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第2章
14話-1 タイゾーの嫁に呼ばれて
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実はブーちゃんは友達がいない。
特に女友達が居なくて、タイゾーの男友達に恋して止まない。
特にどういう訳か、私ばかりをタイゾーが出張で居ない時に呼んだ。
医者は勉強をし続けないといけない職種で、今回は出身校の医科大学で学会があると言って出掛けて行ったそうだ。
そこで子供も遊んでくれないからと、白羽の矢が飛んでズブリと刺さったのが、この私と言う事だった。
一杯の焼酎のお湯割りを預けられて、ツマラナイ、アンチエイジングの独演会が始まった。
タイゾーはいつも聞いているから、私が来た時はテレビを見ていて知らん振りできるが、この私は正に戦場の捕虜状態で聞かされる。
ま、ブーちゃんの話しもたまに面白い事を言うから聞いていられるし、私の大好きな巨乳がヨレヨレのTシャツの首の所から谷間を見せて貰えるので我慢が出来ていた。
始まり、始まり……。
「私が年下のタイゾーと結婚してからと言うもの何点か気を付けている事があるんだ」
「ほぉ!」
「その一つが、『自分をオバサン扱いしない事』だよ。いやいや、普段はババアだけど、ほんとに」
「確かに、同じ年代にしたら若い方だよな」
「そうだよ、ミキトは良く見ているよな。若い頃から比べたらシワもシミも白髪も増えたし、肌のきめ細かさはやっぱり目に見えて落ちているし、体のたるみとかもね。そんなのはわかっているよ」
「なるほど、自分で自覚している所が良いんだな?」
「そうだよ。けれど、タイゾーと一緒にいる時は見せない。オバちゃんだから、とか若い子は、とかは絶対に言わないように気を付けている」
「だよな」
「どうせ私はオバちゃんだから、って言って、そんな事ないよ、って毎回言うのは疲れるだろうなーと思ってさ」
「だな」
「別に年齢を隠してないし、この歳だって、分かっていてタイゾーだって付き合っているんだもの」
「何が言いたいんだよ。惚気か?」
「それでも私がいいって言ってくれるんだからいいんだよ」
「そうだよ。タイゾーはそういうボランティア精神の富んだ奇特な奴だからさ」
「でも、私が毎日毎晩、頑張っているのは素直に認めてくれるタイゾーなんだよ」
「そうだよな」
「タイゾーと初めて逢った時に、『肌が綺麗ですね』と、言われてさ」
「そっか」
つづく
特に女友達が居なくて、タイゾーの男友達に恋して止まない。
特にどういう訳か、私ばかりをタイゾーが出張で居ない時に呼んだ。
医者は勉強をし続けないといけない職種で、今回は出身校の医科大学で学会があると言って出掛けて行ったそうだ。
そこで子供も遊んでくれないからと、白羽の矢が飛んでズブリと刺さったのが、この私と言う事だった。
一杯の焼酎のお湯割りを預けられて、ツマラナイ、アンチエイジングの独演会が始まった。
タイゾーはいつも聞いているから、私が来た時はテレビを見ていて知らん振りできるが、この私は正に戦場の捕虜状態で聞かされる。
ま、ブーちゃんの話しもたまに面白い事を言うから聞いていられるし、私の大好きな巨乳がヨレヨレのTシャツの首の所から谷間を見せて貰えるので我慢が出来ていた。
始まり、始まり……。
「私が年下のタイゾーと結婚してからと言うもの何点か気を付けている事があるんだ」
「ほぉ!」
「その一つが、『自分をオバサン扱いしない事』だよ。いやいや、普段はババアだけど、ほんとに」
「確かに、同じ年代にしたら若い方だよな」
「そうだよ、ミキトは良く見ているよな。若い頃から比べたらシワもシミも白髪も増えたし、肌のきめ細かさはやっぱり目に見えて落ちているし、体のたるみとかもね。そんなのはわかっているよ」
「なるほど、自分で自覚している所が良いんだな?」
「そうだよ。けれど、タイゾーと一緒にいる時は見せない。オバちゃんだから、とか若い子は、とかは絶対に言わないように気を付けている」
「だよな」
「どうせ私はオバちゃんだから、って言って、そんな事ないよ、って毎回言うのは疲れるだろうなーと思ってさ」
「だな」
「別に年齢を隠してないし、この歳だって、分かっていてタイゾーだって付き合っているんだもの」
「何が言いたいんだよ。惚気か?」
「それでも私がいいって言ってくれるんだからいいんだよ」
「そうだよ。タイゾーはそういうボランティア精神の富んだ奇特な奴だからさ」
「でも、私が毎日毎晩、頑張っているのは素直に認めてくれるタイゾーなんだよ」
「そうだよな」
「タイゾーと初めて逢った時に、『肌が綺麗ですね』と、言われてさ」
「そっか」
つづく
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