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34.恐怖
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「くぅ・・はぁ・・」
だらしのない息を吐き私は目覚めた。
今日は検査の日。
よく、ニュースとかで「全治二週間という事です・・・」みたいなこと流れてるけど、なんで私こんな早く退院出来そうなんだ?
全然分かんないや。
調べても、最近あったニュースばかり。
私の入れるキーワードが下手なのか知れないけど、とりあえず情報は無い。
頭を掻いていると病室のドアが開いた。
「よう、おはよう。よく眠れたかい?」
「あ、どうも・・ちゃんと寝れました。」
「そうかい、先生が呼んでるから整ったら前に診察した部屋に来てね。」
私が「分かりました」と言う前にいつもの看護師さんは出て行ってしまった。
ベッドから降り、部屋に備え付けられている洗面所に向かう。
鏡に映る私は酷いものだった。
髪はボサボサ、顔はむくんでおり目はきちんと開いていない。
蛇口を捻り、水を出して顔を洗う。
静電気で髪の毛がかさばるので、手に水を少しつけて髪を撫でる。
大体整ったので、私は前に説明を受けた一回の診察室に向かった。
三回ほどノックしてドアを開け「失礼します」と声を掛けて中に入った。
「おぁ~、来たか。」
「あの、今日はお願いします。」
「ははは、あんまり緊張しないで良いよ。今日は君のお腹に縫ってある糸が取れるか確かめて、取れそうだったら取ろう。」
「わ、わかりました。」
ぐぅぅ・・痛いのは嫌だ。
柔道で散々投げられて痛い思いはしているけど、それでもやだ。
「あの・・痛いですか・・?」
私が不安そうに聞くと先生は笑いながら「ははは、そんなに痛くはないよ。ただ糸を抜くだけだからね。」と言った。
そっか、そんなになら耐えられる・・かも・・?
まぁ、受けてみないと分からないよね。
「じゃあ、すぐ終わるから少し服を捲ってくれるかい?」
「えっ・・」
服を捲る・・?
どれくらい捲れば良いんだろう、胸まで?それともお腹のとこまで?全然病院来ないから分かんない。
「あぁ、ごめんごめん。その胸が見たいとかじゃないからね。確か刺されたのは腹部の下の方だったはずだから、ここら辺まで捲ってくれる?」
先生は自分のお腹の下辺りを指で指し、場所を教えてくれた。
私は先生の指示通り服を捲った。
「すまないね、ちょっと触るよ。」
「うぐっ・・」
気持ち悪い。
なんで、男性にどこか触られるのってこんなに気持ち悪かったっけ。
ヤバい、気持ち悪くて吐きそう。
「すまないね、もう終わったから。」
「あ、はい・・」
本当に危なかった。
意識まで朦朧としかけてたし、なにこれ。
あの桐嶋に触られた事がフラッシュバックしてきて、怖い。
「うん、とりあえず抜糸は出来そうだけど本来なら1週間ほどかけて糸は抜くんだけど、どうする?」
すっごく気持ちが悪い。
なんとか気持ち悪さを抑えて私は先生に聞く。
「今取ったら危険ですか・・?」
「うーん、とりあえず抜糸してから2、3週間は激しい運動をしないで欲しいかな。危険か危険じゃないかで言ったら、激しい運動さえしなければ大丈夫。」
「そうですか・・あの・・抜糸って先生がしますか・・?」
先生は少し考える素振りを見せたあと「まぁ・・私になるけど、男性恐怖症みたいなものを持ってる感じかな?さっきと違って顔色も悪いし、見るからに体調が悪そうだ。」と言った。
男性恐怖症。
なんか、ラノベとかネットとか見てるとたまに見かける言葉だけど私が男性恐怖症・・?
小太郎と普通に話せるのになんで・・と思っていると先生がまた話しかけてきた。
「過去に男性に襲われたとか無かったかい?」
襲われる、桐嶋に襲われた事はある。
てか、なんでさっきあの日の事がフラッシュバックしてきたんだ・・?
私は少し声を小さくし「・・あります。」と答えた。
「うーん、それが原因か分からないけど少なくとも影響はありそうだね。抜糸は私じゃなくて、違う女性の医師にやってもらおうか。」
「その方がありがたいです。」
「わかったよ。すまないね、怖い思いをさせて。」
「いえいえ、私も男性恐怖症になってるとも思わなかったので。」
「そうか、では医師を呼んでくるからちょっと待っててね。」と言い先生は出て行った。
さっきと比べて少しは落ち着いた。
正確な男性恐怖症か分からないが、なんで急に男性が怖くなったんだろう。
あの触られた時の気持ち悪さと何かされるかもしれないという激しい恐怖。
小太郎と接している時は何ともなかったのに。
そんなことを思っていると診察室の扉が開いた。
だらしのない息を吐き私は目覚めた。
今日は検査の日。
よく、ニュースとかで「全治二週間という事です・・・」みたいなこと流れてるけど、なんで私こんな早く退院出来そうなんだ?
