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51 君がいるから世界は 1
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エニグマの死体は見つからなかった。
塵となったのかもしれないし、アンジュレアルトとの最後の思念と共に、姉のゾルーディアの次元へ旅立っていったのかもしれない。
ただ、島のあちこちで疲労でふらふらになりながら、残りのギマを相手に戦っていたレジメントの目の前で、全てのギマが土塊になったことは事実だった。
おそらくアルトア大陸中の全てのギマが、同じ運命を辿ったのだろう。
時間を少し戻す。
レーゼとナギは抱き合って落ちていく、二つの姿を見下ろしていた。それは途中で霞んで見えなくなる。
その時、足元の地面が揺れるような浮遊感があった。
「きゃあ! 落ちるわ!」
「レーゼ!」
ナギはレーゼをしっかりと抱き寄せる。空と山、周囲の風景が急に歪み出した。
二人はしっかりと目を閉じてその瞬間を耐えた。気分の悪い数舜だったが、やがてそれも収まる。
気がつくと二人は、森の中の空き地に二人して立っていた。
山のあった場所には、古い土柱があるだけだ。これが大陸中から恐れられた『亡者の牢獄』、エーヴィルの塔の正体だったのだ。
エニグマが魔力で作り出した、塔を模した山だったから、彼女の死とともに消えたのだろう。
「……終わったの?」
「ああ、多分」
レーゼの問いに、ナギは静かに答える。
「この島も、そう長くは持たないと思う。やがて海に還るんじゃないかな?」
空間に新たな風が吹き込んできた。
ふと足元を見ると、きらりと青く光ものがあった。
ナギが拾い上げると、ゾルーディアとの戦いで失った、双晶の守り石だった。イトスギの森で、ゾルーディアとの戦いに介入していたエニグマに奪い取られたものだ。
「最後に返してくれたんだね」
「最初から取らなきゃ良かったんだ」
にべもないナギの答えに、レーゼはわずかに微笑んだ。
「私……なんでか、もう憎んでないわ。エニグマのことも、ゾルーディアのことも」
「レーゼは優しすぎる。俺はやはりあいつらが嫌いだ。あの二人がしたことは許されないし、そう思っている人は多いだろう」
「うん……だけど、私だってルビアやナギがいなければ、ギマとか魔女にされていたかもしれない。そう思うと、今はただ悲しいの。私が今……こうしているのは、私だけの力じゃないから……」
レーゼの頬を涙が伝った。
「レーゼ、泣くな。もう全て終わった。もう、戦わなくていい。呪いもない。喜ぶべきだ」
「私、本当に喜んでいいの? 身内が死んで喜ぶなんて、心が醜い証拠かもしれない」
「レーゼは醜くなんてない!」
ここは風が強すぎる。ナギはレーゼを大きな木の根元まで引っ張っていった。得体の知れない樹海だった森も、すっかり様相を変え、よく知る木々が林立する普通の森になっている。
「醜いのは俺だ。仲間と共にあっても、ずっと自分勝手な行動をしていた。レーゼに会えたのに、もっとレーゼが欲しくて、クチバや鎧のビャクランが気に食わなかった」
「どうして?」
「どうしてって……俺はどうしようもなくレーゼが好きで……その、俺より近くに誰もレーゼの側にいてほしくないと、ずっと思ってたから」
ナギは訥々と言葉を選んでいる。その姿が可愛く、レーゼの涙はゆっくりと乾いていく。
「これからも、一番近くにいてくれる?」
「ああ。もう離れていたくないし、誰よりも側にいたい」
「そうだね……私もそう思う。私もそばにいるよ」
レーゼはナギの胸に寄り添った。
「ナギはあったかいもの」
「あ……」
ナギはレーゼを抱きしめようとして、はっとなった。
もうビャクランの鎧はないので、レーゼは元の下着姿なのだ。薄いシュミーズだけで靴も履いていない。つまりほとんど裸なのだ。
「い、行こう。皆が待っているだろう」
ナギは皮の鎧を脱ぎ捨てて、自分の着ていた服をレーゼに着せ掛けてやる。もう鎧はナギにも、レーゼにも必要ないだろう。
「海の方向に行けばいいはずだ」
ナギは素足のレーゼを抱き上げた。
イスカを出発してから丸一日が経って、空にはゆっくりと星が昇り始めている。
紫から藍色へと変わっていく空は、例えようもないほど美しい。レーゼは高い空を飛ぶ鳥を指差した。
「あ、見て! カールだわ! きっと案内してくれているのよ」
「確かに方角は合っているな」
ナギもうなずいた。
「みんな無事かしら?」
「そのようだ。ほら、遠くに。見えるか?」
レーゼがナギの後ろから顔を出すと、遠くから松明の列が登ってくるのが見えた。森は海に向かって緩やかに降っているから、間違いないだろう。ギマが消えて、仲間たちが助けに来てくれたのだ。
「おおっ! いたぞ! レーゼ様!」
夜目の効くクチバが二人を見つけて叫んだ。
「本当か! ああ、見えた! ナギ! レーゼ!」
「ナギ! 無事なの!?」
ブルーにクチバ、オーカーとカーネリアもいる。すぐに二人は彼らと合流することができた。
が、しかし……二人の姿を見て四人は唖然としている。
「ちょっと! あんたたち! 何してたの!? まさか……」
ナギは上半身裸で、レーゼは膝が丸見えの薄いシュミーズの上に、ナギの服を羽織っているだけなのだ。
「カーネリア、黙りなさい。今は、君の出る幕じゃない」
クチバが厳しく、そして少し同情的に言った。
「エニグマを仕留めたのですね? レーゼ様」
「ええ。彼女はもういない。愛する弟と共に逝ってしまった」
レーゼは静かに答えた。
鎧のなくなった胸元には、元の小さな守り石の片割れがあるだけだ。もう片方はナギが持っている。
「もう魔女は滅びたんだな」
ブルーがしんみりといった。オーカーもうなずく。
「驚いたぜ。戦っていたギマがいきなり崩れ落ちて、跡形もなく消えちゃたったんだから」
「ああ。海が見えてきた」
灰色の浜辺は、真っ白な砂浜に変わっている。
そこにはレジメントたちが集結していた。難を免れた短艇、沖の方には軍船も数隻残っている。犠牲者も出たが、その者たちはもうギマとはならず、手厚く布で包まれて並べられていた。
「さぁ、戻ろう」
ブルーが皆に向かって言った。
レーゼはナギの手を握り、ナギも強く握り返した。二人は乗ってきた小舟に乗り移った。
波はもう襲いかかってはこない。ナギは夜の沖へと漕ぎ出し、レーゼは島を振り返る。
それはちっぽけで平凡な島。
けれど、その上には星でできた河が、夜空を横切って明るく流れていた。
塵となったのかもしれないし、アンジュレアルトとの最後の思念と共に、姉のゾルーディアの次元へ旅立っていったのかもしれない。
ただ、島のあちこちで疲労でふらふらになりながら、残りのギマを相手に戦っていたレジメントの目の前で、全てのギマが土塊になったことは事実だった。
おそらくアルトア大陸中の全てのギマが、同じ運命を辿ったのだろう。
時間を少し戻す。
レーゼとナギは抱き合って落ちていく、二つの姿を見下ろしていた。それは途中で霞んで見えなくなる。
その時、足元の地面が揺れるような浮遊感があった。
「きゃあ! 落ちるわ!」
「レーゼ!」
ナギはレーゼをしっかりと抱き寄せる。空と山、周囲の風景が急に歪み出した。
二人はしっかりと目を閉じてその瞬間を耐えた。気分の悪い数舜だったが、やがてそれも収まる。
気がつくと二人は、森の中の空き地に二人して立っていた。
山のあった場所には、古い土柱があるだけだ。これが大陸中から恐れられた『亡者の牢獄』、エーヴィルの塔の正体だったのだ。
エニグマが魔力で作り出した、塔を模した山だったから、彼女の死とともに消えたのだろう。
「……終わったの?」
「ああ、多分」
レーゼの問いに、ナギは静かに答える。
「この島も、そう長くは持たないと思う。やがて海に還るんじゃないかな?」
空間に新たな風が吹き込んできた。
ふと足元を見ると、きらりと青く光ものがあった。
ナギが拾い上げると、ゾルーディアとの戦いで失った、双晶の守り石だった。イトスギの森で、ゾルーディアとの戦いに介入していたエニグマに奪い取られたものだ。
「最後に返してくれたんだね」
「最初から取らなきゃ良かったんだ」
にべもないナギの答えに、レーゼはわずかに微笑んだ。
「私……なんでか、もう憎んでないわ。エニグマのことも、ゾルーディアのことも」
「レーゼは優しすぎる。俺はやはりあいつらが嫌いだ。あの二人がしたことは許されないし、そう思っている人は多いだろう」
「うん……だけど、私だってルビアやナギがいなければ、ギマとか魔女にされていたかもしれない。そう思うと、今はただ悲しいの。私が今……こうしているのは、私だけの力じゃないから……」
レーゼの頬を涙が伝った。
「レーゼ、泣くな。もう全て終わった。もう、戦わなくていい。呪いもない。喜ぶべきだ」
「私、本当に喜んでいいの? 身内が死んで喜ぶなんて、心が醜い証拠かもしれない」
「レーゼは醜くなんてない!」
ここは風が強すぎる。ナギはレーゼを大きな木の根元まで引っ張っていった。得体の知れない樹海だった森も、すっかり様相を変え、よく知る木々が林立する普通の森になっている。
「醜いのは俺だ。仲間と共にあっても、ずっと自分勝手な行動をしていた。レーゼに会えたのに、もっとレーゼが欲しくて、クチバや鎧のビャクランが気に食わなかった」
「どうして?」
「どうしてって……俺はどうしようもなくレーゼが好きで……その、俺より近くに誰もレーゼの側にいてほしくないと、ずっと思ってたから」
ナギは訥々と言葉を選んでいる。その姿が可愛く、レーゼの涙はゆっくりと乾いていく。
「これからも、一番近くにいてくれる?」
「ああ。もう離れていたくないし、誰よりも側にいたい」
「そうだね……私もそう思う。私もそばにいるよ」
レーゼはナギの胸に寄り添った。
「ナギはあったかいもの」
「あ……」
ナギはレーゼを抱きしめようとして、はっとなった。
もうビャクランの鎧はないので、レーゼは元の下着姿なのだ。薄いシュミーズだけで靴も履いていない。つまりほとんど裸なのだ。
「い、行こう。皆が待っているだろう」
ナギは皮の鎧を脱ぎ捨てて、自分の着ていた服をレーゼに着せ掛けてやる。もう鎧はナギにも、レーゼにも必要ないだろう。
「海の方向に行けばいいはずだ」
ナギは素足のレーゼを抱き上げた。
イスカを出発してから丸一日が経って、空にはゆっくりと星が昇り始めている。
紫から藍色へと変わっていく空は、例えようもないほど美しい。レーゼは高い空を飛ぶ鳥を指差した。
「あ、見て! カールだわ! きっと案内してくれているのよ」
「確かに方角は合っているな」
ナギもうなずいた。
「みんな無事かしら?」
「そのようだ。ほら、遠くに。見えるか?」
レーゼがナギの後ろから顔を出すと、遠くから松明の列が登ってくるのが見えた。森は海に向かって緩やかに降っているから、間違いないだろう。ギマが消えて、仲間たちが助けに来てくれたのだ。
「おおっ! いたぞ! レーゼ様!」
夜目の効くクチバが二人を見つけて叫んだ。
「本当か! ああ、見えた! ナギ! レーゼ!」
「ナギ! 無事なの!?」
ブルーにクチバ、オーカーとカーネリアもいる。すぐに二人は彼らと合流することができた。
が、しかし……二人の姿を見て四人は唖然としている。
「ちょっと! あんたたち! 何してたの!? まさか……」
ナギは上半身裸で、レーゼは膝が丸見えの薄いシュミーズの上に、ナギの服を羽織っているだけなのだ。
「カーネリア、黙りなさい。今は、君の出る幕じゃない」
クチバが厳しく、そして少し同情的に言った。
「エニグマを仕留めたのですね? レーゼ様」
「ええ。彼女はもういない。愛する弟と共に逝ってしまった」
レーゼは静かに答えた。
鎧のなくなった胸元には、元の小さな守り石の片割れがあるだけだ。もう片方はナギが持っている。
「もう魔女は滅びたんだな」
ブルーがしんみりといった。オーカーもうなずく。
「驚いたぜ。戦っていたギマがいきなり崩れ落ちて、跡形もなく消えちゃたったんだから」
「ああ。海が見えてきた」
灰色の浜辺は、真っ白な砂浜に変わっている。
そこにはレジメントたちが集結していた。難を免れた短艇、沖の方には軍船も数隻残っている。犠牲者も出たが、その者たちはもうギマとはならず、手厚く布で包まれて並べられていた。
「さぁ、戻ろう」
ブルーが皆に向かって言った。
レーゼはナギの手を握り、ナギも強く握り返した。二人は乗ってきた小舟に乗り移った。
波はもう襲いかかってはこない。ナギは夜の沖へと漕ぎ出し、レーゼは島を振り返る。
それはちっぽけで平凡な島。
けれど、その上には星でできた河が、夜空を横切って明るく流れていた。
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