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第8話 加護の効果、そして現代日本でお金を生み出す方法について
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遠見の加護の首飾りを首に付けたとき、俺が思ったのは「あ、目が良くなった」という不思議な実感であった。
急にくっきり遠くが見えるようになった、という劇的な変化ではない。ただ、リビングから玄関扉のマグネットに貼ってある地域のゴミ出し表の文字がちょっとだけ読めるようになって驚いた。
体感、視力が0.1ぐらいは伸びているような気がする。眼鏡もなしにこれとはすばらしい。
「主殿は目が悪いな」
とゾーヤには呆れられてしまったが、俺には感動ものの変化である。
ちなみにゾーヤは遠見の加護がなくても遠くを見ることができていた。日本語は読めないからゴミ出し表に何が書いてあるかは分からない様子だったが、平然と、あの絵はどうのこうのにそっくりとか言ってたので、彼女は多分目がとてもいい。
というより、異世界準拠だと俺の目が悪すぎるのだろう。電子機器に囲まれた生活をしているせいで視力がとみに落ちてしまった。
「ご安心召されよ、主殿に代わってこのゾーヤが身をお守りするからには、遠くからの狙撃も瞬く間に弾いてみせよう」
「実際できるのか?」
「まあ、音より遅ければな。熟練の射手相手ともなると厳しいかもしれん」
逆に、ある程度できるということに驚いてしまった。
頼もしい限りである。
「で、地図は?」
「必要であろ?」
確かに。俺は頷いた。
街のどこにどんな店があるか、どこにどんな有力者が住んでいるか、あとどの区域が危険かとか、そういった情報は地図を見ながらの方が頭に入る。
「この街ミュノス・アノールの中心には、アノール卿の城がある。たしか伯爵か侯爵だったはずだが、詳細は忘れた。"ミュノスの巣"と呼ばれる迷宮が街の中にある、典型的な迷宮都市、それがこの街だ」
「あ、そうなの?」
早速重要な情報がもたらされた。
交易都市ミュノス・アノール。
その市内に存在する管理迷宮、"ミュノスの巣"。
迷宮が存在するなんて、いかにも幻想世界という感じがする。
今まで迷宮が存在することを知らなかったが、まあ、異世界にやってきて昨日の今日なので当然と言えば当然と言えよう。この辺の住人からすると当たり前すぎることでも、俺のようなお上りさんからすれば中々情報が飛び込んでこないものだ。今のゾーヤのように、この世界をしっかり教えてくれる教師役がいないと、全然情報収集が上手くいかないものだな、と俺は痛感した。
「探索者たちは日々この迷宮内に潜り込んで、重要な資材を地上に持ち帰ってくる。持ち帰ってくるのは鉱物資源や魔物素材が多いが、迷宮出土品として魔道具を持ち込んでくれることもある。加護持ちの装飾細工なんかは大体が迷宮出土品だ」
「へえ」
こういう話は嫌いじゃない。
聞いているだけでもワクワクする。ちょっとだけ自分も度胸試しに潜ってみたくなるものだ。
「この遠見の加護の首飾りも、おそらくは迷宮からの出土品だろう。首飾りの裏を見て見ると、ゴブリンシャーマンが良く好む紋様が彫られている」
「よくそんなことが分かるな」
感心する。
ゾーヤはまんざらでもない様子で微笑んでいた。
「ありがとう、君のおかげで、あのお盆がちょっとした金貨と加護付きの道具に化けたよ」
俺は腰の金貨袋を持ち上げながらお礼を述べた。
金貨一七枚といえば、実はこれでもあばら家でよければ全然買うことができるぐらいの金子になっている。十分すぎる収穫である。
逆に言えば、あの『天秤屋』のアルバート氏には相当な大金を吐き出させてしまったことになるが――。
もちろんあの老紳士も、自分に利益をもたらすことが分かっていて取引に応じたものだと思われるので、あれはあれで双方よしだったのだろう。
(…………。当面の問題は、現代日本でどうやって稼ぐかなんだよな)
金貨を片手に俺は少しだけ考えに沈んだ。
異世界で儲ける手段はある程度確保した。今後も、手を変え品を変え儲けを出すことはできるだろう。
問題は逆である。異世界を上手く活用して日本で何か儲けを生み出すことはできないか。
(…………うーん)
しばらく考える。まだひらめきは生まれない。
今付けているこの加護付きの首飾りでも売れば大儲けできるだろうか。ただ、科学的に効能を証明できないため、景品表示法などに引っかかってしまう恐れがある。やっきになって効能をきちんと説明しようとすれば、今度は逆に怪しい政府機関とかに興味をもたれてしまう恐れもある。
(この加護付きのお守りを売るのはなしだよなあ)
異世界交易生活、早くも難しい局面に差し掛かってしまったな、と俺は頭を悩ませた。
◇◇◇
最初に思いついたのは、翻訳業務である。
なにせ俺には翻訳の指輪がある。この指輪さえあれば、どんな言語でもあっさりと翻訳できてしまう。
フリーランス用のクラウドソーシングサービスに登録し、あれこれとプロフィールを埋めて、日英翻訳どころか仏・独・伊・中・露、全部翻訳できますと大々的に打ち上げて。
海外向けのキャッチコピー作成も、法律文章の翻訳もお手の物、などと書いてみたものの――。
「実績がねえや」
いきなりの頓挫である。
そう、実績がない。
いきなりぽっと出の人間がそんな派手な看板を打ち出したところで、怪しまれて案件の打診が来ないのが当たり前というものである。
一応ぽつぽつと話は来る。
来るのだが、全部聞いたこともないような企業から、ありえないような条件ばかりやってくる(英文3000文字10000円、とかそんな舐めたような条件が平気でくるのだ)。
これはぬかったか、と俺は頭を抱えた。
そもそも、大手企業は俺のようなどこぞの馬の骨とも知れない人間なんぞに発注を出すことができない。
下請法の関係もある他、零細企業相手にはまず信用調査が入る。俺はその点、届出も出してなければ商号だとかも登録してない。個人情報を公開するようなことは怖いので何もやってない。そんな有様では取引してもらえるはずがない。
「うぎぎ……この指輪を使えばTOEIC900点とか余裕で取れそうだからそれで儲けてやろうと思ってたのに……」
となると、俺ののんびり左団扇生活は、途端に先行きが暗くなる。
「となると、フリマサイトでの出品はどうだろうか……?」
フリマサイトと言えば、株式会社メリクルが出しているフリマアプリ、メリクルなどが有名である。
その取扱い品目の多さから、なんでもかんでも取引できる――と思われがちだが、実はそうでもない。
禁止されている品物でいくと、偽ブランド品、医薬品・医薬機器、使用済みの下着類・学生服・体操着類、チケット・金券などが挙げられる。
なので、異世界のポーションを持ち込んでメリクルで売り捌くといったやり方は利用規約に引っかかることになる。
加護付きの首飾りであれば問題はなさそうだが、前述の課題が残っている。
「難しいな、異世界で見かけた綺麗な織物とかだったらいけるか……?」
フリマサイトではなく普通の質屋であれば、もう少し幅が利く。
質屋相手であれば、金の置物だとか金細工などを売ることができる。壊れたアクセサリーであっても、金・銀・プラチナであれば買取対象になる。
ただし、古物営業法や犯罪収益移転防止法の観点から、運転免許書などの本人確認書類の提示が求められることがある。また200万円以上の価値になることはそうそうないと思われるが、一回あたりの売買に上限がかかる。
それに何度も足繫く質屋に通うと、さすがにあれこれと怪しまれる。
頻繁に質屋を変えても同じこと。古物商同士、同業者間でブラックリストを共有しているためである。
これも古物営業法に関する規制である。古物商は怪しい顧客を可能な限り調べる努力義務があるため、不正品の疑いがあると思われてしまったら直ちに警察に申告されてしまう。
「うーん、そう簡単にはいかないものか……」
現実社会でどうやって金を儲けるか。
実はこの課題、非常に簡単に解決してしまうのだが――それはまた別の話である。
急にくっきり遠くが見えるようになった、という劇的な変化ではない。ただ、リビングから玄関扉のマグネットに貼ってある地域のゴミ出し表の文字がちょっとだけ読めるようになって驚いた。
体感、視力が0.1ぐらいは伸びているような気がする。眼鏡もなしにこれとはすばらしい。
「主殿は目が悪いな」
とゾーヤには呆れられてしまったが、俺には感動ものの変化である。
ちなみにゾーヤは遠見の加護がなくても遠くを見ることができていた。日本語は読めないからゴミ出し表に何が書いてあるかは分からない様子だったが、平然と、あの絵はどうのこうのにそっくりとか言ってたので、彼女は多分目がとてもいい。
というより、異世界準拠だと俺の目が悪すぎるのだろう。電子機器に囲まれた生活をしているせいで視力がとみに落ちてしまった。
「ご安心召されよ、主殿に代わってこのゾーヤが身をお守りするからには、遠くからの狙撃も瞬く間に弾いてみせよう」
「実際できるのか?」
「まあ、音より遅ければな。熟練の射手相手ともなると厳しいかもしれん」
逆に、ある程度できるということに驚いてしまった。
頼もしい限りである。
「で、地図は?」
「必要であろ?」
確かに。俺は頷いた。
街のどこにどんな店があるか、どこにどんな有力者が住んでいるか、あとどの区域が危険かとか、そういった情報は地図を見ながらの方が頭に入る。
「この街ミュノス・アノールの中心には、アノール卿の城がある。たしか伯爵か侯爵だったはずだが、詳細は忘れた。"ミュノスの巣"と呼ばれる迷宮が街の中にある、典型的な迷宮都市、それがこの街だ」
「あ、そうなの?」
早速重要な情報がもたらされた。
交易都市ミュノス・アノール。
その市内に存在する管理迷宮、"ミュノスの巣"。
迷宮が存在するなんて、いかにも幻想世界という感じがする。
今まで迷宮が存在することを知らなかったが、まあ、異世界にやってきて昨日の今日なので当然と言えば当然と言えよう。この辺の住人からすると当たり前すぎることでも、俺のようなお上りさんからすれば中々情報が飛び込んでこないものだ。今のゾーヤのように、この世界をしっかり教えてくれる教師役がいないと、全然情報収集が上手くいかないものだな、と俺は痛感した。
「探索者たちは日々この迷宮内に潜り込んで、重要な資材を地上に持ち帰ってくる。持ち帰ってくるのは鉱物資源や魔物素材が多いが、迷宮出土品として魔道具を持ち込んでくれることもある。加護持ちの装飾細工なんかは大体が迷宮出土品だ」
「へえ」
こういう話は嫌いじゃない。
聞いているだけでもワクワクする。ちょっとだけ自分も度胸試しに潜ってみたくなるものだ。
「この遠見の加護の首飾りも、おそらくは迷宮からの出土品だろう。首飾りの裏を見て見ると、ゴブリンシャーマンが良く好む紋様が彫られている」
「よくそんなことが分かるな」
感心する。
ゾーヤはまんざらでもない様子で微笑んでいた。
「ありがとう、君のおかげで、あのお盆がちょっとした金貨と加護付きの道具に化けたよ」
俺は腰の金貨袋を持ち上げながらお礼を述べた。
金貨一七枚といえば、実はこれでもあばら家でよければ全然買うことができるぐらいの金子になっている。十分すぎる収穫である。
逆に言えば、あの『天秤屋』のアルバート氏には相当な大金を吐き出させてしまったことになるが――。
もちろんあの老紳士も、自分に利益をもたらすことが分かっていて取引に応じたものだと思われるので、あれはあれで双方よしだったのだろう。
(…………。当面の問題は、現代日本でどうやって稼ぐかなんだよな)
金貨を片手に俺は少しだけ考えに沈んだ。
異世界で儲ける手段はある程度確保した。今後も、手を変え品を変え儲けを出すことはできるだろう。
