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第2章
37話-1 金曜の夜、康子さんに呼ばれて
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木曜日の昼休みに先日、フランス料理店のオーナーの母親という康子さんから電話をホテルの私の部屋に貰った。
康子さんは「明日の夜は真凛さんの飲み会があるって聞いたので、夕食を我が家で一緒にいかがですか?」との事だった。
私は「真凛が康子さんにその話しをしたのですか?」
康子「はい、『毎週金曜日にママさんバレーの飲み会があるので、主人に悪くて』と先ほど真凛さんと電話で話していたらその事を言われたので」
「でしたら喜んで伺わせて頂きます。久々に陶芸のお話も伺いたいので」
「お車でいらっしゃいますか?」
「いいえ、駅からタクシーで伺います」
「では、住所を言いますから」と言ったので書き記した。
明くる日の昼休みに一万円の赤ワインと一万円の商品券を買い、仕事を終えて電車に飛び乗って駅でタクシーを拾い、住所を告げて康子さんの自宅に向かった。
庭付きの大邸宅で、門がまた武家屋敷を思わせるような長屋門だった。
インターフォンを鳴らすと、直ぐに康子さんが明るい声で、「お待ちしておりましたぁ!」と出て迎えに来てくれて横の小さな扉を開けてくれた。
先日に会った時は洋服だったが、今日は和服と洋服の中間のようなドレスを着ていて化粧も先日よりはだいぶ濃い感じに見えた。
先日と同様に長い髪をアップにしていて、箸のような長い櫛を刺していてとてもセンスが良かった。
将来には真凛にもこのような格好をしてもらいたいと思うほどだった。
リップとマニキュアの色も私の好きな真っ赤で、妖艶さが際立っていて、二回り弱の年上ではあったが、その歳には見えない若々しさでした。
お土産を渡すと、「お気を使っていただき、申し訳ございません」と言って受け取ってくれた。
そしてダイニングテーブルに案内されると、既に前菜が並べられていて、シャンパンとワインがスタンド式のワインクーラーの中に用意されていた。
シャンパンを開けようとしていたので、私が受け取って開けて、康子さんのグラスに注ぐと彼女も私に注いでくれて乾杯をした。
康子さんは「いらして下さって嬉しかったわ」と。
「私もお招き頂き有難かったです。毎週、金曜日の夜は私一人なので」
「真凛さんは何時頃、帰宅するの?」
「先週は夜中の二時で、その前は零時で、その前は三時って感じですかね。私は零時までは起きていますが、その後はいつも寝てしまうので」
「だったら毎週、金曜日は我が家にいらしたら如何ですか?一緒に陶芸をやりましょうよ」
「それは……、申し訳ないですから。遠慮致します」
「娘も結婚して、家から出て行きこの大きな家で一人なので、ご迷惑でなければ本当にいらして下さると嬉しいんですけど」
「では妻と相談しますね」
「そうして下さい」
つづく
康子さんは「明日の夜は真凛さんの飲み会があるって聞いたので、夕食を我が家で一緒にいかがですか?」との事だった。
私は「真凛が康子さんにその話しをしたのですか?」
康子「はい、『毎週金曜日にママさんバレーの飲み会があるので、主人に悪くて』と先ほど真凛さんと電話で話していたらその事を言われたので」
「でしたら喜んで伺わせて頂きます。久々に陶芸のお話も伺いたいので」
「お車でいらっしゃいますか?」
「いいえ、駅からタクシーで伺います」
「では、住所を言いますから」と言ったので書き記した。
明くる日の昼休みに一万円の赤ワインと一万円の商品券を買い、仕事を終えて電車に飛び乗って駅でタクシーを拾い、住所を告げて康子さんの自宅に向かった。
庭付きの大邸宅で、門がまた武家屋敷を思わせるような長屋門だった。
インターフォンを鳴らすと、直ぐに康子さんが明るい声で、「お待ちしておりましたぁ!」と出て迎えに来てくれて横の小さな扉を開けてくれた。
先日に会った時は洋服だったが、今日は和服と洋服の中間のようなドレスを着ていて化粧も先日よりはだいぶ濃い感じに見えた。
先日と同様に長い髪をアップにしていて、箸のような長い櫛を刺していてとてもセンスが良かった。
将来には真凛にもこのような格好をしてもらいたいと思うほどだった。
リップとマニキュアの色も私の好きな真っ赤で、妖艶さが際立っていて、二回り弱の年上ではあったが、その歳には見えない若々しさでした。
お土産を渡すと、「お気を使っていただき、申し訳ございません」と言って受け取ってくれた。
そしてダイニングテーブルに案内されると、既に前菜が並べられていて、シャンパンとワインがスタンド式のワインクーラーの中に用意されていた。
シャンパンを開けようとしていたので、私が受け取って開けて、康子さんのグラスに注ぐと彼女も私に注いでくれて乾杯をした。
康子さんは「いらして下さって嬉しかったわ」と。
「私もお招き頂き有難かったです。毎週、金曜日の夜は私一人なので」
「真凛さんは何時頃、帰宅するの?」
「先週は夜中の二時で、その前は零時で、その前は三時って感じですかね。私は零時までは起きていますが、その後はいつも寝てしまうので」
「だったら毎週、金曜日は我が家にいらしたら如何ですか?一緒に陶芸をやりましょうよ」
「それは……、申し訳ないですから。遠慮致します」
「娘も結婚して、家から出て行きこの大きな家で一人なので、ご迷惑でなければ本当にいらして下さると嬉しいんですけど」
「では妻と相談しますね」
「そうして下さい」
つづく
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