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第13話 異世界行商その③:名刺配り
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※前書き
名刺については、元々
『追放されたスライム召喚士が領地開拓をやり込んだら、一国の統治者に成り上がった件』
の方で書こうと思っていたネタの一つなので、もしかしたらそちらでも登場するかもしれません。
――――――
名刺。
初対面の人に自己紹介の一環として渡される社交道具。
今やすっかり当たり前のビジネスマナーとなった名刺交換だが、遡ると、元々名刺の使用用途は交換するものではなかったという。
名刺の起源は、紀元前3世紀頃の中国で、「謁」「刺」と呼ばれる細長い竹木の板に氏名や来訪要件を書いて、主人への取り次ぎをお願いするべく使用人に渡していた事が発端と言われている。現存する最古の名刺は、三国時代の呉の武将である朱然の墓から発見されている。
似たような使い道として、16世紀ドイツでは訪問先が不在だった時、訪問したことを知らせるために名刺を置いたとも言われている。
ヨーロッパの貴族社会で社交用名刺が一般化したのは18世紀で、この頃には意匠を凝らした豪華な装丁の名刺が考案されていた。
翻ってこの世界イルミンスールではというと。
まだ名刺という概念は存在していなかった。
「名刺なんて、5000部刷りでたったの二万円とかだもんな。異世界用と日本用でデザインを分けて大量に刷ってもどうということはない」
ゾーヤにあれこれ相談しながら、俺は名刺の内容を詰めていった。
日本向かいの名刺には、しいたけ販売用。
段ボール箱に同梱する名刺として、HPに飛ぶことが出来るQRコードと、それっぽい肩書を書いている。HPには、しいたけがいかに健康にいいかを纏めたページと、料理用レシピと、注文用の入力フォームなどを付けてある。
異世界向かいの名刺には、わざと豪華な感じを意識して、『砂糖・胡椒 取り扱い専門 ハイネリヒト百貨店』なんてはったりを利かせた名刺にしている。砂糖と胡椒の取り扱いだけなのに百貨店を名乗っているのは、今後の布石のためである。
チラシのビラ配りのようなものだ。あるいはリピーター向けの施策とでもいうべきか。
わざわざお店に来てくれた人のために、ちょっと豪華な名刺を渡してあげることで、相手の印象に残りやすくなる。また砂糖や胡椒を引き続き買いたいと思ったときに、この名刺を思い出してくれるという算段だ。
また、名刺には、近辺の地図と共に、日によって出店場所が変わるので他の出店候補場所、大まかな営業時間、そして商品の大まかな値段も併記しておく。商品価格を先に記載しておくことで、トラブルの予防にもなる。もちろん、まとめ買いならもっと安くなる前提ではあるが。
印刷技術の未熟なこの世界では、もし同じことをしようと思ったら非常に手間のかかる大変な作業になってしまうだろう。
だが、現代日本ではインターネットでPDFファイルをアップロードすればさっさと注文出来てしまうし、大体一週間ほどあれば手元に現物が届いてしまう。
非常に便利である。
これで、よそでは真似できない手間のかかる宣伝の完了である。
もしかしたら俺がこの世界で最初に名刺を配って成功する
「商品を手渡すと同時に、この名刺を相手に渡してほしい。名刺を既にお持ちのお客様だったら、おまけの商品を付けてあげるように。頼んだよ」
届いた名刺ケースを手渡しながら、パルカとアルルに名刺の渡し方を教えておく。
途中でパルカがふざけて「服を脱いで商品を渡したらもっとお客様を釣れるんじゃないでしょうか!」なんて提案をしてきたが、何かしらの条例に引っかかりそうなのでやんわり却下しておいた。
確かに妖精族はいたずら好きが多いとよく言うが、レプラカーンのパルカもその例に漏れないらしい。
「脱ぐのはダメだ。看板娘よろしくちょっと目を引く衣装をするならまあいいけど」
「わーいやったー!」
元々娼婦だったからなのか、その辺の羞恥心は薄いというか、商魂たくましいというべきか。
自分の身体を売り物に使ってお客様を誘うのに何のためらいもないのが、少々危うく思われる。
案の定、生真面目な性格のゾーヤは渋い顔をしていた。
「ちゃんと砂糖と胡椒を売ってくれるなら、やり方は任せるよ」
色仕掛けなんて変に目論むと、むしろ、客足が遠のくような気もするが。砂糖や胡椒なんて高級品を取引したがる顧客は、むしろしっかりした丁寧な応対を望むような印象がある。
なんて野暮なことは事は口にはせず、俺はほどほどにして自分の部屋に戻るのだった。
◇◇◇
新しく人を雇った理由。
それは、動画の再生数が徐々に伸びてきているからであった。
「ワーウルフちゃん可愛い」
「もふもふしたい」
「後ろ姿すごくいいね」
「登録者100人おめでとう!」
「Really great. Thanks for this! Enjoy! Hope to see you too!」
