上 下
65 / 177
第2章

14話-1 タイゾーの嫁に呼ばれて

しおりを挟む
実はブーちゃんは友達がいない。

特に女友達が居なくて、タイゾーの男友達に恋して止まない。

特にどういう訳か、私ばかりをタイゾーが出張で居ない時に呼んだ。

医者は勉強をし続けないといけない職種で、今回は出身校の医科大学で学会があると言って出掛けて行ったそうだ。

そこで子供も遊んでくれないからと、白羽の矢が飛んでズブリと刺さったのが、この私と言う事だった。

一杯の焼酎のお湯割りを預けられて、ツマラナイ、アンチエイジングの独演会が始まった。

タイゾーはいつも聞いているから、私が来た時はテレビを見ていて知らん振りできるが、この私は正に戦場の捕虜状態で聞かされる。

ま、ブーちゃんの話しもたまに面白い事を言うから聞いていられるし、私の大好きな巨乳がヨレヨレのTシャツの首の所から谷間を見せて貰えるので我慢が出来ていた。

始まり、始まり……。

「私が年下のタイゾーと結婚してからと言うもの何点か気を付けている事があるんだ」

「ほぉ!」

「その一つが、『自分をオバサン扱いしない事』だよ。いやいや、普段はババアだけど、ほんとに」

「確かに、同じ年代にしたら若い方だよな」

「そうだよ、ミキトは良く見ているよな。若い頃から比べたらシワもシミも白髪も増えたし、肌のきめ細かさはやっぱり目に見えて落ちているし、体のたるみとかもね。そんなのはわかっているよ」

「なるほど、自分で自覚している所が良いんだな?」

「そうだよ。けれど、タイゾーと一緒にいる時は見せない。オバちゃんだから、とか若い子は、とかは絶対に言わないように気を付けている」

「だよな」

「どうせ私はオバちゃんだから、って言って、そんな事ないよ、って毎回言うのは疲れるだろうなーと思ってさ」

「だな」

「別に年齢を隠してないし、この歳だって、分かっていてタイゾーだって付き合っているんだもの」

「何が言いたいんだよ。惚気か?」

「それでも私がいいって言ってくれるんだからいいんだよ」

「そうだよ。タイゾーはそういうボランティア精神の富んだ奇特な奴だからさ」

「でも、私が毎日毎晩、頑張っているのは素直に認めてくれるタイゾーなんだよ」

「そうだよな」

「タイゾーと初めて逢った時に、『肌が綺麗ですね』と、言われてさ」

「そっか」

つづく
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

保健室の秘密...

とんすけ
大衆娯楽
僕のクラスには、保健室に登校している「吉田さん」という女の子がいた。 吉田さんは目が大きくてとても可愛らしく、いつも艶々な髪をなびかせていた。 吉田さんはクラスにあまりなじめておらず、朝のHRが終わると帰りの時間まで保健室で過ごしていた。 僕は吉田さんと話したことはなかったけれど、大人っぽさと綺麗な容姿を持つ吉田さんに密かに惹かれていた。 そんな吉田さんには、ある噂があった。 「授業中に保健室に行けば、性処理をしてくれる子がいる」 それが吉田さんだと、男子の間で噂になっていた。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

体育教師に目を付けられ、理不尽な体罰を受ける女の子

恩知らずなわんこ
現代文学
入学したばかりの女の子が体育の先生から理不尽な体罰をされてしまうお話です。

鐘ヶ岡学園女子バレー部の秘密

フロイライン
青春
名門復活を目指し厳しい練習を続ける鐘ヶ岡学園の女子バレー部 キャプテンを務める新田まどかは、身体能力を飛躍的に伸ばすため、ある行動に出るが…

獣人の里の仕置き小屋

真木
恋愛
ある狼獣人の里には、仕置き小屋というところがある。 獣人は愛情深く、その執着ゆえに伴侶が逃げ出すとき、獣人の夫が伴侶に仕置きをするところだ。 今夜もまた一人、里から出ようとして仕置き小屋に連れられてきた少女がいた。 仕置き小屋にあるものを見て、彼女は……。

人違いで同級生の女子にカンチョーしちゃった男の子の話

かめのこたろう
現代文学
内容は題名の通りです。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

処理中です...