問題は逆である。異世界を上手く活用して日本で何か儲けを生み出すことはできないか。
(…………うーん)
しばらく考える。まだひらめきは生まれない。
今付けているこの加護付きの首飾りでも売れば大儲けできるだろうか。ただ、科学的に効能を証明できないため、景品表示法などに引っかかってしまう恐れがある。やっきになって効能をきちんと説明しようとすれば、今度は逆に怪しい政府機関とかに興味をもたれてしまう恐れもある。
(この加護付きのお守りを売るのはなしだよなあ)
異世界交易生活、早くも難しい局面に差し掛かってしまったな、と俺は頭を悩ませた。
◇◇◇
最初に思いついたのは、翻訳業務である。
なにせ俺には翻訳の指輪がある。この指輪さえあれば、どんな言語でもあっさりと翻訳できてしまう。
フリーランス用のクラウドソーシングサービスに登録し、あれこれとプロフィールを埋めて、日英翻訳どころか仏・独・伊・中・露、全部翻訳できますと大々的に打ち上げて。
海外向けのキャッチコピー作成も、法律文章の翻訳もお手の物、などと書いてみたものの――。
「実績がねえや」
いきなりの頓挫である。
そう、実績がない。
いきなりぽっと出の人間がそんな派手な看板を打ち出したところで、怪しまれて案件の打診が来ないのが当たり前というものである。
一応ぽつぽつと話は来る。
来るのだが、全部聞いたこともないような企業から、ありえないような条件ばかりやってくる(英文3000文字10000円、とかそんな舐めたような条件が平気でくるのだ)。
これはぬかったか、と俺は頭を抱えた。
そもそも、大手企業は俺のようなどこぞの馬の骨とも知れない人間なんぞに発注を出すことができない。
下請法の関係もある他、零細企業相手にはまず信用調査が入る。俺はその点、届出も出してなければ商号だとかも登録してない。個人情報を公開するようなことは怖いので何もやってない。そんな有様では取引してもらえるはずがない。
「うぎぎ……この指輪を使えばTOEIC900点とか余裕で取れそうだからそれで儲けてやろうと思ってたのに……」
となると、俺ののんびり左団扇生活は、途端に先行きが暗くなる。
「となると、フリマサイトでの出品はどうだろうか……?」
フリマサイトと言えば、株式会社メリクルが出しているフリマアプリ、メリクルなどが有名である。
その取扱い品目の多さから、なんでもかんでも取引できる――と思われがちだが、実はそうでもない。
禁止されている品物でいくと、偽ブランド品、医薬品・医薬機器、使用済みの下着類・学生服・体操着類、チケット・金券などが挙げられる。
なので、異世界のポーションを持ち込んでメリクルで売り捌くといったやり方は利用規約に引っかかることになる。
加護付きの首飾りであれば問題はなさそうだが、前述の課題が残っている。
「難しいな、異世界で見かけた綺麗な織物とかだったらいけるか……?」
フリマサイトではなく普通の質屋であれば、もう少し幅が利く。
質屋相手であれば、金の置物だとか金細工などを売ることができる。壊れたアクセサリーであっても、金・銀・プラチナであれば買取対象になる。
ただし、古物営業法や犯罪収益移転防止法の観点から、運転免許書などの本人確認書類の提示が求められることがある。また200万円以上の価値になることはそうそうないと思われるが、一回あたりの売買に上限がかかる。
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頻繁に質屋を変えても同じこと。古物商同士、同業者間でブラックリストを共有しているためである。
これも古物営業法に関する規制である。古物商は怪しい顧客を可能な限り調べる努力義務があるため、不正品の疑いがあると思われてしまったら直ちに警察に申告されてしまう。
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