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ジークフリート目線4

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 元からセレスティンが女の子と結婚したがっていたことは知っている。見合いの打診をした時にウィンス伯爵から聞いていたからだ。その際、ウィンス伯爵夫人はイチモニもなく承諾してきた。その辺の話に関しては母が言いづらそうに説明してくれたが、納得できるほどではなかった。ただ、ウィンス伯爵夫人シーリー殿がだいぶ偏った思考の持ち主であることは理解出来た。
 悪いとは思いつつ、あの日早々に自室へと戻ったセレスティンの動向を魔道具で伺った。一応セレスティンはメイドたちの耳を気にしているらしく、風呂で一人になった時に思いの丈を口にしてくれた。やはり俺との婚約を破棄したいらしい。ただ、その後の自分を想像出来ずに苦しんでいた。
 現在セレスティンは我が公爵家に花嫁修業という名目で居る。セレスティンの言葉で言うと居候の身ということになるらしい。そんなことではないのに、セレスティンは時折辛そうな顔をしている。居心地が悪いのだろう。おそらく何かにつけてアルトが咎めるのが原因だとは思うのだが、アルトの言い分もあながち間違いではないため叱りつけることも出来ない。
 セレスティンは公爵である母の顔色を伺い、アルトに咎められないよう神経を尖らせている。そうして婚約者である俺が向ける好意を何とかして避けようとする。逃げられないことを悟っているからか、俺の好意を最小限にしようとセレスティンは努力する。まずは断らない。そして謙虚に受け止める。そうしてできる限り俺との接触を最小限にしようとするのだ。
 そのいじましさを見ると、俺の中で何かがむくむくと生まれ、そうしてデロデロに甘やかしたいと思うのだ。セレスティンはもうウィンス伯爵家に帰る場所はないと思い込んでいる。確かに帰れないだろう。仮に婚約破棄が出来たところで傷もの扱いされるだろうし、何よりシーリー殿が許さないだろう。
 だからセレスティンが成人するまでに何とかセレスティンの心を手に入れたい。俺の気持ちをセレスティンに理解して貰いたいと思う。なにしろ中等部に上がれば我が公爵家では閨教育が始まるのだ。女の子と結婚したいと願うセレスティンにアルトと同じ閨教育を施せば、きっと反発される。なにより、セレスティンの体に俺以外の者の手が触れるのは許したくは無い。婚約者として、俺がセレスティンに閨教育を施したいのだ。
 
 公爵である母に伝えれば渋い顔をされた。それはそうだ。セレスティンが成人するまで性的な接触を禁止しているからだ。だが、閨教育は性的な接触では無い。あくまでも貴族の嗜みである。俺は年長者として、また婚約者としての立場からセレスティンに閨教育を施す立場を手に入れた。
 だがしかし、閨教育をするにあたり肝心なのはセレスティンが、精通しているのかどうかである。セレスティン付きのメイドたちからは未だにその報告が上がっては来ていない。だが、俺がセレスティンに閨教育をすることは決定事項のため、入学式の夜、その事をセレスティンに伝えたのだった。
 もちろんセレスティンはいい顔をしなかった。むしろ戸惑っていた。そうしてたどたどしく俺の質問に答えてくれた。その初々しい姿が可愛らしくてたまらなかった。やはり誰の手も付けさせる訳にはいかない。

 そうして、ようやくセレスティンが精通を迎えたとの一報が入った。その日の朝、二人っきりで朝食をとったが、味など分からなかった。セレスティンはまだ俺に知られていないと思っているようでいつも通りだったのがまた可愛かった。夜になるのが待ち遠しすぎて、その日の護衛は随分となおざりになってしまったのは反省すべき事だろう。
 セレスティンに閨教育をすると言うことで、夜の訪問が許されただけではなく、セレスティン付きのメイドを排除することが出来た。二人っきりで夜の時間を過ごすのは初めてだ。俺は心が踊るのを必死でなだめながらセレスティンに質問を繰り返す。たどたどしく答えるセレスティンが可愛い。
 そうしてセレスティンをベッドに座らせて、風魔法で姿見を正面に置いたのは俺の欲望故である。わかりやすいように、なんて言うのは方弁に過ぎない。俺が余すことなく見たいだけだ。背後から手を回すとセレスティンは恥ずかしいのか下を向いてしまっまた。羞恥のために赤く染った首筋が愛おしい。下を向いて本来なら見えないはずの顔が、正面に置いた鏡に映し出される。
 長いまつ毛が伏せられ、やはり羞恥のために頬が赤く染まっていた。最もらしいことを口にするが、余すことなくセレスティンを暴きたいがために部屋の明かりを落とすことはしなかった。そうやって、俺はセレスティンの最初をものにすることができた。歓喜で心が震えたのは言うまでもない。

「痛くはないか?」

 と問えば、たどたどしい答えが返ってきた。恥ずかしがってさらに下を向き、耳までかなり赤くなっている。色っぽさと可愛らしさが同居している俺の婚約者は最強だろう。
 そして、セレスティンの分身は大変可愛らしかった。特別なジェルを使い丁寧に出してやったのだが、その色といい形といい食べてしまいたいほどだった。思わず喉がなったが、羞恥に震えるセレスティンには聞こえなかったらしい。良かった。
 それからいかにもらしく構造についてなどと言い、セレスティンの分身を思う存分触りまくった。敏感な部分に触れる度、セレスティンの肩が小さく跳ね、聞こえてくる声が可愛らしかった。本当はもっと暴きたかったが、初日であったから早めに切り上げた。
 丁寧に下着を履かせ、セレスティンの分身を丁寧にしまった。そうして布団をかけておやすみの挨拶をして部屋の明かりを落とした。そうして小心者の俺は、魔道具の通信を開いてセレスティンの様子を伺った。
 その夜は何事もなくセレスティンは眠りについたけれど、翌朝、セレスティンのなんとも言えない声が聞こえて俺は予定の時間より早く目が覚めた。繰り返し俺の名を呼ぶセレスティンの声がなんとも言えず悩ましく、俺はその声を使わせてもらった。するとどうだろう、ほぼ同時にセレスティンの悲鳴が聞こえたのだ。
 俺は大満足で食堂へ行き、何食わぬ顔でセレスティンへと問いかけた。

「シャワーを浴びたのか?」

 と、そうしたらセレスティンは歯切れ悪くこたえてきた。バレていないと思っているのだろうが、残念ながら俺は全てを聞いてしまった。だから上機嫌なのである。夢の内容は分からないが、相手が俺なことは確かだ。こうやって少しづつ、セレスティンの心に入り込んでいければいいと思うのだ。
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