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第3章

26話 美容師の恭子さんと逢う

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恭子さんの仕事が終わって、カラオケデートへ。

様々な話しをしていると、徐々に卑猥な話しになっていった。

恭子さんとはこういう話しは禁句なので、話しを修正しなくてはと思っていたら、ここから話は修正され、また楽しい他の話題になった。

また恭子さんは、自分の話だけでなくて必ず、「ミキトさんは?」って訊いてくる。

自分勝手に話しを進める人も女性にはけっこう多いが、彼女は意外と控えめで気遣いがあって良かった。

私との付き合いを大切にしようとしてくれている気持ちが表れて有難いと思っていた。

恭子さんの歌は本当に上手で、声が低いのでセクシーだった。

二時間くらい歌って、コンビニに付き合ってその日のデートは終了した。

「合コンでお互いに気に入ったら付き合っちゃう」とか電話でも散々言っていたので、その後はどうなるのかなーと思っていたが、別れ際に、「ミキトさん、今日の感想を、後で良いので聞かせて頂けませんか?」と真面目な顔で言われた。

正直言って、そういうのは苦手だ。
 
「はい。また連絡しますね」と手を振って別れた。

家に帰っても、ずっと考えていた。

すごく高評価だった恭子さんだったのは確かだ。

しかし、一つだけ凄く気になる事があった。

以前に、電話をしている時に恭子さんのパソコンの受信トレイにメールが入った音が鳴っていたので訊いたところ「合コンの人からです」と言った。

「えっ、未だ合コンをやっているんですか?何の話ですか?」

「はい。えっ、私とセックスがしたいと」

「えー、凄いですね。そういう関係の人がいるんですね?」

「凄く、性欲が強い人で」

この時はこんな感じで会話していてその後、恭子さんは相手の人に、「『私は今、付き合っている人がいるので、他を当たって下さい』と書きました」と言っていた。

先ほどのカラオケデート中に、飲んでいる時にサラッと訊いた。

「そういえば、あの性欲の人とどうしました?」

そしたら、「逢いましたよ」とツラッと言ったには驚かされた。

「えっ、逢ったんですか」

「はい」

「ただその方はメンヘラで、刺されそうだったので、仕方なく」

私も恭子さんの事は言えた義理じゃなかったけど、彼女はやめて置こうと思った。
 
「これはちょっとさ~どうなの?ねぇ……」という感じだったので、この件をタイゾーの嫁のブーちゃんに話した。

ブーちゃんには恭子さんの美容室を紹介したので、彼女の事を知っているからだ。

「アイツはヤベー女だな。でも私は今後も行ってみて彼女の動向を探ってみるよ」と言ってくれたので、「ヨロピク!」と言った。

私は美容室を変えて床屋にする事にした。

つづく
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