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28 新たな出発 4
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「クロウ! 戻ってきたのね!」
カーネリアが駆け寄る。彼女は珍しく木綿のスカートを履いていた。
「戻ったとは聞いていたんだけど……その、疲れているってブルーから聞いて、声をかけなかったのよ……どうしたの?」
スカートを摘みながら、もじもじしているカーネリアをすれ違う男たちが微笑ましそうに見守っている。
しかし、クロウの返事が台無しだった。
「ああ、なんか食べるものあるかな。腹が空いた」
「あっ……そ、そうなの? じゃあ任せて! こっちよ!」
カーネリアは、意気揚々とクロウを市場の隅のベンチに引っ張っていった。
「ここで待ってて」
そう言って取って返したカーネリアは、すぐに大きな盆を抱えて戻ってきた。盆の上には、飲み物や食べ物を包んだ籠が乗っている。カップは二つあった。
「さぁ食べて!」
カーネリアはにこにこしながら、籠からチーズだの、焼き肉を挟んだパンだのを出して並べた。
「クロウはお酒飲まないから、果物で味をつけたお水だけどね! 冷たくて美味しいよ」
「いろいろ気を遣ってもらって、すまない。ありがとう。けど少し多いな。カーネリアも食べるか?」
「私はクロウが食べてるの見てるだけで嬉しい。でもせっかくだから、このお菓子半分こしよ?」
言いながらカーネリアは、黄色い柔らかそうな食べ物──パンケーキをいうものらしい──を二つに割った。
「すごいな、ここにはそんなものまであるのか?」
クロウは素晴らしい食欲で、盆の上のものを口に運んでいる。さっき食べたものが誘水になったようだ。いかな彼とて、食べ盛りの青年なのである。
「うん。元々の街が大きかったし、使えそうな建物もたくさん残ってたって言うんで、ギマから逃げて来た人たちが集まって来たのよ。一度破壊された街に、魔女は興味がないと言う噂が流布したようなのね。悲憤の魔女が滅んで、西と南のギマがいなくなったって聞いてから、一層人が多くなったらしいわ」
「悪い奴はいないのか?」
人が集まれば良からぬ輩もやってくる。それが人間なのだと、クロウは我が身をもって知っている。
「いるかもね。それだから私たちデューンブレイドが、いくつもの班に別れて警戒している。みんな故郷をギマに追われて、惨めな逃避行はもう懲り懲りだもの」
「それじゃカーネリアは、市場の担当なんだな」
「そうよ! 私の実家はパン屋だったの。戦いじゃない仕事は楽しいわ!
「ああ。カーネリアにはこんな仕事が向いてるのかもな。これ、美味いな」
「……」
クロウはパンケーキを頬張り、しばらく二人は黙って食べて飲んだ。
「あのね、クロウ?」
クロウが食べて飲み終わったのを見届け、もじもじとカーネリアが口を開く。
「なに?」
「魔女を滅ぼしたら、本当の名前教えてくれるって言ったよね?」
「ああ、そうだな……」
クロウは視線を落とした。
「教えてもらえないの?」
「……魔女の一人は倒したけれど、俺の誓いはまだ、果たされてはいないんだ」
「誓った人に会いにいっていたのでしょう? 怪我も治りきってないのに、あんなに急いで出て行くほど大切な人だったのよね」
「……」
途端に暗くなったクロウの表情に、カーネリアの口が止まる。
「その……会えなかった……の?」
「……遅かった」
「え? もしかして亡くなってたの?」
苦しげな答えに、カーネリアは思わず声を上げた。
「違う!」
クロウは即座に言い返す。
「あの人がいなくなれば、俺にはわかる。だから生きてるんだ。絶対に生きている!」
空になった皿を睨みつけ、クロウはくり返した。
「……その人って、やっぱりクロウの好きな人?」
「……」
好き。
クロウにとって、その言葉は特別なものだった。
彼女がくれるまで知らなかった言葉で、彼女だけに使った言葉だったから。
クロウは自分がその音を発するのさえ、他人には聞かれたくはなかった。
「……俺の命の恩人で、名前をくれた人だ」
クロウは言葉を選びながら言った。
「大切な人なのね?」
「ああ、大切だ。大切で……」
どうしていいのかわからないくらい。
戦いの日々の中で、あの幸せだった半年が幻だったかもしれない、と恐れるたびに額の守り石に手を当てた。石は微かに暖かくて、それさえあれば安心できたのだ。
しかし今はそれも、ない。
「ずっと一緒にいたいって思った。俺にとっては、あの頃だけが人生だったのかもしれない」
「そんなふうに考えるのは不健康だわ。だって、クロウはまだ十九歳なのよ」
「魔女を倒さなければ、若かろうが老人だろうが、未来はないだろう?」
「それはそうだけど……だからと言って今を無駄にすることはないわよ。戦いは辛いけど、それ以外は楽しめばいい。その人だってきっとそう思ってる」
「……そうかもな」
魔女の呪いに冒されながら、いつも笑っていたレーゼ。
些細なことを喜び、自分と分かち合おうとしてくれた女の子。
もしレーゼが今の俺の言葉を聞いいたら、きっと悲しむだろう。
「カーネリアの言う通りかもしれないな」
「……もし会えたら?」
「俺は嬉しい」
「そしたらどうするの? 一緒に暮らすの? 女の人なんでしょう?」
カーネリアは身を乗り出して尋ねた。
「わからない。あの人に会ってから考える」
「聞いてばかりでごめんね。でも、気になるの。ねぇ、どんな人だったの? 綺麗な人?」
「えっと……」
カーネリアの言葉に、クロウは思わずレーゼの面影を追った。
「一つ年上なのに、俺よりずっと小さくて……目や皮膚が弱くて、身体中に包帯を巻いてた」
「え? それってもしかして病気?」
カーネリアは驚いて言った。
「違う。ゾルーディアに呪いをかけられたんだ。だから俺は魔女を倒すと約束した。それなのに」
「ギマ……もしかして、別の魔女に連れ去られたの?」
「わからない。そうかもしれない……レーゼは、でも」
「……」
クロウは自分が無意識に、その名を呼んだことに気がつかないようだった。
「体は弱かったけど、とても強い……強い人だった」
「……」
「……だから、俺は魔女を滅ぼす」
「そうか、それがクロウの誓いなんだね。じゃあ、お返しに私も言うね」
カーネリアは真っ直ぐにクロウを見つめた。
「言ったでしょ? 私もクロウが好きなの。だからもしその時が来たら、クロウのそばにずっといたい」
「……その時?」
「ごめんなさい。その時があったらちゃんと言うわ。でもそれは私の勝手な望みだから、クロウは今は気にしなくていいよ。クロウはまず自分の誓いを果たして。それからのことは、終わってから考えたらいいわ」
それはさっき、クロウも言った言葉だった。
「まずは魔女を滅ぼして、なおかつ生き残ることが最優先だもんね!」
カーネリアは明るく言って、残りのパンケーキを口に押し込み、水を飲んだ。
「私だって、クロウよりお姉さんなんだから。それくらいのことは弁えているわよ!」
勢いよくカップを置いて、カーネリアは立ち上がった。
「だから、これからも一緒に戦うわ! 私だってかなり強くなったわよ。白藍の騎士なんかよりもずっと、あてにしてちょうだい!」
夏の風が娘の紅色の髪を揺らせた。
カーネリアが駆け寄る。彼女は珍しく木綿のスカートを履いていた。
「戻ったとは聞いていたんだけど……その、疲れているってブルーから聞いて、声をかけなかったのよ……どうしたの?」
スカートを摘みながら、もじもじしているカーネリアをすれ違う男たちが微笑ましそうに見守っている。
しかし、クロウの返事が台無しだった。
「ああ、なんか食べるものあるかな。腹が空いた」
「あっ……そ、そうなの? じゃあ任せて! こっちよ!」
カーネリアは、意気揚々とクロウを市場の隅のベンチに引っ張っていった。
「ここで待ってて」
そう言って取って返したカーネリアは、すぐに大きな盆を抱えて戻ってきた。盆の上には、飲み物や食べ物を包んだ籠が乗っている。カップは二つあった。
「さぁ食べて!」
カーネリアはにこにこしながら、籠からチーズだの、焼き肉を挟んだパンだのを出して並べた。
「クロウはお酒飲まないから、果物で味をつけたお水だけどね! 冷たくて美味しいよ」
「いろいろ気を遣ってもらって、すまない。ありがとう。けど少し多いな。カーネリアも食べるか?」
「私はクロウが食べてるの見てるだけで嬉しい。でもせっかくだから、このお菓子半分こしよ?」
言いながらカーネリアは、黄色い柔らかそうな食べ物──パンケーキをいうものらしい──を二つに割った。
「すごいな、ここにはそんなものまであるのか?」
クロウは素晴らしい食欲で、盆の上のものを口に運んでいる。さっき食べたものが誘水になったようだ。いかな彼とて、食べ盛りの青年なのである。
「うん。元々の街が大きかったし、使えそうな建物もたくさん残ってたって言うんで、ギマから逃げて来た人たちが集まって来たのよ。一度破壊された街に、魔女は興味がないと言う噂が流布したようなのね。悲憤の魔女が滅んで、西と南のギマがいなくなったって聞いてから、一層人が多くなったらしいわ」
「悪い奴はいないのか?」
人が集まれば良からぬ輩もやってくる。それが人間なのだと、クロウは我が身をもって知っている。
「いるかもね。それだから私たちデューンブレイドが、いくつもの班に別れて警戒している。みんな故郷をギマに追われて、惨めな逃避行はもう懲り懲りだもの」
「それじゃカーネリアは、市場の担当なんだな」
「そうよ! 私の実家はパン屋だったの。戦いじゃない仕事は楽しいわ!
「ああ。カーネリアにはこんな仕事が向いてるのかもな。これ、美味いな」
「……」
クロウはパンケーキを頬張り、しばらく二人は黙って食べて飲んだ。
「あのね、クロウ?」
クロウが食べて飲み終わったのを見届け、もじもじとカーネリアが口を開く。
「なに?」
「魔女を滅ぼしたら、本当の名前教えてくれるって言ったよね?」
「ああ、そうだな……」
クロウは視線を落とした。
「教えてもらえないの?」
「……魔女の一人は倒したけれど、俺の誓いはまだ、果たされてはいないんだ」
「誓った人に会いにいっていたのでしょう? 怪我も治りきってないのに、あんなに急いで出て行くほど大切な人だったのよね」
「……」
途端に暗くなったクロウの表情に、カーネリアの口が止まる。
「その……会えなかった……の?」
「……遅かった」
「え? もしかして亡くなってたの?」
苦しげな答えに、カーネリアは思わず声を上げた。
「違う!」
クロウは即座に言い返す。
「あの人がいなくなれば、俺にはわかる。だから生きてるんだ。絶対に生きている!」
空になった皿を睨みつけ、クロウはくり返した。
「……その人って、やっぱりクロウの好きな人?」
「……」
好き。
クロウにとって、その言葉は特別なものだった。
彼女がくれるまで知らなかった言葉で、彼女だけに使った言葉だったから。
クロウは自分がその音を発するのさえ、他人には聞かれたくはなかった。
「……俺の命の恩人で、名前をくれた人だ」
クロウは言葉を選びながら言った。
「大切な人なのね?」
「ああ、大切だ。大切で……」
どうしていいのかわからないくらい。
戦いの日々の中で、あの幸せだった半年が幻だったかもしれない、と恐れるたびに額の守り石に手を当てた。石は微かに暖かくて、それさえあれば安心できたのだ。
しかし今はそれも、ない。
「ずっと一緒にいたいって思った。俺にとっては、あの頃だけが人生だったのかもしれない」
「そんなふうに考えるのは不健康だわ。だって、クロウはまだ十九歳なのよ」
「魔女を倒さなければ、若かろうが老人だろうが、未来はないだろう?」
「それはそうだけど……だからと言って今を無駄にすることはないわよ。戦いは辛いけど、それ以外は楽しめばいい。その人だってきっとそう思ってる」
「……そうかもな」
魔女の呪いに冒されながら、いつも笑っていたレーゼ。
些細なことを喜び、自分と分かち合おうとしてくれた女の子。
もしレーゼが今の俺の言葉を聞いいたら、きっと悲しむだろう。
「カーネリアの言う通りかもしれないな」
「……もし会えたら?」
「俺は嬉しい」
「そしたらどうするの? 一緒に暮らすの? 女の人なんでしょう?」
カーネリアは身を乗り出して尋ねた。
「わからない。あの人に会ってから考える」
「聞いてばかりでごめんね。でも、気になるの。ねぇ、どんな人だったの? 綺麗な人?」
「えっと……」
カーネリアの言葉に、クロウは思わずレーゼの面影を追った。
「一つ年上なのに、俺よりずっと小さくて……目や皮膚が弱くて、身体中に包帯を巻いてた」
「え? それってもしかして病気?」
カーネリアは驚いて言った。
「違う。ゾルーディアに呪いをかけられたんだ。だから俺は魔女を倒すと約束した。それなのに」
「ギマ……もしかして、別の魔女に連れ去られたの?」
「わからない。そうかもしれない……レーゼは、でも」
「……」
クロウは自分が無意識に、その名を呼んだことに気がつかないようだった。
「体は弱かったけど、とても強い……強い人だった」
「……」
「……だから、俺は魔女を滅ぼす」
「そうか、それがクロウの誓いなんだね。じゃあ、お返しに私も言うね」
カーネリアは真っ直ぐにクロウを見つめた。
「言ったでしょ? 私もクロウが好きなの。だからもしその時が来たら、クロウのそばにずっといたい」
「……その時?」
「ごめんなさい。その時があったらちゃんと言うわ。でもそれは私の勝手な望みだから、クロウは今は気にしなくていいよ。クロウはまず自分の誓いを果たして。それからのことは、終わってから考えたらいいわ」
それはさっき、クロウも言った言葉だった。
「まずは魔女を滅ぼして、なおかつ生き残ることが最優先だもんね!」
カーネリアは明るく言って、残りのパンケーキを口に押し込み、水を飲んだ。
「私だって、クロウよりお姉さんなんだから。それくらいのことは弁えているわよ!」
勢いよくカップを置いて、カーネリアは立ち上がった。
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