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風の都 ウィンドザック
けしからん空気になりました
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今夜は街道沿いの宿で一泊し、明日の昼過ぎにロイズの町へ到着予定だ。
さて、問題は今夜の部屋割りである。
2人、2人、1人で部屋は取れたので…
「はい!疲れたので今夜は1人部屋を希望します!」
仮にも嫁入り前の乙女だ。ミコトは全力で主張させていただく。
「駄目だ!ミコト一人だと怪しい奴が入ってきても気づかず眠りこけるだろう!」
すかさずアルが反撃する。
「さ、さすがに誰か入ってきたら気づくと思うよ…」
ミコトの反論は尻すぼみだ…アウトっ!!!
「はい!高貴な身分でして誰かの気配があると眠れないので1人部屋は俺が使います!」
その隙にジークが名乗りを上げる。
「却下!!あんた王族のくせに図太い神経でどこでも寝れるでしょう。これまでの付き合いでわかってるんですから…なに便乗して悪ふざけしてるんっすか!!」
何のために護衛としての俺がいるんだか…とブツブツ言いながらニッキーにすかさずブロックされる…アウトっ!!!
「…じゃあ遠慮なく俺が使うね。心配しないで。強力な結解で足を踏み入れた者は足がなくなるような設定にしとくから。」
おやすみ~と優雅に手を振りながらユキちゃんが部屋に入っていく。
今夜の戦いは完敗だ。
(くっそ…せめて野宿じゃない時くらい1人で何も気にせず寝たかった…というかこの理論なら私この旅中ずっとアルと同室じゃない!?)
♢♢♢
ベッドが二つと机が一つと椅子が二脚、良くも悪くも普通の宿だ。部屋にシャワーがついているだけいい部屋なのかもしれない。
部屋に男性と二人っきりの状況にミコトは非常にドギマギしていた。
(彼氏でも兄弟でもなんでもない人とって…こんなに緊張するんだな。)
知りたくもなかった大発見である。アルの一挙手一投足に無駄に反応してしまう。もっとも部屋に入ってからアルは眉間にシワを寄せ、険しい顔で微動だにしない……護衛的な面で部屋の検証でもしているのだろうか…
こうなったら先手必勝だ。無駄に絡んでみる。
「ど、どっちのベッドがいい?」
「…別にどっちでも構わないが」
「アル、先にシャワー入る?」
「いや、剣の手入れをするから先に入れ。のんびりしてこい。」
「うん、わかった…」
(のんびりできるわけないでしょうがぁぁぁ!!)
もちろん速攻で済ませた。
「ずいぶん早かったな…
ーーーーおい、髪濡れてるぞ。」
アルが手を伸ばしミコトの髪に触れた。その距離の近さに冷ましてきたはずの顔が一気に熱を持つ。
「ふふふふ拭くよ!ちゃんと拭く!!」
これほどまで俊敏に動いたことはあっただろうか…という勢いでミコトは上体を反らしアルの手から逃れた。
ふいにいつもの何かを射抜くような、鋭い視線が緩んだ。ミコトが頭で理解するその前に、大きな手が伸びてきてそっと触れる。
「なぁーに意識してんだよ。バーカ。」
笑った拍子に目じりが垂れ、少しシワが出来る。そのままミコトの頭を両手でわしゃわしゃ撫で、アルは風呂場へと向かっていった。
(なんなの!あの笑顔は!!心臓に悪い!非常によろしくない!!うわあぁぁ!あたま!!あたまっ!!)
乱された頭を抱えながら、その場にうずくまる。
男のふりをして過ごすことに少し慣れてきたはずなのにーーーこうやって距離感を詰められ、封印した女心をこじ開けられるのは非常に居心地が悪い。
誰にも見られてないことをいいことに、ミコトは深いため息をついたーーー。
♢♢♢
だがしかし!残念ながら夜はまだまだ終わらない。
精神統一も兼ねて、一日中馬車で座りっぱなしの浮腫み改善をしようとミコトは柔軟とマッサージをしていた。そこに風呂上がりのアルが帰ってくる。
「マッサージしてんのか…
ーーー俺が騎士団仕込みのマッサージしてやるよ。ベッドに横になりな。」
「はぁ!?ちょ、はぁっ!?いい!!大丈夫!!もう終わるから!!」
「何言ってんだ。自分でやるより人にやってもらった方が効果があるんだぞ。大丈夫だ。騎士団の先輩方に“ゴッドフィンガー”と呼ばれたほどの腕前だ。気持ちよさは保証する。」
「大丈夫です!!結構です!!ノーサンキューゥゥゥッ!!!」
結局押し切られてベッドの上に転がされた。
その上にアルがのしかかる。
「ガチガチじゃねぇか。力抜け。はい、リラ~ックス。」
(出来るわけねぇよ!!)
