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2章 人の世界へ『辺境の町ラムダ』

176.ウルフの解体

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話を聞いていた奴から危なかった、俺さっきあの2人にパーティー組まないかと誘われたんだよ。

たまたま断ったから良かったらけどランクの高い依頼だったから、ギリギリの依頼を受けて成功したら山分けで失敗したら責任を押し付けて逃げる気だったんだなとやり口がバレてしまったようだ。

その通りだぞ、とメルトナは注意して俺はお前らとは2度とパーティーなんか組むかと断って、それに俺はまだ奴隷だからな。

そして俺はお前らを絶対に許さないからなと言い残してメルトナは3人の下へ帰って行った。

悪かったなちょっと昔の知り合いと少しあったからなと言って3人に説明した。

そして受付から呼ばれて順番が来たらしく4人は受付に向かった。

本日はどのような依頼を出しますかと聞かれたのでメルトナは3人に説明させる。

ウルフの肉を丸々欲しい事を伝えて1匹大銀貨3枚で1日に3体までなら買い取れると言って受付に話をする。

それを聞いて受付はウルフの肉は現在は捨てられたりもしている肉ですので依頼があれば持ち帰ってくる冒険者も増えるでしょうし今日も解体の方で肉が出ていましたのでそちらは買い取られますかと聞いてきた。

受付はギルドに依頼を出す形にしてギルドから依頼に必要な分だけ冒険者に肉の分のお金を支払う形にすれば良いと言われたのでそうする事にした。

それはウルフの肉が金になると冒険者が思い大量に持ってこられても消費しきれずにギルドに溢れるのを防ぐ為と説明された。

メルトナは買わせてもらうと返事して依頼は毎日3匹までで契約しておいたので昼までに用意してくれるようになった。

冒険者ギルドでは毛皮が売れるので良くウルフは持ち込まれるのだが解体が面倒だどそのまま持ち帰る人も多く肉は人気が無く買い取りは雀の涙程の金額でスラムの人などが買い取っていく時以外は金にならないのだ。

一般の人の認識は固くて臭い肉というイメージなので好んで食べる人はいないらしく解体場で3匹分の肉を荷車に載せてもらい取り敢えず10日分の小金貨9枚を受付に渡してギルドを出た。

荷車を引きながらアメリはメルトナに昔の仲間の人だったのと聞いた。

メルトナはそうだよ、騙されて奴隷に落ちた原因の相手だよと説明して悪かったな騒いでとアメリに言うと全然大丈夫と言ってくれた。

メルトナはノアに一応今日の事を説明しておこうと思った。

ギルドを出て荷車を押す動かす3人はウルフ3匹分の肉の重さに耐えながら必死に頑張っているがメルトナは手伝う事にしたのでアメリと引くのを代わり後ろから3人が押す形になったがやはり大人の力は凄くスイスイと荷車が進みだした。

ギルドを出てから30分程の掛かり家に到着した4人は汗だくになりながらも達成感があったらしくハイタッチしていた。

家に着くと荷車をゼストの作った小屋に入れて家に入ると昼飯が用意されていておかえりとみんなに出迎えられて汗を拭いて早速昼飯にする。

そしてみんなで店についての話をしながら食べていくと昼からは仕込み頑張れよと言われノア達はゼストの鍛冶場を手入れするので自分達だけでやる事になったようだ。

話の内容は営業についてで今日アドバイスを貰った事を理解させて明日は用意しておこうとなり今日は思ったより売れたのは良かったな話し合った。

知り合いが多かったが明日はもっと売れると良いなとノアが言って明日は今日の余りと新しい樽を持って行って置いておくかすぐに取りに来れるから無くなったら取りに来るかでもええしと話すとメルトナは先に持ってきておく方が良いと警備をする以上余り動いて欲しくないと話した。

昼飯を食べ終わりこの後は肉を切って樽に入れて仕込みをした後に干してあるウルフジャーキーを回収する事が残っている。

そして樽が足らないかもと言う話になりキッカが私が買ってきてやると言ってくれたので子供3人とメルトナがやる事になりメルトナは何だか店の店員の一員になったみたいだと話すとそのつもりだと全員から言われた。

なのでそう言う事になったらしいメルトナは肉の解体なども担当して3人に教えていく。

じゃあ俺とゼストは隣に居るからなんかあったら呼びにきてなと声を掛けてノアは移動する。

ゼストにここからここまでで良いか聞き良し行くぞと土を盛り上げていき地面を固めて基礎を作り後はゼストが自分で建物を建てるだけになった。

もう小屋の大きさではなく立派な建物位の広さがあるのでやりたかったらゼストも店をしても良いぞと言っておく。

ゼストはまだまだ先になりそうだなと笑いながらノアに話して建物が完成して武器をいっぱい作って売れるものが出来たらやらせて貰うと頭を下げて言った。

メルトナはウルフの肉を荷車から取り出して3人に解体しながら説明していく。

ここの首の骨からナイフを通して肉を削いでいくと骨と肉を分けやすいしあばら肉も普通なら綺麗に分けないと駄目なんだが今回の場合は引っ張って外していっても大丈夫だろうと丁寧に教えながら解体を進めていく。

メルトナが解体して見せた後3人に2匹目を解体させるがメルトナがつきながら手を添えてナイフを動かして解体していき3匹目は3人だけで解体させる。

まず右半身はアメリが1人でやる事になり左半身はトーヤとアベルが2人で解体を始める。

先にアメリが解体し終えたのでトーヤとアベルがぎこちないナイフ捌きではあるがメルトナが教えた通りに進めていき解体する事に成功した。

そして3匹分の肉をウルフジャーキーの大きさにカットしながらソルの葉を詰めた樽に肉を入れていき仕込みを進めていく。

今回は解体に2時間以上掛かったがやっていくうちに3匹で1人1匹を同時にやれば10分で終わるだろうとメルトナは話した。

樽に肉を詰め終わり次は干したやつを回収だけど樽をキッカ姉さんが買って帰ってきてからにしようと少し休憩する事にした。

明日からはこれに干す作業も増えるけど解体をスムーズにやれば今日より早く作業が終わるか少し伸びるくらいで終わるから頑張ろうなと言って噴水にみんなで足を入れて涼んでいた。

キッカが荷車を引いて帰ってきた。

荷車には樽が6つと食材がぎっしりと詰まった箱が入っており樽を下ろすのを手伝って作業を再開する事になった。

キッカは荷物を家に運び込み晩飯の準備を始めるようだ。

じゃあこの樽に干して完成したウルフジャーキーを入れていくぞ。

多分丁度1樽分くらいの筈だからもし余ったら今日減った樽に足してしまおうと言ってみんなで回収を始めた。

回収はすぐに終わり今日の余りの分と一緒に荷車に積んで小屋にしまっておいた。
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