「前回の配信すごく良かったです、また楽しみにしてます」
コメントの数々。好意的なコメントがほとんどを占めている。
裸エプロンのワーウルフ娘がしいたけをつまんだり、しいたけを揉み洗いしたり、料理して食べたりする動画の何がいいのだろうか。俺には分からない。
本当にしょうもないことだが、それでも順調に登録者数は伸び、再生数は回っている。
今回の、『(中世ヨーロッパ)砂糖・胡椒の量り売りの様子』の動画なんかも意外と好評であった。
天井から吊り下げた竿秤を使う様子や、ナイフで固まった砂糖を細かく切り落とす様子、現地で使っている麻袋に詰める様子――などなど、意外とこれらの道具はどうやって使うのかに興味を持っている人もいるのか、アンティーク用品に興味のあるユーザが見てくれている様子である。
題名に『(中世ヨーロッパ)』と付けたので、歴史系のチャンネルからこちらに動画が飛んでくる人もいた。
ただ、ちゃんと歴史考証している人間には突っ込まれそうな気がしてならないが。地球と異世界イルミンスールの歴史の歩みは全然違うので、もしかすると、全然中世ヨーロッパではありえないものが映ってしまっている可能性はある。
それを言ったら、獣人族なんておかしいだろ、と言われてしまったらそれまでなのだが。
(こういうのって、撮れ高を確保するよりも、動画編集が一番面倒臭いんだよな。ゾーヤに教えたら自分でやってくれるだろうか)
ともあれ、俺の動画コンテンツは順調に育っていた。
そこに来て、新しい子の追加である。
妖精族レプラコーンのパルカ。樹人族アルラウネのアルル。
どちらも画面映えするので、非常にウケた。
「再生数も、一つだけだけど5000回超えたしなあ」
やはり見た目が可愛いのが人気の後押しになっているのだろう。
しかもただ可愛いだけでなく、亜人族である。
近くまでクローズアップしても、全然人間に見えないどころか、特殊メイクの跡も見えない。CG加工の痕跡を見つけるのも困難。本当に生きているようにしか見えない。
そんな様子なので、噂が噂を呼んで、少しずつだが俺の動画に人気が出始めているのだ。
「このまま順調にいけば動画もバズってくれるかな。もしそうなったら今度は動画収益だけで食っていけそうなものだが」
やはり大きな壁は、登録者数1,000人以上というところである。あともう一つでいい。何か爆発するいいきっかけがほしいのだが。
仕入れたばかりの九谷焼のカップを片手に眺めつつ、俺は頭を悩ませた。
まだ商売の手を緩めるつもりはない。
次の商売道具はこの九谷焼である。
名刺については、元々
『追放されたスライム召喚士が領地開拓をやり込んだら、一国の統治者に成り上がった件』
の方で書こうと思っていたネタの一つなので、もしかしたらそちらでも登場するかもしれません。
――――――
名刺。
初対面の人に自己紹介の一環として渡される社交道具。
今やすっかり当たり前のビジネスマナーとなった名刺交換だが、遡ると、元々名刺の使用用途は交換するものではなかったという。
名刺の起源は、紀元前3世紀頃の中国で、「謁」「刺」と呼ばれる細長い竹木の板に氏名や来訪要件を書いて、主人への取り次ぎをお願いするべく使用人に渡していた事が発端と言われている。現存する最古の名刺は、三国時代の呉の武将である朱然の墓から発見されている。
似たような使い道として、16世紀ドイツでは訪問先が不在だった時、訪問したことを知らせるために名刺を置いたとも言われている。
ヨーロッパの貴族社会で社交用名刺が一般化したのは18世紀で、この頃には意匠を凝らした豪華な装丁の名刺が考案されていた。
翻ってこの世界イルミンスールではというと。
まだ名刺という概念は存在していなかった。
「名刺なんて、5000部刷りでたったの二万円とかだもんな。異世界用と日本用でデザインを分けて大量に刷ってもどうということはない」
ゾーヤにあれこれ相談しながら、俺は名刺の内容を詰めていった。
日本向かいの名刺には、しいたけ販売用。
段ボール箱に同梱する名刺として、HPに飛ぶことが出来るQRコードと、それっぽい肩書を書いている。HPには、しいたけがいかに健康にいいかを纏めたページと、料理用レシピと、注文用の入力フォームなどを付けてある。
異世界向かいの名刺には、わざと豪華な感じを意識して、『砂糖・胡椒 取り扱い専門 ハイネリヒト百貨店』なんてはったりを利かせた名刺にしている。砂糖と胡椒の取り扱いだけなのに百貨店を名乗っているのは、今後の布石のためである。
チラシのビラ配りのようなものだ。あるいはリピーター向けの施策とでもいうべきか。
わざわざお店に来てくれた人のために、ちょっと豪華な名刺を渡してあげることで、相手の印象に残りやすくなる。また砂糖や胡椒を引き続き買いたいと思ったときに、この名刺を思い出してくれるという算段だ。
