if物語

アンさん

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人間×人間 軍人×騎士 ①

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人間   「フィレイ」   ×   人間   「イズミ」

人間   「ビクター」   ×   人間   「ショウタ」

人間   「ジュディ」   ×   人間   「ウミノ」   ※GL

人間   「ミーシャ」   ×   人間   「ミズチ」   ※GL




 

エスコートのお願いの仕方



イズミver


「フィ、お願いがあって来たんだ」


とある部屋に入り、目当ての人の前に行く。


「何?俺でも叶えられることかな?」


笑いかけてくれたフィの顔を見て、少し眉を下げながら右手を自分の頬に持っていき添える。


「フィじゃなくても叶えられるんだけど…その…俺はフィが良くて」


「何?教えて?」


ソファに深く腰掛けるフィがこちらに腕を伸ばすので、腕輪を触りながらフィの膝の上に座る。


「今晩のパーティー、参加するだろう?」


「ああ、強制的にね」


「その…フィは…えっと…」


恥ずかしいんだよな…こういうの。


真っ直ぐフィの目を見る。


「エスコートする相手はいる?」


「いないよ?」


「じゃ、じゃぁ、その…俺を、エスコートしてくれないかな」


「え?」


目を見開いたフィは固まってしまった。


やはり、急にこういうのは言うもんじゃないよなぁ…。


「も、勿論嫌なら、諦めるけど…出来れば、お願い、したいなって…」


「する」


「無理強いはしな「する」」


「やっと、お嫁さんイズミをエスコート出来る」


ふわりと笑ったフィに、俺はギュッと腕輪を握りこんだ。




ショウタver


「なぁ、ビー。俺もパーティーに参加したい」


「ダメだ」


「参加したい」


「ダメだと言った」


どさりとビクターの組まれた足の上に乗った俺は、もう一度ビクターにお願いする。


「参加、したい」


「理由を聞こうか」


溜息を吐いたビクターは、伊達メガネを掛け直し俺と目を合わせる。


「参加したら…出来るだろ?」


「何をだ」


「え、そりゃぁ、エスコートだけど」


「誰を、誰が」


黒いオーラを纏ったビクターが、地を這うような声を発した。


「俺を、ビーが」


「…は?」


ポカンと口を開けたビクターの頬をつつき、笑いかける。


「折角結婚もしたんだし、エスコートしてよ、旦那様?」


「んぐ、なんという…分かった、だが、俺の傍を離れるなよ?」


「やった。楽しみだなー」


長い横髪を一房取り弄っていると、ビクターは深く息を吐き出した


「…何をするつもりだ」


あらら、バレちゃったかな。


「んー、内緒」





ウミノver


「ねー、ジュディー」


「どうしました?」


ソファに隣同士で座り、お茶を飲むジュディの横顔を見ながらふふふと笑う。


「パーティー、参加するー」


「また、どうして」


驚いた顔でこちらを見るジュディを横目に、掴んでいた茶菓子を口に放入れお茶で飲み込む。


「だってー、皆参加するからー。ねー、あたしも参加するー」


「皆、ですか」


諦めたかのような顔も可愛いなぁ。


「エスコート、お願いねー」


「…え?!」


その驚いた顔も好きって言ったら、頭を軽く叩かれてしまった。






ミズチver



「ミーシャ、今晩は楽しみだな」


剣を振り、汗を滲ますミーシャはこちらを振り返る。


「パーティーに参加はさせないよ?」


「何を言ってるんだ。エスコートを私以外にするなんて許さないぞ」


「しないよ。警備係なんだから」


え、そうなのか?


「警備なのか?じゃ、私のエスコートは…誰か相手を探しに…」


「は?」


地を這うかのような低い声が聞こえ、頭を傾げながら目を合わせる。


「しょうがないじゃないか。警備なのだろう?他の3人はエスコートして貰えるらしいから、私だけ単独なんて浮くじゃないか」


そう言うと、視線を泳がせたミーシャが少しして剣を放り投げて近くに寄ってきた。


「参加…参加するしエスコートも私がやる。他の奴の手なんか握らないでよ」


「手は添えるだけだぞ。エスコートの仕方知ってるか?」


「他の奴を見るのもダメだ」


「愛しているのはミーシャだけだ。安心しろ」


「やっぱり参加止めな…「エスコートが嫌なそう言え」」


「全力で頑張るから!他の人とはダメ!ダメだからね?!」




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