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道具屋にて
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「いやぁー!良い買い物だったよ!うん!」
結局あの後さらに3軒の武器屋を回った。最後の店でやっとゼニのお眼鏡にかなう剣が2本見つかったらしい。で、今持ってる2本はほぼ使い物にならないって事で下取りしてもらえなかったがその店で引き取ってもらった。オレはと言うと、ゼニに付き合わされたが最初の店で買った革鎧と盾で十分満足していたため、その後は何も買わなかった。
「じゃあよぉー、次は道具屋覗いてみようぜ?お前まだほとんど金使ってねぇだろ?それならスクロール探してみようぜ」
「ああー、それはいいな。スクロールならほしい」
オレにとってスクロールは単純に使える魔法が増えるという事だ。あって困る事は無い。
「でもよぉ~クッタさんも言ってたけどよ、オレもスクロールなんてあんまり売ってる所見た事無いんだよなぁ。普通は置いてねぇんだよ。買う人いねぇんだろうなぁ。でも確かよ、ここの路地の奥の方にあった道具屋に置いてるのを見た気がすんだよ。ちょっと行ってみようぜ」
ゼニの案内で商店が並ぶ所からは少し外れた路地の先にある、寂れた道具屋に着いた。
「ここだここ、スクロールありそうな雰囲気あんだろぉ~?」
「なんだスクロールがありそうな雰囲気って」
「怪しげな雰囲気って事だよ。とにかくほら、入ってみようぜ」
ゼニに背中を押され店のドアを開け中に入る。すると中はお世辞にも整頓されているとは言えない店内。所狭しと品が並び、中には何に使うか全く分からない形の物まであった。
「これがスクロールがありそうな雰囲気なのか?」
「そういうことだ」
なんで自信あり気なんだよゼニ。
「おおーい、誰がいねぇのかーい?」
「あいよーいますぐー」
ゼニ呼びかけに間の抜けた声が返事をする。すると奥から背の小さい、小太りで気弱そうな中年男性が出てきた。
「何かお探しかい?お兄さん」
「ああー、と、ここにはスクロールって売ってますか?」
「スクロール?」
客はゼニでは無くオレの方だと気がついた店主はオレに向き直る。
「確かあ……その辺にあったと思うなぁ?その辺に無いかい?」
その辺ってどの辺だよ……。もぉー、ちゃんと整理しろよ……。
「ああほら、そこそこ、そのランプの右の革袋の下の3つ並んだ棚の1番左端にあるだろ?」
どこだよそれ!あ、これか!?
「これ……ですか?」
「そうそうそれそれ。それにしてもスクロールなんて珍しい物欲しがるんだね、お兄さん。もしかしてコレクターか何か?それはねぇ~良い品なんだよ~」
「良い品?」
「そうさ。だからちょいと値が張ってね、なかなか買い手が付かなかったのさ」
そうなのか?てかいくらだこれ?値札なんてついてないし。
「で、4つ見つけられたんですがこれで全部ですか?」
「そうそう、4つだよ。それぞれ『アースウォール』『スクエアウォール』『インペイルアイシクル』『スラッシュウェイブ』の4つだ。特にインペイルアイシクルが高級品でね、それ1つで80万エルだ」
「たっか!高くない!?」
「そりゃーそうさ。そもそもスクロールってもんが値が張る物でね、さらにインペイルアイシクルは魔法プロトコルの中でも高位な方だから」
「魔法プロトコル?」
これまた聞き覚えのある単語が混じってるぞ?
「そう、6層からなる魔法プロトコルの第3層の魔法だよ。とは言っても私も魔法には疎い方なのでてんで分からないんだが、大雑把に言うと第3層って言うのは直接精霊とやり取りして、無から有を生み出すもの、って言う話だ。つまり第1層に当たるアースウォールは大地の土の形状を変えて壁を作り上げる。だから土が無い所では魔法は発動しない。それに対して第3層のインペイルアイシクルは地面であろうと壁であろうとどこにでも、さらに水も氷も無かったとしても巨大な氷柱を作る事が出来るのさ。すごいだろ?」
なるほど……魔法の仕組みが何となく分かって来たかも。
「とまあそういう理由で値が張るのさ。私が見た事があるスクロールはこの第3層の魔法までしか見た事が無い。もしかしたらこれ以上の高位な魔法はスクロールに出来ないのかもね?そもそも魔法が第7層まで存在するって話自体が本当か嘘かも分かったもんじゃない。そう考えるとこいつはかなり貴重なスクロールだって言うのは分かるかな?」
「じゃあこれよりすごい魔法のスクロールって無いって事なんですか?」
「そうだと思うよぉ~そんな都合のいい物があるはずが無い。そう考えたら、1度しか使えないとしてもこんなに強力な魔法が使えるんだ、お得だと思わないかい?」
「そう言ったって80万エルだろ?高くねぇか?おっちゃん?」
ゼニが横やりを入れる。
「そう思うのは目利きが出来ない証拠さ。私としてはこんな掘り出し物、そうそう無いと思うけどなぁ~?」
んー、確かに欲しい……。買えない金額じゃ無いけど……。
「インペイルアイシクルとアースウォールは何となくどんな魔法が分かったんですが、残りの2つは?」
物によっては残りの安い方が良いのかも。
「スクエアウォールとスラッシュウェイブだね?スクエアウォールはアースウォールと同じ様な物だが、こっちは壁を作る場所を選ばない。それこそ空中にだって作れる。さらにほぼ透明で見えにくい。高位な空間魔法っぽく思われるが、これは風属性の魔法の応用だって話だ。だからこいつも第1層魔法。スラッシュウェイブも同じく風属性の魔法で、斬撃の塊みたいな物を飛ばす魔法だって聞いたな。どうだい?これもいい魔法だろう?」
いやまぁ、何となく良さげに聞こえるけど……。まさか試し打ちさせてくれなんて言えないしな。
「ちなみにですが、インペイルアイシクル以外の3つはいくらですか?」
「それぞれ1つ40万エルだね」
高いな……。インペイルアイシクルの半分だとしてもやっぱり高い。うーん……安い方を1、2個か?
「お客さん迷ってるねぇ~?よし!今日会ったのも何かの縁だ!これからの上客になってもらうためにも一肌脱ぐか!4つ全部買ってくれたら160万エルでいいよ!なんなら安い方3つセットで100万エルでどうだい!?」
安い方なら3つで100万エルか……。さっき革鎧と盾買って少しお金使っちゃったからなぁ~。でも何とか手が届かない額じゃないな。どうしようか……。
「まぁスクロールなんて今すぐ売れるって物でも無いんだよ、いつもならね……」
「いつもなら?」
「おっと……変なこと言っちまったかな?いやぁ……ほら、今この国はエンシェントエルフとのいざこざがだいぶ拗れて来てるだろう?だからこういう、戦いに必要になる物は需要が高まるのさ……。正直明日にも売れてしまっても不思議じゃないねぇ……」
うーん……そう言われると……どうしたものか……。
「なぁーに言ってんだい、この悪徳商人が。こぉーんな物がそんな高い訳無いでしょーおー?」
ん?誰だ?声がする方を振り返るとそこにはもじゃもじゃ頭が。さっきのコドクグモの毒を欲しがってた人じゃないか。
「あぁたねぇ、いくらこのお兄さん達が魔法の事分からないからってそんなぼったくりは無いでしょ。全部で160万ってぇ、あぁたね、そりゃあいくら何でもびっくりしちゃうよ」
え?そうなのか?
