75 / 177
第2章
21話-1 不倫の話し
しおりを挟む
先日、真凛の実家に結婚の挨拶に行った時に義母が、「久留実野さんは長男だから将来的にはご実家の方に戻る予定はあるのかしら?」と訊いてきた。
「いえ、そのつもりは全くありません」と私が即答した。
その時に私は、義母にはピロートークで詳しい家族関係の話をしていたから義母はわざと訊いてきたのも分かっていた。
しかし義父にはしていなかったので、「実は私は親兄弟とはあまり接点がないのです。それに両親から物凄く可愛がられたという思い出もないですし、私よりも弟二人の方が可愛がられていたのを良く見ていたので、私が家を継ぐよりも弟たちに継いでもらいたいと思っていると思っているんです」と、そんな話しをしたら義父はほっとした顔をしていた。
「ただ私は青いかもしれないのですが、現在のホテルの総料理長の椅子を目指していますので」と伝えた。
「男はそのぐらいの野望を持っていた方が頼もしいから私は応援するよ。それからご両親から愛情を受けた育て方をされてこなかったんだろうから、その分、私が愛情を掛けるから」と言ってくれた。
この言葉の裏には、将来、私と真凛と両親と同居するシナリオがこの家族の中で出来ていたからだった。
この時には私は知らないことだった。
もう既に私の次弟は、父親の資金で建設会社を起業し末弟も一緒に勤務していて二人とも既に結婚していて次弟は子供もいた。
だからこそ次弟や末弟が実家の跡を継ぐと思っていたし、そのような話しは私の耳には殆ど入ってはきていなかった。
楽しい事は全て私以外の家族でやっていて、楽しくない事だけ私の耳に入れるそんな家族だった。
※
夕食時に真凛と不倫の話しになった。
「恋愛ではスリルを求めるか?とか癒しを求めるか? 」
「俺は男だからスリルも良いけど、結婚相手とは癒しが一番だよ」と言った。
「恋愛には色々だけど、私も癒しを感じる恋愛がいい、不倫ではないけど、一回、先生を裏切って、先生に悲しい思いをさせたからもうしないし、誤解しないで訊いてほしいんだけど、こういっては何だけど、先生はそれほどハンサムではないけど男らしくて頼りになって優しいから私の中では今は先生が一番だから」
「誤解はしないけど、結構、グサッと来るような事を平気で言うよな?」この話しは未だ二人の時に言うから良いが、実家で両親や従姉の前で言われるのは、少々堪えていた。
「ごめんね」
「俺の中でも真凛が一番だからいいんじゃない?」
「難しい事は分からないけど、不倫した人がいて嫌な目に遭った事があるので、自分は結婚したら絶対にしたくないなぁと思っているんだ」
「そっか」
「前の彼と住んでいた時に、もう二年以上前の話しなんだけど、彼の知り合い同士が不倫していたんだ」
「ほお」
女性は話を聞いて上げればそれで満足だからだった。
つづく
「いえ、そのつもりは全くありません」と私が即答した。
その時に私は、義母にはピロートークで詳しい家族関係の話をしていたから義母はわざと訊いてきたのも分かっていた。
しかし義父にはしていなかったので、「実は私は親兄弟とはあまり接点がないのです。それに両親から物凄く可愛がられたという思い出もないですし、私よりも弟二人の方が可愛がられていたのを良く見ていたので、私が家を継ぐよりも弟たちに継いでもらいたいと思っていると思っているんです」と、そんな話しをしたら義父はほっとした顔をしていた。
「ただ私は青いかもしれないのですが、現在のホテルの総料理長の椅子を目指していますので」と伝えた。
「男はそのぐらいの野望を持っていた方が頼もしいから私は応援するよ。それからご両親から愛情を受けた育て方をされてこなかったんだろうから、その分、私が愛情を掛けるから」と言ってくれた。
この言葉の裏には、将来、私と真凛と両親と同居するシナリオがこの家族の中で出来ていたからだった。
この時には私は知らないことだった。
もう既に私の次弟は、父親の資金で建設会社を起業し末弟も一緒に勤務していて二人とも既に結婚していて次弟は子供もいた。
だからこそ次弟や末弟が実家の跡を継ぐと思っていたし、そのような話しは私の耳には殆ど入ってはきていなかった。
楽しい事は全て私以外の家族でやっていて、楽しくない事だけ私の耳に入れるそんな家族だった。
※
夕食時に真凛と不倫の話しになった。
「恋愛ではスリルを求めるか?とか癒しを求めるか? 」
「俺は男だからスリルも良いけど、結婚相手とは癒しが一番だよ」と言った。
「恋愛には色々だけど、私も癒しを感じる恋愛がいい、不倫ではないけど、一回、先生を裏切って、先生に悲しい思いをさせたからもうしないし、誤解しないで訊いてほしいんだけど、こういっては何だけど、先生はそれほどハンサムではないけど男らしくて頼りになって優しいから私の中では今は先生が一番だから」
「誤解はしないけど、結構、グサッと来るような事を平気で言うよな?」この話しは未だ二人の時に言うから良いが、実家で両親や従姉の前で言われるのは、少々堪えていた。
「ごめんね」
「俺の中でも真凛が一番だからいいんじゃない?」
「難しい事は分からないけど、不倫した人がいて嫌な目に遭った事があるので、自分は結婚したら絶対にしたくないなぁと思っているんだ」
「そっか」
「前の彼と住んでいた時に、もう二年以上前の話しなんだけど、彼の知り合い同士が不倫していたんだ」
「ほお」
女性は話を聞いて上げればそれで満足だからだった。
つづく
0
お気に入りに追加
19
あなたにおすすめの小説
保健室の秘密...
とんすけ
大衆娯楽
僕のクラスには、保健室に登校している「吉田さん」という女の子がいた。
吉田さんは目が大きくてとても可愛らしく、いつも艶々な髪をなびかせていた。
吉田さんはクラスにあまりなじめておらず、朝のHRが終わると帰りの時間まで保健室で過ごしていた。
僕は吉田さんと話したことはなかったけれど、大人っぽさと綺麗な容姿を持つ吉田さんに密かに惹かれていた。
そんな吉田さんには、ある噂があった。
「授業中に保健室に行けば、性処理をしてくれる子がいる」
それが吉田さんだと、男子の間で噂になっていた。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
獣人の里の仕置き小屋
真木
恋愛
ある狼獣人の里には、仕置き小屋というところがある。
獣人は愛情深く、その執着ゆえに伴侶が逃げ出すとき、獣人の夫が伴侶に仕置きをするところだ。
今夜もまた一人、里から出ようとして仕置き小屋に連れられてきた少女がいた。
仕置き小屋にあるものを見て、彼女は……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる