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第四十六話 勇者 フィンギー=ノルク
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灯った炎が照らす玉座。正面を向く椅子に対し、ひじ掛けに背を預け、横向きに座った迷宮主らしき者がぼそりと呟く。
「此処まで来たか……。お前達が来るのは、見えてたよ」
よく見ると手には壊れた王冠があった。それを爪でカリカリと弄っている。その視線は王冠を見るともなく見ていて、虚ろだった。
「来てくれたのがお前達で良かった……」
「ちょっと待って……ねぇ、待って。貴方……」
気付いていた。その横顔を眺めたのはほんの少しの一時だったけれど、忘れるなんて、とてもじゃないが……出来なかった。
「フィンギー、さん……なんで……」
「何でだろうな……俺もあんまり分からないんだ」
《神眼”鑑定”》は映し出す。死んだはずのフィンギーさんが、何故其処に座っているかを。
『ノーライフ・キング 個体名《フィンギー=ノルク》』
「お前が見つけた生まれたばかりのダンジョンの道……その先に……」
「エルダーリッチーが居ました。……フィンギーさんの、仇だと聞きました」
「あぁ……。お前が其処に立ってるってことは、倒してくれたのか?」
「はい。エレーナと、ミルルさんと……僕の相棒のシエルで」
「そうか。ありがとう。……世話掛けたな」
勝手に溢れ出す涙が止まらない。どうしてこんな……頭を埋め尽くすのはその言葉ばかりだ。
「何が運命か分からないな……俺が勇者に選ばれたのも、迷宮に取り込まれて迷宮主にされたのも、全部偶然なのかな?」
何処からともなく発生した金色の炎が王冠を覆い、燃やす。塵となって消えた王冠はフィンギーさんの頭の上に出現した。
座り直したフィンギーさんが僕を見る。此処に来て初めて目が合った。酷い隈だ。僕が見ているのに気付いたように、フィンギーさんが目元をなぞる。
「……眠れないんだ。この体になってから」
「アンデッドは……睡眠を、必要としないんです」
ミルルさんが震える声で告げる。
「だよな。やっぱそうか。死んだもんな……あぁでも……2人共、元気そうで良かった」
「……あんたのお陰よ。あんたが守ってくれたから、此処まで来れた」
「フィンギーさんの……っ」
「泣くなよ、ミルル」
優しい声で気遣うが、立ち上がったフィンギーさんはゆっくりと剣を抜いた。半ばで折れた白銀の刃を補うように、集まった瘴気が漆黒の刃を形作った。言ってることと、やろうとしていることがまるで反対だった。
「……ナナヲ。どうすればいいか、分かるな?」
「はい……っ」
「俺の意識はあっても、意思がない。迷宮ってもんに体が、魂が縛られてる。だから、始まったら制御できないんだ」
「僕が、僕達が終わらせます!」
「……頼む」
ただそれだけの言葉に、どれだけの思いが込められているのか……。
僕は袖で涙を拭う。動揺したからか、いつの間にか途切れていた『星屑機関』を起動する。
「『星屑機関』起動」
「魔法、使えるようになったんだな」
「今なら、フィンギーさんのパーティーに入れますか?」
キラキラと輝く魔素が僕へと集まり、排出されていく。循環する魔素が周期を描くように僕を中心に循環し、魔力が上昇していく。
「馬鹿言え。お前は出会って誘ったあの時からずっと、俺のパーティーメンバーだよ」
「……ありがとうございます」
もう涙は流さない。もう後はフィンギーさんをこの迷宮から解放する為に戦うだけだ。
「『攻撃力上昇』、『防御力上昇』、『精度上昇』、『俊敏上昇』、『体力上昇』、『感覚鋭敏化』、『筋力上昇』」
「バフ魔法か、いいね」
バフを掛ける僕の後ろでシエルとエレーナが魔法を放つ。
「『ブレイズエッジ』!」
「『フロストエッジ』!」
