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28.終業式
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「あ、はーちゃん。お帰り~」
絵梨香は何事も無かったかのように私の病室にいた。
「うーん、なんで絵梨香がここに居るのかな~?」
私は探偵っぽく、顎に手を当てて首を傾げた。
「今日、3時間しか授業無かったから来ちゃった。」
私は思い出した。
今日は夏休み前最後の登校日、つまり終業式なのだ。
それで絵梨香はこんなに早くに来たのか。
絵梨香は学校からそのまま来たのか、制服姿でスクールカバンは何か入っているのかいつもより膨らんでいる。
「今日来た理由は、はーちゃんが休んでいる間のプリントとか持ってくるためだったのです。」
絵梨香は立ち上がると腕を組み「えっへん」と威張るように言い、私にプリントを渡した。
私はプリントを受け取り、中身を確認する。
中身は保護者向けのプリントや授業で使ったであろうプリント、そして夏休みの宿題。
科目は国語と数学のみ、どうやら他の科目からは宿題は出ていないみたい。
一応確認しておこうと、私は絵梨香に「宿題は国語と数学だけ?」と尋ねた。
「あ、うん。そうだよ、早く終わらせていっぱい遊ぼー!」
「わかった、入院中に終わらせとく。」
そう言えば、小太郎の存在を完全に忘れていた。
さっきまで後ろに居たのでまだ居るだろうと思ったら、小太郎の姿は無かった。
あれ?と思い私はスマホを取り出すと、ポップアップにLIMUの通知が来ていた。
「二人で楽しみたもう。」と送られてきていた。
なんで古語と思いつつ、私は「ありがと。」と返信した。
「はーちゃん、まさか浮気相手と会話してるの~?」
私がスマホでやり取りしているのが不満に思ったのだろうか。
「違うよ、小太郎とLIMUしてただけ。」
「ほんとかな~?」
「ほんとだって、ほら。」
私はスマホを絵梨香の方に向けて、小太郎とのやり取りを見せた。
「ふーん、えい」
片手で持っていたスマホは、いとも簡単に手から離れて絵梨香の手に渡った。
「ちょ、ちょっと!」
「浮気してないかチェックしないと・・って、これ、何・・?」
絵梨香の顔が急に怖くなった。
絵梨香は私と望海のやり取りを開いた画面を見せて私に詰め掛かってくる。
「ねぇ、なにこれ。答えて。」
「うっ・・これは・・小太郎が会いたいって言うから・・」
「はーちゃんは小太郎と望海ちゃんの部屋に行ったの・・?」
言葉に詰まる。
「ねぇ、早く答えてよ。」
「行った・・」
私は絵梨香の圧に負けて白状してしまった。
絵梨香の攻撃は止まない。
「じゃあ、望海ちゃんの部屋で何してた・・?」
「小太郎と望海が話してるの見てた・・。」
「それだけ・・?」
「だけ・・」
「ふーん、じゃあいっか。」
絵梨香は私にスマホを渡して、ベッドに座った。
「あぶない、暴走しかけちゃった。」
「あ、うん・・」
「けど、はーちゃんが悪いんだよ・・私、怒ってるんだからね!」
絵梨香は腕を組み子供っぽく怒っている。
それが、私の心を刺激した。
ドキドキが止まらない。
もっと怒らせて可愛い絵梨香が見たい。
今のは演技でも、本気で怒った絵梨香はどんな風になるんだろう。
今、襲ったら絵梨香は怒るだろうか。
私は心の中で思っていたことを行動に移した。
「まったく、はーちゃんは・・んぶっ・・!」
私は、ベッドに座っている絵梨香を押し倒しながら唇を奪った。
絵梨香は何事も無かったかのように私の病室にいた。
「うーん、なんで絵梨香がここに居るのかな~?」
私は探偵っぽく、顎に手を当てて首を傾げた。
「今日、3時間しか授業無かったから来ちゃった。」
私は思い出した。
今日は夏休み前最後の登校日、つまり終業式なのだ。
それで絵梨香はこんなに早くに来たのか。
絵梨香は学校からそのまま来たのか、制服姿でスクールカバンは何か入っているのかいつもより膨らんでいる。
「今日来た理由は、はーちゃんが休んでいる間のプリントとか持ってくるためだったのです。」
絵梨香は立ち上がると腕を組み「えっへん」と威張るように言い、私にプリントを渡した。
私はプリントを受け取り、中身を確認する。
中身は保護者向けのプリントや授業で使ったであろうプリント、そして夏休みの宿題。
科目は国語と数学のみ、どうやら他の科目からは宿題は出ていないみたい。
一応確認しておこうと、私は絵梨香に「宿題は国語と数学だけ?」と尋ねた。
「あ、うん。そうだよ、早く終わらせていっぱい遊ぼー!」
「わかった、入院中に終わらせとく。」
そう言えば、小太郎の存在を完全に忘れていた。
さっきまで後ろに居たのでまだ居るだろうと思ったら、小太郎の姿は無かった。
あれ?と思い私はスマホを取り出すと、ポップアップにLIMUの通知が来ていた。
「二人で楽しみたもう。」と送られてきていた。
なんで古語と思いつつ、私は「ありがと。」と返信した。
「はーちゃん、まさか浮気相手と会話してるの~?」
私がスマホでやり取りしているのが不満に思ったのだろうか。
「違うよ、小太郎とLIMUしてただけ。」
「ほんとかな~?」
「ほんとだって、ほら。」
私はスマホを絵梨香の方に向けて、小太郎とのやり取りを見せた。
「ふーん、えい」
片手で持っていたスマホは、いとも簡単に手から離れて絵梨香の手に渡った。
「ちょ、ちょっと!」
「浮気してないかチェックしないと・・って、これ、何・・?」
絵梨香の顔が急に怖くなった。
絵梨香は私と望海のやり取りを開いた画面を見せて私に詰め掛かってくる。
「ねぇ、なにこれ。答えて。」
「うっ・・これは・・小太郎が会いたいって言うから・・」
「はーちゃんは小太郎と望海ちゃんの部屋に行ったの・・?」
言葉に詰まる。
「ねぇ、早く答えてよ。」
「行った・・」
私は絵梨香の圧に負けて白状してしまった。
絵梨香の攻撃は止まない。
「じゃあ、望海ちゃんの部屋で何してた・・?」
「小太郎と望海が話してるの見てた・・。」
「それだけ・・?」
「だけ・・」
「ふーん、じゃあいっか。」
絵梨香は私にスマホを渡して、ベッドに座った。
「あぶない、暴走しかけちゃった。」
「あ、うん・・」
「けど、はーちゃんが悪いんだよ・・私、怒ってるんだからね!」
絵梨香は腕を組み子供っぽく怒っている。
それが、私の心を刺激した。
ドキドキが止まらない。
もっと怒らせて可愛い絵梨香が見たい。
今のは演技でも、本気で怒った絵梨香はどんな風になるんだろう。
今、襲ったら絵梨香は怒るだろうか。
私は心の中で思っていたことを行動に移した。
「まったく、はーちゃんは・・んぶっ・・!」
私は、ベッドに座っている絵梨香を押し倒しながら唇を奪った。
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