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63 決闘、魔王VSフィリップ
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「魔王が何で人間の姿してるのよ!」
私が訊くと、魔王と名乗る少年はにこやかな笑みを浮かべながら答えた。
「魔王や悪魔が恐ろしい姿をしているっていうのは人間の偏見だよ。まあ、人間の恐怖心をエネルギーにしている魔族にとってはその方が都合がいいから、人間の想像に任せてるけどね」
「そうなの?」
「確かに人間界における天使や悪魔の姿は人間が創造したものです」
エポスが現れ、話に割り込んできた。
「つまり、人間界では実体がなく、聖女や契約者がいなければ存在できないはず…お前はその少年に憑依したのですか?」
「ふーん、特級天使なのに知らないんだ…魔王はね、人間が覚醒してなるんだよ。お前たち天使が必死で守っているつもりになっている人間がね」
魔王は冷ややかな目でエポスを見た。
「信じませんよ、神が創りし人間から魔王が生まれるなどど…」
エポスは動揺を隠せない。
「信じなくてもいいけど、とりあえず今の状況を何とかしないと、ここにいる人間がみんな死んじゃうよー」
「それは条約違反です。王子の呪いを解こうとする者を殺す事はできないはず!」
「心外だなあ…僕はちゃんとルールに則ってプレイしてるよ。この水攻めアトラクションも、元々ディスティニーランドに用意されてるもので、僕が手を下したわけじゃないし」
「元々あったアトラクションで溺れ死ぬなんておかしいでしょ!」
私は疑問をぶつけた。
「それはモーザー君が色々な装置のスイッチをいじった中で、たまたま水攻めアトラクションの安全装置を切っちゃったからさ」
魔王は楽しげに答えた。
「モーザー、本当なの?」
「だってあれはパテックさんがやれって…」
ドギマギしながらモーザーは言い訳した。
「私がそんなこと言うわけないでしょ!」
「お前、やってくれたな?」
エポスは魔王をにらんだ。
「ちょっとしたオチャメだよ、結果は不確定だったんだからグレーゾーンって事で」
そうしている内にも水位は上がり、ふくらはぎまで達していた。
「ルールに則ってって事は、あんたが負けを認めればゲームクリアなのよね?」
「まあ、ディスティニーランドが決めたクリア条件を満たしたら、今日だけは負けを認めてあげるよ」
「その言葉、忘れないでよ。さあフィリップ、聖剣で魔王を斬っちゃって!」
「分かった。ヤアアアアアア!」
フィリップはバシャバシャと水面を蹴りながら魔王に斬りかかった。が、魔王はその剣を受けても微動だにしない。
「それじゃ効かないな。愛を持ってないと…ガイドブックにも書いてあるでしょ?」
「愛なんて、どうやって持ってるって証明できるのよ?」
「しょうがないなあ…特別に教えてあげる。愛を持ってる証明は勇者とお姫様がキスする事だよ」
「なぜにお姫様限定なわけ?」
「なぜかは知らないけど、ゲームシナリオではそうなってるね」
「あのー…実は、申し込む時に『ドラマチック・ウエディング』コースを選んだんです。最後に勇者とお姫様が結ばれるっていう…」
モーザーが申し訳なさそうに言った。
お姫様はもともと私がやるはずだった役だ。
「モーザー…あんたってヤツは!」
「ごめんなさい、てっきりパテックさんはフィリップと結婚したいんじゃないかと思い込んでたんで…」
「フィリップに恋愛感情はないって、何度言えば分かるのよ!」
「さあ、早くしないと溺れちゃうよ」
魔王が私たちの気を急かす。
「お姫様役と勇者役がキスすればいいんですね?わたしは構いませんけど」
エベルが表情を変えずに言う。
「フィリップ、ここはお言葉に甘えるしかないわ!」
私に促されたフィリップとエベルは近づいていき、息がかかるほどの距離になる。
「エベル、ほっぺとおでこ、どっちがいい?」
「おやすみのキスではないので、ここは口と口を合わせるのが正解だと思われます」
フィリップの的外れな質問にも、エベルは冷静に返した。
「口と口だね、分かった!」
フィリップがまっすぐ顔を近づけると、エベルは鼻がぶつからないように首を傾けた。どこまでも冷静な女だ。
「…できないよ…」
フィリップは急に動きを止めてつぶやいた。
「今更、何言ってんのよ?」
「よく分かんないけど…キスするならレイモンドじゃなきゃいやだ」
これは実質、レイモンドに告白したようなものだ。
「フィリップ様、何をおっしゃるんですか!」
レイモンドの顔が真っ赤になる。
「面白い…」
魔王が指で招くと、レイモンドは宙に浮き、魔王の前へと引き寄せられた。
「このまま彼女の命を奪う事もできるよ。それが嫌なら…フィリップ君、パテックさんを斬ってよ」
魔王が人差し指を振ると、聖剣がオモチャから本物の刃に変化したのが、その輝きで分かった。
よりにもよって私を斬れとは、とんだとばっちりだ。
「エポス、特級天使なんでしょ?黙ってないで何とかしてよ!」
「おっと、特級天使さんには大人しくしておいて貰うよ」
エポスの腕はいつの間にか黒いロープでぐるぐる巻きに拘束されていた。
「しまった、局所結界か!…これでは動けない…」
「さあフィリップ君、僕に君の愛を見せてよ」
少年の姿をした魔王の顔に、おぞましい悪魔の笑いがダブって見えた。
「違うぞ!愛する人のために他人を傷付けることは愛じゃない、愛する人のために自分を犠牲にできることが愛なんだ!」
レイモンドはそう叫ぶと、魔王に抱き付いた。
「フィリップ様、レイモンドが動きを止めている間に魔王を斬ってください!」
「それじゃ、レイモンドまでケガしちゃうよ」
「大丈夫、ギリギリでよけてみせます」
「フィリップ、迷ってるヒマないわよ!」
私の号令をきっかけに剣を振るフィリップ。しかし、その剣は魔王に届かず宙を切った。
「せっかくのクライマックスシーンだったのに、ガッカリさせないでよフィリップ君」
魔王は見下すようにフィリップを見た、が、その表情が引きつる。
「え、何で…」
何かを察したレイモンドが身を離すと、魔王はフラフラと後退した。その胴体は斜めに切り裂かれている。
「その傷は剣ではなく、愛のエネルギーが刃となってできたものです。
愛の刃は、人間をすり抜け、魔族だけを切り裂く…それこそが、お前たち魔族が否定してきた愛の力なのです」
エポスは詩でも朗読するように解説した。
「愛か…なるほど、興味深いね…今日は負けを認めてあげるよ。でも、今度は手加減しないからね…じゃ、また」
魔王は、一瞬にして姿を消した。
「私たち、本物の魔王を倒した?」
私が浮かれて言うと、エポスがすかさず否定した。
「いえ、逃げただけです。魔王であれば、あの程度の損傷なら、すぐに修復してしまうでしょう」
「だったら…魔王!せめて水流を止めていきなさいよー」
水位は腰あたりまで来ていた…
私が訊くと、魔王と名乗る少年はにこやかな笑みを浮かべながら答えた。
「魔王や悪魔が恐ろしい姿をしているっていうのは人間の偏見だよ。まあ、人間の恐怖心をエネルギーにしている魔族にとってはその方が都合がいいから、人間の想像に任せてるけどね」
「そうなの?」
「確かに人間界における天使や悪魔の姿は人間が創造したものです」
エポスが現れ、話に割り込んできた。
「つまり、人間界では実体がなく、聖女や契約者がいなければ存在できないはず…お前はその少年に憑依したのですか?」
「ふーん、特級天使なのに知らないんだ…魔王はね、人間が覚醒してなるんだよ。お前たち天使が必死で守っているつもりになっている人間がね」
魔王は冷ややかな目でエポスを見た。
「信じませんよ、神が創りし人間から魔王が生まれるなどど…」
エポスは動揺を隠せない。
「信じなくてもいいけど、とりあえず今の状況を何とかしないと、ここにいる人間がみんな死んじゃうよー」
「それは条約違反です。王子の呪いを解こうとする者を殺す事はできないはず!」
「心外だなあ…僕はちゃんとルールに則ってプレイしてるよ。この水攻めアトラクションも、元々ディスティニーランドに用意されてるもので、僕が手を下したわけじゃないし」
「元々あったアトラクションで溺れ死ぬなんておかしいでしょ!」
私は疑問をぶつけた。
「それはモーザー君が色々な装置のスイッチをいじった中で、たまたま水攻めアトラクションの安全装置を切っちゃったからさ」
魔王は楽しげに答えた。
「モーザー、本当なの?」
「だってあれはパテックさんがやれって…」
ドギマギしながらモーザーは言い訳した。
「私がそんなこと言うわけないでしょ!」
「お前、やってくれたな?」
エポスは魔王をにらんだ。
「ちょっとしたオチャメだよ、結果は不確定だったんだからグレーゾーンって事で」
そうしている内にも水位は上がり、ふくらはぎまで達していた。
「ルールに則ってって事は、あんたが負けを認めればゲームクリアなのよね?」
「まあ、ディスティニーランドが決めたクリア条件を満たしたら、今日だけは負けを認めてあげるよ」
「その言葉、忘れないでよ。さあフィリップ、聖剣で魔王を斬っちゃって!」
「分かった。ヤアアアアアア!」
フィリップはバシャバシャと水面を蹴りながら魔王に斬りかかった。が、魔王はその剣を受けても微動だにしない。
「それじゃ効かないな。愛を持ってないと…ガイドブックにも書いてあるでしょ?」
「愛なんて、どうやって持ってるって証明できるのよ?」
「しょうがないなあ…特別に教えてあげる。愛を持ってる証明は勇者とお姫様がキスする事だよ」
「なぜにお姫様限定なわけ?」
「なぜかは知らないけど、ゲームシナリオではそうなってるね」
「あのー…実は、申し込む時に『ドラマチック・ウエディング』コースを選んだんです。最後に勇者とお姫様が結ばれるっていう…」
モーザーが申し訳なさそうに言った。
お姫様はもともと私がやるはずだった役だ。
「モーザー…あんたってヤツは!」
「ごめんなさい、てっきりパテックさんはフィリップと結婚したいんじゃないかと思い込んでたんで…」
「フィリップに恋愛感情はないって、何度言えば分かるのよ!」
「さあ、早くしないと溺れちゃうよ」
魔王が私たちの気を急かす。
「お姫様役と勇者役がキスすればいいんですね?わたしは構いませんけど」
エベルが表情を変えずに言う。
「フィリップ、ここはお言葉に甘えるしかないわ!」
私に促されたフィリップとエベルは近づいていき、息がかかるほどの距離になる。
「エベル、ほっぺとおでこ、どっちがいい?」
「おやすみのキスではないので、ここは口と口を合わせるのが正解だと思われます」
フィリップの的外れな質問にも、エベルは冷静に返した。
「口と口だね、分かった!」
フィリップがまっすぐ顔を近づけると、エベルは鼻がぶつからないように首を傾けた。どこまでも冷静な女だ。
「…できないよ…」
フィリップは急に動きを止めてつぶやいた。
「今更、何言ってんのよ?」
「よく分かんないけど…キスするならレイモンドじゃなきゃいやだ」
これは実質、レイモンドに告白したようなものだ。
「フィリップ様、何をおっしゃるんですか!」
レイモンドの顔が真っ赤になる。
「面白い…」
魔王が指で招くと、レイモンドは宙に浮き、魔王の前へと引き寄せられた。
「このまま彼女の命を奪う事もできるよ。それが嫌なら…フィリップ君、パテックさんを斬ってよ」
魔王が人差し指を振ると、聖剣がオモチャから本物の刃に変化したのが、その輝きで分かった。
よりにもよって私を斬れとは、とんだとばっちりだ。
「エポス、特級天使なんでしょ?黙ってないで何とかしてよ!」
「おっと、特級天使さんには大人しくしておいて貰うよ」
エポスの腕はいつの間にか黒いロープでぐるぐる巻きに拘束されていた。
「しまった、局所結界か!…これでは動けない…」
「さあフィリップ君、僕に君の愛を見せてよ」
少年の姿をした魔王の顔に、おぞましい悪魔の笑いがダブって見えた。
「違うぞ!愛する人のために他人を傷付けることは愛じゃない、愛する人のために自分を犠牲にできることが愛なんだ!」
レイモンドはそう叫ぶと、魔王に抱き付いた。
「フィリップ様、レイモンドが動きを止めている間に魔王を斬ってください!」
「それじゃ、レイモンドまでケガしちゃうよ」
「大丈夫、ギリギリでよけてみせます」
「フィリップ、迷ってるヒマないわよ!」
私の号令をきっかけに剣を振るフィリップ。しかし、その剣は魔王に届かず宙を切った。
「せっかくのクライマックスシーンだったのに、ガッカリさせないでよフィリップ君」
魔王は見下すようにフィリップを見た、が、その表情が引きつる。
「え、何で…」
何かを察したレイモンドが身を離すと、魔王はフラフラと後退した。その胴体は斜めに切り裂かれている。
「その傷は剣ではなく、愛のエネルギーが刃となってできたものです。
愛の刃は、人間をすり抜け、魔族だけを切り裂く…それこそが、お前たち魔族が否定してきた愛の力なのです」
エポスは詩でも朗読するように解説した。
「愛か…なるほど、興味深いね…今日は負けを認めてあげるよ。でも、今度は手加減しないからね…じゃ、また」
魔王は、一瞬にして姿を消した。
「私たち、本物の魔王を倒した?」
私が浮かれて言うと、エポスがすかさず否定した。
「いえ、逃げただけです。魔王であれば、あの程度の損傷なら、すぐに修復してしまうでしょう」
「だったら…魔王!せめて水流を止めていきなさいよー」
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