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妖怪×妖怪 大天狗×オニ ⑥
しおりを挟む「あひ、ぃ、あ、あぁあ゙」
ゴリゴリと良い所を抉るように動く堅物と、掛けられた妙な妖術のせいで何度も跳ねる身体。
渦巻く妖力を防ぐ結界すら張れず、屋敷の一部が時空の歪みにより崩壊し続けている音が聞こえる。
「は、あ、あ゙あ、ま、て」
ガクガクと視界が揺れる。
時空の歪みの真ん中にいる今、僕には成す術が無い。
今更僕が結界を張ったとて効果は無いだろうから、アゼツに張ってもらう必要がある。
「け、結界、を、つく、あ、あぁっ、あ゙」
「そんな瑣末事、気にするでない。今はこちらを見よ」
ちりちりと肌を焼く妖力は、火を扱うオニで無ければ耐えられなかっただろうと思う程熱い。
「うぁあ、あ、ひぐ、あ、あ゙」
こちらを見ろと言う割にはうつ伏せで抱き続けているのは、何故だろう。
「あ、あ、ああっ、あ」
低い四つん這いで体重をかける抽挿を繰り返され、既に数回僕は果てている。
アゼツも同じ数イッている筈なのに、僕とは違いガチガチに勃っているのは認めたくないが現実だ。
バチュバチュと水音が更に激しくなり、前も触られ何とか支えていた腕がガクリと崩れた。
「ああ゙あ゙、あ、い、あぁっ」
シーツを必死に掴み、追い詰められまた果てる。
「アオ、受け止めよ」
既に張ったかのように感じる腹に出され、熱がグルグルと回る。
「は、はぁ、ぁ、あ」
妖怪や怪奇的存在は持てる妖力に限界がある。
持てない分の妖力は勝手に放出され、減った分は時間が解決してくれる。
今の僕は妖力が溢れる程持っていて、これ以上は必要ないのに…大天狗であるアゼツの妖力をこれでもかと詰められたものを腹に出され、若干恐慌状態に入りつつある。
放出にだって時間はかかるのに、それを上回る程出されれば誰だってこうなるだろう。
「あ、やぁ、あ、ぁい」
また緩く抽挿が開始され、弛緩していた身体が強ばる。
何故、こんなにも怒っているんだ?
「あ、あぁ、あっ、あっ、んんん」
強く性器を握られ、更に身体に力が入る。
「は、はな、あ、はなせ、って、あ、ぃい」
アゼツの両腕に爪をたてるが、何の効果も無く好き勝手にされてしまう。
頭を布団に押し付け、逃げられない快感を少しでも軽減しようと試みるが、全くの無意味に終わる。
「はぁあ、ああ゙、んぃい、あ゙」
首元は噛み跡だらけだろう。
特に項はもう血が滲み出ているだろうな。
「いた、い、もう、かむなって、はぁあ、あ、も、とまれ、ってぇ」
どれだけ出せば気が済むんだ。
どれだけ噛み付けば終わるんだ。
「アオは、俺の番だ」
「あ、あぁ、わ、わかって、る」
「では何故、俺の前から消えた」
「ふぅあ、あ、き、きえ、ぇ?」
「何故、俺の前からいなくなった!」
バチリ、とアゼツの周りを紫電が走る。
「ぁえ、お、おち、つ」
「見えぬ場所に行くなど、認めておらん!」
背中に当てられたアゼツの手から大量に妖力が送られ、身体がギシリと鳴った。
「うぅう、うぐ、うぅううう」
今までに無い程の妖力の乱れに、頭の中が焼き切れるかのような痛みに襲われる。
「どれ程心配したと思っている!」
今、今が1番、僕にとって生命の危機だ。
入り込んでくる妖力を跳ね除けるが、強すぎる妖力の全ては無理で…ピシリ、と周囲が凍る。
「あ゙、ぐ、ん゙」
大量の鬼火と、僕達2人を囲うかのように作り上げられた氷の壁。
「あ、アオ」
痛い、痛い痛い痛い、痛い。
頭も、身体のあちこちも、心も。
上手く息を吐き出せず、胸元を両手で抑えて蹲る。
「アオ、しっかりせよ!」
ぐるぐる、ぐるぐると身体の中を巡る熱いものに、僕は視界を滲ませる。
「は、あ、あ゙」
歪んだ時空の狭間で、大量の妖力が渦を巻き、1人のオニの身体へと全てが吸収される。
時空の歪みが消え、起源となった崩壊した屋敷の中で、大天狗の傍に1つの黒い大きな塊が転がっていた。
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