私の恋人は幼馴染(♀)

竜田優乃

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46.あれを入れるのは絶対に無理

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 「はーちゃん、もう十分綺麗になった」
  
 絵梨香の声で頭に思考が戻って来た。
 咥えている絵梨香の指を離して見るとしわしわになってた。
 どうやらふやけてしまう程、絵梨香の指を咥えていたみたいだ。

 「あ、ごめん。つい……」
 「はーちゃんは何にも悪くない、私が指示したからさ」
 
 絵梨香は咥えていた手とは逆の手で私の頭を撫でて来た。
 撫でられるという行為はなんて心地の良い物なのだろうか。
 心が自然と安心して心地よくなってしまう。

 「はーちゃん、頭撫でられるの好きなの?」
 「好き……なのかも……」
 「そっか、ほんと可愛いね」
 「……そうやって弱みに付け込むのずるい」
 「可愛い、よしよし」

 絵梨香は私が照れている間もずっと頭を撫でてくる。
 確かに心地は良いが流石にここまでされると恥ずかしい。
 
 「わ、私お皿片付けるから!」
 「あ、ちょっと」

 私は無理矢理立ち上がり、逃げるように皿を持ってキッチンに行った。
 お皿をシンクに置いた。
 やけどの方も大体一時間程冷やしたし保冷材も温くなっていたので外して冷凍庫に戻してリビングに戻った。
 戻ると絵梨香が自分のカバンをがそごそ漁っていた。
 絵梨香はようやく探していたものを見つけたのかカバンを漁るのを辞めて何かを取り出した。
 
 「はーちゃん、これつけて!」
 
 絵梨香が持ってきたのは猫耳のようなものと猫のしっぽのような物。
 しっぽに関しては二種類あり一つは腰に巻き付けるような物、そしてもう一つは先端せんたんの方に何か突起物のようなものがついているもの。
 
 「はーちゃん、猫耳はカチューシャなんだけどしっぽはどっちが良い?」
 「その、着け方を聞いても良いかな?」
 「こっちは腰辺り巻き付けるやつ、そしてこっちが……」

 二種類目の着け方を説明している時だけ絵梨香の声がごもごもして聞こえない。
 
 「絵梨香、聞こえない」
 「だ、だから!その……お尻の穴に入れてつけるやつ……」
 「……」

 世の中には不思議な物があるのですね。
 お尻の穴にあのような突起物を入れては確実に裂けてしまいます。
 しかももし裂けて病院に行って「どうして裂けたんですか?」って聞かれて「これを入れました」なんて100%言えない。
 まだ腰に巻く方は恥ずかしいで終わるが、お尻に入れる方は恥ずかしいより恐怖がまさる。
 私は腰に巻く方をすぐに取った。
 
 「え~なんでお尻の方にしないの~?」
 「痛そうだし怖いし、なによりお尻は汚い」
 「そんな事言わずにさ~」
 「じゃあ、どっちも着けない」
 「ぐぬぬ……分かったよ、もう」
 
 絵梨香は突起物のついたしっぽをカバンにしまった。
 
 「じゃあそれ、着けてくれるの?」
 「い、いや恥ずかしいし……」
 「だめ、着けて」
 「だからなんで……」
 「あぁもう、じれったい。貸して!」
 
 絵梨香に猫耳のカチューシャとしっぽを奪われるとしっぽを腰に巻き付けられカチューシャを無理やり装着された。

 「うん、可愛い」
 「ああもう!恥ずかしい……」
 「ねぇ、猫みたくさ手を丸めてにゃんってやってみて」
 「や、やだよ」
 「じゃあさ、こっち来て?」
 「あ、うん。絵梨香なにする――」

 私がそばに寄った瞬間絵梨香は抱き着いてきてそのままキスをしてきた。
 いきなりだったので私は反射的に距離を遠ざけようとするが案外力が強く全然離れない。
 次第に力が抜けて来て絵梨香の事を抱きしめようか迷ってしまっている。
 結局私は絵梨香を抱きしめ、舌も絡めてしまった。

 「はーちゃん、やっぱり弱いんだね」
 「ち、ちがっ。今のは絵梨香が急にやって来たからで」
 「だけど、舌も絡めて私の事抱きしめて……ほんと、可愛い」
 「だ、だから仕方なくて――」
 「油断しすぎ」
 
 私はまた絵梨香に唇を奪われた。
 さっきよりも舌の絡め方が激しく、お互いに力を入れて抱き合っている。
 なんとか踏ん張って立っていたが、どんどん足に力が入らなくなって私はその場に座り込んでしまった。

 「絵梨香……激しい……」
 「はーちゃん弱すぎ。ほら立って、ベッド行こ」
 「……うん」
 
 絵梨香に無理矢理立たされ、気づけば自分の意志で部屋に向かっている。
 絵梨香にどんどん依存して絵梨香が居ないといけない体になっていっている事が自分でも分かる。
 これから部屋で絵梨香に何をされてしまうのだろうか、心の奥底で何かを期待している自分がいた。
 
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