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終焉と龍

終焉と龍③

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前回のあらすじ

 大技ブッパ大会開幕。




 マキナ、デスサイズと大技をブッパしたために始まった大技を大会。

 次の選手はディアボロとヴァルキリーだ。

 この2人、仲がいいのか悪いのか。

 よく喧嘩をしているのを見るが、こういう所では息が会うんだよな。

 結婚しろよもう。

 そんな息ぴったりの2人が同時に詠唱を始める。

 余談だが、深層グングニルと天啓ゲイボルグには自身の魔力を溜める機能がついている。

 無限に溜められるその武器から魔力を引き出して、特大の一撃を放つのだ。

「穿つは深層、放つは天啓。我らが持つその槍の通り道に、残るべき跡は何も無し。万物を貫くその槍の血錆となれ」

「穿つは天啓、放つは深層。我らが持つその槍の通り道に、残るべき跡は何も無し。万物を貫くその槍の血肉となれ」

 似たような詠唱をした2人は、全く同じ動きをしながら槍を構える。

 その槍の姿は対称的で、光り輝く槍とドス黒く染まった槍だ。

「「はるか道の果て。汝らに天(地獄)からの罰を下さん」」

「グン─────」

「ゲイ─────」

 大きく息をすい、槍を大きく振りかぶる。

「グニルゥゥゥゥゥゥ!!」

「ボルグゥゥゥゥゥゥ!!」

 神速に放たれた一撃は、その細い槍とは思えない程の衝撃波を生み出しながら天界を穿かんとする。

 マキナとデスサイズの攻撃を運良く避けた天使達は、この槍の余波に巻き込まれ、その翼を失い墜ちてゆく。

 流石は最強格の武器だ。

 今の今まで溜め込まれた魔力を解放した一投。

 天界の大地すら貫いた槍は、元の主人の元へと戻っていく。

「ふむ。中々いい一撃だったな。ワシも久々にぶっぱなせてるスッキリしたわい」

「ストレス発散にその槍を投げないで欲しいですね。槍に失礼だと思わないのですか?クソジジィ」

「あ"?小娘がなんな抜かしておるな。別にワシは今からお主に向かってこの槍を投げても良いのだぞ?」

「やれるものならやってみなさい。主に殺されてもいいならね」

「仲良いな」

「「よくない(わ)(です)!!」」
 
 うんうん、やっぱり息ぴったりな所とか仲良いと思うよ。

 本人たちは絶対に認めないけど。

 私はそんなふたりを微笑ましく思いながら、天使共を見る。

 何体か死んだが、まだ上位熾天使は残っているな。

 流石にこちらに気づいているようだが、まだ反撃をしてこない。

 ならば、好きなだけ攻撃させてもらうとしよう。
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