杖の先端から鞭のように伸びた炎と氷の刃がフィンギーさん目掛けて交差する。着弾する瞬間に剣を振り上げ、魔法を斬った。赤い爆炎と白い噴霧を薙ぐように下方に構えるフィンギーさんは無傷だった。
「あぁ、頭が回ってきた。こういう仕組みなんだな、迷宮主ってのは。ナナヲ、俺の戦い方は覚えてるな?」
「全部見せてくれてないでしょう!」
「見て学べ! その神眼で!」
魔力を込めた人差し指と中指で剣の腹をなぞる。《神眼”鑑定”》が読み解くその魔法は付与魔法『ブラストエッジ』。刃に爆発属性の効果を付与する魔法だ。盾や剣で防ごうものなら接地面が爆発してダメージを負う。
姿勢を低く、飛び出す。バフ魔法の力で一気に距離を詰める。振り下ろされる剣を体を逸らすことで避け、レヴィアタンで腕の付け根を狙って振り抜く。
「避けろナナヲ!」
「ッ!?」
切断には成功した。だが宙に浮いた腕が、まるで繋がったままのように拳を振り下ろしてきた。慌てて体を逸らした僕は、パンチは避けれたが姿勢を崩す。其処にフィンギーさんの追撃が入るが、間に割り込んできた石弾が剣を弾いた。
「ぐぁっ!」
爆風が僕を吹き飛ばす。姿勢を制御出来ずゴロゴロと転がり全身が痛かったが、どこも折れてない。ちょっと火傷したのか、ヒリヒリはするが。
「大丈夫!?」
「なんとか……ありがとう、エレーナ!」
「やるなぁエレーナ! その調子で俺を殺せ!」
「ふざけんじゃないわよ……!」
目に涙を浮かべ、悪態をつくが杖先はしっかりとフィンギーさんを捉えている。その覚悟の重さはきっと僕よりも重い。
しかし腕を切断しても攻撃されるとは。どうすればフィンギーさんを止められるのか……。
「いっぱい考えろ、ナナヲ。此処まで来たんだろ?」
「……次、行きます!」
今度はエレーナの魔法を起点に攻撃をしてみる。エレーナが放った氷の槍、『アイスランス』がフィンギーさんの足を貫く。動きが阻害された所にミルルさんの木剣から放たれた火炎弾『フレイムボール』が着弾する。さらにシエルが放った風魔法『エアロウォール』がフィンギーさんを包む。掻き混ぜられたフレイムボールは炎の竜巻となってフィンギーさんを丸焼きにした。
「いい、手だ……げほぉっ……!」
肺が焼かれているのだろう。まともに喋れないのを聞いてるのが精神的にくる。
「けど、俺を殺すには、まだ足りないぞ……!」
絞る様に細く圧縮していた炎の竜巻が膨れ、弾ける。肌や鎧が焦げたフィンギーさんが笑う。その姿が痛ましい。
「フィンギー、さん……」
「泣くなミルル! 全力で来い! エレーナ、お前もだ。なんだあの槍は。もっと本気で来い! それとえーと、シエルさんか。初めまして!」
「初めまして! うちのご主人様がお世話になりました」
「ごしゅ……おいナナヲ、お前どういうことだ」
「いやこれには深い訳が……!」
焼けた酷い姿に心が痛むのに今一気持ちが締まらない。フィンギーさんの性格を考えれば口を閉じてはくれなさそうだ。
「ユーラシエル=アヴェスターです! モンスターとして生まれ変わってしまったところ、ナナヲ様にテイムしてもらったのでご主人様なんですよ」
「なるほどね。てかその名前、あの伝説の大魔導士と一緒……っていうか、本人?」
「本人でーす!」
「いいね。上手いことやってくれそうだ!」
切っ先を此方に向け、上段に剣を構えたフィンギーさんがニッと笑う。何かする気だ。油断せず僕も両の剣を構える。
「もう勇者じゃないから形だけだけど、ちゃんと避けろよ」
「ッ、拙い、ナナヲ! 離れて!」
エレーナの声に、慌てて後方へジャンプして下がる。その直後に僕が居た場所に巨大な六角柱の石柱が5本隙間なく突き出てくる。そして更に同じものがもう一列。これがフィンギーさんの攻撃かと思ったが、《神眼》で読み取るとエレーナが行使した形跡があった。
突然の石柱。それが攻撃目的ではないのは理解出来た。防御目的の石柱……だがあれ程の物を用意しなければいけない攻撃が来るのか?
そう思った瞬間、何かの勘が働いた僕は防御力上昇《フロスト・ガードナー》の出力を上げて剣をクロスさせて防御の姿勢をとった。
「《勇者戦術 壱ノ断"斜陽"》」
キン……と小さな金属音が聞こえた。そして石柱がゆっくりと斜めにずれ、轟音を立てて崩れ落ちていく。
「……」
声が出なかった。あの石柱全てを一太刀で全て切断するなんて信じられなかった。だって、この古城の城壁だってあんなに分厚くなかった……。
「本来はこれに魔力を乗せるんだけど、モンスターになったからまだちょっと慣れないな」
「慣れてなくてこれですか……」
「あぁ、だから今のうちに倒しとけよ。俺が外に出たら本当に収拾がつかなくなるぞ」
大魔導士だったシエルだからアークスケルトンメイジとして魔法を扱えたと考えると、勇者であるフィンギーさんが本領を発揮するのはまだ先のように思える。だがこれでまだ本領じゃないと思うと、本当に今、全力で殺さないと誰も手が付けられなくなるだろう。それこそ、新たな勇者を見つけるくらいしか……。
「まっずいわね」
「これが勇者か……」
斬っても駄目。魔法も効かない。そして攻撃力は最強。
「こんなの、どうすれば……」
「いや、ナナヲ様はそのまま勇者と戦って」
不安しかないこの戦いの中、1人諦めの色のない声。
「私に考えがあるよ。大丈夫、このユーラシエル=アヴェスター様に任せなさい!」
「此処まで来たか……。お前達が来るのは、見えてたよ」
よく見ると手には壊れた王冠があった。それを爪でカリカリと弄っている。その視線は王冠を見るともなく見ていて、虚ろだった。
「来てくれたのがお前達で良かった……」
「ちょっと待って……ねぇ、待って。貴方……」
気付いていた。その横顔を眺めたのはほんの少しの一時だったけれど、忘れるなんて、とてもじゃないが……出来なかった。
「フィンギー、さん……なんで……」
「何でだろうな……俺もあんまり分からないんだ」
《神眼”鑑定”》は映し出す。死んだはずのフィンギーさんが、何故其処に座っているかを。
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「お前が見つけた生まれたばかりのダンジョンの道……その先に……」
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「あぁ……。お前が其処に立ってるってことは、倒してくれたのか?」
「はい。エレーナと、ミルルさんと……僕の相棒のシエルで」
「そうか。ありがとう。……世話掛けたな」
勝手に溢れ出す涙が止まらない。どうしてこんな……頭を埋め尽くすのはその言葉ばかりだ。
「何が運命か分からないな……俺が勇者に選ばれたのも、迷宮に取り込まれて迷宮主にされたのも、全部偶然なのかな?」
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「だよな。やっぱそうか。死んだもんな……あぁでも……2人共、元気そうで良かった」
「……あんたのお陰よ。あんたが守ってくれたから、此処まで来れた」
「フィンギーさんの……っ」
「泣くなよ、ミルル」
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「……ナナヲ。どうすればいいか、分かるな?」
「はい……っ」
「俺の意識はあっても、意思がない。迷宮ってもんに体が、魂が縛られてる。だから、始まったら制御できないんだ」
「僕が、僕達が終わらせます!」
「……頼む」
ただそれだけの言葉に、どれだけの思いが込められているのか……。
僕は袖で涙を拭う。動揺したからか、いつの間にか途切れていた『星屑機関』を起動する。
「『星屑機関』起動」
「魔法、使えるようになったんだな」
「今なら、フィンギーさんのパーティーに入れますか?」
キラキラと輝く魔素が僕へと集まり、排出されていく。循環する魔素が周期を描くように僕を中心に循環し、魔力が上昇していく。
「馬鹿言え。お前は出会って誘ったあの時からずっと、俺のパーティーメンバーだよ」
「……ありがとうございます」
もう涙は流さない。もう後はフィンギーさんをこの迷宮から解放する為に戦うだけだ。
「『攻撃力上昇』、『防御力上昇』、『精度上昇』、『俊敏上昇』、『体力上昇』、『感覚鋭敏化』、『筋力上昇』」
「バフ魔法か、いいね」
バフを掛ける僕の後ろでシエルとエレーナが魔法を放つ。
「『ブレイズエッジ』!」
「『フロストエッジ』!」
杖の先端から鞭のように伸びた炎と氷の刃がフィンギーさん目掛けて交差する。着弾する瞬間に剣を振り上げ、魔法を斬った。赤い爆炎と白い噴霧を薙ぐように下方に構えるフィンギーさんは無傷だった。
「あぁ、頭が回ってきた。こういう仕組みなんだな、迷宮主ってのは。ナナヲ、俺の戦い方は覚えてるな?」
「全部見せてくれてないでしょう!」
「見て学べ! その神眼で!」
魔力を込めた人差し指と中指で剣の腹をなぞる。《神眼”鑑定”》が読み解くその魔法は付与魔法『ブラストエッジ』。刃に爆発属性の効果を付与する魔法だ。盾や剣で防ごうものなら接地面が爆発してダメージを負う。
姿勢を低く、飛び出す。バフ魔法の力で一気に距離を詰める。振り下ろされる剣を体を逸らすことで避け、レヴィアタンで腕の付け根を狙って振り抜く。
「避けろナナヲ!」
「ッ!?」
切断には成功した。だが宙に浮いた腕が、まるで繋がったままのように拳を振り下ろしてきた。慌てて体を逸らした僕は、パンチは避けれたが姿勢を崩す。其処にフィンギーさんの追撃が入るが、間に割り込んできた石弾が剣を弾いた。
「ぐぁっ!」
爆風が僕を吹き飛ばす。姿勢を制御出来ずゴロゴロと転がり全身が痛かったが、どこも折れてない。ちょっと火傷したのか、ヒリヒリはするが。
「大丈夫!?」
「なんとか……ありがとう、エレーナ!」
「やるなぁエレーナ! その調子で俺を殺せ!」
「ふざけんじゃないわよ……!」
目に涙を浮かべ、悪態をつくが杖先はしっかりとフィンギーさんを捉えている。その覚悟の重さはきっと僕よりも重い。
しかし腕を切断しても攻撃されるとは。どうすればフィンギーさんを止められるのか……。
「いっぱい考えろ、ナナヲ。此処まで来たんだろ?」
「……次、行きます!」
今度はエレーナの魔法を起点に攻撃をしてみる。エレーナが放った氷の槍、『アイスランス』がフィンギーさんの足を貫く。動きが阻害された所にミルルさんの木剣から放たれた火炎弾『フレイムボール』が着弾する。さらにシエルが放った風魔法『エアロウォール』がフィンギーさんを包む。掻き混ぜられたフレイムボールは炎の竜巻となってフィンギーさんを丸焼きにした。
「いい、手だ……げほぉっ……!」
肺が焼かれているのだろう。まともに喋れないのを聞いてるのが精神的にくる。
「けど、俺を殺すには、まだ足りないぞ……!」
絞る様に細く圧縮していた炎の竜巻が膨れ、弾ける。肌や鎧が焦げたフィンギーさんが笑う。その姿が痛ましい。
「フィンギー、さん……」
「泣くなミルル! 全力で来い! エレーナ、お前もだ。なんだあの槍は。もっと本気で来い! それとえーと、シエルさんか。初めまして!」
「初めまして! うちのご主人様がお世話になりました」
「ごしゅ……おいナナヲ、お前どういうことだ」
「いやこれには深い訳が……!」
焼けた酷い姿に心が痛むのに今一気持ちが締まらない。フィンギーさんの性格を考えれば口を閉じてはくれなさそうだ。
「ユーラシエル=アヴェスターです! モンスターとして生まれ変わってしまったところ、ナナヲ様にテイムしてもらったのでご主人様なんですよ」
「なるほどね。てかその名前、あの伝説の大魔導士と一緒……っていうか、本人?」
「本人でーす!」
「いいね。上手いことやってくれそうだ!」
切っ先を此方に向け、上段に剣を構えたフィンギーさんがニッと笑う。何かする気だ。油断せず僕も両の剣を構える。
「もう勇者じゃないから形だけだけど、ちゃんと避けろよ」
「ッ、拙い、ナナヲ! 離れて!」
エレーナの声に、慌てて後方へジャンプして下がる。その直後に僕が居た場所に巨大な六角柱の石柱が5本隙間なく突き出てくる。そして更に同じものがもう一列。これがフィンギーさんの攻撃かと思ったが、《神眼》で読み取るとエレーナが行使した形跡があった。
突然の石柱。それが攻撃目的ではないのは理解出来た。防御目的の石柱……だがあれ程の物を用意しなければいけない攻撃が来るのか?
そう思った瞬間、何かの勘が働いた僕は防御力上昇《フロスト・ガードナー》の出力を上げて剣をクロスさせて防御の姿勢をとった。
「《勇者戦術 壱ノ断"斜陽"》」
キン……と小さな金属音が聞こえた。そして石柱がゆっくりと斜めにずれ、轟音を立てて崩れ落ちていく。
「……」
声が出なかった。あの石柱全てを一太刀で全て切断するなんて信じられなかった。だって、この古城の城壁だってあんなに分厚くなかった……。
「本来はこれに魔力を乗せるんだけど、モンスターになったからまだちょっと慣れないな」
「慣れてなくてこれですか……」
「あぁ、だから今のうちに倒しとけよ。俺が外に出たら本当に収拾がつかなくなるぞ」
大魔導士だったシエルだからアークスケルトンメイジとして魔法を扱えたと考えると、勇者であるフィンギーさんが本領を発揮するのはまだ先のように思える。だがこれでまだ本領じゃないと思うと、本当に今、全力で殺さないと誰も手が付けられなくなるだろう。それこそ、新たな勇者を見つけるくらいしか……。
「まっずいわね」
「これが勇者か……」
斬っても駄目。魔法も効かない。そして攻撃力は最強。
「こんなの、どうすれば……」
「いや、ナナヲ様はそのまま勇者と戦って」
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