サレ夫が愛した女性たちの追憶

しらかわからし

文字の大きさ
上 下
53 / 177
第2章

6話-2 私は友人が少なく親友は三人だけ

しおりを挟む
「……は?」

抱く。

この年になれば、ただ抱きしめるハグを意味していることではないことくらいは分かる。
寝室で行われる夜の営み。
つまり……。

「カシーと、セックスができるか……ということで良いですか」
「……まあ、そういうことだ」

父親が、ごほんと咳払いをしながら言った。

「できます」

(いや……違う……)

「カシーとじゃなければ、したくありません」

俺は、即答した。
男は性的な象徴を、女の体の中に入れる。
そして自分の中で育てた種を女の腹に放つことで、子供ができる。
王位継承権を得たあとすぐに得た知識。
その行為が具体的にどんなものか、想像するしかできなかったが、少なくとも俺にとって、自分の体が入る女はカシー以外、想像できなかった。

実際今も、ついこの間会った時のカシーを思い出す。
元々顔立ちが綺麗だと思っていたけど、見違えるように、肌も髪も輝いているように見えた、
胸も育ち、顔を見ようとすると谷間が見えてしまい、つい目をそらしてしまうほど。
何より、カシーから漂う香りを嗅ぐだけで、身体中力が湧き上がる程。
思い出しただけで、自分の性器に力が湧いてきてしまう。

「そうか。それならば……問題はない」
「何が問題ないんですか!先ほど王女と子供を作れと言いましたよね!」

つまり、王女とセックスをしろ、ということではないのか。

「いや。王女とは絶対にセックスするな」
「……は?」
「王女には、お前の子供は産ませるが、お前の性器を王女の体の中には入れてはならぬ」
「言ってることに、矛盾していませんか!?」
「お前と王女の子供は、体外受精させて、別の女に産ませる」

体外受精。
白い種と卵を、人工的に結びつける手法で、子供が欲しくてもなかなか出来ないカップルが行う医術的解決法だと聞く。
でもそれは、あくまで伝統的な手法では出来なかった場合に行われることが多いとも聞く。

次から次へと、王から出てくる言葉の意味を追いかけることに、俺は今までにないくらい必死だった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

会社の上司の妻との禁断の関係に溺れた男の物語

六角
恋愛
日本の大都市で働くサラリーマンが、偶然出会った上司の妻に一目惚れしてしまう。彼女に強く引き寄せられるように、彼女との禁断の関係に溺れていく。しかし、会社に知られてしまい、別れを余儀なくされる。彼女との別れに苦しみ、彼女を忘れることができずにいる。彼女との関係は、運命的なものであり、彼女との愛は一生忘れることができない。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

職場のパートのおばさん

Rollman
恋愛
職場のパートのおばさんと…

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

淫らに、咲き乱れる

あるまん
恋愛
軽蔑してた、筈なのに。

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

処理中です...