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第一章
第53話
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愛美の車に高坂が運転席に乗ると「今朝、県庁の担当者の榎田さんに電話して、第三セクターの担当者は確か、植野さんという女性に連絡しておいて下さると言われたのでとりあえず、県庁に向かって下さい?」と愛美が言った。
「ではナビに入れますね」と高坂が言い検索すると、ホテルから一時間は掛かり、五十キロ近くある事が分かったので、「中抜け休憩時間に帰って来られないかもしれないので副支配人に話しておいた方が良いんじゃないですか?」と高坂。
愛美は車から降りて事務所に行き品川に話しを入れると、今日のディナーは彼がやってくれると言われたとの事だった。これで安心して出発した。
「そうだ、高坂さんの名刺を作るのを忘れていました」と愛美。
「別に無くても大丈夫ですよ。私は平社員ですから」と高坂。
「早急に作りますね」
「はい」
車中で、「賄いの時に話した目黒さんや鈴木さん、そしてホールの佐藤さんなどにエッチな話しをしているのを良く聞くのですが、私には何で言ってくれないのですか?」と愛美。
「言ってもらいたいのですか?」と高坂。
「差別されているようで」
「オバチャンたちには言い易いけど、現役の愛美さんには照れがあって言えない部分ですよ」と高坂。
「現役?」と愛美。
「はい、愛美さんは新婚ホヤホヤだし、十分に可能な年齢ですが、セックスレス何十年のオバチャンたちやシングルマザーとは違うでしょ?」
「そういう意味だったのですね」
「分かってくれました?」
「はい私は現役バリバリですから、全ての事が終わったら今日中にお願いしますね?」
「えっ、今日ですか? それはダメですよ」
「何で、ですか? 高坂さんと再会した日からずっと考えていましたから」
「ご主人がいらっしゃるじゃないですか?」
「主人とはもう、ダメみたいですから」と言った。
「正式に離婚という儀式が終わってから私のような爺さんではなく若い男性とされた方が良いですよ。それに今、そんな事をしたら不倫になってしまいますし、妻を悲しませる事になりますから」と高坂。
「高坂さんは奥様思いなんですね?」
「私は今の妻が二度目なんです。この話は社長にも専務にも話してないですけどね。前妻には浮気性で多くの男性と、不倫関係になったので離婚したのです」
「そうだったのですか」
「勿論、私も当時は若かったので、離婚してからは寂しくて多くの女性と付き合いました。殆ど人妻さんでしたけどね」
「私も人妻ですよ」
「でも今は私も結婚をして妻がいますし、私を信用してくれているから、こうやって愛美さんと二人だけで車に乗っていることもできているのです」
「でも私は高坂さんと関係を結びたいのです」
「何でそんなにセックスがしたいのですか?」
「私、誰かに抱かれてないと、気が変になってしまうのです」
「すみません、余計な事かもしれないですけど、依存症なのではないですか?」
「はい、そうかもしれません。セックスの良さを知ってからは止められなくなっているんです」
「でしたらなおさら、ご主人と仲直りするしかないですよ」
「……」
「これから県庁に新事業の事でご挨拶に行くと言うのに、我々は何を話しているんでしょうね。不謹慎極まりないですね」と高坂が言い苦笑した。
「ではナビに入れますね」と高坂が言い検索すると、ホテルから一時間は掛かり、五十キロ近くある事が分かったので、「中抜け休憩時間に帰って来られないかもしれないので副支配人に話しておいた方が良いんじゃないですか?」と高坂。
愛美は車から降りて事務所に行き品川に話しを入れると、今日のディナーは彼がやってくれると言われたとの事だった。これで安心して出発した。
「そうだ、高坂さんの名刺を作るのを忘れていました」と愛美。
「別に無くても大丈夫ですよ。私は平社員ですから」と高坂。
「早急に作りますね」
「はい」
車中で、「賄いの時に話した目黒さんや鈴木さん、そしてホールの佐藤さんなどにエッチな話しをしているのを良く聞くのですが、私には何で言ってくれないのですか?」と愛美。
「言ってもらいたいのですか?」と高坂。
「差別されているようで」
「オバチャンたちには言い易いけど、現役の愛美さんには照れがあって言えない部分ですよ」と高坂。
「現役?」と愛美。
「はい、愛美さんは新婚ホヤホヤだし、十分に可能な年齢ですが、セックスレス何十年のオバチャンたちやシングルマザーとは違うでしょ?」
「そういう意味だったのですね」
「分かってくれました?」
「はい私は現役バリバリですから、全ての事が終わったら今日中にお願いしますね?」
「えっ、今日ですか? それはダメですよ」
「何で、ですか? 高坂さんと再会した日からずっと考えていましたから」
「ご主人がいらっしゃるじゃないですか?」
「主人とはもう、ダメみたいですから」と言った。
「正式に離婚という儀式が終わってから私のような爺さんではなく若い男性とされた方が良いですよ。それに今、そんな事をしたら不倫になってしまいますし、妻を悲しませる事になりますから」と高坂。
「高坂さんは奥様思いなんですね?」
「私は今の妻が二度目なんです。この話は社長にも専務にも話してないですけどね。前妻には浮気性で多くの男性と、不倫関係になったので離婚したのです」
「そうだったのですか」
「勿論、私も当時は若かったので、離婚してからは寂しくて多くの女性と付き合いました。殆ど人妻さんでしたけどね」
「私も人妻ですよ」
「でも今は私も結婚をして妻がいますし、私を信用してくれているから、こうやって愛美さんと二人だけで車に乗っていることもできているのです」
「でも私は高坂さんと関係を結びたいのです」
「何でそんなにセックスがしたいのですか?」
「私、誰かに抱かれてないと、気が変になってしまうのです」
「すみません、余計な事かもしれないですけど、依存症なのではないですか?」
「はい、そうかもしれません。セックスの良さを知ってからは止められなくなっているんです」
「でしたらなおさら、ご主人と仲直りするしかないですよ」
「……」
「これから県庁に新事業の事でご挨拶に行くと言うのに、我々は何を話しているんでしょうね。不謹慎極まりないですね」と高坂が言い苦笑した。
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