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43.私は何か変な物を飲まされたかもしれない
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今日の昼ごはんは、ほうれん草おひたしとそうめんにする。
鍋とボウルに水を入れて鍋をIHに置いてお湯を沸かす。
少ししてお湯が沸いたのでその中にほうれん草を入れる。
ほうれん草からアクが出るまで待つ。
大体、2分ほどでアクが抜けるのでその間にもう一つ鍋を取り出して水を入れた。
アクを抜き中のほうれん草が入った鍋の隣に鍋を置いてもう一つお湯を作る。
2分ほど経ったのでほうれん草を鍋から取り出しシンクの中のボウルに移す。
ほうれん草を水に浸している間にそうめんを袋から取り出し、丁度お湯が沸いた鍋に投入した。
ボウルからほうれん草を取り出しキッチンペーパーを敷いた皿に置き、水分を良く取り除く。
そうめんは一人前2分程度茹でるが今回は2.5人前茹でるので5分ほど待つ。
なぜ2.5人前かって?
私が朝ご飯を食べていないからだ。
凄いお腹が空いた。
そうめんを茹でている間ほうれん草をおひたしサイズに切り、砂糖、料理酒、しょうゆ、そしてみりんを少量入れて味見した。
少し味が薄い気がしたのでみりん以外の調味料を少量足してお皿に盛りつけた後、最後にかつお節を適量振りかけてほうれん草のおひたしは完成した。
茹でていたそうめんを鍋から取り出して水を入れ替えたボウルにそうめんを入れる。
冷水でしめた後、何も入っていないボウルに移して少し水分を飛ばす。
その後、皿に盛りつけてそうめんも完成した。
机にそうめんとおひたしを置き、そうめんのタレを器に注いで絵梨香が上がるのを待つ。
何気に絵梨香に料理を振る舞うのは初めてだ。
何だか少し緊張する。
私がなんだか落ち着かない気持ちになっている時、絵梨香は上がって来た。
「はふ~、いい湯だった」
「お湯張ってないでしょ」
「えへへ、そうだった。てかなにこれ、はーちゃんが作ったの?」
「うん、絵梨香には私の自信作のおひたしを食べてもらいます!」
そう言って、私は絵梨香によく見えるようにおひたしの入った皿を掲げた。
「うげっ、ほうれん草……はーちゃん私をイジメに来てる?」
「絵梨香の食わず嫌いを治すためであって、別にイジメているわけじゃないです」
「私は食わず嫌いじゃないの!トラウマなの!」
「まぁまぁ、席に座ってもらって。」
「ぐぅ、絶対に食べないからね!」
絵梨香はそう言うと席に座りそうめんを啜り始めた。
「そうめん、久々に食べたけどおいしい」
「そう、お口に合って良かった」
「おひたしは絶対食べないけど」
「ぶぅ~」
絵梨香は言葉通りおひたしには手を着けずそうめんだけを平らげた。
「ね~え~、ほうれん草食べて~」
「いやだ」
「私があーんってしてあげても?」
「うぐっ……」
絵梨香は少し考えたようだが「それでもやだ」と拒否されてしまった。
これはもうダメだと私は諦めて絵梨香の残したおひたしとそうめんを食べた。
すべて食べ終え、食器を片付けた。
いつの間にか絵梨香は移動し、リビングでテレビを見ているようだった。
体が汗で気持ち悪くて仕方が無い。
なんだかんだでシャワーも借りなかったので体は相当汚れているだろう。
絵梨香にシャワーを浴びてくると伝え私は脱衣所に向かった。
脱衣所には無造作に絵梨香の脱ぎ捨てた服があった。
絵梨香はビジュアルは完璧だが生活はとてもだらしない。
食事だって食べたら食器は片付けずにすぐにどっかに行ってしまう。
絵梨香の服をバスケットに入れた後、私も服を脱ぎバスケットに入れた。
流石にシャワーはちゃんとシャワーヘッドに掛けられていた。
30分程度でシャワーを済まし、部屋着に着替えた。
長い髪は洗うのが大変だから嫌だ。
それに、柔道をやる時は一つにまとめないといけないし頭が擦れると凄く痛い。
いっその事、もしかしたらお腹が裂けるかもしれないという理由で柔道をやめてしまおうか。
そんな事を考えながらリビングに戻った。
「あ、はーちゃんおかえり。さっぱりした?」
「うん、とても」
「そっか。はい、風呂上りにどうぞ!」
そう言い渡されたのは一つのコップ。
中には牛乳が入っていた。
私は何の疑いもなくその牛乳を飲んだ。
特に変な味とかはなく、ただ単純に気遣ってくれたのかなと思った。
「おいしかった、ありがとう」
「どういたしまして!」
絵梨香は嬉しそうに笑う。
お礼を言われた事が嬉しかったのだろうか。
だけど、いつもの笑顔と違う事に私は気づいた。
何かを隠している、そんなような笑顔。
だけど絵梨香の事だし、別に大したことじゃないだろうと思った。
テレビでも見ようかなと思いソファとテーブルの間に座った。
テレビのリモコンを手に取り電源を着けた。
映し出されたのは明野島京子についてのニュース。
まだやっていたのか。
ニュースを見ていると絵梨香がやって来た。
隣に座るのかなと思ったら私とソファの小さな隙間に体をねじ込ませて私の後ろに張り付いた。
「ねぇ~はーちゃん」
「どうしたの、絵梨香」
「なんで明野島さんのニュース見てるの~?」
「気になるから」
「ぶぅ~、私にも興味持ってよー」
「すっごい興味持ってる。てか、なんでこんな狭い所に入って来るのさ」
「はーちゃんを感じたいから」
正直、この距離で居られるとずっとドキドキしてしまうし背中にでかい物が当たってるんですよ。
このでかさ、女の私でもドキドキしてしまいますよ。
それに、距離が近いせいで絵梨香が喋ると毎回吐息が耳にかかる。
それがもう、すっごくエロい。
「もう、離れてよ」
「やだ」
「なんで」
「まだ全然感じれてないから」
「あぁもう、わかったよ」
仕方ないと思い私はテレビに集中しようとした。
しかし突然睡魔が襲って来て、私の首はカクンと揺れ始めた。
「ふふ、効いて来たみたい」
「……絵梨香……何か言った……?」
「なーんでもない。それよりはーちゃん、眠たいの?」
「いや何か……急に睡魔が……」
「じゃあ、ベッド行こ?」
「……うん」
ここからほぼ記憶は無い。
覚えているのは絵梨香に肩を貸してもらいながら自室に来て、そのあとベッドに寝転んだ。
そこで私の記憶は無くなった。
鍋とボウルに水を入れて鍋をIHに置いてお湯を沸かす。
少ししてお湯が沸いたのでその中にほうれん草を入れる。
ほうれん草からアクが出るまで待つ。
大体、2分ほどでアクが抜けるのでその間にもう一つ鍋を取り出して水を入れた。
アクを抜き中のほうれん草が入った鍋の隣に鍋を置いてもう一つお湯を作る。
2分ほど経ったのでほうれん草を鍋から取り出しシンクの中のボウルに移す。
ほうれん草を水に浸している間にそうめんを袋から取り出し、丁度お湯が沸いた鍋に投入した。
ボウルからほうれん草を取り出しキッチンペーパーを敷いた皿に置き、水分を良く取り除く。
そうめんは一人前2分程度茹でるが今回は2.5人前茹でるので5分ほど待つ。
なぜ2.5人前かって?
私が朝ご飯を食べていないからだ。
凄いお腹が空いた。
そうめんを茹でている間ほうれん草をおひたしサイズに切り、砂糖、料理酒、しょうゆ、そしてみりんを少量入れて味見した。
少し味が薄い気がしたのでみりん以外の調味料を少量足してお皿に盛りつけた後、最後にかつお節を適量振りかけてほうれん草のおひたしは完成した。
茹でていたそうめんを鍋から取り出して水を入れ替えたボウルにそうめんを入れる。
冷水でしめた後、何も入っていないボウルに移して少し水分を飛ばす。
その後、皿に盛りつけてそうめんも完成した。
机にそうめんとおひたしを置き、そうめんのタレを器に注いで絵梨香が上がるのを待つ。
何気に絵梨香に料理を振る舞うのは初めてだ。
何だか少し緊張する。
私がなんだか落ち着かない気持ちになっている時、絵梨香は上がって来た。
「はふ~、いい湯だった」
「お湯張ってないでしょ」
「えへへ、そうだった。てかなにこれ、はーちゃんが作ったの?」
「うん、絵梨香には私の自信作のおひたしを食べてもらいます!」
そう言って、私は絵梨香によく見えるようにおひたしの入った皿を掲げた。
「うげっ、ほうれん草……はーちゃん私をイジメに来てる?」
「絵梨香の食わず嫌いを治すためであって、別にイジメているわけじゃないです」
「私は食わず嫌いじゃないの!トラウマなの!」
「まぁまぁ、席に座ってもらって。」
「ぐぅ、絶対に食べないからね!」
絵梨香はそう言うと席に座りそうめんを啜り始めた。
「そうめん、久々に食べたけどおいしい」
「そう、お口に合って良かった」
「おひたしは絶対食べないけど」
「ぶぅ~」
絵梨香は言葉通りおひたしには手を着けずそうめんだけを平らげた。
「ね~え~、ほうれん草食べて~」
「いやだ」
「私があーんってしてあげても?」
「うぐっ……」
絵梨香は少し考えたようだが「それでもやだ」と拒否されてしまった。
これはもうダメだと私は諦めて絵梨香の残したおひたしとそうめんを食べた。
すべて食べ終え、食器を片付けた。
いつの間にか絵梨香は移動し、リビングでテレビを見ているようだった。
体が汗で気持ち悪くて仕方が無い。
なんだかんだでシャワーも借りなかったので体は相当汚れているだろう。
絵梨香にシャワーを浴びてくると伝え私は脱衣所に向かった。
脱衣所には無造作に絵梨香の脱ぎ捨てた服があった。
絵梨香はビジュアルは完璧だが生活はとてもだらしない。
食事だって食べたら食器は片付けずにすぐにどっかに行ってしまう。
絵梨香の服をバスケットに入れた後、私も服を脱ぎバスケットに入れた。
流石にシャワーはちゃんとシャワーヘッドに掛けられていた。
30分程度でシャワーを済まし、部屋着に着替えた。
長い髪は洗うのが大変だから嫌だ。
それに、柔道をやる時は一つにまとめないといけないし頭が擦れると凄く痛い。
いっその事、もしかしたらお腹が裂けるかもしれないという理由で柔道をやめてしまおうか。
そんな事を考えながらリビングに戻った。
「あ、はーちゃんおかえり。さっぱりした?」
「うん、とても」
「そっか。はい、風呂上りにどうぞ!」
そう言い渡されたのは一つのコップ。
中には牛乳が入っていた。
私は何の疑いもなくその牛乳を飲んだ。
特に変な味とかはなく、ただ単純に気遣ってくれたのかなと思った。
「おいしかった、ありがとう」
「どういたしまして!」
絵梨香は嬉しそうに笑う。
お礼を言われた事が嬉しかったのだろうか。
だけど、いつもの笑顔と違う事に私は気づいた。
何かを隠している、そんなような笑顔。
だけど絵梨香の事だし、別に大したことじゃないだろうと思った。
テレビでも見ようかなと思いソファとテーブルの間に座った。
テレビのリモコンを手に取り電源を着けた。
映し出されたのは明野島京子についてのニュース。
まだやっていたのか。
ニュースを見ていると絵梨香がやって来た。
隣に座るのかなと思ったら私とソファの小さな隙間に体をねじ込ませて私の後ろに張り付いた。
「ねぇ~はーちゃん」
「どうしたの、絵梨香」
「なんで明野島さんのニュース見てるの~?」
「気になるから」
「ぶぅ~、私にも興味持ってよー」
「すっごい興味持ってる。てか、なんでこんな狭い所に入って来るのさ」
「はーちゃんを感じたいから」
正直、この距離で居られるとずっとドキドキしてしまうし背中にでかい物が当たってるんですよ。
このでかさ、女の私でもドキドキしてしまいますよ。
それに、距離が近いせいで絵梨香が喋ると毎回吐息が耳にかかる。
それがもう、すっごくエロい。
「もう、離れてよ」
「やだ」
「なんで」
「まだ全然感じれてないから」
「あぁもう、わかったよ」
仕方ないと思い私はテレビに集中しようとした。
しかし突然睡魔が襲って来て、私の首はカクンと揺れ始めた。
「ふふ、効いて来たみたい」
「……絵梨香……何か言った……?」
「なーんでもない。それよりはーちゃん、眠たいの?」
「いや何か……急に睡魔が……」
「じゃあ、ベッド行こ?」
「……うん」
ここからほぼ記憶は無い。
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