49 / 55
49.今回は運が良かったみたい
しおりを挟む
マンションを出てアクアシティに向かう。
アクアシティまでは一本向かいの道路をひたすら直進するだけだ。
しかし、絵梨香と手を繋ぐのもだいぶ慣れた。
前まではドキドキしっぱなしって言う訳ではないが、変な風に意識してしまってドキドキすることが多々あった。
だけど今は幸せだ、変な緊張が走ることも無く寂しさも感じない。
ただ絵梨香が襲ってきた時はまだまだ緊張する。
「はーちゃん何食べるのー?」
「私は特に食べたい物ないんだよね」
絵梨香は少し考えた後、「はーちゃん退院したし焼肉でも食べよう!」と提案した。
焼肉か、最近食べていなかったし良いかも、それに金銭面的にも余裕はある。
「良いよ、でも絵梨香は良いの?」
「ん、何が?」
「体重……とか……」
「まぁ、私は太らないし」
「なにそれ」
太らないってなんですか?
絵梨香はスタイルが良い分、そのスタイルを維持するのがとても大変そうに見える。
それなのに自由に食べたり飲んだりしておまけに太らないって何なんですか。
私だって結構苦労して今の体になったのに、ずるいですね。
「太らないものは太らないのって、ほらアクアシティ見えたよ」
ベージュ色で建物の壁にAQUA CITY と書かれた看板が掛かっている。
看板の下には無数の窓があり、その窓に焼肉屋やアミューズメント施設の広告が貼ってある。
その他にも映画館なども入っている大型施設だ。
「アクアシティって焼肉屋二つあるよね?」
「うん」
アクアシティには焼肉屋が二店舗ある。
一つは焼肉ガールパ、値段はかなりお高いがちゃんとリーズナブルなセットメニューもある。
値段が高いだけあってお肉は格段に美味しくてとにかくタレが美味しい。
サラダやビビンバ、スープなどのサイドメニューも充実していて値段さえ安ければ凄く良いお店。
もう一つは平城宴、ガールパと違う点は値段と味。
ガールパと値段を比較するととても安く庶民にも手が届きやすい値段設定だ。
しかし味は高いだけあってガールパの方が美味しい。
たけど凄く不味いって訳じゃ無くて、普通に美味しいと思う。
平城宴もサラダやスープなどガールパと比べると少し少ないがそれでもサイドメニューはかなり充実しているしセットメニューも豊富だ。
「はーちゃんはどっち行きたいの?」
「うーん」
悩む。
味を取るならガールパだし値段を取るなら平城宴。
帰りに買い物していくと考えると平城宴の方が良いが、せっかく退院して初めての外食だ。
良い物を食べたいな。
「絵梨香お金は持ってきたの?」
「え?無いよ」
「え?」
「私にはこれがあるから」
そう言って絵梨香が財布から取り出したのは黒塗りのカード。
けど確か、高校生ってクレジットカードって発行出来ないはず。
だからこれはデビットカードかプリペイドカードのどちらかだろう。
なんにせよ、流石お嬢様だなと言ったところ。
「もしかして奢ってくれたりするの……?」
「ふふふ……最初からそのつもりだよ、お嬢さん……?」
絵梨香は少し声を低くして紳士のような振る舞いをした。
絵梨香って時々キャラが変わるんだよな、この先私は絵梨香に付いて行けるのかな。
どっちにしろ今日は絵梨香が奢ってくれるらしいので今日はガールパで焼肉パーティーにしよう!と思いガールパに行った。
そしたら「取引先で問題が発生したため今日は臨時休業にします。申し訳ございません。」と張り紙が貼ってあった。
「ははは……私たちついてないね」
「そうだね、はーちゃん……平城宴、行こうか」
仕方ないと思い、私たちは平城宴に行った。
流石に二店舗とも臨時休業ではなく普通に営業していた。
しかし、ガールパが臨時休業していたせいか人の数はいつもの2倍ぐらいになっていて1時間待ちになっていた。
「はーちゃんどうする?」
「絵梨香が焼肉食べたいなら待っても良いよ?」
「うーん、私待つのはあんまり好きじゃないんだよね」
「そっか、じゃあスーパーで何か買って家で食べる?」
「それもやだ」
「じゃあ、どうする?」
「確かしゃぶしゃぶ屋さんあったよね?」
「あー、けどあそこ前行った時店員さんの態度悪くて嫌だったんだよね」
確かにアクアシティにしゃぶしゃぶ屋さんはある。
だけど前に小太郎と行った時に店員さんの説明の仕方が悪かったり開いた皿を下げる時声を掛けずに箸とか持ってちゃうから良い気分で食べる事は出来なかった。
良い点はテラス席があるくらい。
「じゃあアメリカっぽい店にする?」
「そこで良いよ。前食べたとき美味しかったし」
こうして夕食はアメリカンな店で取ることにしてお店まで移動した。
少し中を覗うと中は平城宴よりは人の数が少ないがかなり繁盛している。
少し待って居ると店員さんが来て、中に案内してくれた。
案内してくれたのは店の後ろの方のお台場の夜景が見れる窓側の席。
前口コミを見たときは予約しないと窓側は座れないと見たので今回は運が良かった。
入り口の方を見ると人が溜まっていた。
どうやら私たち以降の人は席がいっぱいで少し待たないといけないようだ。
「入れてよかったね」
「ほんとね。しかも窓側だし」
少し待つと店員さんがメニューとお水を持ってきてくれた。
私はメニューを手に取った、何にするか決める。
アクアシティまでは一本向かいの道路をひたすら直進するだけだ。
しかし、絵梨香と手を繋ぐのもだいぶ慣れた。
前まではドキドキしっぱなしって言う訳ではないが、変な風に意識してしまってドキドキすることが多々あった。
だけど今は幸せだ、変な緊張が走ることも無く寂しさも感じない。
ただ絵梨香が襲ってきた時はまだまだ緊張する。
「はーちゃん何食べるのー?」
「私は特に食べたい物ないんだよね」
絵梨香は少し考えた後、「はーちゃん退院したし焼肉でも食べよう!」と提案した。
焼肉か、最近食べていなかったし良いかも、それに金銭面的にも余裕はある。
「良いよ、でも絵梨香は良いの?」
「ん、何が?」
「体重……とか……」
「まぁ、私は太らないし」
「なにそれ」
太らないってなんですか?
絵梨香はスタイルが良い分、そのスタイルを維持するのがとても大変そうに見える。
それなのに自由に食べたり飲んだりしておまけに太らないって何なんですか。
私だって結構苦労して今の体になったのに、ずるいですね。
「太らないものは太らないのって、ほらアクアシティ見えたよ」
ベージュ色で建物の壁にAQUA CITY と書かれた看板が掛かっている。
看板の下には無数の窓があり、その窓に焼肉屋やアミューズメント施設の広告が貼ってある。
その他にも映画館なども入っている大型施設だ。
「アクアシティって焼肉屋二つあるよね?」
「うん」
アクアシティには焼肉屋が二店舗ある。
一つは焼肉ガールパ、値段はかなりお高いがちゃんとリーズナブルなセットメニューもある。
値段が高いだけあってお肉は格段に美味しくてとにかくタレが美味しい。
サラダやビビンバ、スープなどのサイドメニューも充実していて値段さえ安ければ凄く良いお店。
もう一つは平城宴、ガールパと違う点は値段と味。
ガールパと値段を比較するととても安く庶民にも手が届きやすい値段設定だ。
しかし味は高いだけあってガールパの方が美味しい。
たけど凄く不味いって訳じゃ無くて、普通に美味しいと思う。
平城宴もサラダやスープなどガールパと比べると少し少ないがそれでもサイドメニューはかなり充実しているしセットメニューも豊富だ。
「はーちゃんはどっち行きたいの?」
「うーん」
悩む。
味を取るならガールパだし値段を取るなら平城宴。
帰りに買い物していくと考えると平城宴の方が良いが、せっかく退院して初めての外食だ。
良い物を食べたいな。
「絵梨香お金は持ってきたの?」
「え?無いよ」
「え?」
「私にはこれがあるから」
そう言って絵梨香が財布から取り出したのは黒塗りのカード。
けど確か、高校生ってクレジットカードって発行出来ないはず。
だからこれはデビットカードかプリペイドカードのどちらかだろう。
なんにせよ、流石お嬢様だなと言ったところ。
「もしかして奢ってくれたりするの……?」
「ふふふ……最初からそのつもりだよ、お嬢さん……?」
絵梨香は少し声を低くして紳士のような振る舞いをした。
絵梨香って時々キャラが変わるんだよな、この先私は絵梨香に付いて行けるのかな。
どっちにしろ今日は絵梨香が奢ってくれるらしいので今日はガールパで焼肉パーティーにしよう!と思いガールパに行った。
そしたら「取引先で問題が発生したため今日は臨時休業にします。申し訳ございません。」と張り紙が貼ってあった。
「ははは……私たちついてないね」
「そうだね、はーちゃん……平城宴、行こうか」
仕方ないと思い、私たちは平城宴に行った。
流石に二店舗とも臨時休業ではなく普通に営業していた。
しかし、ガールパが臨時休業していたせいか人の数はいつもの2倍ぐらいになっていて1時間待ちになっていた。
「はーちゃんどうする?」
「絵梨香が焼肉食べたいなら待っても良いよ?」
「うーん、私待つのはあんまり好きじゃないんだよね」
「そっか、じゃあスーパーで何か買って家で食べる?」
「それもやだ」
「じゃあ、どうする?」
「確かしゃぶしゃぶ屋さんあったよね?」
「あー、けどあそこ前行った時店員さんの態度悪くて嫌だったんだよね」
確かにアクアシティにしゃぶしゃぶ屋さんはある。
だけど前に小太郎と行った時に店員さんの説明の仕方が悪かったり開いた皿を下げる時声を掛けずに箸とか持ってちゃうから良い気分で食べる事は出来なかった。
良い点はテラス席があるくらい。
「じゃあアメリカっぽい店にする?」
「そこで良いよ。前食べたとき美味しかったし」
こうして夕食はアメリカンな店で取ることにしてお店まで移動した。
少し中を覗うと中は平城宴よりは人の数が少ないがかなり繁盛している。
少し待って居ると店員さんが来て、中に案内してくれた。
案内してくれたのは店の後ろの方のお台場の夜景が見れる窓側の席。
前口コミを見たときは予約しないと窓側は座れないと見たので今回は運が良かった。
入り口の方を見ると人が溜まっていた。
どうやら私たち以降の人は席がいっぱいで少し待たないといけないようだ。
「入れてよかったね」
「ほんとね。しかも窓側だし」
少し待つと店員さんがメニューとお水を持ってきてくれた。
私はメニューを手に取った、何にするか決める。
0
お気に入りに追加
58
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
とある高校の淫らで背徳的な日常
神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。
クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。
後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。
ノクターンとかにもある
お気に入りをしてくれると喜ぶ。
感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。
してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
ほのぼの学園百合小説 キタコミ!
水原渉
青春
ごくごく普通の女子高生の帰り道。帰宅部の仲良し3人+1人が織り成す、青春学園物語。
ほんのりと百合の香るお話です。
ごく稀に男子が出てくることもありますが、男女の恋愛に発展することは一切ありませんのでご安心ください。
イラストはtojo様。「リアルなDカップ」を始め、たくさんの要望にパーフェクトにお応えいただきました。
★Kindle情報★
1巻:第1話~第12話、番外編『帰宅部活動』、書き下ろしを収録。
https://www.amazon.co.jp/dp/B098XLYJG4
2巻:第13話~第19話に、書き下ろしを2本、4コマを1本収録。
https://www.amazon.co.jp/dp/B09L6RM9SP
3巻:第20話~第28話、番外編『チェアリング』、書き下ろしを4本収録。
https://www.amazon.co.jp/dp/B09VTHS1W3
4巻:第29話~第40話、番外編『芝居』、書き下ろし2本、挿絵と1P漫画を収録。
https://www.amazon.co.jp/dp/B0BNQRN12P
5巻:第41話~第49話、番外編2本、書き下ろし2本、イラスト2枚収録。
https://www.amazon.co.jp/dp/B0CHFX4THL
6巻:第50話~第55話、番外編2本、書き下ろし1本、イラスト1枚収録。
https://www.amazon.co.jp/dp/B0D9KFRSLZ
Chit-Chat!1:1話25本のネタを30話750本と、4コマを1本収録。
https://www.amazon.co.jp/dp/B0CTHQX88H
★第1話『アイス』朗読★
https://www.youtube.com/watch?v=8hEfRp8JWwE
★番外編『帰宅部活動 1.ホームドア』朗読★
https://www.youtube.com/watch?v=98vgjHO25XI
★Chit-Chat!1★
https://www.youtube.com/watch?v=cKZypuc0R34
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる