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蓬莱の島々・壱
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確かミサ曰く、こいつは何者かに操られて居るんだよな...?
「おや皆さんお揃いで。そしてそちらの紳士の方はお初にお目にかかりましたかな?僕は大地と農業の神...クロノス!僕の目的はただ一つ...」
丁寧に自己紹介までして来たな。このクロノス...俺の知ってるギリシャ神話のクロノスと同じだ...
「ラファエル一族であるアリス...!君を僕の敬愛する陛下...ウーラノス陛下に差し出す事!」
ウーラノスといえば俺の世界では確かティータンの王だったはずだ。
「おいあんた!いきなり出て来てなんだいそりゃ!おまえの陛下に言っときなっ!女位自分で迎えに......っ!?」
カツェが大剣で斬りかかろうとした瞬間、クロノスの右手が一瞬動いた様に見えたかと思うと、カツェがぴたりと止まったではないか。
「カツェさんっ!?」
ミサが慌てて飛び出して行く。
「おまえらゴミの分際で俺様に調子乗って話しかけてんじゃねーよコラァ!」
クロノスは突然語調を変え、カツェが落とした大剣を拾うと二人に向かって切り掛かった...!
「やめてっ!!」
アリスの声が水晶宮に響いた。それと同時にクロノスが振り下ろしていた大剣も止まったではないか。
「「...!?」」
ミサもカツェも状況が読み込めていないみたいだ。もちろん俺もだが。
「ほう、君は僕の力を僕がこの魔女に掛けた体縛り...[時硬術(タイム・ブロッカー)]を真似たのか...!やはり陛下の考えに間違いはなかった...!」
クロノスがカツェにした事をアリスがしたってのか?
「私だってラファエルの一族の一人なのよ!時間を部分的に止めたようにする事もできるわっ!」
さっきと違って少し強気になったアリスが前に踏み出しながら言った。
「ならこれはどうかな?」
クロノスの左手から黒い、闇の様な雲が出て来てアリスを包み込む。
「...っ!く、苦し...い...」
俺は自分でもどうしてそうしたのか覚えていない。だが、俺はクロノスに向かって体当たりしていたのだ。
「...体当たりとは...ははは、ふはははははっ...ぐ、ぐはぁっ...!」
鳩尾かどこかに入ったのだろうか?どうでもいいがアリスを助けねばっ!!
「直也様!今、体当たりした時体が光ってましたわ!」
俺の体が?そう言われて見てみると確かに左肩が光っていた。
「よくわからんが今はアリスを...!」
俺が雲に手をかけようとすると
「...無駄だ!その雲は...」
うるせぇ!
「...だめっ!直也様引いて下さいっ!」
ミサの声とほぼ同時に俺の体に雲がまとわりついて来た。
「だから言っただろ!おまえには無理だとな!」
くそ...
________________________
おまえキモいんだよ!
...くせぇな!...おらぁ!
...死ねよ!
なんでだろう?中学の時、俺がいじめられ、殴られて居る時の事が頭によぎった...
...確かあの時もクラスの女の子をかばって俺が殴られてたんだよな...でも、俺は結局逃げてしまって...くそっ!これじゃ何にも変わってない!歳だけ重ねて何にも...何...にも...
「......うぉぉおおおお!」
俺の体は先程より強く、ハッキリ光った。
「...バカな!ありえないっ...!」
俺はクロノスの雲を消しとばした。
「...ふはは...ははははっ...!そうか、おまえがルーファスの言ってた勇者だな?あのクソ天使、首だけになっても言ってたぞ!『必ず貴様らは勇者が討つ!』とな!あまりに面白かったので粉微塵にしてやったがな!」
こいつ...許さないっ!
「...よくも...よくも...お父様をっ!!」
ルーファスと言う人はミサの父親だったんだな。
「お姉様!カツェさん!直也!逃げてっ!」
アリスは叫ぶと同時に俺達3人を吹き飛ばし、世界鏡へとふっとばっした。
「お前っ!何やってんだ!」
クロノスの叫ぶ声が聞こえる...
俺達3人は鏡み沈みこんでいった...
...せっかく災いの種を消せると思ったのに...
...お前の...で...の計画....しだ...
俺はそして意識が落ちてしまった様だった。
「おや皆さんお揃いで。そしてそちらの紳士の方はお初にお目にかかりましたかな?僕は大地と農業の神...クロノス!僕の目的はただ一つ...」
丁寧に自己紹介までして来たな。このクロノス...俺の知ってるギリシャ神話のクロノスと同じだ...
「ラファエル一族であるアリス...!君を僕の敬愛する陛下...ウーラノス陛下に差し出す事!」
ウーラノスといえば俺の世界では確かティータンの王だったはずだ。
「おいあんた!いきなり出て来てなんだいそりゃ!おまえの陛下に言っときなっ!女位自分で迎えに......っ!?」
カツェが大剣で斬りかかろうとした瞬間、クロノスの右手が一瞬動いた様に見えたかと思うと、カツェがぴたりと止まったではないか。
「カツェさんっ!?」
ミサが慌てて飛び出して行く。
「おまえらゴミの分際で俺様に調子乗って話しかけてんじゃねーよコラァ!」
クロノスは突然語調を変え、カツェが落とした大剣を拾うと二人に向かって切り掛かった...!
「やめてっ!!」
アリスの声が水晶宮に響いた。それと同時にクロノスが振り下ろしていた大剣も止まったではないか。
「「...!?」」
ミサもカツェも状況が読み込めていないみたいだ。もちろん俺もだが。
「ほう、君は僕の力を僕がこの魔女に掛けた体縛り...[時硬術(タイム・ブロッカー)]を真似たのか...!やはり陛下の考えに間違いはなかった...!」
クロノスがカツェにした事をアリスがしたってのか?
「私だってラファエルの一族の一人なのよ!時間を部分的に止めたようにする事もできるわっ!」
さっきと違って少し強気になったアリスが前に踏み出しながら言った。
「ならこれはどうかな?」
クロノスの左手から黒い、闇の様な雲が出て来てアリスを包み込む。
「...っ!く、苦し...い...」
俺は自分でもどうしてそうしたのか覚えていない。だが、俺はクロノスに向かって体当たりしていたのだ。
「...体当たりとは...ははは、ふはははははっ...ぐ、ぐはぁっ...!」
鳩尾かどこかに入ったのだろうか?どうでもいいがアリスを助けねばっ!!
「直也様!今、体当たりした時体が光ってましたわ!」
俺の体が?そう言われて見てみると確かに左肩が光っていた。
「よくわからんが今はアリスを...!」
俺が雲に手をかけようとすると
「...無駄だ!その雲は...」
うるせぇ!
「...だめっ!直也様引いて下さいっ!」
ミサの声とほぼ同時に俺の体に雲がまとわりついて来た。
「だから言っただろ!おまえには無理だとな!」
くそ...
________________________
おまえキモいんだよ!
...くせぇな!...おらぁ!
...死ねよ!
なんでだろう?中学の時、俺がいじめられ、殴られて居る時の事が頭によぎった...
...確かあの時もクラスの女の子をかばって俺が殴られてたんだよな...でも、俺は結局逃げてしまって...くそっ!これじゃ何にも変わってない!歳だけ重ねて何にも...何...にも...
「......うぉぉおおおお!」
俺の体は先程より強く、ハッキリ光った。
「...バカな!ありえないっ...!」
俺はクロノスの雲を消しとばした。
「...ふはは...ははははっ...!そうか、おまえがルーファスの言ってた勇者だな?あのクソ天使、首だけになっても言ってたぞ!『必ず貴様らは勇者が討つ!』とな!あまりに面白かったので粉微塵にしてやったがな!」
こいつ...許さないっ!
「...よくも...よくも...お父様をっ!!」
ルーファスと言う人はミサの父親だったんだな。
「お姉様!カツェさん!直也!逃げてっ!」
アリスは叫ぶと同時に俺達3人を吹き飛ばし、世界鏡へとふっとばっした。
「お前っ!何やってんだ!」
クロノスの叫ぶ声が聞こえる...
俺達3人は鏡み沈みこんでいった...
...せっかく災いの種を消せると思ったのに...
...お前の...で...の計画....しだ...
俺はそして意識が落ちてしまった様だった。
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