上 下
104 / 120
海の都 ラグーノニア

幕間:ライオン騎士のせわしない心―⑩

しおりを挟む
 首は、生物の急所だ。
 一番守らなくてはいけない場所なんだ。

 何言ってるんだ、馬鹿! ――そう言ってやりたくて口を開いても、言葉が出てこない。

 俺の目が、勝手に引き寄せられる。

 ミコトが触れてほしいと願うその場所は、白くて、細くて、柔らかくて――そしていいにおいがすることを、俺の頭が知っている。

 薄っすらと浮いている首筋、服の隙間から少しだけ覗いている鎖骨。

 ――まずい、一回離れよう。

 妙な興奮と、よからぬ妄想を頭から追い出して、急いで距離を取る。

 おい、なんでおれはたかが少年の首を触ることにこんなに戸惑って焦って、心臓をドキドキさせてるんだ。

 いや、違う。誰の首だって締めようと思うと緊張するはずだぞ。だからこれはミコト相手だからとかそういうことではない。断じて違う。

 くっそ――落ち着きたいから離れたのに、お前は……お前というやつは……!!

「なんでこう、突拍子もないんだ!! 」

「だって、俺明日までにどうにかしないとだもん! 一番いいと思わない? 」

「少しも思わない!! 」

「ねぇ、待ってよアル! 」

「……ついてくるな!! 」

 ――どう考えてもおかしいだろう!?

 トラウマになってしまってそれを克服したい、というお前の心意気は買ってやる。だが、だがな――その結論の前段階でもっといろいろあるだろう!?

 焦って今は頭が働かなさ過ぎて、咄嗟には思いつかないけど、おそらくほかの方法はある。絶対にある!! だから、近づいてくんじゃねぇ。お願いだから、一回冷静にさせろ!!

 どこの世界線に、自ら首を絞められたいと望む少年がいるというんだ。自分の言っている言葉の意味をこいつは理解しているのだろうか。

 ――クスッ

 そのかすかな音に足が止まる。

 久しぶりに聞いたミコトの笑い声。何がそんなに面白いのか全くわからないが――柔らかく笑ったその顔に、胸がギューッと締め付けられた。

「ねぇ、アル――」

 いつもより少し低く、小さく――甘さを孕んだその声は、脳みそを痺れさせる。

 ミコトの手が伸びてきて俺に触れる。その手を振り払おうと思えば簡単にできるはずなのに、金縛りにあったかのように指先一本も動かすことが出来ない。

 ミコトの指が、俺の手の平を味わうかのようにゆっくりなぞる。触れる触れないかくらいの力加減に、背筋にゾクゾクとしたものが駆け上がる。

 俺の目を真っすぐに見つめたその瞳は、動作も相まってかいつもよりもグッと大人っぽく見えて、思わず息をのむ。俺の指と指の間に、ミコトの細い指を絡められて、逃がさないよ、と言わんばかりにそっと握られる。

「最後に触られたのが、あいつの手って俺凄く嫌なんだけど――アルの手で上書きしてくれない? 」

「……っぐぅ…………」

 ――それは俺も嫌だ。

 そう思わされた時点で、俺の完全敗北が決定した。




 それにしてもこいつは……こんな誘い方をどこで覚えてきやがった。




 ♢♢♢


「……で? なんでここでやるんだ! 」

「え? その方がしやすいかな? と思って……。」

 真面目な顔でそう返されると反応に困る。

 ――オーケイ。落ち着け、俺。

 ベッドの上だろうとどこであろうと、やることは変わらん。

 ミコトが満足するまで首を絞める。

 ただ、それだけ。そう、それだけだ。

 くれぐれも、余計なことは考えるな。

 ミコトのトラウマ克服のお手伝いのための行為だ。言わば人助けだ。

 ――人助けの首絞めってなんだぁっ!!

 全力でツッコんでくる心の声は努めて無視する。

 ミコトからの頼みだ。なんとしても遂行させなくてはいけない。

 見ろ。こいつの目を。

 何の疑いもなさそうにこっちを真っすぐ見つめるその瞳を。

「上書き……してくれるんでしょう? 」

「……っぐぅ…………」

 ――やればいいんだろう、やれば!!

 大した力なんて込めたつもりはないのに、軽く押すだけでミコトは後ろに倒れてしまう。そのか弱さに、ゾワリとした感覚が駆け巡るのを必死で抑え込む。

「……本当にやるのか? 」

 ベッドに縫い留めて、逃げられないように上から覆いかぶさっているクセして、口から出るのは正反対の言葉。

「……いつでも来いやっ…………! 」

 場にそぐわない、間抜けな返答に力が抜けたらよかったのに、効果は全くない。

 これは別に疾しいことじゃない。

 ベッドの上で、首を絞める――言葉的にも絵面的にもアウトだが、ミコトたっての希望である。俺とミコトは男同士だし、何の問題もない。よってセーフだ……セーフか!? セーフだセーフ! そう思い込め! 余計なことは考えるな!!



 何の問題もないというのに……なんで……腕の中のミコトを見下ろすとこんなに心がざわつくんだろう。

 腹の底で熱く滾るように、熱が渦巻くんだろう。

 俺の手の震えはなんだ。

 緊張からか?

 それとも、見てみないフリをしている、ジリジリと身の内を焦がすような、俺の中で燻る欲を――無理やり抑え込んでいるからか。



「辛くなったら教えろ……は無理か。じゃあ、左手を上げろ。」

 実際に嫌がられたとき、俺はやめることは出来るのか――そんな問いは答えを出す前に一瞬で消え去っていく。

 形だけの気遣いの言葉を掛ける、こんなずるい自分は知らなかった。

 ――くっそ。やわらけぇ……

 片手だけでも、痛めつけようと思えば簡単に痛めつけられる。だからもうやめとけ、って思うのに反対の手も勝手に伸びてくる。

 獣の子は全幅の信頼をもって、その首を委ねる――ミコトのも、きっとそれだ。思い出せ、さっきの目を。

 護衛騎士として、お願いされたんだ。

 信頼されているから任された、それに応えないと。

 決して、流されるな。



 思いのままにぶつけてしまうと簡単に壊れてしまうことを、手の平で感じる柔らかさが嫌でも教えてくれる。

 ――力なんて籠められるわけねぇだろう。

 他人の急所をこのように触れることなんて初めてで、さっきから心臓が跳ねっぱなしだ。

 ――おい、ミコト。お前は何もわかっていないだろう。

 俺に全てを任せるかのように、ベッドに身を横たわらせて、目をつぶって――無防備に、他人に大事なところを明け渡してんじゃねぇよ。



 俺の、力加減一つで、ミコトを好きなように出来る。



 触れた瞬間にわかった――絶対的な力の差。
 ミコトがどうあがいても、易々とこのまま貪り食える――俺が本気を出せば。

 二人きりのこの空間がイケないのか、ベッドの上というステージがイケないのか、それともミコトから香る酩酊するようなにおいがイケないのか――溢れ出てくる暴力的な感情を必死で押し殺す。

 なんでこんなにも、全身の血が逆流しているように熱くなっている。落ち着けよ、アルフレッド・カルバン――相手は少年だ。

 伸びしろがある、育ち盛りの少年で、怖いもの知らずに無邪気に突っ込んでいく危うさがあって、目を離すとどんなことしでかすかわからない、お人好しの無邪気な少年だ。

 傷つけちゃいけない。

 ひどいことはしたくないんだ。

 なのに、どうして……



 このままお前を俺の手でめちゃめちゃにしたいと願ってしまう俺がいるんだろう。



 ミコトの潤んだ視線が俺を貫く。
 苦しいのか、顔を赤くして――その瞳いっぱいに俺を映す。

 ミコトが吐き出す熱い吐息に酔う。
 身じろいだときのシーツの音が耳からおかしくさせる。

 俺の全ての神経がミコトに集中する。



 あぁ、熱い――内側に燻る熱をこのまま解放してしまったら、お前はどんな顔をする。

 頭も、身体も、心まで全て――俺でいっぱいにしてくれるか?
 あのクソ野郎にされたこと全て忘れてくれるのか?



 あの野郎は――こんなに脆くて、弱いところを、好き勝手に蹂躙したのかよ。

 勝手に触ってんじゃねぇよ。

 簡単に触らせてんじゃねぇよ。

 乱暴に痕つけてんじゃぇねよ。

 無様に痕つけられてんじゃねぇよ。


 このまま力を込めたら、俺をこいつに刻むことが出来るのだろうか。

 あぁ、でも足りないなぁ。

 手形なんてもんじゃ足りない。

 もっと、鋭く。
 もっと、深く。

 身体の奥まで――

 俺のものだって誰が見てもわかるように――


 ――――グルゥッ


 耳慣れたその音がどこから聞こえてきたものか、湯だった頭では一瞬わからなくて――だが気づいた瞬間に、サッと頭が冷えた。

 俺は今、何をしようとしていた!?

 ミコトに、少年相手に――

「アルっ!? 」

 驚いたミコトの声に一気に頭が回りだす。

「いや、ちょっと待て! これはその、違うんだ。誤解だ!! 」

 さっきよりも更に激しく、心臓が加速している。早く落ち着いてさっさと仕舞いたいのに、見られたことやいろんな動揺が重なって、コントロールがうまくいかない。

「アル……よく見せて? 」

 止める前にその場所を撫でられ身体がビクつく。必然的に近づいた距離、敏感な耳を優しい手つきで撫でられ、思わず漏れそうになった声を必死で噛み殺す。

 そこは駄目だ。なんでこう、的確にツボを押さえて触ってくる。

 引きはがしたいのに身体にうまく力が入らない。

 くっそ、鳴き声を抑えるだけで精一杯だ。




「アル、これはどうしたの!? 」

「……知るか。わからん。」

「わからんって……何か理由があるんでしょう? 」

「…………ない。」

 ――言えるわけがない。

「嘘つき……! ねぇなんで? いきなりケモ耳? 」

「さぁな。知らん! …………もういいだろう。」

 恥ずかしさと気持ちよさと、少年相手にこのような醜態をさらけ出している自分が信じられなくて、少々乱暴にミコトを引きはがす。

「ねぇアル、しっぽは? 」

「うおっ! いきなり触るなっ!! 」

 引きはがしたというのにめげずに抱き着かれ――いつもより敏感になっている鼻にダイレクトにミコトのにおいが直撃して防御が遅れた。身体に沿わせるように手を回したものだから、わき腹から腰までの弱い部分をなぞられ、出そうになった情けない声を抑える。

「アル……これ? 」

「……っぅ…………」

 そうこうしているうちに、ミコトに見つけられたしっぽ――おい、根元を触るな! その部分は本当にヤバいから。ゾクゾクとした快感を腹緊に力を入れて耐える。

「見たいんだけど……いい? 」

 ゆっくり触りながら、そうやって上目づかいでお願いされたら――断れるヤツはいないと思う。

 半ば放心状態で、ご希望に応えるべく引っ張り出した。

 ――あぁ、俺はなんだってこんなことを。

 少年に。友人の少年相手に……

「…………かわいいっ! 」

 ――うるせぇ!!

 こっちの気も知らないで、そんなに目をキラキラさせてんじゃねぇよ!!

「もう見るな……勘弁してくれ!! 」

「え、もっと見せてよ!! 」

「うるさい、寝ろ!! いい時間だ!! 」

「寝れないよぉぉぉ。かわいすぎるもん!! 」

 ――あぁ、クッソ。

 少年相手に俺はなんてことを考えてしまったんだ。

 鼻息荒く興奮しているミコトが腹立たしく見えてくるが――そうやって純粋に喜んでいるのもミコトが異世界人で、この意味を知らないからだということに感謝する。

「今日のことは忘れて――――寝ろ。」

 これ以上余計なことをしでかさないように、ミコトにこれ以上この姿を見せないように、手を伸ばして腕の中に抱き込む。

 しばらくモゾモゾ反論していたミコトが眠りに落ちてからもずっと、脈が速いのは止まらない。


 俺たち獣人は、大人になると自然と獣化の姿を隠す――身体の奥底に眠る本能を隠すために。

 引きずり出された。

 ミコトに、ミコトの姿に、においに――その全てに、持っていかれた。

 手の跡なんかじゃまどろっこしい。その柔肌に牙を立て、荒々しく、残酷に、俺だけの所有印をその首に――

 舌で口内をまさぐると、明らかにヒトの姿の時より鋭い牙を感じる。

 ――馬鹿か、俺は。

 獣化の姿に触れることが出来るのは運命の番いだけ、これは合っているようで間違っている。

 正しくは、番いの前だと理性が、ヒトの姿が――保てず揺らぐ。

 ヒトにはない野生の強さは、同時に心をさらけ出す脆さを併せ持つ。

 嗅覚に、聴覚に、触覚に、全ての感覚が鋭敏になる。心の感じるままに、周りの都合なんてお構いなしに、身体が動く。周囲のすべて、一つ一つに必要以上に警戒してしまう獣の姿を、むやみやたらに触らせるわけねぇだろう。

 自らが触りたいと思う者、自らを触ってほしいと願う者――その相手が運命の番い。

 番いの前だと、本能が高まって、獣化しやすい。頭から足先まですべて貪り食いたい――その思いのまま傷つけてしまわぬよう、俺みたいな肉食獣は特に、コントロールに気を配る。

 完璧に抑え込んでいた獣の性――こんな簡単に剥がされるようなもんだったか?

 少年相手に、俺はどうかしている。

 こんなの間違いだ。

 ありえない。

 こんなに、コントロールが効かなくなったのは生まれて初めてだ。

 焦りと動揺を抑え込みたくて、回した腕に力が籠る。ダンジョンのときの冷たい床と違って、ベッドの中の温かい微睡は、より一層、ミコトの甘さを引き立てる。

 鼓動が高まる。身体の芯が疼く。

「何やってんだよ、俺は……。」

 ポツリと口にした言葉は、誰に聞かれることなく宙に消えていく。

 腕の中のぬくもりに、そっと視線を下ろす。俺の姿が見えないように抱き込んだこの角度だと俺からもミコトの顔は見えなくて、その頭頂部に吸い寄せられるように額を近づけた。

 ――護ると決めただろう。

 くだらないことで、自分自身を見失ってんじゃねぇよ。

 全て気のせいだ。

 噛み痕を、その首に残したいと思ったことも、俺を触るこいつの手が、意外と悪くねぇなと思ったことも。




 もっと俺に染まりきってしまえばいいと思ったことも。




 俺は、護衛騎士。

 こいつは対象者。

 番いでも何でもねぇ、ただの友人。

 それを忘れるな――

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

絶対に間違えないから

mahiro
恋愛
あれは事故だった。 けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。 だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。 何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。 どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。 私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。

【完結】『飯炊き女』と呼ばれている騎士団の寮母ですが、実は最高位の聖女です

葉桜鹿乃
恋愛
ルーシーが『飯炊き女』と、呼ばれてそろそろ3年が経とうとしている。 王宮内に兵舎がある王立騎士団【鷹の爪】の寮母を担っているルーシー。 孤児院の出で、働き口を探してここに配置された事になっているが、実はこの国の最も高貴な存在とされる『金剛の聖女』である。 王宮という国で一番安全な場所で、更には周囲に常に複数人の騎士が控えている場所に、本人と王族、宰相が話し合って所属することになったものの、存在を秘する為に扱いは『飯炊き女』である。 働くのは苦では無いし、顔を隠すための不細工な丸眼鏡にソバカスと眉を太くする化粧、粗末な服。これを襲いに来るような輩は男所帯の騎士団にも居ないし、聖女の力で存在感を常に薄めるようにしている。 何故このような擬態をしているかというと、隣国から聖女を狙って何者かが間者として侵入していると言われているためだ。 隣国は既に瘴気で汚れた土地が多くなり、作物もまともに育たないと聞いて、ルーシーはしばらく隣国に行ってもいいと思っているのだが、長く冷戦状態にある隣国に行かせるのは命が危ないのでは、と躊躇いを見せる国王たちをルーシーは説得する教養もなく……。 そんな折、ある日の月夜に、明日の雨を予見して変装をせずに水汲みをしている時に「見つけた」と言われて振り向いたそこにいたのは、騎士団の中でもルーシーに優しい一人の騎士だった。 ※感想の取り扱いは近況ボードを参照してください。 ※小説家になろう様でも掲載予定です。

私、異世界で監禁されました!?

星宮歌
恋愛
ただただ、苦しかった。 暴力をふるわれ、いじめられる毎日。それでも過ぎていく日常。けれど、ある日、いじめっ子グループに突き飛ばされ、トラックに轢かれたことで全てが変わる。 『ここ、どこ?』 声にならない声、見たこともない豪奢な部屋。混乱する私にもたらされるのは、幸せか、不幸せか。 今、全ての歯車が動き出す。 片翼シリーズ第一弾の作品です。 続編は『わたくし、異世界で婚約破棄されました!?』ですので、そちらもどうぞ! 溺愛は結構後半です。 なろうでも公開してます。

一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!

