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49.今回は運が良かったみたい
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マンションを出てアクアシティに向かう。
アクアシティまでは一本向かいの道路をひたすら直進するだけだ。
しかし、絵梨香と手を繋ぐのもだいぶ慣れた。
前まではドキドキしっぱなしって言う訳ではないが、変な風に意識してしまってドキドキすることが多々あった。
だけど今は幸せだ、変な緊張が走ることも無く寂しさも感じない。
ただ絵梨香が襲ってきた時はまだまだ緊張する。
「はーちゃん何食べるのー?」
「私は特に食べたい物ないんだよね」
絵梨香は少し考えた後、「はーちゃん退院したし焼肉でも食べよう!」と提案した。
焼肉か、最近食べていなかったし良いかも、それに金銭面的にも余裕はある。
「良いよ、でも絵梨香は良いの?」
「ん、何が?」
「体重……とか……」
「まぁ、私は太らないし」
「なにそれ」
太らないってなんですか?
絵梨香はスタイルが良い分、そのスタイルを維持するのがとても大変そうに見える。
それなのに自由に食べたり飲んだりしておまけに太らないって何なんですか。
私だって結構苦労して今の体になったのに、ずるいですね。
「太らないものは太らないのって、ほらアクアシティ見えたよ」
ベージュ色で建物の壁にAQUA CITY と書かれた看板が掛かっている。
看板の下には無数の窓があり、その窓に焼肉屋やアミューズメント施設の広告が貼ってある。
その他にも映画館なども入っている大型施設だ。
「アクアシティって焼肉屋二つあるよね?」
「うん」
アクアシティには焼肉屋が二店舗ある。
一つは焼肉ガールパ、値段はかなりお高いがちゃんとリーズナブルなセットメニューもある。
値段が高いだけあってお肉は格段に美味しくてとにかくタレが美味しい。
サラダやビビンバ、スープなどのサイドメニューも充実していて値段さえ安ければ凄く良いお店。
もう一つは平城宴、ガールパと違う点は値段と味。
ガールパと値段を比較するととても安く庶民にも手が届きやすい値段設定だ。
しかし味は高いだけあってガールパの方が美味しい。
たけど凄く不味いって訳じゃ無くて、普通に美味しいと思う。
平城宴もサラダやスープなどガールパと比べると少し少ないがそれでもサイドメニューはかなり充実しているしセットメニューも豊富だ。
「はーちゃんはどっち行きたいの?」
「うーん」
悩む。
味を取るならガールパだし値段を取るなら平城宴。
帰りに買い物していくと考えると平城宴の方が良いが、せっかく退院して初めての外食だ。
良い物を食べたいな。
「絵梨香お金は持ってきたの?」
「え?無いよ」
「え?」
「私にはこれがあるから」
そう言って絵梨香が財布から取り出したのは黒塗りのカード。
けど確か、高校生ってクレジットカードって発行出来ないはず。
だからこれはデビットカードかプリペイドカードのどちらかだろう。
なんにせよ、流石お嬢様だなと言ったところ。
「もしかして奢ってくれたりするの……?」
「ふふふ……最初からそのつもりだよ、お嬢さん……?」
絵梨香は少し声を低くして紳士のような振る舞いをした。
絵梨香って時々キャラが変わるんだよな、この先私は絵梨香に付いて行けるのかな。
どっちにしろ今日は絵梨香が奢ってくれるらしいので今日はガールパで焼肉パーティーにしよう!と思いガールパに行った。
そしたら「取引先で問題が発生したため今日は臨時休業にします。申し訳ございません。」と張り紙が貼ってあった。
「ははは……私たちついてないね」
「そうだね、はーちゃん……平城宴、行こうか」
仕方ないと思い、私たちは平城宴に行った。
流石に二店舗とも臨時休業ではなく普通に営業していた。
しかし、ガールパが臨時休業していたせいか人の数はいつもの2倍ぐらいになっていて1時間待ちになっていた。
「はーちゃんどうする?」
「絵梨香が焼肉食べたいなら待っても良いよ?」
「うーん、私待つのはあんまり好きじゃないんだよね」
「そっか、じゃあスーパーで何か買って家で食べる?」
「それもやだ」
「じゃあ、どうする?」
「確かしゃぶしゃぶ屋さんあったよね?」
「あー、けどあそこ前行った時店員さんの態度悪くて嫌だったんだよね」
確かにアクアシティにしゃぶしゃぶ屋さんはある。
だけど前に小太郎と行った時に店員さんの説明の仕方が悪かったり開いた皿を下げる時声を掛けずに箸とか持ってちゃうから良い気分で食べる事は出来なかった。
良い点はテラス席があるくらい。
「じゃあアメリカっぽい店にする?」
「そこで良いよ。前食べたとき美味しかったし」
こうして夕食はアメリカンな店で取ることにしてお店まで移動した。
少し中を覗うと中は平城宴よりは人の数が少ないがかなり繁盛している。
少し待って居ると店員さんが来て、中に案内してくれた。
案内してくれたのは店の後ろの方のお台場の夜景が見れる窓側の席。
前口コミを見たときは予約しないと窓側は座れないと見たので今回は運が良かった。
入り口の方を見ると人が溜まっていた。
どうやら私たち以降の人は席がいっぱいで少し待たないといけないようだ。
「入れてよかったね」
「ほんとね。しかも窓側だし」
少し待つと店員さんがメニューとお水を持ってきてくれた。
私はメニューを手に取った、何にするか決める。
アクアシティまでは一本向かいの道路をひたすら直進するだけだ。
しかし、絵梨香と手を繋ぐのもだいぶ慣れた。
前まではドキドキしっぱなしって言う訳ではないが、変な風に意識してしまってドキドキすることが多々あった。
だけど今は幸せだ、変な緊張が走ることも無く寂しさも感じない。
ただ絵梨香が襲ってきた時はまだまだ緊張する。
「はーちゃん何食べるのー?」
「私は特に食べたい物ないんだよね」
絵梨香は少し考えた後、「はーちゃん退院したし焼肉でも食べよう!」と提案した。
焼肉か、最近食べていなかったし良いかも、それに金銭面的にも余裕はある。
「良いよ、でも絵梨香は良いの?」
「ん、何が?」
「体重……とか……」
「まぁ、私は太らないし」
「なにそれ」
太らないってなんですか?
