サレ夫が愛した女性たちの追憶

しらかわからし

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第1章

5話 お姉さんが叔母になった日

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この頃もお姉さんは隣の貸店舗で美容室を経営し、夜は祖母のクラブでアルバイトをしていた。
 
お姉さんは祖母のクラブでは、お客様に直接接待をするのではなく、カウンターの中でバーテンをしていた。

そして父の弟、つまり私にとっては叔父ですが前妻と別れて我が家に居候として同居するようになった。

叔父は根っからの遊び人で、仕事をせずに博打三昧を繰り返し、妻子がいたにも拘わらず他の女性と不倫を繰り返した挙句に、祖母の資金で開業していた喫茶店を倒産させてしまい離婚した。

その後、行くアテがなくて我が家に転がり込んできた。

狭い我が家に居候をされても困るので、祖母が経営していたアパートの一室が空いたのでそこに住んでもらうことになった。

それでも金のない叔父は朝夕食と入浴は我が家で取ることになった。

その後は家族同然として付き合いをしていたお姉さんと叔父が良い仲になっていった。

二人は結婚することになり隣町の公営アパートに引っ越した。
 
その引っ越しも私と父で手伝い、叔父とお姉さんが仲良くする姿を横目で見ながら当時はヤキモチの気持ちが芽生えたことは言うまでもなかった。

しかしそんな仲の良い二人の姿が永遠に続くことはなかった。
 
会社員になった叔父は女好きの悪い癖が出て、結婚後一年でまた別の若い女性の家に入り浸りになり、その度にお姉さんが我が家に来て、両親に愚痴を聞かせていた。

ここからは「お姉さん」を「叔母」と表現します。

つづく
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