うつぶせになったミコトのふくらはぎに、アルがそっと手を這わせる。風呂上がりだからかーーーアルの手の体温がやけに熱く感じる。
ーーーはぁっ。
その熱さと触れられる気持ちよさに抵抗できなくなる。
指先でツボをつく指圧も良いが、時折掌全体で圧迫されると、その手の大きさにーーー日々の訓練で出来たであろう硬いマメのある手のひらの感覚にーーーー男らしさを感じてしまってどうしても意識してしまう。そしてツボを的確に抑えられほぐされると背中を駆け上がるむずがゆさを感じて思わず身をひねりたくなる衝動に駆られる。
必死に声を堪えようとしても、ふとした瞬間に思わず漏れてしまって余計に恥ずかしくなる。
「……あんまり声を我慢するな。身体に余計な力が入ってるだろう。」
「そんなこと言われてもーーんあぁっ!!」
グリっとツボを押されて、高い声が出てしまった。
(駄目だ…恥ずかしすぎる…)
「…次、仰向けだ。」
ミコトは息も絶え絶えで瀕死状態なのに、アルは生真面目そうな低い声でミコトに話しかける。全く普段通りだ。というか真顔すぎて、子どもが見ると逃げ出してしまうのではないかと思うくらいの表情のなさだ。
(まだやるんですか…勘弁してください……)
仰向けだとアルの視線を余計に感じてしまう。冷徹な視線で見つめられーーー
自分ではどうしようもないほど赤くなってしまった顔を両手で隠しながら、
マッサージは続くーーー。
ん…はぁっ…ん………んんっ!!
ミコトの荒い息遣いだけが部屋に響く。騎士団式マッサージは容赦がない。ふくらはぎだけでなく太もも、足の付け根までご丁寧にマッサージされたーーー
(もうむりぃっ…んんっぁ!!)
肉体的にリラックスし、そして精神的に多大なるダメージをおったミコトはその日の晩、朝までぐっすり眠った。
さて、問題は今夜の部屋割りである。
2人、2人、1人で部屋は取れたので…
「はい!疲れたので今夜は1人部屋を希望します!」
仮にも嫁入り前の乙女だ。ミコトは全力で主張させていただく。
「駄目だ!ミコト一人だと怪しい奴が入ってきても気づかず眠りこけるだろう!」
すかさずアルが反撃する。
「さ、さすがに誰か入ってきたら気づくと思うよ…」
ミコトの反論は尻すぼみだ…アウトっ!!!
「はい!高貴な身分でして誰かの気配があると眠れないので1人部屋は俺が使います!」
その隙にジークが名乗りを上げる。
「却下!!あんた王族のくせに図太い神経でどこでも寝れるでしょう。これまでの付き合いでわかってるんですから…なに便乗して悪ふざけしてるんっすか!!」
何のために護衛としての俺がいるんだか…とブツブツ言いながらニッキーにすかさずブロックされる…アウトっ!!!
「…じゃあ遠慮なく俺が使うね。心配しないで。強力な結解で足を踏み入れた者は足がなくなるような設定にしとくから。」
おやすみ~と優雅に手を振りながらユキちゃんが部屋に入っていく。
今夜の戦いは完敗だ。
(くっそ…せめて野宿じゃない時くらい1人で何も気にせず寝たかった…というかこの理論なら私この旅中ずっとアルと同室じゃない!?)
♢♢♢
ベッドが二つと机が一つと椅子が二脚、良くも悪くも普通の宿だ。部屋にシャワーがついているだけいい部屋なのかもしれない。
部屋に男性と二人っきりの状況にミコトは非常にドギマギしていた。
(彼氏でも兄弟でもなんでもない人とって…こんなに緊張するんだな。)
知りたくもなかった大発見である。アルの一挙手一投足に無駄に反応してしまう。もっとも部屋に入ってからアルは眉間にシワを寄せ、険しい顔で微動だにしない……護衛的な面で部屋の検証でもしているのだろうか…
こうなったら先手必勝だ。無駄に絡んでみる。
「ど、どっちのベッドがいい?」
「…別にどっちでも構わないが」
「アル、先にシャワー入る?」
「いや、剣の手入れをするから先に入れ。のんびりしてこい。」
「うん、わかった…」
(のんびりできるわけないでしょうがぁぁぁ!!)
もちろん速攻で済ませた。
「ずいぶん早かったな…
ーーーーおい、髪濡れてるぞ。」
アルが手を伸ばしミコトの髪に触れた。その距離の近さに冷ましてきたはずの顔が一気に熱を持つ。
「ふふふふ拭くよ!ちゃんと拭く!!」
これほどまで俊敏に動いたことはあっただろうか…という勢いでミコトは上体を反らしアルの手から逃れた。
ふいにいつもの何かを射抜くような、鋭い視線が緩んだ。ミコトが頭で理解するその前に、大きな手が伸びてきてそっと触れる。
「なぁーに意識してんだよ。バーカ。」
笑った拍子に目じりが垂れ、少しシワが出来る。そのままミコトの頭を両手でわしゃわしゃ撫で、アルは風呂場へと向かっていった。
(なんなの!あの笑顔は!!心臓に悪い!非常によろしくない!!うわあぁぁ!あたま!!あたまっ!!)
乱された頭を抱えながら、その場にうずくまる。
男のふりをして過ごすことに少し慣れてきたはずなのにーーーこうやって距離感を詰められ、封印した女心をこじ開けられるのは非常に居心地が悪い。
誰にも見られてないことをいいことに、ミコトは深いため息をついたーーー。
♢♢♢
だがしかし!残念ながら夜はまだまだ終わらない。
精神統一も兼ねて、一日中馬車で座りっぱなしの浮腫み改善をしようとミコトは柔軟とマッサージをしていた。そこに風呂上がりのアルが帰ってくる。
「マッサージしてんのか…
ーーー俺が騎士団仕込みのマッサージしてやるよ。ベッドに横になりな。」
「はぁ!?ちょ、はぁっ!?いい!!大丈夫!!もう終わるから!!」
「何言ってんだ。自分でやるより人にやってもらった方が効果があるんだぞ。大丈夫だ。騎士団の先輩方に“ゴッドフィンガー”と呼ばれたほどの腕前だ。気持ちよさは保証する。」
「大丈夫です!!結構です!!ノーサンキューゥゥゥッ!!!」
結局押し切られてベッドの上に転がされた。
その上にアルがのしかかる。
「ガチガチじゃねぇか。力抜け。はい、リラ~ックス。」
(出来るわけねぇよ!!)
うつぶせになったミコトのふくらはぎに、アルがそっと手を這わせる。風呂上がりだからかーーーアルの手の体温がやけに熱く感じる。
ーーーはぁっ。
その熱さと触れられる気持ちよさに抵抗できなくなる。
指先でツボをつく指圧も良いが、時折掌全体で圧迫されると、その手の大きさにーーー日々の訓練で出来たであろう硬いマメのある手のひらの感覚にーーーー男らしさを感じてしまってどうしても意識してしまう。そしてツボを的確に抑えられほぐされると背中を駆け上がるむずがゆさを感じて思わず身をひねりたくなる衝動に駆られる。
必死に声を堪えようとしても、ふとした瞬間に思わず漏れてしまって余計に恥ずかしくなる。
「……あんまり声を我慢するな。身体に余計な力が入ってるだろう。」
「そんなこと言われてもーーんあぁっ!!」
グリっとツボを押されて、高い声が出てしまった。
(駄目だ…恥ずかしすぎる…)
「…次、仰向けだ。」
ミコトは息も絶え絶えで瀕死状態なのに、アルは生真面目そうな低い声でミコトに話しかける。全く普段通りだ。というか真顔すぎて、子どもが見ると逃げ出してしまうのではないかと思うくらいの表情のなさだ。
(まだやるんですか…勘弁してください……)
仰向けだとアルの視線を余計に感じてしまう。冷徹な視線で見つめられーーー
自分ではどうしようもないほど赤くなってしまった顔を両手で隠しながら、
マッサージは続くーーー。
ん…はぁっ…ん………んんっ!!
ミコトの荒い息遣いだけが部屋に響く。騎士団式マッサージは容赦がない。ふくらはぎだけでなく太もも、足の付け根までご丁寧にマッサージされたーーー
(もうむりぃっ…んんっぁ!!)
肉体的にリラックスし、そして精神的に多大なるダメージをおったミコトはその日の晩、朝までぐっすり眠った。
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