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第16話 橙色とも
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「うわぁ!凄い」
菊地は初めて見たオレンジ畑で感動していた。
どうしたって日本の代表的な柑橘類であるみかん畑からのイメージを持っていたから、こんなふうに整然とした果樹園だったなんて想像さえしていなかったのだ。
「和真のための買い付けをするからな」
「買い付け?」
聞きなれない単語を耳にして、菊地は首を傾げた。
「和真はオレンジジュースが好きだろう?」
「う、うん」
「この辺りでとれたオレンジを使っているのが和真の好みにあうらしい」
「は?」
「とりあえず一年分ぐらいでいいだろう?」
「は?一年分?なんだ、それ?意味がわからないんだけど」
「和真の好みのオレンジジュースを作ろうと思ってな。現地で瓶詰めまでした方が安全だろう?」
さらっと言われたことに理解が追いつかなくて菊地は何度も瞬きを繰り返した。
『Tú eres mi media naranja.(あなたは私の半分のオレンジだ。)』
「は?なに?オレンジがどうした?」
オレンジ片手に一之瀬が唐突に言ってきたものだから、菊地は意味が分からなくて聞き返した。おそらくスペイン語なのだろうけれど、菊地の耳に聞き取れたのは最後のオレンジぐらいだった。
「酷いな和真。プロポーズなのに」
一之瀬が耳元でそう囁くと、菊地は目線だけを動かしてあたりの様子を伺った。なぜだか辺りには誰もいなくなっている。
「ぷ、プロポーズ?」
「そうだ、和真。あなたは私のオレンジの半分」
「オレンジ?リンゴじゃないのか?」
「和真、リンゴは知恵の実だ」
「えと……鳳凰みたいなことか?」
「半身を探しているという意味ではそうとも言えるな」
「他にも意味があるのか?」
「ある。オレンジの木を見て気が付かないか?」
「え、っと、沢山なってるな」
「そう、子孫繁栄の意味もある」
「うさぎじゃないの?」
「和真、それはイースターだな」
「結納の品みたいな?」
「そうだな、それがオレンジ一つで表現される」
言いながら、一之瀬は手近の枝を手折った。小さな白い花が咲いている枝を、そっと菊地の髪に挿した。
「こうやって、花嫁の髪に飾るんだ」
「…………」
菊地は手渡されたオレンジを見つめた。果実は生命の象徴のようなものだ。太陽を閉じ込めたようなオレンジはまさにそんな感じがする。
「オレンジの半分は貝合わせ的な意味合い?」
「魂の半分とも言うそうだ」
「俺に張り合うなよ。アルファのくせに」
「していなかっただろう?」
「忘れてたよ」
オレンジを握りしめ、菊地はそっと背伸びをした。それに合わせて一之瀬は少しだけ腰を落とした。
一之瀬の手は菊地が握りしめているオレンジの上に乗せられた。
そうして、ゆっくりと二人が離れた時、菊地の踵が小さな枯れ枝を踏んだ。乾いた音が聞こえると、オレンジの樹木の間から人が飛び出してきた。
「うわっ!」
単純におどろいた菊地は正面に立つ一之瀬に抱きついた。
「これを着て」
一之瀬が誰かから手渡された布を菊地の頭から被せてきた。
「へ?着る?」
何をされたのか菊地が確認する前に、黒い布が菊地の視界を遮った。
「和真、手を通して」
一之瀬が菊地の手を取り袖から引っ張り出す。そうして裾の方を広げると、菊地は黒いドレスに着替えが完了しているのだった。
菊地が本日着ていたシャツは黒色で、刺繍とレースがあしらわれていてちょっとクラシカルなデザインだった。頭から被せられるように着させられたドレスは深めのVラインのデザインで、菊地が着ていたシャツの胸元のデザインがそのVラインに上手くハマっていた。
「ええ、と?」
「スペインでは昔は黒いドレスの花嫁衣裳が多かったそうだ」
「へぇ」
菊地は物珍しさから軽くて回ってドレスの様子を確認してみた。鏡はないけれど、これはなかなかシンプルで落ち着いたドレスだ。沢山付けられたレースが随分と繊細で美しい。
「これがベール」
「うわ、マリア様みたいだな」
「よくわかったな和真。これはカトリックベールと言うんだ」
大きな花の飾りの付いたフードのような形をしたベールを頭に被せられて、菊地の頭に浮かんだのはマリア像だ。顔を隠すと言うより髪を隠している感じになった。
「匡様、花飾りはこちらを」
田中がトレーに乗せられた造花の花飾りを出てきた。その花飾りでベールを菊地の髪にとめると、耳にも大ぶりのアクセサリーが付けられた。
「和真、少しの間だから我慢してくれ」
「うん。でかいんだな」
「スペインでは、大きな飾りが人気なんだそうだ」
「へえ」
菊地はそっと耳に付けられたアクセサリーを触ってみた。丸い粒が沢山連なっている。よく分からないけれど真珠だろうか?
「和真、こっちだ」
一之瀬が菊地の手を引いてオレンジ畑の中を歩く。樹木が無くなった場所にたった時、菊地の顔にオレンジ色の光がさした。
「え?」
驚いてそちらを見ると、オレンジ色の太陽が見えた。
「和真、スペインでは夕方から式を挙げるのが一般的らしい」
「凄いな」
感動的なまでにオレンジ色の夕日を見て、菊地は身動きもせずにいた。
「和真、こっちをむいて」
一之瀬に言われて顔を向けると、そこにはオレンジの果実があった。
「オレンジの果実に誓のキス」
「わかった」
これも菊地のお強請りへの回答なのだろう。
オレンジ色の夕日の中、オレンジ畑でオレンジにキスをする。見事に逆光だから、菊地の顔なんて分かりもしない写真が撮れるだろう。
それでも、確実に映える写真であることは間違いない。
「和真、今度はオレンジを持って」
一之瀬に言われるままにオレンジを手に取ると、菊地のポージングは一之瀬が確認しながら決めていく。何しろ撮影時間は限られている。このオレンジ色の夕日が沈み切るまでに撮りまくるしかないのだ。
そうして夕闇が訪れるまで、オレンジ畑で写真を撮りまくったのだった。
「腹減った」
撮影が終わると、菊地の口から自然と出てきたのは生理的欲求だった。
「和真、美味しいパエリアを食べような」
「うわ!楽しみ」
「予約してある。ドレスを脱いで行こう」
一之瀬は着せた時とは反対に、下からドレスをたくしあげて、菊地の頭から抜き取った。菊地はドレスを被っただけだったから、すぐに動きやすくなる。
「暗くて危ないから、和真は俺が運ぶからな」
「えっ」
突然のことに菊地は驚いたけれど、抵抗したところで叶うはずもない。それに、とにかくお腹がすいているから余計なことに体力を使いたくなどなかった。
「へへ、楽だなこれ」
暗いし、慣れてしまえばどうってことは無い。今日着ているシャツだって、日本にいた頃ならきっと袖を通さなかった。けれど、一之瀬の隣でなら着てもいいと思えてしまうのだ。
そうして、連れれこられたレストランは人気があるらしく広い店内には大勢の人がいた。
「ここは薪で焼いて作るんだ」
「薪で?キャンプみたいだな」
席に案内される途中、ガラス張りの厨房が見えて菊地は思わず立ち止まってしまった。
「ほんとだ!薪だ」
菊地の視界に赤々と燃える薪が見えた。その上には鉄のフライパンの中で煮えるパエリアだ。
「うわぁ、美味しそう」
思わずそんなことを口にしてしまったら、一之瀬が菊地のことを引き寄せた。
「和真、沢山食べような」
「う、うん」
子どものようにはしゃいでしまってなんだか恥ずかしかったけれど、ここでは誰も気にしてなどいないようだ。一之瀬が甘い空気を醸し出して菊地の手を引くのも特別ではないらしい。
そうして案内された席に着くと、一之瀬がメニュー表を見ながら注文をしていった。スペイン語なんて見ても分からない菊地は、一之瀬のすることをただ黙って見ていた。
もちろん、一之瀬はちゃんと菊地の好みを把握しているから、出てきた料理を菊地は全て堪能することが出来た。
菊地は初めて見たオレンジ畑で感動していた。
どうしたって日本の代表的な柑橘類であるみかん畑からのイメージを持っていたから、こんなふうに整然とした果樹園だったなんて想像さえしていなかったのだ。
「和真のための買い付けをするからな」
「買い付け?」
聞きなれない単語を耳にして、菊地は首を傾げた。
「和真はオレンジジュースが好きだろう?」
「う、うん」
「この辺りでとれたオレンジを使っているのが和真の好みにあうらしい」
「は?」
「とりあえず一年分ぐらいでいいだろう?」
「は?一年分?なんだ、それ?意味がわからないんだけど」
「和真の好みのオレンジジュースを作ろうと思ってな。現地で瓶詰めまでした方が安全だろう?」
さらっと言われたことに理解が追いつかなくて菊地は何度も瞬きを繰り返した。
『Tú eres mi media naranja.(あなたは私の半分のオレンジだ。)』
「は?なに?オレンジがどうした?」
オレンジ片手に一之瀬が唐突に言ってきたものだから、菊地は意味が分からなくて聞き返した。おそらくスペイン語なのだろうけれど、菊地の耳に聞き取れたのは最後のオレンジぐらいだった。
「酷いな和真。プロポーズなのに」
一之瀬が耳元でそう囁くと、菊地は目線だけを動かしてあたりの様子を伺った。なぜだか辺りには誰もいなくなっている。
「ぷ、プロポーズ?」
「そうだ、和真。あなたは私のオレンジの半分」
「オレンジ?リンゴじゃないのか?」
「和真、リンゴは知恵の実だ」
「えと……鳳凰みたいなことか?」
「半身を探しているという意味ではそうとも言えるな」
「他にも意味があるのか?」
「ある。オレンジの木を見て気が付かないか?」
「え、っと、沢山なってるな」
「そう、子孫繁栄の意味もある」
「うさぎじゃないの?」
「和真、それはイースターだな」
「結納の品みたいな?」
「そうだな、それがオレンジ一つで表現される」
言いながら、一之瀬は手近の枝を手折った。小さな白い花が咲いている枝を、そっと菊地の髪に挿した。
「こうやって、花嫁の髪に飾るんだ」
「…………」
菊地は手渡されたオレンジを見つめた。果実は生命の象徴のようなものだ。太陽を閉じ込めたようなオレンジはまさにそんな感じがする。
「オレンジの半分は貝合わせ的な意味合い?」
「魂の半分とも言うそうだ」
「俺に張り合うなよ。アルファのくせに」
「していなかっただろう?」
「忘れてたよ」
オレンジを握りしめ、菊地はそっと背伸びをした。それに合わせて一之瀬は少しだけ腰を落とした。
一之瀬の手は菊地が握りしめているオレンジの上に乗せられた。
そうして、ゆっくりと二人が離れた時、菊地の踵が小さな枯れ枝を踏んだ。乾いた音が聞こえると、オレンジの樹木の間から人が飛び出してきた。
「うわっ!」
単純におどろいた菊地は正面に立つ一之瀬に抱きついた。
「これを着て」
一之瀬が誰かから手渡された布を菊地の頭から被せてきた。
「へ?着る?」
何をされたのか菊地が確認する前に、黒い布が菊地の視界を遮った。
「和真、手を通して」
一之瀬が菊地の手を取り袖から引っ張り出す。そうして裾の方を広げると、菊地は黒いドレスに着替えが完了しているのだった。
菊地が本日着ていたシャツは黒色で、刺繍とレースがあしらわれていてちょっとクラシカルなデザインだった。頭から被せられるように着させられたドレスは深めのVラインのデザインで、菊地が着ていたシャツの胸元のデザインがそのVラインに上手くハマっていた。
「ええ、と?」
「スペインでは昔は黒いドレスの花嫁衣裳が多かったそうだ」
「へぇ」
菊地は物珍しさから軽くて回ってドレスの様子を確認してみた。鏡はないけれど、これはなかなかシンプルで落ち着いたドレスだ。沢山付けられたレースが随分と繊細で美しい。
「これがベール」
「うわ、マリア様みたいだな」
「よくわかったな和真。これはカトリックベールと言うんだ」
大きな花の飾りの付いたフードのような形をしたベールを頭に被せられて、菊地の頭に浮かんだのはマリア像だ。顔を隠すと言うより髪を隠している感じになった。
「匡様、花飾りはこちらを」
田中がトレーに乗せられた造花の花飾りを出てきた。その花飾りでベールを菊地の髪にとめると、耳にも大ぶりのアクセサリーが付けられた。
「和真、少しの間だから我慢してくれ」
「うん。でかいんだな」
「スペインでは、大きな飾りが人気なんだそうだ」
「へえ」
菊地はそっと耳に付けられたアクセサリーを触ってみた。丸い粒が沢山連なっている。よく分からないけれど真珠だろうか?
「和真、こっちだ」
一之瀬が菊地の手を引いてオレンジ畑の中を歩く。樹木が無くなった場所にたった時、菊地の顔にオレンジ色の光がさした。
「え?」
驚いてそちらを見ると、オレンジ色の太陽が見えた。
「和真、スペインでは夕方から式を挙げるのが一般的らしい」
「凄いな」
感動的なまでにオレンジ色の夕日を見て、菊地は身動きもせずにいた。
「和真、こっちをむいて」
一之瀬に言われて顔を向けると、そこにはオレンジの果実があった。
「オレンジの果実に誓のキス」
「わかった」
これも菊地のお強請りへの回答なのだろう。
オレンジ色の夕日の中、オレンジ畑でオレンジにキスをする。見事に逆光だから、菊地の顔なんて分かりもしない写真が撮れるだろう。
それでも、確実に映える写真であることは間違いない。
「和真、今度はオレンジを持って」
一之瀬に言われるままにオレンジを手に取ると、菊地のポージングは一之瀬が確認しながら決めていく。何しろ撮影時間は限られている。このオレンジ色の夕日が沈み切るまでに撮りまくるしかないのだ。
そうして夕闇が訪れるまで、オレンジ畑で写真を撮りまくったのだった。
「腹減った」
撮影が終わると、菊地の口から自然と出てきたのは生理的欲求だった。
「和真、美味しいパエリアを食べような」
「うわ!楽しみ」
「予約してある。ドレスを脱いで行こう」
一之瀬は着せた時とは反対に、下からドレスをたくしあげて、菊地の頭から抜き取った。菊地はドレスを被っただけだったから、すぐに動きやすくなる。
「暗くて危ないから、和真は俺が運ぶからな」
「えっ」
突然のことに菊地は驚いたけれど、抵抗したところで叶うはずもない。それに、とにかくお腹がすいているから余計なことに体力を使いたくなどなかった。
「へへ、楽だなこれ」
暗いし、慣れてしまえばどうってことは無い。今日着ているシャツだって、日本にいた頃ならきっと袖を通さなかった。けれど、一之瀬の隣でなら着てもいいと思えてしまうのだ。
そうして、連れれこられたレストランは人気があるらしく広い店内には大勢の人がいた。
「ここは薪で焼いて作るんだ」
「薪で?キャンプみたいだな」
席に案内される途中、ガラス張りの厨房が見えて菊地は思わず立ち止まってしまった。
「ほんとだ!薪だ」
菊地の視界に赤々と燃える薪が見えた。その上には鉄のフライパンの中で煮えるパエリアだ。
「うわぁ、美味しそう」
思わずそんなことを口にしてしまったら、一之瀬が菊地のことを引き寄せた。
「和真、沢山食べような」
「う、うん」
子どものようにはしゃいでしまってなんだか恥ずかしかったけれど、ここでは誰も気にしてなどいないようだ。一之瀬が甘い空気を醸し出して菊地の手を引くのも特別ではないらしい。
そうして案内された席に着くと、一之瀬がメニュー表を見ながら注文をしていった。スペイン語なんて見ても分からない菊地は、一之瀬のすることをただ黙って見ていた。
もちろん、一之瀬はちゃんと菊地の好みを把握しているから、出てきた料理を菊地は全て堪能することが出来た。
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