66 / 163
第2章
14話-2 タイゾーの嫁に呼ばれて
しおりを挟む
「努力しているんです。貴方の為に、嘘のような本当の話しを延々と言ったんだ」
「ほぉ」
「十代の女性とも、遊んでいる貴方が私に会いたいと言ってくれているんだから、私だけオバちゃんになるのは失礼でしょ?」
「なるほど」
「それに、素敵な出会いはこうやって、いつあるかわからないじゃない?だからいつ出会ってもいいように日々、綺麗になる努力は惜しまないのよって」
「そんなクサイ話しをしたんだ?」
「そうよ。若い頃は、誰でも若さって言う美を持っているでしょ。でも、四十過ぎたらその美は何もしなければどんどん失われていくのだから努力した者だけの美しさを保てるの、これは貴方の為であり私の為なのってね」
「ほぉ!」
「だから今だって毎日、ストレッチして、筋トレをして、お風呂でマッサージして、タイゾーに捨てられないように頑張っているの」
パチパチパチ……!「流石! ブーちゃん、独演会ありがとうございました。タイゾーは幸せだね」
「だからミキトも早く私みたいな嫁を貰えよ」
そんな訳で帰ろうとすると、「未だダメだよ!」と言われて捕虜状態は続いた。
「私はね、アンチエイジングには知っていると思うけど時間を掛けているの。お金はあまりかけない努力派だけどね」
「たしかにそうだよな。ブーちゃんが教えてくれたアンチエイジングは安い物ばかりだからな」
「そうよ、人に勧めるのに高かったら悪いじゃない? 私が試して見て良かったものしかミキトには教えてないから」
「やっぱりさ、綺麗だとか若いねと言われるのは嬉しいじゃない?」
「まぁ、そうだよね。その歳になったらさ」
「その歳は余計だよ!髪型や、洋服も若い頃なら悩まずに何でも着ていたりしたけれど流石にこの歳だと考えるじゃない」
「だな」
「ただただ、若い子の服を着ればいいかと言えばそうじゃないからさ。後ろから見ると、細くて脚も綺麗なギャルと思った人が前に回ったらシワシワだったとか、たまに見かける話しじゃない?」
「それは確かに」
「自分はそうはなりたくないなーと思いつつも年相応のものは服によっては、凄まじいオバさん感を醸し出してしまったりするのよね」
「んだ」
「自分で着てみたら、『ゲッ! 何このババア感!』ってなった事があったの。私はイタイ、オバサンは、自分で気付けば未だいいけど、自分で気付かないとかなり恥ずかしいからね」
「うん、分かるよ。場末の飲み屋にそういうオバさんがいるからね」
「そうやってさ、『あのオバさんは若作り一生懸命でイタイよな~!』とか言われたくはないからさ」
「確かに。首で歳が大体、分かるからな」
つづく
「ほぉ」
「十代の女性とも、遊んでいる貴方が私に会いたいと言ってくれているんだから、私だけオバちゃんになるのは失礼でしょ?」
「なるほど」
「それに、素敵な出会いはこうやって、いつあるかわからないじゃない?だからいつ出会ってもいいように日々、綺麗になる努力は惜しまないのよって」
「そんなクサイ話しをしたんだ?」
「そうよ。若い頃は、誰でも若さって言う美を持っているでしょ。でも、四十過ぎたらその美は何もしなければどんどん失われていくのだから努力した者だけの美しさを保てるの、これは貴方の為であり私の為なのってね」
「ほぉ!」
「だから今だって毎日、ストレッチして、筋トレをして、お風呂でマッサージして、タイゾーに捨てられないように頑張っているの」
パチパチパチ……!「流石! ブーちゃん、独演会ありがとうございました。タイゾーは幸せだね」
「だからミキトも早く私みたいな嫁を貰えよ」
そんな訳で帰ろうとすると、「未だダメだよ!」と言われて捕虜状態は続いた。
「私はね、アンチエイジングには知っていると思うけど時間を掛けているの。お金はあまりかけない努力派だけどね」
「たしかにそうだよな。ブーちゃんが教えてくれたアンチエイジングは安い物ばかりだからな」
「そうよ、人に勧めるのに高かったら悪いじゃない? 私が試して見て良かったものしかミキトには教えてないから」
「やっぱりさ、綺麗だとか若いねと言われるのは嬉しいじゃない?」
「まぁ、そうだよね。その歳になったらさ」
「その歳は余計だよ!髪型や、洋服も若い頃なら悩まずに何でも着ていたりしたけれど流石にこの歳だと考えるじゃない」
「だな」
「ただただ、若い子の服を着ればいいかと言えばそうじゃないからさ。後ろから見ると、細くて脚も綺麗なギャルと思った人が前に回ったらシワシワだったとか、たまに見かける話しじゃない?」
「それは確かに」
「自分はそうはなりたくないなーと思いつつも年相応のものは服によっては、凄まじいオバさん感を醸し出してしまったりするのよね」
「んだ」
「自分で着てみたら、『ゲッ! 何このババア感!』ってなった事があったの。私はイタイ、オバサンは、自分で気付けば未だいいけど、自分で気付かないとかなり恥ずかしいからね」
「うん、分かるよ。場末の飲み屋にそういうオバさんがいるからね」
「そうやってさ、『あのオバさんは若作り一生懸命でイタイよな~!』とか言われたくはないからさ」
「確かに。首で歳が大体、分かるからな」
つづく
0
お気に入りに追加
17
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
彼女の浮気相手からNTRビデオレターが送られてきたから全力で反撃しますが、今さら許してくれと言われてももう遅い
うぱー
恋愛
彼女の浮気相手からハメ撮りを送られてきたことにより、浮気されていた事実を知る。
浮気相手はサークルの女性にモテまくりの先輩だった。
裏切られていた悲しみと憎しみを糧に社会的制裁を徹底的に加えて復讐することを誓う。
■一行あらすじ
浮気相手と彼女を地獄に落とすために頑張る話です(●´艸`)ィヒヒ
大好きな彼女を学校一のイケメンに寝取られた。そしたら陰キャの僕が突然モテ始めた件について
ねんごろ
恋愛
僕の大好きな彼女が寝取られた。学校一のイケメンに……
しかし、それはまだ始まりに過ぎなかったのだ。
NTRは始まりでしか、なかったのだ……
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる