139 / 177
第3章
13話-2 職場の元パートの京香に支配人のセクハラが発覚
しおりを挟む
タクシーの中で、京香は説明した。
「あの日、メインダイニングの飲み会で一軒目が終わって解散したけど、 家の方向が同じだった赤井支配人と私は、途中まで一緒に帰る事になったの」
「そんな事があったんだ。支配人のあの頃は俺の上の料理長だったから、全く知らなかったよ」
「支配人は、『未だ早いから、もう一軒行こうか?』と言ったけど、私は嫌だった」
「そりゃ、そうだよな、事務所でもお触りされていたらな」
「私の家はそこから歩けば一時間くらいだったんだけど、タクシーで帰るつもりだったの。支配人から、『旦那に遅くなるって連絡しておきなさい』と言われたけど、この時には既に夫は単身赴任中だったので家には誰も居なかったんだけど、『そうですね』と言って私は夫に電話したの、それは夫が家に居るんだから早く帰して下さいね。という意味でね」
「そう言えば、あの頃の|支配人は単身赴任だったよな?」
「そうよ、私は以前から支配人から飲みに誘われていて、煙草臭くて嫌だったけど、上司だった事であからさまに嫌がる素振りは出来ないじゃない?」
「うん、そうだよな」
「そんな事で支配人は私も彼に気があると錯覚をしていたんだと思うの」
「確かにあの人だったら、そう思うかもしれないな」
「『いつものメインダイニングのパートだけの飲み会では、他の部署のパートからも支配人は煙草臭くて爺臭いのが嫌で呼ばずに、副長だけを呼ぼうよ』って言われていたから」
「それでね」
「私は人妻で、副長に頼まれた仕事ばかりしていたから、さっきも言ったけど副長には、この支配人との相談だけは迷惑が掛かりそうだったから言わなかったの、本当に喉から手が出そうになるほど、副長にだけは相談したかったわよ」
「ごめんな、察してやれなくて」
「仕方ないわよ。副長って出世願望が強かったじゃない、口では言わなかったけど、この人絶対に上を目指しているって、それも相当上をと私は感じていたので、この話しをしたら、絶対に貴方に迷惑が掛かるって思ったから」
「そういう事だったんだ」
支配人、当時は料理長だったが、その不貞行為の未遂事件が発覚する事になった。
「そして私は支配人と一緒にタクシーに乗ったの。着いたのは彼が接待で良く使っているといった個室バーだったわ」
「アソコだろ、二階にある所」
「そう、それまでは領収書が出てなかったから、私は初めて連れて行かれたんだけど」
「だってアソコの時は、今でこそ領収書だけど、あの頃は請求書で飲み食いしていたから、直接、経理部に廻っていたんだよ」
「だからね」
「でも、また、あれ以降はまた経理から『会社全体が請求書だけにしなさい』って廻って来たんだよ。領収書だと不正が多かったからみたいだよ」
「分かるわ。支配人からもらう立て替えの領収書って不思議な金額が多かったからって事務所の子が言っていたから」
「そうだったんだ」
「あのバーって、一階からエレベーターに乗って二階に上がると、入り口にはでセンスの良い植物が植えられていて店に入ると、スタッフが待っていて部屋に案内しようとした時に、支配人は『いつもの個室で』と言ったの。私は、支配人は会社の上司なので個室でも心配がないと思っていたの。店内はぼんやりとした照明があるだけの、雰囲気の良い所だった」
「そうだよな。あそこは支配人の個人的な店だからさ」
「どういう事?」
「『ここの店だけでは接待するな!』って言われていて営業と一緒に一回連れて行かれたからさ」
「お店の一番奥に位置している個室はソファ席があって」
「うん、知っているよ」と言ったところで、ラブホに着いた。
つづく
「あの日、メインダイニングの飲み会で一軒目が終わって解散したけど、 家の方向が同じだった赤井支配人と私は、途中まで一緒に帰る事になったの」
「そんな事があったんだ。支配人のあの頃は俺の上の料理長だったから、全く知らなかったよ」
「支配人は、『未だ早いから、もう一軒行こうか?』と言ったけど、私は嫌だった」
「そりゃ、そうだよな、事務所でもお触りされていたらな」
