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山岳都市ケインゴルスク篇
第四十五話 町の目
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宿に戻った俺達は無言で夕飯を食べ、そのまま部屋に戻る。食事中も視線を感じていたのはただ過敏になってただけだと思いたかったが、感じているのは俺だけじゃなかったようで、目配せしたヴィンセントとチトセさんも頷いていたので勘違いではなかった。
もし宿に戻って、監視の目があった時どうするかは宿に戻る前に軽く話し合っていた。
それは『何もしない』だった。喋らず、探らず、相談せず。ただ食べて、寝るだけだ。この監視体制がある限り、何処までいっても周囲の目は振り切れないし、筒抜けになるので相談も対策も意味がなかった。会話の内容が分からずとも、話し合っているというだけで俺達を担当している監視員の報告書は立派な出来として上司に褒められるだろう。
翌日。朝の食堂では何気ない雰囲気を装いながら今日の予定を話し合った。
「今日もまた初級のダンジョンだけど、気を引き締めていこうね」
「了解です」
「あぁ」
「ウォルターも今日は積極的に戦闘に参加するんだよ」
「俺はサポートなんですけど」
「サポートとはいえ強いんだから手伝えよ?」
「分かったよ……」
会話だけ聞けば普通のパーティーの内容に聞こえる。これで監視の目が消えるとは思えないが、多少欺くことは出来るだろう。ただダンジョンに向かうだけの冒険者パーティーだ。
それから宿を出て向かったのは冒険者ギルドだ。昨日はあれだけ大騒ぎした冒険者ギルド。内心どうなるか不安だったが、手続きはとても事務的な対応だった。
そして今日の受付担当も見計らったかのようにカインだった。
「おはようございます、チトセさん。今日は何方のダンジョンへ」
「『昏き地底湖』だよ」
「そうですか。彼処は変わった水棲モンスターが多いのでお気を付けください」
「ありがとう」
蛇のような目を俺達に向けながら薄く微笑む様は何処からどう見ても敵側だった。人を見た目で判断しないことを信条にしている俺だが、あんな顔で良い奴な訳があるかと心がずっと叫ぶくらいに怪しく、不快な視線だった。
ギルドを出た後も視線は後を追ってくる。無理して振り払う方が悪手な気がするので気にしていないように装いながらダンジョンで休憩する時に食べる食事をその辺の店で買う。
「これ幾らですか?」
「金貨1枚」
「え?」
「なんだい、何か文句でもあるのかい?」
「や、ボーっとしちゃって。すみません、金貨1枚ですね。どうぞ」
「何だい、ちゃんと聞いてないじゃないか。金貨3枚だよ」
「……そうでしたね。どうぞ」
「まいど」
俺がキレなかったことを褒めてほしい。誰でもいい。褒めてくれる人は友達を呼んできて俺を囲んで胴上げしてくれ。ペラペラの塩漬け肉を挟んだだけのパンに金貨3枚出して怒らない人だぞ、俺は。俺を褒めないで一体誰を褒めるのかヴィスタニアの皆に聞いてみたい。そして教えてあげたい。此処はダンジョンよりも過酷で地獄だぞ、と。
沸々と湧きあがる怒りをどうにかこうにか自身の中に抑え込むことに注力していたらいつの間にかダンジョンの前に到着していたらしい。
ダンジョン前には多くの冒険者が入る準備をしていた。その中には竜教の信徒も混じっていたが、昨日と今日では見る目が変わってしまっていた。だからこそ気付けたことだが、信徒に対して冒険者達は妙によそよそしかった。それを見た俺は『あぁ……』と納得してしまった。彼等もまた、竜教に監視されていることに気付いているのだ。迂闊なことは何も言えず、出来ない状況。だがそれでも彼等の生業としてダンジョンには潜りたい。だから何も言えず、出来ないままでも此処へとやってくるのだ。
嫌なら出ていけばいいのに。とも思う。だが亜種とはいえ、亜竜種の魂石はやはり一攫千金の価値があるのだ。
しかしそれもギルドに回収されてしまうんだけどな。俺達のパーティーみたいに実力のある人間が居るパーティーは『当然倒してるんでしょう?』という認識で対応されるから隠し通せないが、その辺のパーティーであれば、今日は駄目だったで通せなくもない。手荷物検査までされたらどうなるか分からないが、隠せるなら隠して他所で売ればいいのだ。
といったことを昨日、部屋で1人で考えていた。こんな町に何故冒険者が居続けるのか……。それはやはり、お金なのだ。
「ダンジョンに入りたいのだけれど」
「許可は得てますか?」
「えぇ」
「確認します」
ダンジョンの入口の脇に設置された魔道具に腕輪を通すチトセさん。当然ギルドで出立手続きはしているので通れる。
と、思ってた。
「出立手続きがされてません」
「え?」
「手続きをしてから来ていただかないと困ります」
「いや、さっき手続きしてから此処へ来たんだけど」
「しかし記録がありませんので」
困惑するチトセさん。手続きをしていたのは俺もヴィンセントも確かに見ていた。会話の内容だって覚えてる。あれだけしっかりやっていて手続きがされていない? そんな訳があるか。
「本当に出来てないですか? 俺も手続きの場に居ましたが、ちゃんとやってましたよ」
「腕輪には記録されていません。もう一度ギルドで確認してください」
「……」
入口を管理する衛兵は確認してこいの一点張りだった。此処でこれ以上騒いだところで解決するとは思えないし、そろそろ周りの目も鬱陶しくなってきた。
「一度戻ってみましょう」
「……そうね」
食いしばった歯の隙間からギリギリ聞こえる音量で答えたチトセさんは大きく息を吸い、吐き、もう一度吸ってから大きく舌打ちをした。流石にそろそろブチ切れそうだ。気の所為か、舌打ちの際に赫炎の火花が散っているように見えた。
一悶着あったダンジョン前からギルドへ帰り、カインを呼び出して問い詰めて得た答えは『すみません、魔道具を起動し忘れていました』とのことだった。
これにはチトセさんもご立腹だった。それはそうだ。説明の義務を忘れ、しかし魂石はちゃんと奪い、そして手続きはおざなり。誰だって怒る。俺だって此奴をぶん殴って鬱憤を晴らしたかったが、それでは話は進まない。
俺は怒りたくなる感情を必死に抑え、火花どころか熱気すら帯びているレベルのチトセさんを宥めてどうにかこうにかもう一度手続きを行って漸くダンジョンへ入れたのは太陽が天辺を越えた頃だった。
もし宿に戻って、監視の目があった時どうするかは宿に戻る前に軽く話し合っていた。
それは『何もしない』だった。喋らず、探らず、相談せず。ただ食べて、寝るだけだ。この監視体制がある限り、何処までいっても周囲の目は振り切れないし、筒抜けになるので相談も対策も意味がなかった。会話の内容が分からずとも、話し合っているというだけで俺達を担当している監視員の報告書は立派な出来として上司に褒められるだろう。
翌日。朝の食堂では何気ない雰囲気を装いながら今日の予定を話し合った。
「今日もまた初級のダンジョンだけど、気を引き締めていこうね」
「了解です」
「あぁ」
「ウォルターも今日は積極的に戦闘に参加するんだよ」
「俺はサポートなんですけど」
「サポートとはいえ強いんだから手伝えよ?」
「分かったよ……」
会話だけ聞けば普通のパーティーの内容に聞こえる。これで監視の目が消えるとは思えないが、多少欺くことは出来るだろう。ただダンジョンに向かうだけの冒険者パーティーだ。
それから宿を出て向かったのは冒険者ギルドだ。昨日はあれだけ大騒ぎした冒険者ギルド。内心どうなるか不安だったが、手続きはとても事務的な対応だった。
そして今日の受付担当も見計らったかのようにカインだった。
「おはようございます、チトセさん。今日は何方のダンジョンへ」
「『昏き地底湖』だよ」
「そうですか。彼処は変わった水棲モンスターが多いのでお気を付けください」
「ありがとう」
蛇のような目を俺達に向けながら薄く微笑む様は何処からどう見ても敵側だった。人を見た目で判断しないことを信条にしている俺だが、あんな顔で良い奴な訳があるかと心がずっと叫ぶくらいに怪しく、不快な視線だった。
ギルドを出た後も視線は後を追ってくる。無理して振り払う方が悪手な気がするので気にしていないように装いながらダンジョンで休憩する時に食べる食事をその辺の店で買う。
