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第33話 蟲使いの刻印③ 賑やかで騒がしい家に帰ってきて
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刺青の材料となる琥珀は肌の色に近い。俺の注文はそんなに難しくないとニドゥイは請け負ってくれた。
刻印の報酬は、余った琥珀で支払った。期待の十分以上の金額だったようで、彼女はすっかりご満悦であった。
刺青は痛くない、とニドゥイは説明していたが、刺すように痛く、火傷のような熱さがしばらく続いた。痛みを散らすために、何かを煎じたひたすら苦いどろっとした飲み物を渡されたが、それを飲み干すのもひどく疲れた。人間ドックのバリウムよりも喉に引っかかるような感触で、しかもつんとした酢のような臭さがあった。
(嘘だろ、焼いた鉄箸で傷口を突っつくなんて聞いてないぞ……!)
野蛮な施術だな、と俺は内心で毒づいた。だがこれでも、この大陸でニドゥイほど腕の立つ刻印士はそうそういないのだという。
「一週間は痛みが続くから気をつけるんだねェ」
ニドゥイ曰く、体液が滲み出ているうちは、まだ傷口が塞がっていないので、施術場所をこすったりしないように気を付ける必要があるという。
化膿しないように軟膏を塗れと言われて、深緑色の塗り薬を渡されたが、これがまた独特な匂いであった。
一週間たつと、今度はかさぶたが出来て非常に痒くなるらしい。その時はまた別の薬を塗れと言われて黄色い軟膏を渡された。準備が良い。こういうところが大陸随一の刻印士たる所以かと俺は変なところで納得してしまった。
「また近いうちに、己のところに来るといい。ちょっとおまけしてやるよ。あんたぁ、そういう星の元に生まれてるからサ」
煙草を一口吸いなよ、と無理やりキセルを口に突っ込まれた時は少々辟易してしまったが、完全な善意でのことだったので注意はできなかった。聞けば、エルフのこういう煙草分けは、家族や親しい友人にだけ行う仕草なのだという。
たった一回の出会いで随分気に入られてしまったが、何かあったのだろうか。
ゾーヤはこっそりニドゥイと何かを会話していたが、内容は教えてくれなかった。
◇◇◇
「そろそろご主人様、帰ってきますかね~……」
主人が旅立って一週間ほど。アルルは料理を作りながら、そう小声をこぼした。
すまあとほん、という奇天烈な板を触って、映像をいくつも記録しながら、パルカやハユやカトレアと仲良く過ごして。
この一週間は別に悪い日々ではなかったが、やはり主人がいないのは少々寂しいものがある。
あの主人は見ていて楽しい。それに、あの主人に水やりしてもらったり、身体を洗ってもらうのが、アルルの密かな喜びになっていた。
「新しい料理、色々と試したんですけど、ねぇ~……」
あれから少し経って。
ハユの歌う姿、パルカの手作りの品々、そしてアルルの料理の数々。
それらがたくさん、この不思議な板の中に映像として残されている。
たった一週間だけなのに、こうやって映像に残ったものを振り返って眺めてみると、何だかいろんなことをやってきたものだなとしみじみとした気持ちになるものだった。
「はやくあれもこれも見せて、お話したいですね~」
こうも不在が続くと、本当に無事なのか心配になってくるというものである。
あのしっかり者のゾーヤがついていて、何か危険なことに巻き込まれるということはそうそうないとは思われるものの、心配の種は尽きることはない。あまり悪いことを考え過ぎない方がいいとは分かっているものの、こういうものは止められるものではない。
だから、アルルは努めて明るく平気なふりをして過ごすことにした。
予定が少し長引いているだけ、大丈夫だと自分に言い聞かせて。
(あなたが思っているよりも、皆さん、ご主人様のことを慕ってますよ~?)
だからであろう。
家の玄関口が開いて、「すまん、遅くなった」という詫びの一声が聞こえたとき。
家にいた皆が、我さきと駆け寄って主人に飛びついたのは、心配して待たされているものたちの気持ちを考えたらごく普通のことであった。
「ちょ、まて、俺、一週間風呂入ってない……!」
揉まれる主人が何かを言っていたが、別段それは誰も気にしていなかった。多分主人は、自分の匂いがどういうものなのか気付いていないのであろう。旅の商人や冒険者の方がもっとすえた匂いをさせているものだが、主人のそれはもっと妙に上品で、むしろ亜人の異性を惹きつけるようなものに近かった。
◇◇◇
「六人も一緒に風呂に入れるわけないだろ!」
俺は思わず一喝した。当然のことである。男の一人暮らしのワンルームに、そんな六人も押しかけたら悲惨なことになる。
一番図体の大きなカトレアをまずつまみ出して、次にぎゃいぎゃいうるさいパルカを放り出して……とにかく帰って早々さらにくたびれるような大仕事が待っていた。
正直ゆっくり湯船に漬かりたかった。
年功序列をいの一番に主張するゾーヤを、かなり大雑把に、かつ適当にわしゃわしゃと洗ってざぶざぶに流してやると、今度は砂汚れで排水が詰まるという事態に陥ってしまった。
当然であろう。俺もゾーヤも、身体を洗わずに一週間も過ごしていたのだ。一応これでも、身体を濡らした布で拭ったりはしていたものの、やはりそれでは身体の汚れは落ち切らないのだ。
日本式の風呂で、石鹸をふんだんに使って泡だらけになった身体をまるっと洗えば、どんどん汚れが出てくるというものだった。
「わははー、お酒飲みながらお風呂はいりたーい!」
「何持ってきてんだパルカ! はやく返してきなさい!」
ほぼクルーラーホーンと化しているパルカを𠮟りつけると(※酔っぱらったレプラコーンはクルーラーホーンと呼ばれる)、隙を見て泡だらけのゾーヤがすり寄って来たり、ハユが水浴びの要領で風呂に入ってぶるぶるぶると身体を震わせるのであたり一面に水しぶきが飛び散ったり、カトレアがうずうずしながらどすどす歩くので下の人に音が響くだろと注意したり、アルルが台所の火をつけっぱなしにしてたせいで何か焦げ臭いにおいが漂って来たり――とにかく慌ただしいことこの上なかった。
子育てをしている人は、こんな感じで忙しいのだろうか。
……などと、どうでもいいことを考えながら、俺は、今日は全然ゆっくりできないんだろうなと思ってため息をつくのだった。
刻印の報酬は、余った琥珀で支払った。期待の十分以上の金額だったようで、彼女はすっかりご満悦であった。
刺青は痛くない、とニドゥイは説明していたが、刺すように痛く、火傷のような熱さがしばらく続いた。痛みを散らすために、何かを煎じたひたすら苦いどろっとした飲み物を渡されたが、それを飲み干すのもひどく疲れた。人間ドックのバリウムよりも喉に引っかかるような感触で、しかもつんとした酢のような臭さがあった。
(嘘だろ、焼いた鉄箸で傷口を突っつくなんて聞いてないぞ……!)
野蛮な施術だな、と俺は内心で毒づいた。だがこれでも、この大陸でニドゥイほど腕の立つ刻印士はそうそういないのだという。
「一週間は痛みが続くから気をつけるんだねェ」
ニドゥイ曰く、体液が滲み出ているうちは、まだ傷口が塞がっていないので、施術場所をこすったりしないように気を付ける必要があるという。
化膿しないように軟膏を塗れと言われて、深緑色の塗り薬を渡されたが、これがまた独特な匂いであった。
一週間たつと、今度はかさぶたが出来て非常に痒くなるらしい。その時はまた別の薬を塗れと言われて黄色い軟膏を渡された。準備が良い。こういうところが大陸随一の刻印士たる所以かと俺は変なところで納得してしまった。
「また近いうちに、己のところに来るといい。ちょっとおまけしてやるよ。あんたぁ、そういう星の元に生まれてるからサ」
煙草を一口吸いなよ、と無理やりキセルを口に突っ込まれた時は少々辟易してしまったが、完全な善意でのことだったので注意はできなかった。聞けば、エルフのこういう煙草分けは、家族や親しい友人にだけ行う仕草なのだという。
たった一回の出会いで随分気に入られてしまったが、何かあったのだろうか。
ゾーヤはこっそりニドゥイと何かを会話していたが、内容は教えてくれなかった。
◇◇◇
「そろそろご主人様、帰ってきますかね~……」
主人が旅立って一週間ほど。アルルは料理を作りながら、そう小声をこぼした。
すまあとほん、という奇天烈な板を触って、映像をいくつも記録しながら、パルカやハユやカトレアと仲良く過ごして。
この一週間は別に悪い日々ではなかったが、やはり主人がいないのは少々寂しいものがある。
あの主人は見ていて楽しい。それに、あの主人に水やりしてもらったり、身体を洗ってもらうのが、アルルの密かな喜びになっていた。
「新しい料理、色々と試したんですけど、ねぇ~……」
あれから少し経って。
ハユの歌う姿、パルカの手作りの品々、そしてアルルの料理の数々。
それらがたくさん、この不思議な板の中に映像として残されている。
たった一週間だけなのに、こうやって映像に残ったものを振り返って眺めてみると、何だかいろんなことをやってきたものだなとしみじみとした気持ちになるものだった。
「はやくあれもこれも見せて、お話したいですね~」
こうも不在が続くと、本当に無事なのか心配になってくるというものである。
あのしっかり者のゾーヤがついていて、何か危険なことに巻き込まれるということはそうそうないとは思われるものの、心配の種は尽きることはない。あまり悪いことを考え過ぎない方がいいとは分かっているものの、こういうものは止められるものではない。
だから、アルルは努めて明るく平気なふりをして過ごすことにした。
予定が少し長引いているだけ、大丈夫だと自分に言い聞かせて。
(あなたが思っているよりも、皆さん、ご主人様のことを慕ってますよ~?)
だからであろう。
家の玄関口が開いて、「すまん、遅くなった」という詫びの一声が聞こえたとき。
家にいた皆が、我さきと駆け寄って主人に飛びついたのは、心配して待たされているものたちの気持ちを考えたらごく普通のことであった。
「ちょ、まて、俺、一週間風呂入ってない……!」
揉まれる主人が何かを言っていたが、別段それは誰も気にしていなかった。多分主人は、自分の匂いがどういうものなのか気付いていないのであろう。旅の商人や冒険者の方がもっとすえた匂いをさせているものだが、主人のそれはもっと妙に上品で、むしろ亜人の異性を惹きつけるようなものに近かった。
◇◇◇
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俺は思わず一喝した。当然のことである。男の一人暮らしのワンルームに、そんな六人も押しかけたら悲惨なことになる。
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正直ゆっくり湯船に漬かりたかった。
年功序列をいの一番に主張するゾーヤを、かなり大雑把に、かつ適当にわしゃわしゃと洗ってざぶざぶに流してやると、今度は砂汚れで排水が詰まるという事態に陥ってしまった。
当然であろう。俺もゾーヤも、身体を洗わずに一週間も過ごしていたのだ。一応これでも、身体を濡らした布で拭ったりはしていたものの、やはりそれでは身体の汚れは落ち切らないのだ。
日本式の風呂で、石鹸をふんだんに使って泡だらけになった身体をまるっと洗えば、どんどん汚れが出てくるというものだった。
「わははー、お酒飲みながらお風呂はいりたーい!」
「何持ってきてんだパルカ! はやく返してきなさい!」
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