サレ夫が愛した女性たちの追憶

しらかわからし

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第1章

15話　その後の学生生活

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夏休み中に五棟のマンションの清掃と娘さんの家庭教師のアルバイト代で自動車免許の講習に行き、その後に清掃を行った。

自動車免許を取得するのも祖母に頼る訳にはいかなかったのでアルバイトのお金で取った。

大家さんの奥様からも多額のアルバイト料と体を交えた時のお小遣いをもらっていたので、その点は安心だった。

大家さんの奥様とは頻繁に会うようになり会えば、当たり前のようにお互いを求め合った。

場所は私の部屋やラブホテルなどが多く、奥様の車で移動することも良くあった。

彼女は主婦で、私が学生という、お互いに時間が比較的自由になりやすいこの期間が最も頻繁に会えていた時期だった。

叔母同様で奥様とも相性が良いと思える瞬間を何度も体験した。

二人共にかなりの名器だったように思えた。

夏休みが終わり、大学の勉強も滞ることなく計画的に進めた。

祖母に学費と生活費をもらっている以上、落第をする訳にはいかなかったからだ。

こういう所が私の長所であり、いい加減なことができない、堅物の所が短所ともいえる部分だった。

その次に大家さんの奥様と顔を合わせたのは、月末の週末に彼女の娘さんの勉強を見に家を訪ねた時だった。

大家さんのご主人や娘さんがいるところで奥様に何かができる訳もなく、真面目に娘さんと家庭教師をしたり一緒に遊んだりした。

家庭にいる奥様は洗濯物を取り込んだり畳んだり、キッチンに立ちっぱなしで、女性というよりも母であり、当然のことながら人妻であり良妻賢母だった。

娘さんの遊び相手をしたり勉強を教えたりすることで、ご主人の信用が得られて娘さんには懐かれた。

奥様と接近する機会が増える要因となっていたのは間違いなかった。

この日の最後にご主人に庭の池に案内されて、錦鯉の質の見方を伝授され、更には池の水が汚れた時の見極めを教わり、更には掃除も一緒にした。

私は錦鯉には全く興味がなかったが、娘さんと奥様にはそっぽを
向かれていた趣味だったことで、私を仲間に入れたかったのだと思っていた。

ご主人は書斎に私を招き、錦鯉の雑誌を見せ、飼っている鯉が品評会で賞を取った記事を得意げに見せてくれた時に私は大げさに褒めると、「やっぱり男同士だよな！？」と言って喜んでくれた。

数冊の錦鯉の雑誌をお借りして帰宅した。

私は高価な錦鯉には興味は全くなかったが、この機会だから、大家さんの家族と付き合うのだから、錦鯉に限らず水生動物の育て方や池の掃除の仕方、更には魚が病気になった時の治療方法を学ぶのも有りではないかと思っていた。

そして、自分のものにしたいとも思っていた。

つづく

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