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第2章

22話 ある日の夕食の会話

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「女性は恋をするとキレイになるよね?」

「そんなもんか?」

「そうだよ。私だってキレイでしょ?」

「真凛は昔からキレイだったけどな」

「まっ、そうだったけど」

「おい、そこは謙遜する所だろ?」

「たしかに。実はね、前の職場の同期って言っても、歳は下なんだけど、マリエという子がいて彼ができた頃から、キレイにパーマをかけたり、ダークな服が多かったのが明るい色の洋服を着始めたり、変化があったなーと思うんだ」

「ほお」

「でもね、それはそうなんだけど、片思いとか、付き合っているけど安定してない時の服装が派手と言うか、華やかというべきなのか。逆にその付き合いが落ち着くと、派手とか華やかさというよりも、淡いというのか柔らかい感じの服装になる気がするんだよね。結婚した友達を見ているとそう思うんだ」

「なるほど」

「私もその時に先生と再会して付き合っていたから、前に比べるとたいぶ落ち着いた服装になったと思って、マリエの家に遊びにいった時に、『真凛ちゃん、服の感じが変わったよね?』って言われたんだ」

「ほお」

「以前は先生も知っているけど、安い服装ばかりで、実家に帰って来てからはファッション雑誌を見て、ネイルこそしなかったけど、ブランドのバッグを買って、今も愛用中だけど、やけにキャピっていた格好をしたけど、先生から求婚されてからというものは先生に相応しい女性になろうと思うようになって化粧も控えめになったでしょ?」

「だな」

「今は、マスカラもアイシャドーもルージュもしてなくて、ご存じのように髪は暗めの茶色にしたし、服はジーンズが多いし、ゆったりしたワンピで、派手にしなくても可愛くいられるようにしたいと思っているんだ」

「うん」

「勿論、気合い入れるべき時はキチンとオシャレしてメリハリをつけて、先生に買ってもらったMISSONIのワンピかツーピースのどちらかを着てパンプスを履いてね」

「うん。だけど俺はマスカラもアイシャドーもルージュも好きだよ。そして何と言っても黒髪がいいな。それでいて派手ではなくて清楚な化粧って言うのかな、そんなのがいいな」

叔母がそうだったからだったからだ。

叔母の独身時代はMISSONIを着ていたから私は真凛に叔母を投影させていたのだ。

「うん、そうする。先生好みの女性になるようにするから」

「うん、ありがとう。そうしてくれよ」

また一緒に入浴をして、歯を磨いて営みをして朝まで眠った。

つづく
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