私の恋人は幼馴染(♀)

竜田優乃

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2. 告白と喧嘩

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 これが、絵梨香に恋をしてしまった原因。

 (やっぱり、絵梨香可愛いな・・)

 肌とかスタイルとか良くて、正直羨ましい。

 私の視線に絵梨香が気づいた。

 絵梨香は私の席に近づいてくると

 「どうした~?」

 と声を掛けてくる。

 「今日も、絵梨香は可愛いなって思って見とれてた。」

 「良い事言ってくれるじゃん、流石私の幼馴染。付きあいたいぐらいだよ!」

 私はその言葉に、ドキッとする。

 (私と付き合いたい・・?それってネタなのかな・・それとも本気なのかな・・)

 そんなことを思っていると

 「どうしたの、はーちゃん。最近ぼーっとしてること多くない?」

 言われてみれば、最近は絵梨香の事ばかり考えている。

 「そ、そうかな・・ははは・・」

 「疲れているんじゃない?私に出来る事あるなら言ってね?」

 私は、チャンスだと思った。

 「じゃあさ・・今日、絵梨香の家行って良い・・?」

 絵梨香の家に行って告白しようという作戦だ。

 「良いよ~家、今日親居ないし。」

 ここで、予鈴が鳴ったので、絵梨香は席に戻ってしまった。

 (けど、告白してキモイとか思われたらどうしよう・・)

 私は、不安と恐怖に押しつぶされそうになりながらも、授業の始まりを迎えた。

 授業がすべて終わり放課後になった。

 「はーちゃん家来るの久々じゃない?」

 絵梨香の家には中学生の頃はよく遊びに行っていたが、高校になると個人の友達が出来て、遊ぶことが珍しくなってしまった。

 「そうだね、私、絵梨香の家久々だから楽しみ。」

 「そうか~、家で何しようかな~」

 絵梨香の家は、学校がある、目黒から山手線にのって大崎で、りんかい線に乗り換えて、天王洲アイルで降りて、少し歩く。

 目黒駅に着くと

 「なんか、寄ってく~?」

 と絵梨香が聞いて来た。

 私は、一刻も早く絵梨香の家に行きたかったので

 「私、早く絵梨香の家に行きたい・・」

 と絵梨香に上目遣いで言う。

 私の上目遣い攻撃が効いたのか、絵梨香は頬を赤くして

 「じゃ、じゃあ行こっか・・」

 と言った。

 私たちは、一番線のホームに行き、山手線に乗った。

 運良く二つ席が空いていたので、私は座り絵梨香も座ろうとするが、腰の悪そうなおばあさんが乗り込んで来たのを、絵梨香は見逃さなかった。

 「おばあさん、私は大崎で降りるのでどうぞ座って下さい。」

 とおばあさんに席を譲り私の目の前に立つ。

 明翔学園の制服は、一般的な高校と比べてスカートが少し短い。

 なので席に座ると、高確率でパンツが見えてしまうので私は、足を少し開きその間にスクールカバンをはさんだ。

 明翔学園では、主にタブレットでの授業がほとんどなので、タブレット以外の荷物は筆記用具とファイルで済んでしまう。

 なので、アニメででてくるような縦長のスクールバッグを愛用している生徒がほとんどだ。

 絵梨香も、スクールカバンを愛用しており、ベージュ色のスクールカバンを使っている。

 ふと、絵梨香の方を見ると絵梨香もこちらを見ていた。

 しかし、私の顔では無く、どちらかと言うと下半身に視線が行っていた。

 「次は、大崎~」

 車内アナウンスを聞き、私は立ち上がる。

 「もう着くね、降りよう?」

 「う、うん。そうだね・・」

 絵梨香は何かおどおどしい態度を見せた。

 大崎に着き、電車から降りると絵梨香は顔を赤らめ、私にとある報告をしてきた。

 「は、はーちゃん・・その・・・」

 「どうしたの、絵梨香?」

 「そ、その・・うさちゃんパンツが・・」

 その言葉に私の顔に、一瞬で体に火が灯るような熱さ感じた。

 「な、なんで・・」

 「はーちゃん、正面に人には見えないようにしていたけど、上から覗いたら凄く見えたよ・・?」

 (見られてたなんて、恥ずかしすぎる・・)

 「べ、べつに、見ようとしてみたわけじゃないんだけどさ・・」

 「じゃあさ、罰として一つお願い聞いてくれる・・?」

 「まぁ、見たことに変わりは無いから・・一個だけなら良いよ、はーちゃんだし。」

 どんなお願いでも聞いてやろう!見たいな顔を絵梨香はしたので、私は勇気を出して告白した。

 「じゃあ、お願いね。」

 「うん」 


 「私と付き合ってください。」


 絵梨香はどうゆう事・・?と言いたそうだったので、私は再押しする。


 「私の、恋人になってください。」


 絵梨香は、言葉の意味をようやく理解し、私に問いを投げかけてくる。

 「私が、はーちゃんの恋人になればいいの・・?」

 「そ、そうだけど・・だめ・・?」

 絵梨香は「うーん」と10秒ほど考え、答えを出した。

 「良いよ、私はーちゃんの恋人になっても。」

 「ほんと・・!ありがとう。」

 「けど」

 「けど?」

 絵梨香は、私の近くまで来たかと思うと、顔を耳元まで近づけてささやいた。

 「私を本気にさせたことは、ぐちゃぐちゃになっちゃうてことだから、後悔しないでね・・?」

 背中に、電撃が走ったような気がした。

 (ぐちゃぐちゃになる・・一体どうゆう事・・?)

 絵梨香は、私の耳元から顔を離すと不敵な笑みを見せた。

 「行こうか、私の彼女さん?」

 「う、うん・・」

 絵梨香は私の手を掴む、しかし、いつもとは手の掴む場所が変わっており前回は手首を掴んでいたのが、今は手のひら、それも私の指に絵梨香の指が絡まっている。

 『恋人繋ぎ』と言うものをしているのだろう、掴み方が変わっただけなのに私は凄くドキドキしている。

 りんかい線のホームに行き、りんかい線に乗り換える。

 天王洲アイルまでは、7分ほどで着く。

 電車に乗り込む、乗り込むまで手は繋いだままだ。

 「ねぇ、ドキドキしてるでしょ。」

 絵梨香は、また不敵な笑みを浮かべながら私に聞いてくる。

 「し、してるよ・・だって本当に絵梨香の事は恋愛対象として好きなんだから・・」

 「へぇ~、それじゃあ楽しみだな。」

 「な、なにが?」と私が聞く前に絵梨香は私の耳元に顔を近づける。

 「はーちゃんが・・私に溺れていく姿が見たいなって。」

 「・・・・!!!」

 また、耳元で囁かれ私の顔は紅潮こうちょうする、そんな事お構いなしに絵梨香は囁き攻撃を続けてくる。

 「ほんと、はーちゃんは可愛いなぁ・・・」

 「今すぐ、キスしたいぐらい・・」

 ただでさえ、恋人繋ぎをしてドキドキしていると言うのに、こんなに耳元で囁かれたら私の頭はバグってしまいそうだ。

 なので、頭がおかしくなる前に絵梨香の顔を離そうとするが、絵梨香の右手はいつの間にか私の腰に来ていて抱き着かれているような形になる。

 いつもならば、柔道をやっている私の方が力は強いので簡単に振りほどけるのに、今日は凄くドキドキしてうまく力が入らない。

 私が離れようとした事を、絵梨香は察知したのか私の手を離れないよう強く握り、抱き着いている右手にも力を入れた。

 絵梨香の胸があたって、心音が聞こえてしまうのではないかと思った。

 「何逃げようとしてんの・・?」

 と絵梨香は耳元で囁いてくる。

 「だ、だって・・ドキドキして・・私、何かおかしい・・」

 私はすでに、頭がふわふわする感覚に陥っていた。

 「もう、天王洲アイル着くよ・・?続きしたい・・?」

 絵梨香の問いに私は黙ってしまう。

 もっと、絵梨香を感じたいと思う気持ちとこれ以上やられたら元には戻れないという不安な気持ちがあった。

 「ふーん、黙るって事は続きはしないって事で良いね。」

 「や、やだ・・」

 (な、なんで私拒絶してるの・・もうこれ以上は・・)

 「じゃあ、言ってごらん?続きがしたいですって」

 絵梨香に促され、私は恥ずかしがりながら口にする。

 「続きがしたいです・・」

 「良く言えました。」

 絵梨香はそう口にすると、私の頭をぽんぽんと撫でてくる。

 安心と快感が同時に走った。しかし不安もあった。

 (これから、何されちゃうんだろう・・)

 幸い、思考はまだ停止していないようだ。

 少しふらつきながらも、電車から降り駅を出て絵梨香の家に向かって歩き出す。

 この時も、手は繋いだままだ。

 私の手は、手汗ぐっしょりだ。

 ドキドキし過ぎて、手汗が凄いことになっているのに大崎からずっと手を繋いだまま、何でべとべとになった手を繋いでくれいてるだろうと思いながら絵梨香の家を目指す。

 5分ほど歩き、絵梨香の家に着いた。

 絵梨香の家は、三角屋根の二階付き一軒家。

 東京で一軒家を持っているのは、絵梨香の父親が十川組の社長だからだ。

 組と言っても、ヤクザとはつながりは無い、かなり大きい建設会社で、有名女優を使ったCMなどもテレビで放送されているほど。

 「ほら、着いたよはーちゃん。手べとべとだね。」

 「絵梨香かイジメてくるから・・・」

 「だって、はーちゃんのトロンとした顔が可愛かったからさ。」

 そう言い絵梨香は、玄関のドアを開け私と中に入った。

 絵梨香の家の玄関は広く、ひんやりしている。

 今は7月半なかば、外は蒸し風呂のような暑さだ。

 最近は暑さが増して30度なんて普通だ、そのため登下校の際はかなり汗をかく。

 「ふぅ~涼しいねー」

 「そうだね・・」

 「私たちあんな暑い中、抱き合ったり手つないだりしてたんだね。」

 絵梨香は色っぽい笑みを浮かべた後

 「はーちゃん、一緒にお風呂入ろうか。」

 私の思考は停止しかけた。

 一緒に入る?絵梨香は何を言っているのだろうか、確かに小さいころ絵梨香の家に泊まりに来た時、一緒にお風呂に入ったことはあるが、今はもう高校生だ一緒に入る理由なんてない。

 「はーちゃん、嫌なの・・?」

 「嫌って言うか・・その私たちもう高校生だよ?」

 「それが?」

 「その・・いくら同性だからって一緒にお風呂には・・」

 「一緒に入ってくれないなら、私はーちゃんと別れるよ?」

 「そ、そんな・・・」

 別れるのは、絶対に嫌だ。

 思考停止しそうな頭を、なんとかフル回転させ一つの結論にたどり着いた。

 そうだ、簡単に考えれば良いのだ。

 なんも、小さかった頃のように絵梨香と一緒にお風呂に入ればよいだけではないか。

 なんでこんな簡単な答えがパッと出てこなかったのだろう。

 「分かった、一緒にお風呂入るよ」

 「ほんとに、やったあ!じゃあ、部屋にカバン置きに行こー」

 絵梨香と一緒に二階に行く。

 二階に行って、カバンを置き風呂場に向かう。

 なぜか、風呂場に向かう際も絵梨香は離れないように力強く私の手を掴み、恋人繋ぎをしてきた。

 風呂場に着き、絵梨香と私は服を脱ぎ始める。

 「服これに入れといて」

 絵梨香が差し出してきたバスケットの中には、下着が入っていた。

 私がおどおどしている間に、絵梨香はとっくに服を脱ぎ終えていた。

 私は反射的に驚いてしまい、後ろに転んだ。

 「絵梨香、服脱ぐの早い・・」

 「なに驚いてんの・・?これからたくさん見ることになるのに。」

 どうゆう意味だ・・?とキョトンとした顔をしていると絵梨香が近寄ってきて、私の顔に胸を押し付けた。

 「ぬぐぅ・・・」

 絵梨香の胸は一般的な女性と比べてかなり大きい。

 カップ数は私の目で見てGと言った所だろうか。

 「ほらほら、私のおっぱいを堪能しなさいな・・」

 あまりにも大きいので普通に苦しい。

 絵梨香の肩をなんとか掴み、押し返す。

 「絵梨香・・・苦しいよ・・・」

 「ははは、ごめんごめん。湯船に水入れたから入ろ?」

 「み、水・・?」

 「こんなに、暑いのにお湯に浸かるわけないじゃん」

 「確かに」

 「ほら、そのうさちゃんパンツとスポーツブラも脱いで?」

 うぅ・・恥ずかしい、何が簡単に考えるだバカなのか私は。

 お風呂なんて裸で入るものなのに、何でそんなことも考えられなかったんだ・・

 「嫌だ」

 「え?」

 「恥ずかしいもん・・」

 「ふーん、じゃあ私に脱がされるのと自分で脱ぐのどっちが良い?」

 難しい質問が来た。

 自分で脱いだ方が明らかに恥ずかしくないだろう、脱がせてもらうなんて子どもじゃあるまいし。

 けど、私が「脱がせて」なんて言ったら絵梨香はどんな反応をするのだろう、好奇心には勝てない、そう、これは好奇心だと自分の中で言い聞かせた。

 「脱がせて」

 「え?」

 やはり、絵梨香的には私が「脱がせて」なんて言うのは予想外だったのだろう、これは一本貰った!と数秒ほど意地を張っていたがそんな意地はすぐになくなった。

 「ふーん、脱がせて欲しいんだ。」

 「う、うん」

 「じゃあ、バンザイして?」

 絵梨香にうながされるまま、両手を上げた。

 絵梨香は私の脇の少し下に手を持ってきて、スポーツブラと私の肌の隙間に指を入れた。

 「んんっ・・」

 くすぐったいのと何か変な感じがして甘い声が出てしまった。

 絵梨香は私の声に気づいたのか、さらに指を侵入させてくる。

 「え、えりかくすぐったい・・・んんっ・・・」

 「はーちゃんが脱がしてほしいって言ったんだよ?」

 「そ、そうだけど・・・」

 話してる最中にもお構いなく、指をこすらせてくる。

 絵梨香の手は胸の位置まで来ていて、中に入っている指は柔らかい部分に触れようとしていた。

 「だ、だめだって・・絵梨香・・」

 絵梨香は、顔を耳元まで近づけて囁いて来た。

 「ねぇ、もっと気持ちよくなりたい・・?」

 も、もっと・・?今でも気持ちいのか分からないが、今凄く頭がふわふわしている。

 私、気持ち良くなっているの・・?と考えているとスポーツブラが私の肌から取れた。

 「なーんてね、はーちゃんは少しずつとしていく予定だから、ここでおしまいね。」

 「『はーちゃんは』って何、私以外に彼女が居るって事なの・・?」

 「別に居ないよ?少しずつ堕とさないと、色んな可愛い顔が見れないじゃん。」

 「そ、そう・・・」

 私はその場に座り込む、絵梨香の目の前で半裸になっているが羞恥心は無かった。

 そんなことより、耐性を付けないとどんどん絵梨香に溺れてしまう。

 「はーちゃんうさちゃんパンツも脱がないと。」

 「もう、うさちゃん言わないで!」

 「ほら脱がせてあげるから、こっち来て?」

 「絵梨香いじわるするもん・・・」

 「それは、はーちゃんが可愛いからつい・・」

 「ほんとに・・?」

 「ほんとだよ?はーちゃんは世界で一番可愛いと思ってる。」

 真面目な顔をして絵梨香は言う、表情から見て嘘は言ってないように見える。

 「そう・・なんだ・・」

 「私、はーちゃんだから告白OKしたんだよ?」

 ここまで言われると、もの凄く恥ずかしくなってしまう。

 「ふーん、そうなんだ・・」

 「だからほら、脱がさせて。」

 「はい・・」

 渋々しぶしぶ、絵梨香の方に近寄っていく。

 絵梨香は、腰の位置に手を持ってきてスポーツブラ同様、布と肌の隙間に指を入れてきた。

 「んんっ・・」

 「ほんとに、可愛いね。私だけの物にしたいな。」

 「ちょっと何言って、んんっ・・」

 (なんで、触られてるだけなのに声が出ちゃうの・・)

 「ねぇ、ここ撫でて見ても良い・・?」

 絵梨香が指を指した。

 指を指した部分は、私の陰部。

 (撫でる・・?)

 絵梨香が何を言っているのか私は分からない。

 私自身、性の知識なんて他の人と比べたら全然知らなかった、けれども男子と女子がそうゆう事するときに、相手の陰部を触ったり、舐めたりすることは知っている、しかし私は女だし絵梨香も女だ。

 「き、汚いし・・女の子同士でするようなことじゃないよ!」

 「汚いってことは、お風呂で体洗った後ならいいの?」

 「そうゆうことじゃないよ!」

 「別に、同性愛者なら女の子同士でもそうゆう事するよ?女の子同士だったらLGBTのL、レズビアンの人の事。」

 「だ、だから・・・」

 「それに・・私に告白してきてる時点ではーちゃんも立派な同性愛者レズだよ・・?」

 「えっ・・・」

 考えてみれば、今まで男子を好きになったことは無い、自分の中で好きまでとはいかないが、この人といたら楽しいんだろうなって思う人はいつも女の子だった。

 「はーちゃん、私も同性愛者なんだ。」

 (絵梨香も同性愛者・・?)

 この時、私の頭は色んな物が混ざっていた。

 絵梨香が同性愛者だという混乱、私が気づかなかっただけで自分自身も同性愛者だったという困惑、これから絵梨香に何をされてしまうのかという不安、とにかく何から処理すればいいのか分からなくなった。

 「だからね、はーちゃん。私告白された時凄く嬉しかったんだよ・・?いきなりだったから、困惑もしたけどさ。」

 絵梨香は、再び私の耳元もまで顔を近づけて

 「だから、ヤらせて・・?」

 「んんっ・・・!」

 電車に乗っていた時に感じた電気のようなものが、再び背中に走った。

 それも、電車の時とは比べ物にならないくらい大きな。

 (また、絵梨香に身を委ねて好きなようにやられちゃうのかな・・)

 「じゃあ、まず布の上からね。」

 絵梨香がそう言うと、陰部を指で撫でられる感触を感じた。

 「あっ・・!んんっ・・」

 (布の上から撫でられている、ただそれだけなのにどうして声が・・!)

 「はーちゃん、可愛い。もっとその反応見せて・・?」

 「やっ・・ダメ・・・んんっ・・!」

 私が声を出す度、撫でる速度は速くなる。

 「え、えりか・・ほんとにダメっ・・!だからぁ・・」

 喋ろうとしても変な声が出て、上手く喋れない。

 「もっといじめたくなっちゃうなぁ・・」

 その後も二分ほど私の陰部は撫でられ続けた。

 「ふぅ・・」と絵梨香がため息をつく。

 (や、やっと終わったの・・?)

 息が切れて「はぁ、はぁ」と喘ぐ。なぜか分からないが私のパンツは謎の液体でびしょびしょだ。

 「も、もう満足したでしょ・・気持ち悪いし早くお風呂・・」

 「はーちゃん、何言ってるの・・?」

 絵梨香はキョトンとした顔をし、私と目を合わす。

 「これからが本番だよ・・?」

 「な、何するの・・?」

 「はーちゃんのココ、こんなにびしょびしょだよ・・?」

 絵梨香は嬉しそうに、私の陰部に指を指す。

 「だ、だからお風呂に・・」

 「凄く舐めたいなぁ・・」

 「えっ・・・」

 私じゃない女の子や男の子だったら、興奮したり嬉しいのかもしれないが、私は性知識についてとんでもなくうとい。

 知っているのは、子どもの作り方ぐらい。

 私の考える恋人とは、一緒に居て楽しいと思える人。

 その中でも一番楽しいだろうなと思った人が絵梨香だった。

 けど今の絵梨香は、私にとっては怖い。

 言い方を変えれば、狂人にしか見えない。

 「やめてよっ!」

 怖くなった私は、絵梨香を突き放した。

 「は、はーちゃん・・?」

 「な、なんでそんな事するの!」

 これ以上怒鳴ったら、絵梨香との友情が壊れてしまう。

 「私、最初から凄く怖かったんだよ・・?性知識とか同性愛者とか全然わかんなくて怖かった。けど絵梨香だから信頼して身を委ねてた、それなのに私のことイジメたり、だめって言ってるのにやめてくれなかったり・・」

 「そ、それははーちゃんが可愛いかったからで・・」

 「可愛かったら良いの?私は絵梨香の事、今は狂人にしか見えない。」

 「そ、そうだったんだ、私自分の事しか考えてなかった・・ごめん・・」

 幼馴染と喧嘩。

 それも仲直り出来なそうなほどの大喧嘩。

 居づらくなった私は、びしょびしょになったパンツをはき、制服を素早く着て脱衣所を出た。

 着替えている最中、互いに目を合わせようとはしなかった。

 カバンを持って、玄関にやって来た私は靴を履き、一礼して外に出た。

 「ほんと、何やってるんだろう・・」

 好きな人に告白して、その日に大喧嘩、そのまま家を飛び出すとは、バカのやることだなと思いながら帰路に着いた。
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