サレ夫が愛した女性たちの追憶

しらかわからし

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第2章

42話 結婚式場見学一回目

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引っ張られて真凛の自宅近所にあるホテルの式場を見学した。

最初にチャペルを見学した。

「そんなに広くはないけど天井は高いしホテルの中のチャペルとしては、悪くはないよね」

「あぁ」

「値段は牧師さんとオルガン奏者さんそして聖歌歌手一人で八万円なんだって」

「ほお」

「聖歌歌手五人と楽器演奏が着くと十八万円で、さらにバイオリンもつくと二十万円とドンドン上がって行くんだよ」

「ほお」

説明をしてくれるプランナーと真凛が先に歩いて私が後ろから付いて行く感じだった。

プランナーが「屋上に隣接しているのでフラワーシャワーが出来ます。そしてオプションでバルーンや、風船をみんなで飛ばせます。そしてここでグループごとに写真を撮り、チャペルをバックに皆で集合写真を撮ります」と説明した。

チャペルは特に凄いという事はなかった。

それで、この後、軽く館内を案内された後に披露宴会場の大中小を見せてもらって詳しい説明を聞いた。

話を聞けば聞くほど、私のテンションは下がるばかりで、真凛のテンションはどんどん上がって行った。

元々は、披露宴をやるつもりがないと言っていたのにホテルとしては一番、利益の上がる営業がしたい気持ちは同じホテルマンとして良く分かっていた。

最初から私は、派手な事はしたくないし目立つ事もしたくないと思っていたしプランナーにも話していた。

私の方は招待する人は親兄弟と祖母そして極、限られた親戚だけで殆どいないと話していたので、プランナーもある程度は気付いていた。

ここまでハッキリとやる気のなさを見せ付けられたら苦笑をするしかなかったと思う。

最後に見積もりが六十人で二百万円、ここから通常、五十万円くらいアップする人が多いとの事だった。

料理、飲み物、招待状や席札、メニュー表、席次表、テーブルクロス・ナプキンは込みのプランだ。

司会者や引き出物・引き菓子・袋、ブーケ、花束、装花など、一通りこれだけあれば結婚式ができるという内容での見積もりとの事で、カメラマンは入っていないので、頼むなら別料金との事。

更にはドレスは十~四十万くらいの幅で、このプランだと五十パーセントオフ、見積もりでは十八万(割引後)のドレス二点で計算されて、新郎は八万円だった。

この五十パーセントオフと言うのが私は気に入らなかった。

だったら最初からOFFにした金額を提示してほしいと思ったからだ。

恩着せのような感じで言われたから余計にカチンときていた。

料理も一万円のコースが基本で、一万五千円にはした方がいいとプランナーが言い、そこも値段がドンドン上がって行った。

飲み物は充実していて、アップの心配はなさそうで、ホテルウェディングだったら、こんなものだ。

うちのホテルだったら、この説明の倍いや三倍が最低だからだ。

プラス五十万もきっとそうなんだろうし、真凛もこれについては拘りがないので、五十万も上がらないかもしれないが。

それで、挙式の希望日は、十一月、十二月の予定の人は、今探している人が多いらしく、そろそろ仮押さえしておかないとどんどん埋まってしまうとのことだった。

大安、友引でも、まだ空いている日があったが私はあまり気にしないが、一般の人は気にするので、真凛の好きなようにさせるつもりだった。

仏滅でも私たちは既に籍が入っているので構わないがとりあえず、日取りと招待客の人数を決めて下さいと言われて終わった。

……が、最後に真凛が、私の職場が帝王ホテルの部門シェフだと言ったら、今までの説明の金額から半分にすると言い出した時に、「何だ、コイツ」と思って、この式場でやるのは嫌になった。

どうするかは全く決まっていないのですが、六月末にウェディングフェアがあるので、それには行きたいと真凛が言ったので予約した。

私はその足で康子さんの家に行き、真凛は地元の友人たちとの飲み会の約束があって向かった。

つづく
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