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第2章

35話-2 両親たちの二回目の顔合わせ

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私の弟たちの話しになった。

次男は二十五歳で父が出資した建設会社代表取締役社長をしていて妻は高校の同級生で子供は三人いる。

三男は十九歳で次男の会社に勤務して高校の同級生と結婚している。

私の両親の事。

私の父は二度目に会ったので本領発揮して相当、上からモノを言うタイプで、真凛は途中でちょっと鼻についたらしいので、私の気持ちが少し理解できたみたいだし、あの雰囲気が嫌いなのが分かったみたいだった。

ましてや弟も嫁たちも父の子分なので私はいつも蚊帳の外だった。

私の母は専業主婦で母親は良く笑い愛想がいい方だ。

私と両親との関係については父から、私とは疎遠だと受け取れる発言が多々出たとの事だった。

私の父は「今の新居の住所を教えてください。アイツは絶対に連絡して来ませんから」と声を大にして何回も言っていたとの事だった。

これだけで、父が私を嫌っているのが良く分かる発言だった。

だからこそ、この溝は埋まらないのだ。

あからさまに他人に悪口を言っていれば修復は難しいから。

私は両親とは性格が合わない事は言うが、人間的な部分を蔑んだりはしない。

私の両親は私と疎遠だということを一切隠す気はなく、まぁ、口も汚いレベルで話していたとのことだった。

私が全然顔を出さない、マンションを真凛さんの親父さんから買ってもらったことも、あの日に父親から真凛に訊いたから分かっただけで、ホテルの料理長に昇進した事も知らないのだ。

とにかく何も知らないという状況だ。

真凛の両親もだいぶ理解したと彼女は言った。

まずは、真凛が持って行った婚姻届の証人欄への記入を両家の父親に書いてもらった。

次に、結婚指輪の披露をしたが、父親たちは興味なかったが、母親たちはじっくり見ていたとのことだった。

そして、真凛は私の母親から指輪のプレゼントを貰った。

ダイヤをあしらった指輪で、婚約指輪みたいで真凛は大変に喜んでいた。

私の母親が、義母(祖母)からもらった物を作り直してくれたもので、私の母が次男と三男の嫁には上げていない話しをしたら、真凛の母親が恐縮していたとの事だった。

父は「ミキトもちゃんとやっているみたいで良かったです。安心しました。真凛さんのような両家のまともなお嬢さんとは付き合えないのではないかと心配していたんです。アイツの事だからその辺の場末の飲み屋の女と結婚するのかと思っていましたから」と言った。

(んもぅ!先生と私に失礼だよ!)と思ったと真凛が報告してくれた。

私は今まで叔母と真凛の母親としか女性関係はなかった。

そういう意味では父の言った事は意外と当たっていたのかとも思った。

新興宗教の話しは出なかったとのことで安心した。
 
食事代と宿泊費の支払いは私の父が全て支払ったとの事だった。

つづく
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