「ちょっとお客さん!何言ってんの!余計な事言わないでもらえるかい!?」
店主さんの慌てっぷりを見ると、これはもじゃもじゃの方が正しい事言ってるんだな。
「余計ってなによ!あーこれだ、ちょっと指摘するとすぐこれだよ。失礼だわぁ~、おかしな事言ってんのはあぁたの方じゃないのさ。新米冒険者騙してぼったくろうなんてさあ。そもそもこんなヒヨっ子に160万も払える訳無いでしょーよ。お金稼ぐためにこのお兄さんが悪い事したらどーすんのよ?」
「あ、お金ならありますけど?」
「あんのかい!てかここは無いって言いなさいよ!バカなのあぁたも!あってもそんなに払っちゃダメ!」
なんか一人で盛り上がってるな?買うのオレなんだけど……。
「とにかくねぇ、160万は高い!インペイルアイシクルは高位な魔法だって事は認めるさぁ。けどそれにしたって80万は高いでしょうよ?最初は高めにふっかけて、それから値段交渉ってのは分かるけどさぁ、相手が魔法の素人だって分かった途端、第1層のやっすい魔法のスクロールに40万なんて値を付けるなんてさぁ?あこぎなのもいいとこじゃない?たかだかアースウォールのスクロールに40万なんて鼻水出ちゃうわよ」
「お客さん魔法使いかい……?あーもー分かった分かった。こっちも商売だったから許してくださいな。とは言え貴重なスクロールだって事には変わりない。第1層のスクロールが30万、インペイルアイシクルが70万だな」
「ははぁーん!?たった10万しか引かないって!?あぁたね!どうせスクロールなんて売れ残って処分に困ってんでしょ!第1層が10万!インペイルアイシクルが20万ってとこでしょ!」
「バ、バカ言ってんじゃないよ!いくら買い手が付かない不良在庫だとしてもそんな安値で売れるか!」
「ほらぁ~、不良在庫なんじゃあ~ん、じゃあ今売れたらどっちもお得でしょ?それなら全部買うから80万でどう?それならお兄さんも買うかい?」
「80万なら今すぐ払えます」
「ほらぁ~、どう?店主の方は?」
「ぐぅ……今日はついてないね……。まぁ売れ残りが金になっただけでも良しとするかね。分かった、負けたよ。4つで80万エルでいいよ」
「本当ですか!じゃあ買います!今すぐ買います!」
「毎度あり……ハァ……」
結局あの後さらに3軒の武器屋を回った。最後の店でやっとゼニのお眼鏡にかなう剣が2本見つかったらしい。で、今持ってる2本はほぼ使い物にならないって事で下取りしてもらえなかったがその店で引き取ってもらった。オレはと言うと、ゼニに付き合わされたが最初の店で買った革鎧と盾で十分満足していたため、その後は何も買わなかった。
「じゃあよぉー、次は道具屋覗いてみようぜ?お前まだほとんど金使ってねぇだろ?それならスクロール探してみようぜ」
「ああー、それはいいな。スクロールならほしい」
オレにとってスクロールは単純に使える魔法が増えるという事だ。あって困る事は無い。
「でもよぉ~クッタさんも言ってたけどよ、オレもスクロールなんてあんまり売ってる所見た事無いんだよなぁ。普通は置いてねぇんだよ。買う人いねぇんだろうなぁ。でも確かよ、ここの路地の奥の方にあった道具屋に置いてるのを見た気がすんだよ。ちょっと行ってみようぜ」
ゼニの案内で商店が並ぶ所からは少し外れた路地の先にある、寂れた道具屋に着いた。
「ここだここ、スクロールありそうな雰囲気あんだろぉ~?」
「なんだスクロールがありそうな雰囲気って」
「怪しげな雰囲気って事だよ。とにかくほら、入ってみようぜ」
ゼニに背中を押され店のドアを開け中に入る。すると中はお世辞にも整頓されているとは言えない店内。所狭しと品が並び、中には何に使うか全く分からない形の物まであった。
「これがスクロールがありそうな雰囲気なのか?」
「そういうことだ」
なんで自信あり気なんだよゼニ。
「おおーい、誰がいねぇのかーい?」
「あいよーいますぐー」
ゼニ呼びかけに間の抜けた声が返事をする。すると奥から背の小さい、小太りで気弱そうな中年男性が出てきた。
「何かお探しかい?お兄さん」
「ああー、と、ここにはスクロールって売ってますか?」
「スクロール?」
客はゼニでは無くオレの方だと気がついた店主はオレに向き直る。
「確かあ……その辺にあったと思うなぁ?その辺に無いかい?」
その辺ってどの辺だよ……。もぉー、ちゃんと整理しろよ……。
「ああほら、そこそこ、そのランプの右の革袋の下の3つ並んだ棚の1番左端にあるだろ?」
どこだよそれ!あ、これか!?