当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。 しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。 彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。 このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。 しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。 好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。 ※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*) ※他のサイトにも重複投稿しています。

記憶がないので離縁します。今更謝られても困りますからね。

せいめ
恋愛
 メイドにいじめられ、頭をぶつけた私は、前世の記憶を思い出す。前世では兄2人と取っ組み合いの喧嘩をするくらい気の強かった私が、メイドにいじめられているなんて…。どれ、やり返してやるか!まずは邸の使用人を教育しよう。その後は、顔も知らない旦那様と離婚して、平民として自由に生きていこう。  頭をぶつけて現世記憶を失ったけど、前世の記憶で逞しく生きて行く、侯爵夫人のお話。   ご都合主義です。誤字脱字お許しください。

初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と叫んだら長年の婚約者だった新妻に「気持ち悪い」と言われた上に父にも予想外の事を言われた男とその浮気女の話

ラララキヲ
恋愛
 長年の婚約者を欺いて平民女と浮気していた侯爵家長男。3年後の白い結婚での離婚を浮気女に約束して、新妻の寝室へと向かう。  初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と愛する夫から宣言された無様な女を嘲笑う為だけに。  しかし寝室に居た妻は……  希望通りの白い結婚と愛人との未来輝く生活の筈が……全てを周りに知られていた上に自分の父親である侯爵家当主から言われた言葉は──  一人の女性を蹴落として掴んだ彼らの未来は……── <【ざまぁ編】【イリーナ編】【コザック第二の人生編(ザマァ有)】となりました> ◇テンプレ浮気クソ男女。 ◇軽い触れ合い表現があるのでR15に ◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。 ◇ご都合展開。矛盾は察して下さい… ◇なろうにも上げてます。 ※HOTランキング入り(1位)!?[恋愛::3位]ありがとうございます!恐縮です!期待に添えればよいのですがッ!!(;><)

【完結】冷酷眼鏡とウワサされる副騎士団長様が、一直線に溺愛してきますっ!

楠結衣
恋愛
触ると人の心の声が聞こえてしまう聖女リリアンは、冷酷と噂の副騎士団長のアルバート様に触ってしまう。 (リリアン嬢、かわいい……。耳も小さくて、かわいい。リリアン嬢の耳、舐めたら甘そうだな……いや寧ろ齧りたい……) 遠くで見かけるだけだったアルバート様の思わぬ声にリリアンは激しく動揺してしまう。きっと聞き間違えだったと結論付けた筈が、聖女の試験で必須な魔物についてアルバート様から勉強を教わることに──! (かわいい、好きです、愛してます) (誰にも見せたくない。執務室から出さなくてもいいですよね?) 二人きりの勉強会。アルバート様に触らないように気をつけているのに、リリアンのうっかりで毎回触れられてしまう。甘すぎる声にリリアンのドキドキが止まらない! ところが、ある日、リリアンはアルバート様の声にうっかり反応してしまう。 (まさか。もしかして、心の声が聞こえている?) リリアンの秘密を知ったアルバート様はどうなる? 二人の恋の結末はどうなっちゃうの?! 心の声が聞こえる聖女リリアンと変態あまあまな声がダダ漏れなアルバート様の、甘すぎるハッピーエンドラブストーリー。 ✳︎表紙イラストは、さらさらしるな。様の作品です。 ✳︎小説家になろうにも投稿しています♪

魔力なしと虐げられた令嬢は孤高の騎士団総長に甘やかされる

橋本彩里(Ayari)
恋愛
五歳で魔力なしと判定され魔力があって当たり前の貴族社会では恥ずかしいことだと蔑まれ、使用人のように扱われ物置部屋で生活をしていた伯爵家長女ミザリア。 十六歳になり、魔力なしの役立たずは出て行けと屋敷から追い出された。 途中騎士に助けられ、成り行きで王都騎士団寮、しかも総長のいる黒狼寮での家政婦として雇われることになった。 それぞれ訳ありの二人、総長とミザリアは周囲の助けもあってじわじわ距離が近づいていく。 命を狙われたり互いの事情やそれにまつわる事件が重なり、気づけば総長に過保護なほど甘やかされ溺愛され……。 孤高で寡黙な総長のまっすぐな甘やかしに溺れないようにとミザリアは今日も家政婦業に励みます! ※R15については暴力や血の出る表現が少々含まれますので保険としてつけています。

処理中です...