また、名刺には、近辺の地図と共に、日によって出店場所が変わるので他の出店候補場所、大まかな営業時間、そして商品の大まかな値段も併記しておく。商品価格を先に記載しておくことで、トラブルの予防にもなる。もちろん、まとめ買いならもっと安くなる前提ではあるが。
印刷技術の未熟なこの世界では、もし同じことをしようと思ったら非常に手間のかかる大変な作業になってしまうだろう。
だが、現代日本ではインターネットでPDFファイルをアップロードすればさっさと注文出来てしまうし、大体一週間ほどあれば手元に現物が届いてしまう。
非常に便利である。
これで、よそでは真似できない手間のかかる宣伝の完了である。
もしかしたら俺がこの世界で最初に名刺を配って成功する
「商品を手渡すと同時に、この名刺を相手に渡してほしい。名刺を既にお持ちのお客様だったら、おまけの商品を付けてあげるように。頼んだよ」
届いた名刺ケースを手渡しながら、パルカとアルルに名刺の渡し方を教えておく。
途中でパルカがふざけて「服を脱いで商品を渡したらもっとお客様を釣れるんじゃないでしょうか!」なんて提案をしてきたが、何かしらの条例に引っかかりそうなのでやんわり却下しておいた。
確かに妖精族はいたずら好きが多いとよく言うが、レプラカーンのパルカもその例に漏れないらしい。
「脱ぐのはダメだ。看板娘よろしくちょっと目を引く衣装をするならまあいいけど」
「わーいやったー!」
元々娼婦だったからなのか、その辺の羞恥心は薄いというか、商魂たくましいというべきか。
自分の身体を売り物に使ってお客様を誘うのに何のためらいもないのが、少々危うく思われる。
案の定、生真面目な性格のゾーヤは渋い顔をしていた。
「ちゃんと砂糖と胡椒を売ってくれるなら、やり方は任せるよ」
色仕掛けなんて変に目論むと、むしろ、客足が遠のくような気もするが。砂糖や胡椒なんて高級品を取引したがる顧客は、むしろしっかりした丁寧な応対を望むような印象がある。
なんて野暮なことは事は口にはせず、俺はほどほどにして自分の部屋に戻るのだった。
◇◇◇
新しく人を雇った理由。
それは、動画の再生数が徐々に伸びてきているからであった。
「ワーウルフちゃん可愛い」
「もふもふしたい」
「後ろ姿すごくいいね」
「登録者100人おめでとう!」
「Really great. Thanks for this! Enjoy! Hope to see you too!」
「前回の配信すごく良かったです、また楽しみにしてます」
コメントの数々。好意的なコメントがほとんどを占めている。
裸エプロンのワーウルフ娘がしいたけをつまんだり、しいたけを揉み洗いしたり、料理して食べたりする動画の何がいいのだろうか。俺には分からない。
本当にしょうもないことだが、それでも順調に登録者数は伸び、再生数は回っている。
今回の、『(中世ヨーロッパ)砂糖・胡椒の量り売りの様子』の動画なんかも意外と好評であった。
天井から吊り下げた竿秤を使う様子や、ナイフで固まった砂糖を細かく切り落とす様子、現地で使っている麻袋に詰める様子――などなど、意外とこれらの道具はどうやって使うのかに興味を持っている人もいるのか、アンティーク用品に興味のあるユーザが見てくれている様子である。
題名に『(中世ヨーロッパ)』と付けたので、歴史系のチャンネルからこちらに動画が飛んでくる人もいた。
ただ、ちゃんと歴史考証している人間には突っ込まれそうな気がしてならないが。地球と異世界イルミンスールの歴史の歩みは全然違うので、もしかすると、全然中世ヨーロッパではありえないものが映ってしまっている可能性はある。
それを言ったら、獣人族なんておかしいだろ、と言われてしまったらそれまでなのだが。
(こういうのって、撮れ高を確保するよりも、動画編集が一番面倒臭いんだよな。ゾーヤに教えたら自分でやってくれるだろうか)
ともあれ、俺の動画コンテンツは順調に育っていた。
そこに来て、新しい子の追加である。
妖精族レプラコーンのパルカ。樹人族アルラウネのアルル。
どちらも画面映えするので、非常にウケた。
「再生数も、一つだけだけど5000回超えたしなあ」
やはり見た目が可愛いのが人気の後押しになっているのだろう。
しかもただ可愛いだけでなく、亜人族である。
近くまでクローズアップしても、全然人間に見えないどころか、特殊メイクの跡も見えない。CG加工の痕跡を見つけるのも困難。本当に生きているようにしか見えない。
そんな様子なので、噂が噂を呼んで、少しずつだが俺の動画に人気が出始めているのだ。
「このまま順調にいけば動画もバズってくれるかな。もしそうなったら今度は動画収益だけで食っていけそうなものだが」
やはり大きな壁は、登録者数1,000人以上というところである。あともう一つでいい。何か爆発するいいきっかけがほしいのだが。
仕入れたばかりの九谷焼のカップを片手に眺めつつ、俺は頭を悩ませた。
まだ商売の手を緩めるつもりはない。
次の商売道具はこの九谷焼である。
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