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2章 人の世界へ『辺境の町ラムダ』
170.また会ったのは
しおりを挟むそうですね、前回も家も買っていただいていますのでそこで手を打ちましょうか。
それで答えていただかなくても大丈夫なのですがなぜあそこの土地を購入しようとした聞いても良いですか?
これは完全に興味本位なので良かったら教えて頂いても?
ありがとう、ノアは大金貨1枚と金貨5枚を目の前のテーブルに置いて話を始めた。
ああ、別に秘密でも何でもないしええで。
うちに住んでる子供2人がこの土地で商売始めようとしてるねんな、ウルフの干し肉をオリジナルの製法で作ったやつ。
名前はそうやな、ウルフジャーキーで行く事にするわ。
うちに居てる奴隷の3人は好評やったからそれなりには良い味やと思うで。
実際俺も食べて美味かったしなと話してやった。
新商品ですかそれは興味深いですね。
今は現物は無いのですかとノアに聞いてくるが首を横に振ると残念だとギルマスと副ギルマスが揃って言った。
気になったら明日の朝9時からやってみるから見に来たってや。
小さい獣人の子が2人で最終的には全部回すつもりやから商売人としてのアドバイスとかくれたってもええでと2人にノアは話す。
カミラが職員を呼び契約書を持って来させノアはそれにサインしたので家の隣の空き地を全て手に入れた。
じゃあ帰るわ!とノアは立ち上がり執務室から出て行った。
商品登録は存在自体が初めての料理には2年間の独占が認められるが今回は干し肉の部類に入るので登録は必要ないのであった。
ノアが出た後の執務室では2人は話を始めたがその理由はどちらもノアがやる事が見てみたいと明日の朝、自由時間を取ろうとしたからでどちらかはギルドにいないと重大な決定を出さないので1人しか行けないので睨み合っていた。
ギルマスは俺がギルドのトップなんだから偶には言う事聞いてくれ。
それを聞いてカミラは普段あなたの尻拭いを私がやっているのですよ?
それを今度からはやらなくて良いんですねとギルマスに言った所で試合終了した。
分かった分かったお前が行ってこいと言ってギルマスが負けを認めたのだった。
副ギルマスのスコフィルは冒険者ギルドの副ギルマスのカミラに話をして明日行こうと決めた。
ノアがギルドを出てセブに乗り家の方向へ帰って行く途中に前にポーションの瓶を売ってもらった露店商が荷車にポーションの瓶をいっぱい入れて運んでいた。
よぉ!今日もそれ売ってんの?
ノアが声を掛けてみるとあっと声を上げ前にいっぱい買ってくれたお兄さんじゃないですか!
今日の朝市でまた前の場所で売っていたんですけど今日は全然駄目でしたので薬師の店の所へ持っていく最中ですと説明してくれたのでノアはまた買ったろかと言った。
良いんですかそれは凄く助かります。
いくつ買ってくれますかと食い気味でノアに聞いてくる。
露店商としては倍の値段で売れるか薬師の所で半額で買い叩かれるかなので1つでも外で買って貰える方が良いのだ。
ノアはあるやつ全部で良いよとまた全部買ってあげる事にした。
1つで銀貨1枚と安く使い勝手が良いので買って邪魔になる事も無いからとまた買い占めた。
そして名前を聞いてきたのでノアと自己紹介したところ私はアメリです。
これからもよろしくとお願いしてきた。
アメリは今回は28個で大銀貨2枚と銀貨5枚にまけてくれたがノアは出すのが面倒だと言って大銀貨3枚を渡して釣りは要らねえと言った。
このセリフを言ってみたかったんやと心の中で思ったノアであった。
アメリは何度も頭を下げて感謝してきた。
ノアは気の良い奴にはとことん優しい男である。
そして少し気になったので普段はどうしているのか聞いてみたら店頭に立っていない時はゴミ捨て場で漁ってポーションの瓶を探しているらしい。
週に1度の朝一で売れなくても薬師の所で買い叩かれても食べていけると話しする。
アメリはスラムの住人で他の奴らと違い頭を使って確実に飢えない様にとこの商売を考え出して過ごしていたそうだ。
ノアは話を聞いて尚更気に入った。
暴力が物を言うスラムのゴミ捨て場で自分の商品を作り洗って自分の食べ物を得る。
更に極力スラムには身を置かない様に朝一で出てきて金を稼ぐ方法を考える事の出来る頭を持つアメリは異端であった。
物乞いや窃盗、暴力で解決できるスラムの中で上手く隙間を見つけた生きてきたアメリはしっかりとした生活基盤を確立している。
ノアはアメリに話を切り出してアメリはスラムから抜け出したいか聞いてみる。
アメリは出来るならこんな生活から抜け出してしまいたいとは思うけど中々そんな訳にはいきませんね。
でも最近は食いっぱぐれも無いですし結構安定した生活を送れてますねとノアに言った。
ノアは俺の家の横で商売を明日から始めるんやけど店員は子供2人がメインやねん。
良かったらやけど一緒にどうや?
飯はしっかり出すし商売経験者のアメリが色々と教えてくれると助かるんやけど。
何やったらうちで住んでくれても良いし実際スラムから子供2人拾ってきた子がその店をやる予定やからなとノアが言うとアメリは目を向いてノアにもしかしてと言った。
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