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第2章

14話-2 タイゾーの嫁に呼ばれて

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「努力しているんです。貴方の為に、嘘のような本当の話しを延々と言ったんだ」

「ほぉ」

「十代の女性とも、遊んでいる貴方が私に会いたいと言ってくれているんだから、私だけオバちゃんになるのは失礼でしょ?」

「なるほど」

「それに、素敵な出会いはこうやって、いつあるかわからないじゃない?だからいつ出会ってもいいように日々、綺麗になる努力は惜しまないのよって」

「そんなクサイ話しをしたんだ?」

「そうよ。若い頃は、誰でも若さって言う美を持っているでしょ。でも、四十過ぎたらその美は何もしなければどんどん失われていくのだから努力した者だけの美しさを保てるの、これは貴方の為であり私の為なのってね」

「ほぉ!」

「だから今だって毎日、ストレッチして、筋トレをして、お風呂でマッサージして、タイゾーに捨てられないように頑張っているの」

パチパチパチ……!「流石! ブーちゃん、独演会ありがとうございました。タイゾーは幸せだね」

「だからミキトも早く私みたいな嫁を貰えよ」

そんな訳で帰ろうとすると、「未だダメだよ!」と言われて捕虜状態は続いた。

「私はね、アンチエイジングには知っていると思うけど時間を掛けているの。お金はあまりかけない努力派だけどね」

「たしかにそうだよな。ブーちゃんが教えてくれたアンチエイジングは安い物ばかりだからな」

「そうよ、人に勧めるのに高かったら悪いじゃない? 私が試して見て良かったものしかミキトには教えてないから」

「やっぱりさ、綺麗だとか若いねと言われるのは嬉しいじゃない?」

「まぁ、そうだよね。その歳になったらさ」

「その歳は余計だよ!髪型や、洋服も若い頃なら悩まずに何でも着ていたりしたけれど流石にこの歳だと考えるじゃない」

「だな」

「ただただ、若い子の服を着ればいいかと言えばそうじゃないからさ。後ろから見ると、細くて脚も綺麗なギャルと思った人が前に回ったらシワシワだったとか、たまに見かける話しじゃない?」

「それは確かに」

「自分はそうはなりたくないなーと思いつつも年相応のものは服によっては、凄まじいオバさん感を醸し出してしまったりするのよね」

「んだ」

「自分で着てみたら、『ゲッ! 何このババア感!』ってなった事があったの。私はイタイ、オバサンは、自分で気付けば未だいいけど、自分で気付かないとかなり恥ずかしいからね」

「うん、分かるよ。場末の飲み屋にそういうオバさんがいるからね」

「そうやってさ、『あのオバさんは若作り一生懸命でイタイよな~!』とか言われたくはないからさ」

「確かに。首で歳が大体、分かるからな」

つづく
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