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第17話 余計なお世話
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ロイが驚いて手足をばたつかせたところで、セドリックには何ともなかった。
「うわっ、なに?なんでぇ」
体格差があることぐらい分かってはいたが、ここまで軽く扱われるとは思ってもいなかった。
「戦場では、傷付いた仲間を助け出すこともあるからな」
そんな事を口にして、セドリックはロイを担いでシャワールームに入ってしまった。
「うひぃ」
シャワールームの中にある、背もたれのないベンチのような椅子に下ろされて、ロイは若干悲鳴のような声を出した。
魔術学科では、こんなのおめにかかったことなんてない。シャワーと言うより、大浴場があってそこに同じ学年の生徒が入っていく。洗い場にもベンチの様な椅子が置かれていて、そこに数名座っていた。
目の前を行き交うクラスメイトたちの股間が嫌でも目に入った。
「……………うそ」
状態はどうあれ、みな立ち上がっていた。そして、それを競うように処理しているのだ。
その異様な光景にロイの目が奪われている隙に、セドリックはロイの下履を脱がしにかかっていた。
「えっ?」
ロイが気が付いて抵抗しようとしたときには、既に下履を寛がせているセドリックに、向かいあわせの体勢で座らされていた。
すなわち、ロイがセドリックの太腿の上に足を広げて座っているのだ。
「なんだ、アレックス様相手にあれだけやり合ったのに、全然なんだな。肝が座っているのか?」
むき出しにされたロイの中心を見て、セドリックが感心している。そんなところで感心されても、ロイだって困るというものだ。
「な、な、な、なんなの?」
ロイはおおいに慌てた。そもそもセドリックの言っている事が理解できない。
「普通ならあれだけのことしでかせば、多少なりとも反応しそうなんだがな」
そう言ってセドリックの手が、ロイに触れてきた。
「ひぁ……」
急所を触られて、ロイがおかしな声を出した。思わず腰が動く。でも、そうしたらセドリックの手がロイの腰を押さえる。逃げたくても逃げられなくて、ロイは思わずセドリックの肩を掴んだ。
「掴むのは肩じゃない」
セドリックがそう言ってロイの手を下に持っていき、自分のとまとめて握らせた。
「手が小さいから、上手く回らないな」
そう言って、ロイの両手で握らせてきた。自分のだって小用の時しか握らないのに、いきなり他人のモノとあわせて握らされるなんて、むちゃくちゃだ。
「や、ヤダヤダヤダヤダ」
ロイが嫌だと言ってもセドリックは聞いちゃいない。ロイの両手と、自分の手でもって、二人分を擦り合わせる。セドリックの先端から出てきたものが、ロイのモノにまでまとわりついて、ロイが聞いたことのない音をたてている。
「ぅん……んん」
耳元でセドリックの荒い息使いが聞こえて、視界には見たこともないような形と色をしたモノが、自分のモノと一緒に自分のてのひらの中にいる。
そうじゃないのに腰が揺れて、口が馬鹿みたいに半開きだ。テオドールにされた時とは違う。全く違う快感がロイを襲った。見なければいいのに、一旦見てしまうと、目が離せなくなって、ロイは自分の手をひたすら見ていた。そうして、たかまった二人分がどうなるのか、瞬きも忘れて見てしまったのだ。
「ーーーーー!」
何が起きたのかわからないまま、ロイは瞬きを繰り返した。起きてはいけない一種の事故の様なものが起きた。そして、見せてはいけない、否見てはいけないロイがそこにいた。
「ロイ…お前……」
そう言いながら、セドリックの喉がなった。
全く状況が分かっていないロイは、どうしていいのかわからないと言う顔をセドリックに向けている。
「す、すまない」
セドリックはそのままロイを抱き上げると、浴場に向かって慌てて移動した。そうしてロイを抱き上げたまま湯船に飛び込んだ。もちろん、服を着たままだ。
「な、なに?」
強制的に頭まで沈められて、勢いよく洗われた。
「うん、綺麗になったな」
満足そうに一人頷くセドリックに、ロイは抗議の眼差しを向けるのだった。
頭からずぶ濡れで、制服も水を吸って重い。
ロイは無言で、魔法を使った。
そうして、なんでこんなことになったのか、理由を聞いて怒るより呆れた。
曰く、命の危機に晒されると、生殖本能が刺激されるから、素早くそれを鎮めなくてはいけないらしい。午後の演習の後は、大浴場でするのがお約束なんだとかで……配属されれば、上官のモノもやらされるとか……そんなことを聞いて、ロイは物凄く変な顔をした。
「俺、そんなことで興奮とかしないから」
セドリックに脱がされた、下履きを履きながらそう言うと、ロイはセドリックを下から睨みつけた。
「そーゆーお世話は、ホントいらないからねっ」
いい捨てる様に口にして、ロイは転移魔法でその場から消え去った。
「うわっ、なに?なんでぇ」
体格差があることぐらい分かってはいたが、ここまで軽く扱われるとは思ってもいなかった。
「戦場では、傷付いた仲間を助け出すこともあるからな」
そんな事を口にして、セドリックはロイを担いでシャワールームに入ってしまった。
「うひぃ」
シャワールームの中にある、背もたれのないベンチのような椅子に下ろされて、ロイは若干悲鳴のような声を出した。
魔術学科では、こんなのおめにかかったことなんてない。シャワーと言うより、大浴場があってそこに同じ学年の生徒が入っていく。洗い場にもベンチの様な椅子が置かれていて、そこに数名座っていた。
目の前を行き交うクラスメイトたちの股間が嫌でも目に入った。
「……………うそ」
状態はどうあれ、みな立ち上がっていた。そして、それを競うように処理しているのだ。
その異様な光景にロイの目が奪われている隙に、セドリックはロイの下履を脱がしにかかっていた。
「えっ?」
ロイが気が付いて抵抗しようとしたときには、既に下履を寛がせているセドリックに、向かいあわせの体勢で座らされていた。
すなわち、ロイがセドリックの太腿の上に足を広げて座っているのだ。
「なんだ、アレックス様相手にあれだけやり合ったのに、全然なんだな。肝が座っているのか?」
むき出しにされたロイの中心を見て、セドリックが感心している。そんなところで感心されても、ロイだって困るというものだ。
「な、な、な、なんなの?」
ロイはおおいに慌てた。そもそもセドリックの言っている事が理解できない。
「普通ならあれだけのことしでかせば、多少なりとも反応しそうなんだがな」
そう言ってセドリックの手が、ロイに触れてきた。
「ひぁ……」
急所を触られて、ロイがおかしな声を出した。思わず腰が動く。でも、そうしたらセドリックの手がロイの腰を押さえる。逃げたくても逃げられなくて、ロイは思わずセドリックの肩を掴んだ。
「掴むのは肩じゃない」
セドリックがそう言ってロイの手を下に持っていき、自分のとまとめて握らせた。
「手が小さいから、上手く回らないな」
そう言って、ロイの両手で握らせてきた。自分のだって小用の時しか握らないのに、いきなり他人のモノとあわせて握らされるなんて、むちゃくちゃだ。
「や、ヤダヤダヤダヤダ」
ロイが嫌だと言ってもセドリックは聞いちゃいない。ロイの両手と、自分の手でもって、二人分を擦り合わせる。セドリックの先端から出てきたものが、ロイのモノにまでまとわりついて、ロイが聞いたことのない音をたてている。
「ぅん……んん」
耳元でセドリックの荒い息使いが聞こえて、視界には見たこともないような形と色をしたモノが、自分のモノと一緒に自分のてのひらの中にいる。
そうじゃないのに腰が揺れて、口が馬鹿みたいに半開きだ。テオドールにされた時とは違う。全く違う快感がロイを襲った。見なければいいのに、一旦見てしまうと、目が離せなくなって、ロイは自分の手をひたすら見ていた。そうして、たかまった二人分がどうなるのか、瞬きも忘れて見てしまったのだ。
「ーーーーー!」
何が起きたのかわからないまま、ロイは瞬きを繰り返した。起きてはいけない一種の事故の様なものが起きた。そして、見せてはいけない、否見てはいけないロイがそこにいた。
「ロイ…お前……」
そう言いながら、セドリックの喉がなった。
全く状況が分かっていないロイは、どうしていいのかわからないと言う顔をセドリックに向けている。
「す、すまない」
セドリックはそのままロイを抱き上げると、浴場に向かって慌てて移動した。そうしてロイを抱き上げたまま湯船に飛び込んだ。もちろん、服を着たままだ。
「な、なに?」
強制的に頭まで沈められて、勢いよく洗われた。
「うん、綺麗になったな」
満足そうに一人頷くセドリックに、ロイは抗議の眼差しを向けるのだった。
頭からずぶ濡れで、制服も水を吸って重い。
ロイは無言で、魔法を使った。
そうして、なんでこんなことになったのか、理由を聞いて怒るより呆れた。
曰く、命の危機に晒されると、生殖本能が刺激されるから、素早くそれを鎮めなくてはいけないらしい。午後の演習の後は、大浴場でするのがお約束なんだとかで……配属されれば、上官のモノもやらされるとか……そんなことを聞いて、ロイは物凄く変な顔をした。
「俺、そんなことで興奮とかしないから」
セドリックに脱がされた、下履きを履きながらそう言うと、ロイはセドリックを下から睨みつけた。
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