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89 春の花嫁
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イストラーダの春は白い花とともに始まる。
森や荒野に多く自生する白い野菊は、普段は雑草と思われているが、春のこの時期だけは可憐な姿と馥郁たる香りを持って、イストラーダ領の花とされていた。
今日は春の蒔種の市の最初の日。
それはミッドラーン国の末の姫リザと、イストラーダ領主エルランド・ヴァン・キーフェルの結婚式が行われる日だった。
「あのちょっと……これ、飾りが多すぎない?」
鏡を覗き込めないリザは、心配そうに三人の侍女を見上げた。
「何をおっしゃいます。まだまだこれから髪にも飾っていくのですよ」
ニーケは白い小さな花飾りを振った。
それはこの冬中イストラーダの村娘達が、木綿の糸で編んだ野菊の花。極東の地に女達でもできる産業を教えてくれたリザへの贈り物だった。
「そうですよ。もともと豪華に絹のドレスにするつもりだったのに、リザ様が木綿でいいいとおっしゃるから……」
「体に合わない絹の花嫁衣装なんてもう懲り懲りだったのよ、ターニャ」
リザは五年前の結婚式を思い出して唇を尖らせた。
「リザ様、そんなにしては紅が塗れません……はい、ん~ってしてください」
アンテは紅指し筆を置いて言った。
「んん~」
「はい。いいですよ! この色にしてよかった!」
リザの唇は艶々した桃色に染まっている。最新の化粧道具はパーセラが王都から持ってきてくれたものだ。
「はい。立ち上がってください」
ニーケはようやく鏡の前から退いて言った。朝から座りっぱなしだったリザは、やれやれと言う風に立ち上がる。
エルランドが贈ってくれた高価な鏡には、白い娘が写っていた。
木綿の糸で編まれたレースをふんだんに使った白いドレスは、優しくリザの体を流れ落ちている。
最高級の薄い木綿地は膨らませたり縮ませたりして、優しい曲線を優雅に見せていた。胸の下で結ばれた帯は、背中で蝶結びになって、襞を描きながら後ろスカートへと続いている。
その所々にレースの野菊の花が縫い付けられていた。脇髪を残して結い上げられた黒髪には少し大振りの花が冠のように飾られ、長いヴェールにも織り込まれてリザを包み込んでいた。
小さな鎖骨を覗かせる胸元には無論、緑と藍の宝石がついた鎖。
「なんだか、花とレースに埋もれてるみたいだけど、大丈夫かな」
「大丈夫です!!!」
三人の侍女は口を揃えて言った。三人とも自分たちの女主の可憐さに目が潤んでいる。
「さぁ、参りましょう。きっとお待ちかねで、今頃は茹だっていらっしゃいますよ」
付き添いとして控えていたパーセラも、リザの花嫁姿にうっとりと見惚れながら扉を開け放った。
「まだか? もしかして嫌がったりしているんじゃ……」
「な、訳ないでしょ? 前から思ってたんですが、お館様ってリザ様に対してだけ、どんだけ自信ないんですか!」
セローは階下のホールで、いらいらと歩き回るエルランドに呆れた。
「そうですよ、お館。まるで初めて妻の出産を待つ、おとっつぁんのようです」
ザンサスも止めを刺す。
「出産⁉︎ そんな話は聞いてない! お前なんで知ってるんだ!」
「だから違いますって! 例え話ですよ、例え!」
「ザンサスは初めての子どもの時におろおろしてたからなぁ。自分の事を思い出したのでしょう」
コルがエルランドを庇うように笑った。
しかし、エルランドは笑うどころではない。
冬中リザは一生懸命に働いていた。陶工たちのおかげで、焼き物はどんどん多種類になり、冬の森から城へと運び込まれた。リザは懸命にいく種類もの図案を考え、冊子にまとめあげ、器用な村娘たちに絵を教えて陶器の絵付けに励んだ。
図案はどんどん書き写され、仕事の成り手は他の村へも広がった。そしてイストラーダよりも早く始まる王都の春の見本市で、花や鳥の模様のある白くて軽いイストラーダ陶器は飛ぶように売れたのだ。
だが、エルランドはリザがあまり働きすぎる事を懸念していた。
素直で真面目な妻は、自分が役に立てることが嬉しいらしく、どんどん頑張ろうとうする。
その結果、寝不足になったり、食事を忘れてしまうことすらあるのだ。まだ、それほど肉がついたと言えない華奢な体に何かあったらと思うと、エルランドは気が気ではない。
それともう一つ、もっと利己的な理由があった。
あまり妻が他のものに夢中になりすぎると、エルランドと過ごす時間が少なくなってしまうのである。
今までの年月を埋めるように、彼はリザと過ごす冬の時間を大切にしていた。
もちろん、広大な領地の見回りや点在する村々を巡回するなど、領主としての義務に怠りはない。しかし、伐採期を終えた冬は一年中で最も、ゆとりのある時期でもあるのだ。
エルランドはその全てをリザに捧げたかった。
早朝の稽古を終えた後は、リザとゆっくり朝食を食べる。昼間はお互いの仕事があるが、夜は大広間で賑やかな夕食をとった後、新しく作らせた夫婦だけの浴室で湯に浸かる。
そして、長い冬の夜を二人だけで朝まで過ごすのだ。
自分の腕の中で、どんどん女の顔になっていくリザは、エルランドを夢中にさせた。
もっと求めさせたい。余裕をなくさせたい。切れぎれの声で名を呼んで欲しかった。
そしてその願いは叶ったと言うのに。
どうして俺は更に望んでしまうのか。
五年前の茶番劇のような結婚式の記憶を塗り替えたいと願ったのは、エルランドの方だった。
灰色の拝堂、体に合わない衣装、誰一人知る者のない参列者に怯え、諦めていた十四歳の少女の記憶を。
冬の初め、王都から帰ってすぐにエルランドはリザに伝えた。
「リザ、もう一度俺と結婚して欲しい」
「もう一度? 結婚って二回も同じ人とできるの?」
リザは目を丸くする。
「いや、つまり……結婚というより結婚式か。あの時は誰もこの結婚を祝っていなかっただろう。当事者だった俺たちでさえも、戸惑いの方が大きかった」
「……そうかも」
「この事は、隣にリザの部屋を整えた頃から考えていた。だからリザ、あなたを前に夫婦の誓いを、もう一度立てたい」
「……」
「リザ……リザ姫、どうか私と結婚してください」
エルランドはリザの前に膝をついて、両手のひらに唇を落とした。リザは屈んでも大きな男のツムジを見つめていたが、やがて笑いだした。
「俺は笑われるようなことを言った?」
「いーえ、言ってないわ。でも……」
「なに?」
「エル……エルランド様って時々本当に……」
「なに?」
「可愛い!」
リザはまだ膝を落としたままのエルランドに、勢いよく飛びついた。不意を突かれてさすがのエルランドも尻餅をつく。リザは容赦無く、男を組み敷いた。
「俺が可愛い?」
エルランドはリザの下敷きになりながらもリザを抱きしめる。
「こんな可愛くて素敵な人と、もう一度結婚できるなんて、幸せ! エル、好き、大好き!」
「俺の方が好きに決まっている! リザ、俺を満たしてくれ!」
そう言って彼は、長い足と腕でリザを閉じ込めたのだった。
そして今──。
ホールの階段をふわふわと降りてきた白い妖精に、エルランドは言葉も出ない。
「エルランド様、私少しは綺麗になった?」
「ああ……生きている人間とは思えない」
差し出しされた手に、リザは自分の手を重ねた。エルランドが甲にそっと唇を落とす。
「俺と結婚してくれ」
「もうしてるわ」
リザは澄まして言った。
「ここは、はいというものだぞ」
背後でセローが吹き出す音を無視してエルランドが妻を嗜める。リザは真正面から春の光を浴びて、エルランドに微笑みかけた。瞳が真っ青に染まる。
「愛してるわ、エル。もう絶対離れないでね」
「この……! 俺の言葉を取るな!」
エルランドはそのまま白い花嫁の腰を引き寄せ、大きな音を立てて口づけると高く持ち上げた。
その瞬間、ホールに居並ぶ人々から大きな歓声が上がる。
「わぁ! 高い!」
エルランドは軽快にくるり回転すると、リザのヴェールやドレスの裾が蝶のように舞い上がった。
その姿をコルやザンサス達、アンテにターニャが見守っている。ニーケは滝のような涙を流してセローに支えられていた。
「さぁ、行こう!」
大きく開かれた扉から、二人は村民や兵士たちの待ち構える前庭に出た。
「イストラーダの民よ! これが俺の愛する花嫁だ!」
リザを肩に乗せ、エルランドは民に向かって叫んだ。
「俺たちは二人でこの地を守る! どうか祝ってくれ!」
「エルランド様!」
「リザ様!」
「おめでとうございます!」
「末長くお幸せに!」
鳩が飛び交い、人々が手に手に白い花を投げかける。
夫の温もりと人々の祝福に包まれながら、リザは半年前の自分を思い返していた。
私は多分不幸ではなかった。
でも、それは幸せとは何か知らなかったからだ。
諦めることが賢明なんじゃない。
望んで、頑張って、手に入れることが人生なのだわ。
「ありがとう! みんな、ありがとう! 私もっと望みたい!」
カラスと呼ばれた娘は、白い鳥に生まれ変わったのだ。
***
最終話となります。
白い野菊はシュウメイギクのようなイメージです。
Twitterに結婚式のイメージを上げます。
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森や荒野に多く自生する白い野菊は、普段は雑草と思われているが、春のこの時期だけは可憐な姿と馥郁たる香りを持って、イストラーダ領の花とされていた。
今日は春の蒔種の市の最初の日。
それはミッドラーン国の末の姫リザと、イストラーダ領主エルランド・ヴァン・キーフェルの結婚式が行われる日だった。
「あのちょっと……これ、飾りが多すぎない?」
鏡を覗き込めないリザは、心配そうに三人の侍女を見上げた。
「何をおっしゃいます。まだまだこれから髪にも飾っていくのですよ」
ニーケは白い小さな花飾りを振った。
それはこの冬中イストラーダの村娘達が、木綿の糸で編んだ野菊の花。極東の地に女達でもできる産業を教えてくれたリザへの贈り物だった。
「そうですよ。もともと豪華に絹のドレスにするつもりだったのに、リザ様が木綿でいいいとおっしゃるから……」
「体に合わない絹の花嫁衣装なんてもう懲り懲りだったのよ、ターニャ」
リザは五年前の結婚式を思い出して唇を尖らせた。
「リザ様、そんなにしては紅が塗れません……はい、ん~ってしてください」
アンテは紅指し筆を置いて言った。
「んん~」
「はい。いいですよ! この色にしてよかった!」
リザの唇は艶々した桃色に染まっている。最新の化粧道具はパーセラが王都から持ってきてくれたものだ。
「はい。立ち上がってください」
ニーケはようやく鏡の前から退いて言った。朝から座りっぱなしだったリザは、やれやれと言う風に立ち上がる。
エルランドが贈ってくれた高価な鏡には、白い娘が写っていた。
木綿の糸で編まれたレースをふんだんに使った白いドレスは、優しくリザの体を流れ落ちている。
最高級の薄い木綿地は膨らませたり縮ませたりして、優しい曲線を優雅に見せていた。胸の下で結ばれた帯は、背中で蝶結びになって、襞を描きながら後ろスカートへと続いている。
その所々にレースの野菊の花が縫い付けられていた。脇髪を残して結い上げられた黒髪には少し大振りの花が冠のように飾られ、長いヴェールにも織り込まれてリザを包み込んでいた。
小さな鎖骨を覗かせる胸元には無論、緑と藍の宝石がついた鎖。
「なんだか、花とレースに埋もれてるみたいだけど、大丈夫かな」
「大丈夫です!!!」
三人の侍女は口を揃えて言った。三人とも自分たちの女主の可憐さに目が潤んでいる。
「さぁ、参りましょう。きっとお待ちかねで、今頃は茹だっていらっしゃいますよ」
付き添いとして控えていたパーセラも、リザの花嫁姿にうっとりと見惚れながら扉を開け放った。
「まだか? もしかして嫌がったりしているんじゃ……」
「な、訳ないでしょ? 前から思ってたんですが、お館様ってリザ様に対してだけ、どんだけ自信ないんですか!」
セローは階下のホールで、いらいらと歩き回るエルランドに呆れた。
「そうですよ、お館。まるで初めて妻の出産を待つ、おとっつぁんのようです」
ザンサスも止めを刺す。
「出産⁉︎ そんな話は聞いてない! お前なんで知ってるんだ!」
「だから違いますって! 例え話ですよ、例え!」
「ザンサスは初めての子どもの時におろおろしてたからなぁ。自分の事を思い出したのでしょう」
コルがエルランドを庇うように笑った。
しかし、エルランドは笑うどころではない。
冬中リザは一生懸命に働いていた。陶工たちのおかげで、焼き物はどんどん多種類になり、冬の森から城へと運び込まれた。リザは懸命にいく種類もの図案を考え、冊子にまとめあげ、器用な村娘たちに絵を教えて陶器の絵付けに励んだ。
図案はどんどん書き写され、仕事の成り手は他の村へも広がった。そしてイストラーダよりも早く始まる王都の春の見本市で、花や鳥の模様のある白くて軽いイストラーダ陶器は飛ぶように売れたのだ。
だが、エルランドはリザがあまり働きすぎる事を懸念していた。
素直で真面目な妻は、自分が役に立てることが嬉しいらしく、どんどん頑張ろうとうする。
その結果、寝不足になったり、食事を忘れてしまうことすらあるのだ。まだ、それほど肉がついたと言えない華奢な体に何かあったらと思うと、エルランドは気が気ではない。
それともう一つ、もっと利己的な理由があった。
あまり妻が他のものに夢中になりすぎると、エルランドと過ごす時間が少なくなってしまうのである。
