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15.お母さん
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絵梨香が帰って1時間が経った。
ちなみに、ズボンはお茶をこぼしたと看護師さんに言ったら着替えをくれた。
ありがとう、看護師さん。
それはそうと、親が来ない。
もう、3時になると言うのに来る気配が無い。
私は我慢できずにお母さんに電話する。
「プルルル」とコールが鳴らし電話を掛けるが、お母さんが出る気配は無い。
もう一度電話を掛けると、「はい、もしもし?」と声が聞こえた。
「もしもし、お母さん?」
「波瑠?大丈夫なの・・?」
「まぁ、絵梨香に看病してもらったり小太郎にも必要な物は持ってきてもらったし。」
「そう・・良かった・・」
「てか、まだ来ないの・・?」
「ごめんね・・急に飛び出してきちゃったから、色々と持ってくるの忘れてね・・」
「そうなんだ、ゆっくりで良いよ。私は大丈夫だから。」
「何言ってるの!私はあなたが心配なの、ゆっくりはしてられないわよ!」
「じゃあ、なんで来ないの・・?」
「今、小太郎に会いに行くところなの。」
「え・・?」
「取りあえず、あなたの保険証とか持って行くものがあるの。」
「なるほど・・」
「まぁ、もう少ししたら行くから待ってて。」
「分かった、待ってるね。」
ここで「プー、プー」と通話は切れてしまった。
入院するのも大変なんだなぁと思った。
てか、この着替えは無料なのか?とかご飯代も無料なの?とか色々気になってしまったので、スマホで入院について調べた。
何か調べていて、凄く新鮮で面白かった。
保険証が無いととんでもない額の請求が来るとか入院中の便利アイテムとか凄く面白かった。
一番驚いたのはテレビが有料の可能性があるから、小銭は大量に持っておこうという記事。
他にも色んな事を調べた。
入院中の事を調べて結構な時間が経ったと思い、スマホの時計を見る。
スマホの右上には「4:02」と表示されていた。
通話してから、約一時間。
こんなに準備に時間がかかるものなのか、確認のためもう一度電話しようと思い電話を掛けようと思った時。
「コンコン」と音が鳴った。
少し大きめの声で「どうぞー」と言うと扉が「ガラガラ」と開き、お母さんが入って来た。
お母さんは私を見るや否や「波瑠ー!大丈夫なの・・?」と飛びつく勢いで病室に入って来た。
「あはは・・お母さん大丈夫だから。」
私は若干ではあるが、引いてしまった。
過保護すぎと言うかなんというか、けれど、もし絵梨香がここに寝ていたら私も同じような反応をするだろう、そう思った。
「ごめんね・・遅くなって。病院の先生と話してから来たから遅くなっちゃった。」
「そうなんだ、別に気にしてないよ。」
「そう?まぁ、久々に会ったんだからゆっくり話しましょう?」
「良いよ、何話せばいいかな・・?」
「うーん、波瑠は学校慣れたのか・・気になってるかな・・?」
お母さんは曖昧な反応をする。
「まぁ、慣れた・・?のかな。」
私は、お母さんに通常通りの学校生活の内容を話した。
流石に、6月の事とか絵梨香と付き合ってるとか言うと何するか分からないから、それを言うのは止めた。
「そう・・絵梨香ちゃんと仲良く出来ているのね・・」
「まぁ、また仲良くなったというか・・」
「最近、絵梨香ちゃんと全く遊ばないから心配だったのよ。」
「あはは、別に避けてたわけじゃないんだけど・・」
そう言えば、何で絵梨香って小・中学生の頃私の事避けてたんだろう。
確か絵梨香が私の事避けるようになったのは、小学三年生の頃だった気がする。
絵梨香が、私の友d・・違う。
女にイジメられてて、助けて、それで・・
分からない。
四年生になって私から話しかけに言っても、絵梨香は直ぐに逃げちゃって。
それで、私と話してくれなくなって、私も話しかけに行かなくなった。
けど、親同士が仲良いからたまに家で会ったりもしてた。
その時は仲良く遊んでたけど、次の日学校行ったら避けられる。
分かんない。
けど、あの日助けてくれて、あの帰りは絵梨香から話しかけてくれて。
それで・・それで・・
「波瑠・・波瑠・・!」
「はっ」
お母さんの声で私は現実に戻された。
「大丈夫なの・・?急にぼーっとして。」
「ごめん、ちょっと考え事・・」
「そう・・あんまり無理しないのよ・・?」
「あ、うん。」
「じゃあ、私も行くわね。」
「え、もう行っちゃうの・・?」
「実はおじいちゃん体調悪くしちゃって、パパも今外せない出張で帰れないのよ・・」
「それは、仕方ないね。」
「ごめんね、もっと居たかったんだけど。今度は長く居れるようにするから。」
「わかった。」
「あと、さっき家に行ったら小太郎居なかったからお母さん来たって言っといてね。」
「うん、元気でね。お母さん。」
「波瑠も、元気でね。」
そう言い、お母さんは出て行ってしまった。
今日も色んな事がありすぎて、疲れた。
疲れがどっと来たのか、肩が重い。