「これ……ですか?」
「そうそうそれそれ。それにしてもスクロールなんて珍しい物欲しがるんだね、お兄さん。もしかしてコレクターか何か?それはねぇ~良い品なんだよ~」
「良い品?」
「そうさ。だからちょいと値が張ってね、なかなか買い手が付かなかったのさ」
そうなのか?てかいくらだこれ?値札なんてついてないし。
「で、4つ見つけられたんですがこれで全部ですか?」
「そうそう、4つだよ。それぞれ『アースウォール』『スクエアウォール』『インペイルアイシクル』『スラッシュウェイブ』の4つだ。特にインペイルアイシクルが高級品でね、それ1つで80万エルだ」
「たっか!高くない!?」
「そりゃーそうさ。そもそもスクロールってもんが値が張る物でね、さらにインペイルアイシクルは魔法プロトコルの中でも高位な方だから」
「魔法プロトコル?」
これまた聞き覚えのある単語が混じってるぞ?
「そう、6層からなる魔法プロトコルの第3層の魔法だよ。とは言っても私も魔法には疎い方なのでてんで分からないんだが、大雑把に言うと第3層って言うのは直接精霊とやり取りして、無から有を生み出すもの、って言う話だ。つまり第1層に当たるアースウォールは大地の土の形状を変えて壁を作り上げる。だから土が無い所では魔法は発動しない。それに対して第3層のインペイルアイシクルは地面であろうと壁であろうとどこにでも、さらに水も氷も無かったとしても巨大な氷柱を作る事が出来るのさ。すごいだろ?」
なるほど……魔法の仕組みが何となく分かって来たかも。
「とまあそういう理由で値が張るのさ。私が見た事があるスクロールはこの第3層の魔法までしか見た事が無い。もしかしたらこれ以上の高位な魔法はスクロールに出来ないのかもね?そもそも魔法が第7層まで存在するって話自体が本当か嘘かも分かったもんじゃない。そう考えるとこいつはかなり貴重なスクロールだって言うのは分かるかな?」
「じゃあこれよりすごい魔法のスクロールって無いって事なんですか?」
「そうだと思うよぉ~そんな都合のいい物があるはずが無い。そう考えたら、1度しか使えないとしてもこんなに強力な魔法が使えるんだ、お得だと思わないかい?」
「そう言ったって80万エルだろ?高くねぇか?おっちゃん?」
ゼニが横やりを入れる。
「そう思うのは目利きが出来ない証拠さ。私としてはこんな掘り出し物、そうそう無いと思うけどなぁ~?」
んー、確かに欲しい……。買えない金額じゃ無いけど……。
「インペイルアイシクルとアースウォールは何となくどんな魔法が分かったんですが、残りの2つは?」
物によっては残りの安い方が良いのかも。
「スクエアウォールとスラッシュウェイブだね?スクエアウォールはアースウォールと同じ様な物だが、こっちは壁を作る場所を選ばない。それこそ空中にだって作れる。さらにほぼ透明で見えにくい。高位な空間魔法っぽく思われるが、これは風属性の魔法の応用だって話だ。だからこいつも第1層魔法。スラッシュウェイブも同じく風属性の魔法で、斬撃の塊みたいな物を飛ばす魔法だって聞いたな。どうだい?これもいい魔法だろう?」
いやまぁ、何となく良さげに聞こえるけど……。まさか試し打ちさせてくれなんて言えないしな。
「ちなみにですが、インペイルアイシクル以外の3つはいくらですか?」
「それぞれ1つ40万エルだね」
高いな……。インペイルアイシクルの半分だとしてもやっぱり高い。うーん……安い方を1、2個か?
「お客さん迷ってるねぇ~?よし!今日会ったのも何かの縁だ!これからの上客になってもらうためにも一肌脱ぐか!4つ全部買ってくれたら160万エルでいいよ!なんなら安い方3つセットで100万エルでどうだい!?」
安い方なら3つで100万エルか……。さっき革鎧と盾買って少しお金使っちゃったからなぁ~。でも何とか手が届かない額じゃないな。どうしようか……。
「まぁスクロールなんて今すぐ売れるって物でも無いんだよ、いつもならね……」
「いつもなら?」
「おっと……変なこと言っちまったかな?いやぁ……ほら、今この国はエンシェントエルフとのいざこざがだいぶ拗れて来てるだろう?だからこういう、戦いに必要になる物は需要が高まるのさ……。正直明日にも売れてしまっても不思議じゃないねぇ……」
うーん……そう言われると……どうしたものか……。
「なぁーに言ってんだい、この悪徳商人が。こぉーんな物がそんな高い訳無いでしょーおー?」
ん?誰だ?声がする方を振り返るとそこにはもじゃもじゃ頭が。さっきのコドクグモの毒を欲しがってた人じゃないか。
「あぁたねぇ、いくらこのお兄さん達が魔法の事分からないからってそんなぼったくりは無いでしょ。全部で160万ってぇ、あぁたね、そりゃあいくら何でもびっくりしちゃうよ」
え?そうなのか?
「ちょっとお客さん!何言ってんの!余計な事言わないでもらえるかい!?」
店主さんの慌てっぷりを見ると、これはもじゃもじゃの方が正しい事言ってるんだな。
「余計ってなによ!あーこれだ、ちょっと指摘するとすぐこれだよ。失礼だわぁ~、おかしな事言ってんのはあぁたの方じゃないのさ。新米冒険者騙してぼったくろうなんてさあ。そもそもこんなヒヨっ子に160万も払える訳無いでしょーよ。お金稼ぐためにこのお兄さんが悪い事したらどーすんのよ?」
「あ、お金ならありますけど?」
「あんのかい!てかここは無いって言いなさいよ!バカなのあぁたも!あってもそんなに払っちゃダメ!」
なんか一人で盛り上がってるな?買うのオレなんだけど……。
「とにかくねぇ、160万は高い!インペイルアイシクルは高位な魔法だって事は認めるさぁ。けどそれにしたって80万は高いでしょうよ?最初は高めにふっかけて、それから値段交渉ってのは分かるけどさぁ、相手が魔法の素人だって分かった途端、第1層のやっすい魔法のスクロールに40万なんて値を付けるなんてさぁ?あこぎなのもいいとこじゃない?たかだかアースウォールのスクロールに40万なんて鼻水出ちゃうわよ」
「お客さん魔法使いかい……?あーもー分かった分かった。こっちも商売だったから許してくださいな。とは言え貴重なスクロールだって事には変わりない。第1層のスクロールが30万、インペイルアイシクルが70万だな」
「ははぁーん!?たった10万しか引かないって!?あぁたね!どうせスクロールなんて売れ残って処分に困ってんでしょ!第1層が10万!インペイルアイシクルが20万ってとこでしょ!」
「バ、バカ言ってんじゃないよ!いくら買い手が付かない不良在庫だとしてもそんな安値で売れるか!」
「ほらぁ~、不良在庫なんじゃあ~ん、じゃあ今売れたらどっちもお得でしょ?それなら全部買うから80万でどう?それならお兄さんも買うかい?」
「80万なら今すぐ払えます」
「ほらぁ~、どう?店主の方は?」
「ぐぅ……今日はついてないね……。まぁ売れ残りが金になっただけでも良しとするかね。分かった、負けたよ。4つで80万エルでいいよ」
「本当ですか!じゃあ買います!今すぐ買います!」
「毎度あり……ハァ……」
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