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終焉と龍

女神と龍

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前回のあらすじ

 女神に話を聞きに行く。





 私は、女神バルフルンテと出会ったあの部屋へと転移する。

「やぁ、来ると思っていたよ」

 女神は既にその場におり、私を待っていたのか大量の資料を捌いていた。

「久しぶりだな。女神バルフルンテ。景気はどうだ?」

「最悪だよ。死神ドッペルゲンガーウロボロスも動きやがって。私の仕事が増えてんだよ」

「ソイツはよかったな。胸糞悪いのはお互い様だ」

「君よかマシだよ。災難だったね。メイドの1人が殺されたんだって?」

「あぁ。お陰で今にもこの世界を消し飛ばしてしまいそうだ」

「勘弁してくれよ?私の仕事を増やさないでくれ。それに、君のメイドは殺されたが、だろ?」

「魔術が使えるようになればな。それでも悲しいものは悲しいが」

 あの虚ろな目をして死んでいたfourth fiveを、私は一生忘れないだろう。

 例え生き返ったとしても、その光景は頭にちらつく。

「で、話を聞きに来たのだろ?」

「そうだ。ウロボロス共を殺そうと思ってな。仕事が増えるがいいか?」

「ダメと言っても君はやるだろうに。それに、私の管理下に無い奴らは居てもらっても邪魔なだけだ。私は黙認しておいてやる」

「話のわかる女神様だね」

 その後、聞きたいことは全て聞いた。

 ウロボロス達は、元々前任者である神の使徒たちだ。

 その前任者がこの世界の管理を外れてからも、この世界の管理者は自分達だと思っており、ことある度にバルフルンテとぶつかっている。

 まぁ、バルフルンテ本人は向こうが何か言ってきてもガン無視をしているらしいが。

 ただの老害だよな。

 政治家にもこんな奴がいた気がするわ。

 権限はバルフルンテが持っているので、龍達は何も出来ない。

 ただ外野で喚くだけだ。

 居場所は天界。

 空の上にある隔離された領域に、天使共は住んでいるという。

 探すのは困難らしいが、大体の場所が割れた時点で私からは逃げられない。

 話を聞き終えた私は、場所の特定をしようとその場を去ろうとする。

「もう行くのかい?紅茶ぐらいは用意しようと思ったのだけれどね」

「今は要らねぇよ。その紅茶は全てが終わった時に頂くさ」

「ははは!!そうだね。この世界の膿が取り除かれた時に、紅茶を振る舞うとしよう。くれぐれも気をつけてくれよ。主に、地上に被害が行かないようにしてくれ」

「善処する」

 少し不安げに私を見る女神バルフルンテを無視しながら、私は自分の家に転移するのだった。
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