「これ幾らですか?」
「金貨1枚」
「え?」
「なんだい、何か文句でもあるのかい?」
「や、ボーっとしちゃって。すみません、金貨1枚ですね。どうぞ」
「何だい、ちゃんと聞いてないじゃないか。金貨3枚だよ」
「……そうでしたね。どうぞ」
「まいど」
俺がキレなかったことを褒めてほしい。誰でもいい。褒めてくれる人は友達を呼んできて俺を囲んで胴上げしてくれ。ペラペラの塩漬け肉を挟んだだけのパンに金貨3枚出して怒らない人だぞ、俺は。俺を褒めないで一体誰を褒めるのかヴィスタニアの皆に聞いてみたい。そして教えてあげたい。此処はダンジョンよりも過酷で地獄だぞ、と。
沸々と湧きあがる怒りをどうにかこうにか自身の中に抑え込むことに注力していたらいつの間にかダンジョンの前に到着していたらしい。
ダンジョン前には多くの冒険者が入る準備をしていた。その中には竜教の信徒も混じっていたが、昨日と今日では見る目が変わってしまっていた。だからこそ気付けたことだが、信徒に対して冒険者達は妙によそよそしかった。それを見た俺は『あぁ……』と納得してしまった。彼等もまた、竜教に監視されていることに気付いているのだ。迂闊なことは何も言えず、出来ない状況。だがそれでも彼等の生業としてダンジョンには潜りたい。だから何も言えず、出来ないままでも此処へとやってくるのだ。
嫌なら出ていけばいいのに。とも思う。だが亜種とはいえ、亜竜種の魂石はやはり一攫千金の価値があるのだ。
しかしそれもギルドに回収されてしまうんだけどな。俺達のパーティーみたいに実力のある人間が居るパーティーは『当然倒してるんでしょう?』という認識で対応されるから隠し通せないが、その辺のパーティーであれば、今日は駄目だったで通せなくもない。手荷物検査までされたらどうなるか分からないが、隠せるなら隠して他所で売ればいいのだ。
といったことを昨日、部屋で1人で考えていた。こんな町に何故冒険者が居続けるのか……。それはやはり、お金なのだ。
「ダンジョンに入りたいのだけれど」
「許可は得てますか?」
「えぇ」
「確認します」
ダンジョンの入口の脇に設置された魔道具に腕輪を通すチトセさん。当然ギルドで出立手続きはしているので通れる。
と、思ってた。
「出立手続きがされてません」
「え?」
「手続きをしてから来ていただかないと困ります」
「いや、さっき手続きしてから此処へ来たんだけど」
「しかし記録がありませんので」
困惑するチトセさん。手続きをしていたのは俺もヴィンセントも確かに見ていた。会話の内容だって覚えてる。あれだけしっかりやっていて手続きがされていない? そんな訳があるか。
「本当に出来てないですか? 俺も手続きの場に居ましたが、ちゃんとやってましたよ」
「腕輪には記録されていません。もう一度ギルドで確認してください」
「……」
入口を管理する衛兵は確認してこいの一点張りだった。此処でこれ以上騒いだところで解決するとは思えないし、そろそろ周りの目も鬱陶しくなってきた。
「一度戻ってみましょう」
「……そうね」
食いしばった歯の隙間からギリギリ聞こえる音量で答えたチトセさんは大きく息を吸い、吐き、もう一度吸ってから大きく舌打ちをした。流石にそろそろブチ切れそうだ。気の所為か、舌打ちの際に赫炎の火花が散っているように見えた。
一悶着あったダンジョン前からギルドへ帰り、カインを呼び出して問い詰めて得た答えは『すみません、魔道具を起動し忘れていました』とのことだった。
これにはチトセさんもご立腹だった。それはそうだ。説明の義務を忘れ、しかし魂石はちゃんと奪い、そして手続きはおざなり。誰だって怒る。俺だって此奴をぶん殴って鬱憤を晴らしたかったが、それでは話は進まない。
俺は怒りたくなる感情を必死に抑え、火花どころか熱気すら帯びているレベルのチトセさんを宥めてどうにかこうにかもう一度手続きを行って漸くダンジョンへ入れたのは太陽が天辺を越えた頃だった。
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