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獣王国サベレズと武道大会

ノアとアヴェ(本戦)①

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前回のあらすじ

 マーリンの勝ち!!やっぱ亀の甲より年の功なんだよなぁ.......あっ、ちょっと待ってその握りしめた拳を下ろそ?ね?



 
 マーリン達が帰ってきた。

 流石にアヴェとリリーと同じように、マーリンがfifth oneを背負って帰ってくることはなかった。

 ちょっと期待したのに。

「おかえり」

「ただいまだよノアさん。いやぁ!!勝ててよかった良かった。完全にfifth one君のメタ魔術を考えた甲斐があったよ!!」

 満面の笑みをこぼすマーリン。

 その笑顔は、見た目相応の少女の笑顔だった。

 知ってるか?この少女、こう見えても1万歳超えてるんだぜ?

ギフトだっけ?中々面白い魔術だな」

「なんか失礼な事を考えてた気がするけど、まぁいいや。そうそう。発動条件がちょっと難しいけど、fifth one君の魔術なら簡単にクリアできるからね。油断しててくれて助かったよ」

 そう言ってfifth oneの方を見る。

 fifth oneは恥ずかしそうに顔を下げていた。

「お恥ずかいし話です。正直、マーリン様になら勝てると思っておりました」

「油断大敵だな。ひとつ学べて良かったじゃないか」

「はい」

 さて、私もそろそろ行くとしよう。3度目のアヴェとの勝負だ。

 私も、アヴェも、色々とお互いを対策し合っているだろうな。

 私はワクワクしながら、闘技場へと向かった。

『準決勝第2試合!!アルカン代表『狂犬』アヴェ選手対同じくアルカン代表『性別詐欺』ノア選手!!今日最後の試合を飾るのはこの2人だ!!』

 まだ、まだ、私の二つ名は変わらないのか!!何がいけないんだ?!言え!!誰か教えてくれ!!私はどうやったらこの二つ名を変えれるんだ?!

 この大会が終わったら、私のことをそうやって呼び始めたやつを見つけてぶちのめそうと心に決めながら、アヴェを見る。

 アヴェはやる気満々と言った感じで、闘気が溢れだしている。

「3度目の正直です。ご主人様。申し訳ありませんが勝たせてもらいます」

「二度あることは三度あるって知ってる?今回勝つのも私だよ」

 ピリピリとお互いの闘気がぶつかり合う。

 戦闘狂の2人が放つ闘気は、ピシリとガラスにヒビを入れ、舞台全体が揺れる錯覚を生み出す。

 かつてないほどの緊張が闘技場を支配する。

 観客も誰も一言も発することなく、固唾を呑んで見守る。

『それでは試合、開始ぃぃぃぃぃぃぃ!!』

 張り詰めた空気は、風船が割れたように弾け飛んだ。



もうすぐ、もうすぐ武道大会偏終わる.......長ぇよ
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