今までの年月を埋めるように、彼はリザと過ごす冬の時間を大切にしていた。
もちろん、広大な領地の見回りや点在する村々を巡回するなど、領主としての義務に怠りはない。しかし、伐採期を終えた冬は一年中で最も、ゆとりのある時期でもあるのだ。
エルランドはその全てをリザに捧げたかった。
早朝の稽古を終えた後は、リザとゆっくり朝食を食べる。昼間はお互いの仕事があるが、夜は大広間で賑やかな夕食をとった後、新しく作らせた夫婦だけの浴室で湯に浸かる。
そして、長い冬の夜を二人だけで朝まで過ごすのだ。
自分の腕の中で、どんどん女の顔になっていくリザは、エルランドを夢中にさせた。
もっと求めさせたい。余裕をなくさせたい。切れぎれの声で名を呼んで欲しかった。
そしてその願いは叶ったと言うのに。
どうして俺は更に望んでしまうのか。
五年前の茶番劇のような結婚式の記憶を塗り替えたいと願ったのは、エルランドの方だった。
灰色の拝堂、体に合わない衣装、誰一人知る者のない参列者に怯え、諦めていた十四歳の少女の記憶を。
冬の初め、王都から帰ってすぐにエルランドはリザに伝えた。
「リザ、もう一度俺と結婚して欲しい」
「もう一度? 結婚って二回も同じ人とできるの?」
リザは目を丸くする。
「いや、つまり……結婚というより結婚式か。あの時は誰もこの結婚を祝っていなかっただろう。当事者だった俺たちでさえも、戸惑いの方が大きかった」
「……そうかも」
「この事は、隣にリザの部屋を整えた頃から考えていた。だからリザ、あなたを前に夫婦の誓いを、もう一度立てたい」
「……」
「リザ……リザ姫、どうか私と結婚してください」
エルランドはリザの前に膝をついて、両手のひらに唇を落とした。リザは屈んでも大きな男のツムジを見つめていたが、やがて笑いだした。
「俺は笑われるようなことを言った?」
「いーえ、言ってないわ。でも……」
「なに?」
「エル……エルランド様って時々本当に……」
「なに?」
「可愛い!」
リザはまだ膝を落としたままのエルランドに、勢いよく飛びついた。不意を突かれてさすがのエルランドも尻餅をつく。リザは容赦無く、男を組み敷いた。
「俺が可愛い?」
エルランドはリザの下敷きになりながらもリザを抱きしめる。
「こんな可愛くて素敵な人と、もう一度結婚できるなんて、幸せ! エル、好き、大好き!」
「俺の方が好きに決まっている! リザ、俺を満たしてくれ!」
そう言って彼は、長い足と腕でリザを閉じ込めたのだった。
そして今──。
ホールの階段をふわふわと降りてきた白い妖精に、エルランドは言葉も出ない。
「エルランド様、私少しは綺麗になった?」
「ああ……生きている人間とは思えない」
差し出しされた手に、リザは自分の手を重ねた。エルランドが甲にそっと唇を落とす。
「俺と結婚してくれ」
「もうしてるわ」
リザは澄まして言った。
「ここは、はいというものだぞ」
背後でセローが吹き出す音を無視してエルランドが妻を嗜める。リザは真正面から春の光を浴びて、エルランドに微笑みかけた。瞳が真っ青に染まる。
「愛してるわ、エル。もう絶対離れないでね」
「この……! 俺の言葉を取るな!」
エルランドはそのまま白い花嫁の腰を引き寄せ、大きな音を立てて口づけると高く持ち上げた。
その瞬間、ホールに居並ぶ人々から大きな歓声が上がる。
「わぁ! 高い!」
エルランドは軽快にくるり回転すると、リザのヴェールやドレスの裾が蝶のように舞い上がった。
その姿をコルやザンサス達、アンテにターニャが見守っている。ニーケは滝のような涙を流してセローに支えられていた。
「さぁ、行こう!」
大きく開かれた扉から、二人は村民や兵士たちの待ち構える前庭に出た。
「イストラーダの民よ! これが俺の愛する花嫁だ!」
リザを肩に乗せ、エルランドは民に向かって叫んだ。
「俺たちは二人でこの地を守る! どうか祝ってくれ!」
「エルランド様!」
「リザ様!」
「おめでとうございます!」
「末長くお幸せに!」
鳩が飛び交い、人々が手に手に白い花を投げかける。
夫の温もりと人々の祝福に包まれながら、リザは半年前の自分を思い返していた。
私は多分不幸ではなかった。
でも、それは幸せとは何か知らなかったからだ。
諦めることが賢明なんじゃない。
望んで、頑張って、手に入れることが人生なのだわ。
「ありがとう! みんな、ありがとう! 私もっと望みたい!」
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