「少し寝よ・・」
そう独り言を呟き部屋が少し暑い中、私は布団を掛けて瞳を閉じた。
ちなみに、ズボンはお茶をこぼしたと看護師さんに言ったら着替えをくれた。
ありがとう、看護師さん。
それはそうと、親が来ない。
もう、3時になると言うのに来る気配が無い。
私は我慢できずにお母さんに電話する。
「プルルル」とコールが鳴らし電話を掛けるが、お母さんが出る気配は無い。
もう一度電話を掛けると、「はい、もしもし?」と声が聞こえた。
「もしもし、お母さん?」
「波瑠?大丈夫なの・・?」
「まぁ、絵梨香に看病してもらったり小太郎にも必要な物は持ってきてもらったし。」
「そう・・良かった・・」
「てか、まだ来ないの・・?」
「ごめんね・・急に飛び出してきちゃったから、色々と持ってくるの忘れてね・・」
「そうなんだ、ゆっくりで良いよ。私は大丈夫だから。」
「何言ってるの!私はあなたが心配なの、ゆっくりはしてられないわよ!」
「じゃあ、なんで来ないの・・?」
「今、小太郎に会いに行くところなの。」
「え・・?」
「取りあえず、あなたの保険証とか持って行くものがあるの。」
「なるほど・・」
「まぁ、もう少ししたら行くから待ってて。」
「分かった、待ってるね。」
ここで「プー、プー」と通話は切れてしまった。
入院するのも大変なんだなぁと思った。
てか、この着替えは無料なのか?とかご飯代も無料なの?とか色々気になってしまったので、スマホで入院について調べた。
何か調べていて、凄く新鮮で面白かった。
保険証が無いととんでもない額の請求が来るとか入院中の便利アイテムとか凄く面白かった。
一番驚いたのはテレビが有料の可能性があるから、小銭は大量に持っておこうという記事。
他にも色んな事を調べた。
入院中の事を調べて結構な時間が経ったと思い、スマホの時計を見る。
スマホの右上には「4:02」と表示されていた。
通話してから、約一時間。
こんなに準備に時間がかかるものなのか、確認のためもう一度電話しようと思い電話を掛けようと思った時。
「コンコン」と音が鳴った。
少し大きめの声で「どうぞー」と言うと扉が「ガラガラ」と開き、お母さんが入って来た。
お母さんは私を見るや否や「波瑠ー!大丈夫なの・・?」と飛びつく勢いで病室に入って来た。
「あはは・・お母さん大丈夫だから。」
私は若干ではあるが、引いてしまった。
過保護すぎと言うかなんというか、けれど、もし絵梨香がここに寝ていたら私も同じような反応をするだろう、そう思った。
「ごめんね・・遅くなって。病院の先生と話してから来たから遅くなっちゃった。」
「そうなんだ、別に気にしてないよ。」
「そう?まぁ、久々に会ったんだからゆっくり話しましょう?」
「良いよ、何話せばいいかな・・?」
「うーん、波瑠は学校慣れたのか・・気になってるかな・・?」
お母さんは曖昧な反応をする。
「まぁ、慣れた・・?のかな。」
私は、お母さんに通常通りの学校生活の内容を話した。
流石に、6月の事とか絵梨香と付き合ってるとか言うと何するか分からないから、それを言うのは止めた。
「そう・・絵梨香ちゃんと仲良く出来ているのね・・」
「まぁ、また仲良くなったというか・・」
「最近、絵梨香ちゃんと全く遊ばないから心配だったのよ。」
「あはは、別に避けてたわけじゃないんだけど・・」
そう言えば、何で絵梨香って小・中学生の頃私の事避けてたんだろう。
確か絵梨香が私の事避けるようになったのは、小学三年生の頃だった気がする。
絵梨香が、私の友d・・違う。
女にイジメられてて、助けて、それで・・
分からない。
四年生になって私から話しかけに言っても、絵梨香は直ぐに逃げちゃって。
それで、私と話してくれなくなって、私も話しかけに行かなくなった。
けど、親同士が仲良いからたまに家で会ったりもしてた。
その時は仲良く遊んでたけど、次の日学校行ったら避けられる。
分かんない。
けど、あの日助けてくれて、あの帰りは絵梨香から話しかけてくれて。
それで・・それで・・
「波瑠・・波瑠・・!」
「はっ」
お母さんの声で私は現実に戻された。
「大丈夫なの・・?急にぼーっとして。」
「ごめん、ちょっと考え事・・」
「そう・・あんまり無理しないのよ・・?」
「あ、うん。」
「じゃあ、私も行くわね。」
「え、もう行っちゃうの・・?」
「実はおじいちゃん体調悪くしちゃって、パパも今外せない出張で帰れないのよ・・」
「それは、仕方ないね。」
「ごめんね、もっと居たかったんだけど。今度は長く居れるようにするから。」
「わかった。」
「あと、さっき家に行ったら小太郎居なかったからお母さん来たって言っといてね。」
「うん、元気でね。お母さん。」
「波瑠も、元気でね。」
そう言い、お母さんは出て行ってしまった。
今日も色んな事がありすぎて、疲れた。
疲れがどっと来たのか、肩が重い。
「少し寝よ・・」
そう独り言を呟き部屋が少し暑い中、私は布団を掛けて瞳を閉じた。
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