絵梨香はスタイルが良い分、そのスタイルを維持するのがとても大変そうに見える。
それなのに自由に食べたり飲んだりしておまけに太らないって何なんですか。
私だって結構苦労して今の体になったのに、ずるいですね。
「太らないものは太らないのって、ほらアクアシティ見えたよ」
ベージュ色で建物の壁にAQUA CITY と書かれた看板が掛かっている。
看板の下には無数の窓があり、その窓に焼肉屋やアミューズメント施設の広告が貼ってある。
その他にも映画館なども入っている大型施設だ。
「アクアシティって焼肉屋二つあるよね?」
「うん」
アクアシティには焼肉屋が二店舗ある。
一つは焼肉ガールパ、値段はかなりお高いがちゃんとリーズナブルなセットメニューもある。
値段が高いだけあってお肉は格段に美味しくてとにかくタレが美味しい。
サラダやビビンバ、スープなどのサイドメニューも充実していて値段さえ安ければ凄く良いお店。
もう一つは平城宴、ガールパと違う点は値段と味。
ガールパと値段を比較するととても安く庶民にも手が届きやすい値段設定だ。
しかし味は高いだけあってガールパの方が美味しい。
たけど凄く不味いって訳じゃ無くて、普通に美味しいと思う。
平城宴もサラダやスープなどガールパと比べると少し少ないがそれでもサイドメニューはかなり充実しているしセットメニューも豊富だ。
「はーちゃんはどっち行きたいの?」
「うーん」
悩む。
味を取るならガールパだし値段を取るなら平城宴。
帰りに買い物していくと考えると平城宴の方が良いが、せっかく退院して初めての外食だ。
良い物を食べたいな。
「絵梨香お金は持ってきたの?」
「え?無いよ」
「え?」
「私にはこれがあるから」
そう言って絵梨香が財布から取り出したのは黒塗りのカード。
けど確か、高校生ってクレジットカードって発行出来ないはず。
だからこれはデビットカードかプリペイドカードのどちらかだろう。
なんにせよ、流石お嬢様だなと言ったところ。
「もしかして奢ってくれたりするの……?」
「ふふふ……最初からそのつもりだよ、お嬢さん……?」
絵梨香は少し声を低くして紳士のような振る舞いをした。
絵梨香って時々キャラが変わるんだよな、この先私は絵梨香に付いて行けるのかな。
どっちにしろ今日は絵梨香が奢ってくれるらしいので今日はガールパで焼肉パーティーにしよう!と思いガールパに行った。
そしたら「取引先で問題が発生したため今日は臨時休業にします。申し訳ございません。」と張り紙が貼ってあった。
「ははは……私たちついてないね」
「そうだね、はーちゃん……平城宴、行こうか」
仕方ないと思い、私たちは平城宴に行った。
流石に二店舗とも臨時休業ではなく普通に営業していた。
しかし、ガールパが臨時休業していたせいか人の数はいつもの2倍ぐらいになっていて1時間待ちになっていた。
「はーちゃんどうする?」
「絵梨香が焼肉食べたいなら待っても良いよ?」
「うーん、私待つのはあんまり好きじゃないんだよね」
「そっか、じゃあスーパーで何か買って家で食べる?」
「それもやだ」
「じゃあ、どうする?」
「確かしゃぶしゃぶ屋さんあったよね?」
「あー、けどあそこ前行った時店員さんの態度悪くて嫌だったんだよね」
確かにアクアシティにしゃぶしゃぶ屋さんはある。
だけど前に小太郎と行った時に店員さんの説明の仕方が悪かったり開いた皿を下げる時声を掛けずに箸とか持ってちゃうから良い気分で食べる事は出来なかった。
良い点はテラス席があるくらい。
「じゃあアメリカっぽい店にする?」
「そこで良いよ。前食べたとき美味しかったし」
こうして夕食はアメリカンな店で取ることにしてお店まで移動した。
少し中を覗うと中は平城宴よりは人の数が少ないがかなり繁盛している。
少し待って居ると店員さんが来て、中に案内してくれた。
案内してくれたのは店の後ろの方のお台場の夜景が見れる窓側の席。
前口コミを見たときは予約しないと窓側は座れないと見たので今回は運が良かった。
入り口の方を見ると人が溜まっていた。
どうやら私たち以降の人は席がいっぱいで少し待たないといけないようだ。
「入れてよかったね」
「ほんとね。しかも窓側だし」
少し待つと店員さんがメニューとお水を持ってきてくれた。
私はメニューを手に取った、何にするか決める。
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