは生命体ではありませんので……私にはどうにも……」

 嶺二を苦戦させたユミコが一瞬にして散った。今のじゅげむは、先ほどまでの彼女と比べて段違いに強くなっているだろう。見ただけでわかる。じゅげむは今、激怒しているのだと。
 目元に浮き出た血管が、それを物語っていた。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

最低最悪の悪役令息に転生しましたが、神スキル構成を引き当てたので思うままに突き進みます! 〜何やら転生者の勇者から強いヘイトを買っている模様

コレゼン
ファンタジー
「おいおい、嘘だろ」  ある日、目が覚めて鏡を見ると俺はゲーム「ブレイス・オブ・ワールド」の公爵家三男の悪役令息グレイスに転生していた。  幸いにも「ブレイス・オブ・ワールド」は転生前にやりこんだゲームだった。  早速、どんなスキルを授かったのかとステータスを確認してみると―― 「超低確率の神スキル構成、コピースキルとスキル融合の組み合わせを神引きしてるじゃん!!」  やったね! この神スキル構成なら処刑エンドを回避して、かなり有利にゲーム世界を進めることができるはず。  一方で、別の転生者の勇者であり、元エリートで地方自治体の首長でもあったアルフレッドは、 「なんでモブキャラの悪役令息があんなに強力なスキルを複数持ってるんだ! しかも俺が目指してる国王エンドを邪魔するような行動ばかり取りやがって!!」  悪役令息のグレイスに対して日々不満を高まらせていた。  なんか俺、勇者のアルフレッドからものすごいヘイト買ってる?  でもまあ、勇者が最強なのは検証が進む前の攻略情報だから大丈夫っしょ。  というわけで、ゲーム知識と神スキル構成で思うままにこのゲーム世界を突き進んでいきます!

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる

農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」 そんな言葉から始まった異世界召喚。 呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!? そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう! このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。 勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定 私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。 ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。 他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。 なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。

俺だけに効くエリクサー。飲んで戦って気が付けば異世界最強に⁉

まるせい
ファンタジー
異世界に召喚された熱海 湊(あたみ みなと)が得たのは(自分だけにしか効果のない)エリクサーを作り出す能力だった。『外れ異世界人』認定された湊は神殿から追放されてしまう。 貰った手切れ金を元手に装備を整え、湊はこの世界で生きることを決意する。

いきなり異世界って理不尽だ!

みーか
ファンタジー
 三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。   自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!

婚約破棄された検品令嬢ですが、冷酷辺境伯の子を身籠りました。 でも本当はお優しい方で毎日幸せです

青空あかな
恋愛
旧題:「荷物検査など誰でもできる」と婚約破棄された検品令嬢ですが、極悪非道な辺境伯の子を身籠りました。でも本当はお優しい方で毎日心が癒されています チェック男爵家長女のキュリティは、貴重な闇魔法の解呪師として王宮で荷物検査の仕事をしていた。 しかし、ある日突然婚約破棄されてしまう。 婚約者である伯爵家嫡男から、キュリティの義妹が好きになったと言われたのだ。 さらには、婚約者の権力によって検査係の仕事まで義妹に奪われる。 失意の中、キュリティは辺境へ向かうと、極悪非道と噂される辺境伯が魔法実験を行っていた。 目立たず通り過ぎようとしたが、魔法事故が起きて辺境伯の子を身ごもってしまう。 二人は形式上の夫婦となるが、辺境伯は存外優しい人でキュリティは温かい日々に心を癒されていく。 一方、義妹は仕事でミスばかり。 闇魔法を解呪することはおろか見破ることさえできない。 挙句の果てには、闇魔法に呪われた荷物を王宮内に入れてしまう――。 ※おかげさまでHOTランキング1位になりました! ありがとうございます! ※ノベマ!様で短編版を掲載中でございます。

うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生

野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。 普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。 そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。 そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。 そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。 うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。 いずれは王となるのも夢ではないかも!? ◇世界観的に命の価値は軽いです◇ カクヨムでも同タイトルで掲載しています。

処理中です...