全然分かんないや。
調べても、最近あったニュースばかり。
私の入れるキーワードが下手なのか知れないけど、とりあえず情報は無い。
頭を掻いていると病室のドアが開いた。
「よう、おはよう。よく眠れたかい?」
「あ、どうも・・ちゃんと寝れました。」
「そうかい、先生が呼んでるから整ったら前に診察した部屋に来てね。」
私が「分かりました」と言う前にいつもの看護師さんは出て行ってしまった。
ベッドから降り、部屋に備え付けられている洗面所に向かう。
鏡に映る私は酷いものだった。
髪はボサボサ、顔はむくんでおり目はきちんと開いていない。
蛇口を捻り、水を出して顔を洗う。
静電気で髪の毛がかさばるので、手に水を少しつけて髪を撫でる。
大体整ったので、私は前に説明を受けた一回の診察室に向かった。
三回ほどノックしてドアを開け「失礼します」と声を掛けて中に入った。
「おぁ~、来たか。」
「あの、今日はお願いします。」
「ははは、あんまり緊張しないで良いよ。今日は君のお腹に縫ってある糸が取れるか確かめて、取れそうだったら取ろう。」
「わ、わかりました。」
ぐぅぅ・・痛いのは嫌だ。
柔道で散々投げられて痛い思いはしているけど、それでもやだ。
「あの・・痛いですか・・?」
私が不安そうに聞くと先生は笑いながら「ははは、そんなに痛くはないよ。ただ糸を抜くだけだからね。」と言った。
そっか、そんなになら耐えられる・・かも・・?
まぁ、受けてみないと分からないよね。
「じゃあ、すぐ終わるから少し服を捲ってくれるかい?」
「えっ・・」
服を捲る・・?
どれくらい捲れば良いんだろう、胸まで?それともお腹のとこまで?全然病院来ないから分かんない。
「あぁ、ごめんごめん。その胸が見たいとかじゃないからね。確か刺されたのは腹部の下の方だったはずだから、ここら辺まで捲ってくれる?」
先生は自分のお腹の下辺りを指で指し、場所を教えてくれた。
私は先生の指示通り服を捲った。
「すまないね、ちょっと触るよ。」
「うぐっ・・」
気持ち悪い。
なんで、男性にどこか触られるのってこんなに気持ち悪かったっけ。
ヤバい、気持ち悪くて吐きそう。
「すまないね、もう終わったから。」
「あ、はい・・」
本当に危なかった。
意識まで朦朧としかけてたし、なにこれ。
あの桐嶋に触られた事がフラッシュバックしてきて、怖い。
「うん、とりあえず抜糸は出来そうだけど本来なら1週間ほどかけて糸は抜くんだけど、どうする?」
すっごく気持ちが悪い。
なんとか気持ち悪さを抑えて私は先生に聞く。
「今取ったら危険ですか・・?」
「うーん、とりあえず抜糸してから2、3週間は激しい運動をしないで欲しいかな。危険か危険じゃないかで言ったら、激しい運動さえしなければ大丈夫。」
「そうですか・・あの・・抜糸って先生がしますか・・?」
先生は少し考える素振りを見せたあと「まぁ・・私になるけど、男性恐怖症みたいなものを持ってる感じかな?さっきと違って顔色も悪いし、見るからに体調が悪そうだ。」と言った。
男性恐怖症。
なんか、ラノベとかネットとか見てるとたまに見かける言葉だけど私が男性恐怖症・・?
小太郎と普通に話せるのになんで・・と思っていると先生がまた話しかけてきた。
「過去に男性に襲われたとか無かったかい?」
襲われる、桐嶋に襲われた事はある。
てか、なんでさっきあの日の事がフラッシュバックしてきたんだ・・?
私は少し声を小さくし「・・あります。」と答えた。
「うーん、それが原因か分からないけど少なくとも影響はありそうだね。抜糸は私じゃなくて、違う女性の医師にやってもらおうか。」
「その方がありがたいです。」
「わかったよ。すまないね、怖い思いをさせて。」
「いえいえ、私も男性恐怖症になってるとも思わなかったので。」
「そうか、では医師を呼んでくるからちょっと待っててね。」と言い先生は出て行った。
さっきと比べて少しは落ち着いた。
正確な男性恐怖症か分からないが、なんで急に男性が怖くなったんだろう。
あの触られた時の気持ち悪さと何かされるかもしれないという激しい恐怖。
小太郎と接している時は何ともなかったのに。
そんなことを思っていると診察室の扉が開いた。
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