「私の家はそこから歩けば一時間くらいだったんだけど、タクシーで帰るつもりだったの。支配人から、『旦那に遅くなるって連絡しておきなさい』と言われたけど、この時には既に夫は単身赴任中だったので家には誰も居なかったんだけど、『そうですね』と言って私は夫に電話したの、それは夫が家に居るんだから早く帰して下さいね。という意味でね」
「そう言えば、あの頃の|支配人は単身赴任だったよな?」
「そうよ、私は以前から支配人から飲みに誘われていて、煙草臭くて嫌だったけど、上司だった事であからさまに嫌がる素振りは出来ないじゃない?」
「うん、そうだよな」
「そんな事で支配人は私も彼に気があると錯覚をしていたんだと思うの」
「確かにあの人だったら、そう思うかもしれないな」
「『いつものメインダイニングのパートだけの飲み会では、他の部署のパートからも支配人は煙草臭くて爺臭いのが嫌で呼ばずに、副長だけを呼ぼうよ』って言われていたから」
「それでね」
「私は人妻で、副長に頼まれた仕事ばかりしていたから、さっきも言ったけど副長には、この支配人との相談だけは迷惑が掛かりそうだったから言わなかったの、本当に喉から手が出そうになるほど、副長にだけは相談したかったわよ」
「ごめんな、察してやれなくて」
「仕方ないわよ。副長って出世願望が強かったじゃない、口では言わなかったけど、この人絶対に上を目指しているって、それも相当上をと私は感じていたので、この話しをしたら、絶対に貴方に迷惑が掛かるって思ったから」
「そういう事だったんだ」
支配人、当時は料理長だったが、その不貞行為の未遂事件が発覚する事になった。
「そして私は支配人と一緒にタクシーに乗ったの。着いたのは彼が接待で良く使っているといった個室バーだったわ」
「アソコだろ、二階にある所」
「そう、それまでは領収書が出てなかったから、私は初めて連れて行かれたんだけど」
「だってアソコの時は、今でこそ領収書だけど、あの頃は請求書で飲み食いしていたから、直接、経理部に廻っていたんだよ」
「だからね」
「でも、また、あれ以降はまた経理から『会社全体が請求書だけにしなさい』って廻って来たんだよ。領収書だと不正が多かったからみたいだよ」
「分かるわ。支配人からもらう立て替えの領収書って不思議な金額が多かったからって事務所の子が言っていたから」
「そうだったんだ」
「あのバーって、一階からエレベーターに乗って二階に上がると、入り口にはでセンスの良い植物が植えられていて店に入ると、スタッフが待っていて部屋に案内しようとした時に、支配人は『いつもの個室で』と言ったの。私は、支配人は会社の上司なので個室でも心配がないと思っていたの。店内はぼんやりとした照明があるだけの、雰囲気の良い所だった」
「そうだよな。あそこは支配人の個人的な店だからさ」
「どういう事?」
「『ここの店だけでは接待するな!』って言われていて営業と一緒に一回連れて行かれたからさ」
「お店の一番奥に位置している個室はソファ席があって」
「うん、知っているよ」と言ったところで、ラブホに着いた。
つづく
0
お気に入りに追加
19
あなたにおすすめの小説
保健室の秘密...
とんすけ
大衆娯楽
僕のクラスには、保健室に登校している「吉田さん」という女の子がいた。
吉田さんは目が大きくてとても可愛らしく、いつも艶々な髪をなびかせていた。
吉田さんはクラスにあまりなじめておらず、朝のHRが終わると帰りの時間まで保健室で過ごしていた。
僕は吉田さんと話したことはなかったけれど、大人っぽさと綺麗な容姿を持つ吉田さんに密かに惹かれていた。
そんな吉田さんには、ある噂があった。
「授業中に保健室に行けば、性処理をしてくれる子がいる」
それが吉田さんだと、男子の間で噂になっていた。
獣人の里の仕置き小屋
真木
恋愛
ある狼獣人の里には、仕置き小屋というところがある。
獣人は愛情深く、その執着ゆえに伴侶が逃げ出すとき、獣人の夫が伴侶に仕置きをするところだ。
今夜もまた一人、里から出ようとして仕置き小屋に連れられてきた少女がいた。
仕置き小屋にあるものを見て、彼女は……。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる