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第11話 色々考えてしまう
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これで一週間とか過ごしたら、死ぬんじゃないだろうか?
胸だけでこんなに気持ちいいなんて、知らなかった。そして、知ってしまったからには手が伸びてしまう。上と下とを自分で弄ってしまうなんて、はしたないと思う。
そんなことを思いつつも、欲求が止まることはなく、俺はシーツに身体を預けた。
高まる体温に対して、シーツは少しヒンヤリして心地よかった。
「ふぅ…気持ち…いいよなぁ…」
頬をシーツに擦り付けると、なんとも言えない。侍従が変えてくれているのか、シーツから香るのがいつもと違う香りになっている。石鹸ではなく柑橘系だ。
俺の制服を脱がせて寝巻きを着せたのは、おそらく侍従だ。発情期を、迎えてしまった俺のために香りを変えてくれたのか、はたまたコロンでもまいたのか。
おそらく、母上が指示をしたのだろう。
潤滑剤は母上のお気に入りが3本も置かれている。
確かに、増えたあのエグい形のディルドには、たくさんの潤滑剤を、使ってしまいそうだ。
たが、俺は今回はとりあえず自分の手で何とかしようと考えている。
なにしろ、前回ディルドを挿入したままで寝てしまったからな。さすがにちょっと危ないと思う。
色々と考え事をしているうちに、俺は自分の誤算に気がついた。そう、これは本物の発情期であるのだ。
体の奥底からたかまる熱が、全くもって予想できないほどに辛い。風邪を引いて高熱が出たかと思うほど、全身が熱いのだ。
「はぁ…あっ……あつ、い…」
そう言いつつも、自分の息が熱い。
俺はうつ伏せの状態のまま、ぼんやりとディルドを眺めた。アレを使うのは最終手段ぐらいに思わないと、ダメなんだろうな。なにしろ、一週間近く続くと聞いている。初日からあんなのに頼ってしまったら、後が持たないだろう。
「俺、騎士の嫁にされるのかなぁ」
母上の話しっぷりから言っても、今回の出兵で、功績を挙げた者にΩが与えられるみたいだ。しかも、あの場にいた全員が俺のフェロモンを嗅いでしまったらしい。
上位貴族の子弟の俺はまだ一年生だ。戦争が、簡単に終わるものでは無いことぐらい、知っている。
そもそも、対戦相手の国の王は、他国のΩを奪うために戦争を吹っ掛けていると聞いた。負ければ俺たちはあちらの野蛮な国へと連れ去られるという訳だ。
まぁ、負けるとは思えないけどな。
俺は、あの場に沢山いた騎士たちを思った。
どいつもこいつも、俺よりはるかにでかかった。俺なんか、胸までしか身長がなかった。
「…きっと、デカいんだろぉなぁ…」
思わず口にしてしまって、恥ずかしくなった。なんちゅう想像をしてしまったんだろう。いや、でも、あれだけ身体が大きかったら、絶対にデカいはずた。
とりあえず、身近な人で言えば兄上だ。
一緒に風呂に入ったことがあって、目にしたことはある。引き締まった体で、筋肉が無駄なく付いていて、正しくαとしての見本の様な体躯をしていた。
さすがにガン見するわけにはいかないから、チラッとみただけたなんだけど、まぁ、有り体に言えば・・・デカかった。
うん、デカかったなぁ。
ホント、Ωの俺のは子どもに見える程にデカかった。で、あれが更にデカくなるんだよな。
ぼんやりとした視界の中で、俺は枕元のディルドを見た。デカいよな、って思ったんだけど、記憶の中の兄上のが膨張したらあんなのになる?
身内で想像しちゃうなんて、だいぶヤバいんだけど、そんなことを気にすることなんてできない。
頭ん中がグダグダになってきて、よく言う霞がかかったみたいにぼんやりしていて、あられもないことを平気で考え出す。
身近なαである兄上で想像してしまう、そんな浅ましい考えをしてもやめることができない。
式典の時、俺が担当したのは全員αだったはずだ。最前列の役職もちだったからな。
一人一人の匂いが違うことを知ってしまった。
匂いが薄い人は、おそらく番がいる人だ。匂いが強かったのは、番のいない人。そう考えると、誰かものすごく刺激的な匂いの人がいた。
おそらく、その人の匂いを嗅いだからだ。
俺の発情を誘発した。
そう考えると、その人が、いいと思う。
誰かは知らんけど。
誰なんだろう?
兄上と、同じぐらい大きかった。たぶん、ても大きくて無骨なんだろうな。剣を握るから、剣ダコなんか、あるんだろうな。
その大きな手のひらで、身体を撫でられたら、きっと気持ちいいはずだ。熱い皮膚を持つ指が胸を撫で回したら、きっと反応する。
太い指で摘まれたり、擦られたり、きっと自分でするより力が強くて痛いに違いない。
って、俺、痛いのが好きなのか?
違う、違うと思いたい。
でも、太い指で掻き回されたら凄いことになるんじゃないかと、想像してしまうのだ
だって、身体が熱くて熱くて、前回なんか比ではないほどに俺の下半身はだらしなくなっている。
これを自力で乗り越えろとか、ホント無理なんじゃないかと思うんだけど、ホント、何とかなんないのかな?
ぼんやりとシーツに頬をつけ、腰を高くあげた体勢で耐えていたら、不意に扉が開いた。
「リュート、薬は効いてるの?」
母上だった。
「く、すり?」
なんの事だか分からなくて、ぼんやりと母上を眺める。薬なんて、知らない。
「効いていないようね。追加した方がいいわ」
母上は寝台に腰掛けて、俺の体を起こした。
「抑制剤よ、飲みなさい」
粒状の薬を2粒口に入れられた。コップの水を受け取って飲み込む。
「倒れた時に口に含ませてはいたのだけど、足りなかったのね」
なんか、ぽわぽわしていてよく分からない。
「発情の苦しみを抑える薬よ。今回が初めてだから、薬は様子を見ながら飲むことになるわね」
なるほど、そう言う薬があるから母上がいるわけだ。飲みすぎると良くないのかな?やっぱり。
水を飲んだからか、喉の辺りは少しだけ楽になった。
「体液が沢山出るのだから、水を沢山飲みなさいね」
母上はそう言って部屋を出ていった。
なるほど、水分取らないと危ないのか。
しかし、体液。
まぁ、沢山溢れ出ているのは自覚してますけど、それのために水分補給って、露骨じゃね?
薬があることを知って、とりあえずほっとした。あとは薬が俺に合うかどうかなんだろう。
この発情期が終わったら、ちゃんと聞こう。
薬のせいなのか、俺は体は熱いけど、眠くなってそのまま眠ってしまった。
目が覚めたら、薬が2粒置かれていた。よく分からんけど、また飲み込む。果物をゆっくりと食べたけど、味がよく分からない。タチの悪い風邪をひいたときみたいだ。
水も飲んで、パタリと倒れ込むと、ディルドが真横にあった。
「ま、まだ、使わないかな」
もう少し、耐えてみよう。薬のおかげか、欲が薄くなった気がする。自己判断だけど、明日辺りがきつそうだと思っている。
今日は何も考えないようにしよう。
俺は自分で自分を抱きしめるようにして、枕を抱え込みじっとすることにした。
「枕、長い方がいいな」
足が寂しい。
でも、今更足に枕を挟むのも煩わしくて、そのままにしてしまった。
頭の中では、あの匂いを思い出している。
あの匂い、誰なんだろうな。
胸だけでこんなに気持ちいいなんて、知らなかった。そして、知ってしまったからには手が伸びてしまう。上と下とを自分で弄ってしまうなんて、はしたないと思う。
そんなことを思いつつも、欲求が止まることはなく、俺はシーツに身体を預けた。
高まる体温に対して、シーツは少しヒンヤリして心地よかった。
「ふぅ…気持ち…いいよなぁ…」
頬をシーツに擦り付けると、なんとも言えない。侍従が変えてくれているのか、シーツから香るのがいつもと違う香りになっている。石鹸ではなく柑橘系だ。
俺の制服を脱がせて寝巻きを着せたのは、おそらく侍従だ。発情期を、迎えてしまった俺のために香りを変えてくれたのか、はたまたコロンでもまいたのか。
おそらく、母上が指示をしたのだろう。
潤滑剤は母上のお気に入りが3本も置かれている。
確かに、増えたあのエグい形のディルドには、たくさんの潤滑剤を、使ってしまいそうだ。
たが、俺は今回はとりあえず自分の手で何とかしようと考えている。
なにしろ、前回ディルドを挿入したままで寝てしまったからな。さすがにちょっと危ないと思う。
色々と考え事をしているうちに、俺は自分の誤算に気がついた。そう、これは本物の発情期であるのだ。
体の奥底からたかまる熱が、全くもって予想できないほどに辛い。風邪を引いて高熱が出たかと思うほど、全身が熱いのだ。
「はぁ…あっ……あつ、い…」
そう言いつつも、自分の息が熱い。
俺はうつ伏せの状態のまま、ぼんやりとディルドを眺めた。アレを使うのは最終手段ぐらいに思わないと、ダメなんだろうな。なにしろ、一週間近く続くと聞いている。初日からあんなのに頼ってしまったら、後が持たないだろう。
「俺、騎士の嫁にされるのかなぁ」
母上の話しっぷりから言っても、今回の出兵で、功績を挙げた者にΩが与えられるみたいだ。しかも、あの場にいた全員が俺のフェロモンを嗅いでしまったらしい。
上位貴族の子弟の俺はまだ一年生だ。戦争が、簡単に終わるものでは無いことぐらい、知っている。
そもそも、対戦相手の国の王は、他国のΩを奪うために戦争を吹っ掛けていると聞いた。負ければ俺たちはあちらの野蛮な国へと連れ去られるという訳だ。
まぁ、負けるとは思えないけどな。
俺は、あの場に沢山いた騎士たちを思った。
どいつもこいつも、俺よりはるかにでかかった。俺なんか、胸までしか身長がなかった。
「…きっと、デカいんだろぉなぁ…」
思わず口にしてしまって、恥ずかしくなった。なんちゅう想像をしてしまったんだろう。いや、でも、あれだけ身体が大きかったら、絶対にデカいはずた。
とりあえず、身近な人で言えば兄上だ。
一緒に風呂に入ったことがあって、目にしたことはある。引き締まった体で、筋肉が無駄なく付いていて、正しくαとしての見本の様な体躯をしていた。
さすがにガン見するわけにはいかないから、チラッとみただけたなんだけど、まぁ、有り体に言えば・・・デカかった。
うん、デカかったなぁ。
ホント、Ωの俺のは子どもに見える程にデカかった。で、あれが更にデカくなるんだよな。
ぼんやりとした視界の中で、俺は枕元のディルドを見た。デカいよな、って思ったんだけど、記憶の中の兄上のが膨張したらあんなのになる?
身内で想像しちゃうなんて、だいぶヤバいんだけど、そんなことを気にすることなんてできない。
頭ん中がグダグダになってきて、よく言う霞がかかったみたいにぼんやりしていて、あられもないことを平気で考え出す。
身近なαである兄上で想像してしまう、そんな浅ましい考えをしてもやめることができない。
式典の時、俺が担当したのは全員αだったはずだ。最前列の役職もちだったからな。
一人一人の匂いが違うことを知ってしまった。
匂いが薄い人は、おそらく番がいる人だ。匂いが強かったのは、番のいない人。そう考えると、誰かものすごく刺激的な匂いの人がいた。
おそらく、その人の匂いを嗅いだからだ。
俺の発情を誘発した。
そう考えると、その人が、いいと思う。
誰かは知らんけど。
誰なんだろう?
兄上と、同じぐらい大きかった。たぶん、ても大きくて無骨なんだろうな。剣を握るから、剣ダコなんか、あるんだろうな。
その大きな手のひらで、身体を撫でられたら、きっと気持ちいいはずだ。熱い皮膚を持つ指が胸を撫で回したら、きっと反応する。
太い指で摘まれたり、擦られたり、きっと自分でするより力が強くて痛いに違いない。
って、俺、痛いのが好きなのか?
違う、違うと思いたい。
でも、太い指で掻き回されたら凄いことになるんじゃないかと、想像してしまうのだ
だって、身体が熱くて熱くて、前回なんか比ではないほどに俺の下半身はだらしなくなっている。
これを自力で乗り越えろとか、ホント無理なんじゃないかと思うんだけど、ホント、何とかなんないのかな?
ぼんやりとシーツに頬をつけ、腰を高くあげた体勢で耐えていたら、不意に扉が開いた。
「リュート、薬は効いてるの?」
母上だった。
「く、すり?」
なんの事だか分からなくて、ぼんやりと母上を眺める。薬なんて、知らない。
「効いていないようね。追加した方がいいわ」
母上は寝台に腰掛けて、俺の体を起こした。
「抑制剤よ、飲みなさい」
粒状の薬を2粒口に入れられた。コップの水を受け取って飲み込む。
「倒れた時に口に含ませてはいたのだけど、足りなかったのね」
なんか、ぽわぽわしていてよく分からない。
「発情の苦しみを抑える薬よ。今回が初めてだから、薬は様子を見ながら飲むことになるわね」
なるほど、そう言う薬があるから母上がいるわけだ。飲みすぎると良くないのかな?やっぱり。
水を飲んだからか、喉の辺りは少しだけ楽になった。
「体液が沢山出るのだから、水を沢山飲みなさいね」
母上はそう言って部屋を出ていった。
なるほど、水分取らないと危ないのか。
しかし、体液。
まぁ、沢山溢れ出ているのは自覚してますけど、それのために水分補給って、露骨じゃね?
薬があることを知って、とりあえずほっとした。あとは薬が俺に合うかどうかなんだろう。
この発情期が終わったら、ちゃんと聞こう。
薬のせいなのか、俺は体は熱いけど、眠くなってそのまま眠ってしまった。
目が覚めたら、薬が2粒置かれていた。よく分からんけど、また飲み込む。果物をゆっくりと食べたけど、味がよく分からない。タチの悪い風邪をひいたときみたいだ。
水も飲んで、パタリと倒れ込むと、ディルドが真横にあった。
「ま、まだ、使わないかな」
もう少し、耐えてみよう。薬のおかげか、欲が薄くなった気がする。自己判断だけど、明日辺りがきつそうだと思っている。
今日は何も考えないようにしよう。
俺は自分で自分を抱きしめるようにして、枕を抱え込みじっとすることにした。
「枕、長い方がいいな」
足が寂しい。
でも、今更足に枕を挟むのも煩わしくて、そのままにしてしまった。
頭の中では、あの匂いを思い出している。
あの匂い、誰なんだろうな。
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