231 / 285
獣王国サベレズと武道大会
アヴェとフェイロン
しおりを挟む
前回のあらすじ
ごめんリリー、見てなかった。
リリーの試合が終わり、次はアヴェの番だ。
ちなみにリリーには、めっちゃ謝っておいた。
少し怒っていたが、まぁ許してくれただろう。というか、許してくれないと、私泣いちゃう。
もちろん悪いのは、私なんだけどさ。
「それでは、行ってきます」
「頑張ってなー」
アヴェを見送り、闘技場を見つめる。
対戦相手は、魔国の冒険者らしい。
『さぁ!!どんどん参りましょう!!第16試合!!魔国代表『悪魔の皇帝』フェイロン選手対アルカン代表『狂犬』アヴェ選手!!この2人がどのような試合を見せてくれるのか、私楽しみであります!!』
実況の紹介に湧き上がる歓声を聞き、アヴェは鬱陶しそうに耳を伏せる。
煩いよな。分かる分かる。
対戦相手であるフェイロンは額から角が2本出ており、以下にも魔族という感じだ。
なんと言うか、服がピッチピチすぎませんかねぇ。
フェイロンは、ムキムキのマッチョメンなおっさんで、歓声に向かってボディービルダーのようなポーズを取っている。
キャラが濃い。
「よろしく頼むよ、可愛い子犬さん。この私を楽しませておくれ」
「喚くなよ、蛆虫。その犬に頭を垂れるのは、お前だと言うことを解らせて差し上げましょう」
毎度恒例の煽りあいをする。
なんかアヴェちゃん口悪くない?いや、よくよく思い出したら、前の試合の時も口悪かったかな。
『それでは、試合開始ィィィィィ!!』
実況が試合開始の合図をする。
「それでは行かせてもら────ごぶぅ!!」
試合が始まった瞬間に、アヴェがフェイロンの顎を打ち上げる。
かなり手加減したようで、地面から足が30cm程打ち上がっていた。
「おぶ、べし、あぐ、ぶべ、のば、はべ、たわらば、あべし、のばらぁ!!」
その後、アヴェはまるで格ゲーのコンボをするかのように、連続で殴り、蹴り飛ばす。
あまりに鮮やかなコンボに、思わず見とれてしまう程だ。
コンボ数にして10コンボ、フェイロンは完全にダウンした。
『しょ、勝負ありぃ!!勝者、アルカン代表『狂犬』アヴェ選手!!瞬殺です!!』
「「「「「「「「ワァァァァァァ!!」」」」」」」」
湧き上がる歓声に顔を顰めながら、アヴェは舞台を降りる。
華麗なコンボを決めて勝つのは新鮮だったようで、観客たちはしばらく騒いでいた。
「なぁ、イン。もしかして格ゲーの話をアヴェに最近した?」
(ふはははは!!バレましたな!!最近アヴェ殿のブームは、格ゲーの技を再現することですぞ!!)
まぁ、本人が楽しそうならいいや.......
ごめんリリー、見てなかった。
リリーの試合が終わり、次はアヴェの番だ。
ちなみにリリーには、めっちゃ謝っておいた。
少し怒っていたが、まぁ許してくれただろう。というか、許してくれないと、私泣いちゃう。
もちろん悪いのは、私なんだけどさ。
「それでは、行ってきます」
「頑張ってなー」
アヴェを見送り、闘技場を見つめる。
対戦相手は、魔国の冒険者らしい。
『さぁ!!どんどん参りましょう!!第16試合!!魔国代表『悪魔の皇帝』フェイロン選手対アルカン代表『狂犬』アヴェ選手!!この2人がどのような試合を見せてくれるのか、私楽しみであります!!』
実況の紹介に湧き上がる歓声を聞き、アヴェは鬱陶しそうに耳を伏せる。
煩いよな。分かる分かる。
対戦相手であるフェイロンは額から角が2本出ており、以下にも魔族という感じだ。
なんと言うか、服がピッチピチすぎませんかねぇ。
フェイロンは、ムキムキのマッチョメンなおっさんで、歓声に向かってボディービルダーのようなポーズを取っている。
キャラが濃い。
「よろしく頼むよ、可愛い子犬さん。この私を楽しませておくれ」
「喚くなよ、蛆虫。その犬に頭を垂れるのは、お前だと言うことを解らせて差し上げましょう」
毎度恒例の煽りあいをする。
なんかアヴェちゃん口悪くない?いや、よくよく思い出したら、前の試合の時も口悪かったかな。
『それでは、試合開始ィィィィィ!!』
実況が試合開始の合図をする。
「それでは行かせてもら────ごぶぅ!!」
試合が始まった瞬間に、アヴェがフェイロンの顎を打ち上げる。
かなり手加減したようで、地面から足が30cm程打ち上がっていた。
「おぶ、べし、あぐ、ぶべ、のば、はべ、たわらば、あべし、のばらぁ!!」
その後、アヴェはまるで格ゲーのコンボをするかのように、連続で殴り、蹴り飛ばす。
あまりに鮮やかなコンボに、思わず見とれてしまう程だ。
コンボ数にして10コンボ、フェイロンは完全にダウンした。
『しょ、勝負ありぃ!!勝者、アルカン代表『狂犬』アヴェ選手!!瞬殺です!!』
「「「「「「「「ワァァァァァァ!!」」」」」」」」
湧き上がる歓声に顔を顰めながら、アヴェは舞台を降りる。
華麗なコンボを決めて勝つのは新鮮だったようで、観客たちはしばらく騒いでいた。
「なぁ、イン。もしかして格ゲーの話をアヴェに最近した?」
(ふはははは!!バレましたな!!最近アヴェ殿のブームは、格ゲーの技を再現することですぞ!!)
まぁ、本人が楽しそうならいいや.......
24
お気に入りに追加
4,575
あなたにおすすめの小説
はずれスキル『本日一粒万倍日』で金も魔法も作物もなんでも一万倍 ~はぐれサラリーマンのスキル頼みな異世界満喫日記~
緋色優希
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて異世界へやってきたサラリーマン麦野一穂(むぎのかずほ)。得たスキルは屑(ランクレス)スキルの『本日一粒万倍日』。あまりの内容に爆笑され、同じように召喚に巻き込まれてきた連中にも馬鹿にされ、一人だけ何一つ持たされず荒城にそのまま置き去りにされた。ある物と言えば、水の樽といくらかの焼き締めパン。どうする事もできずに途方に暮れたが、スキルを唱えたら水樽が一万個に増えてしまった。また城で見つけた、たった一枚の銀貨も、なんと銀貨一万枚になった。どうやら、あれこれと一万倍にしてくれる不思議なスキルらしい。こんな世界で王様の助けもなく、たった一人どうやって生きたらいいのか。だが開き直った彼は『住めば都』とばかりに、スキル頼みでこの異世界での生活を思いっきり楽しむ事に決めたのだった。
石しか生成出来ないと追放されましたが、それでOKです!
udonlevel2
ファンタジー
夏祭り中に異世界召喚に巻き込まれた、ただの一般人の桜木ユリ。
皆がそれぞれ素晴らしいスキルを持っている中、桜木の持つスキルは【石を出す程度の力】しかなく、余りにも貧相なそれは皆に笑われて城から金だけ受け取り追い出される。
この国ではもう直ぐ戦争が始まるらしい……。
召喚された3人は戦うスキルを持っていて、桜木だけが【石を出す程度の能力】……。
確かに貧相だけれど――と思っていたが、意外と強いスキルだったようで!?
「こうなったらこの国を抜け出して平和な国で就職よ!」
気合いを入れ直した桜木は、商業ギルド相手に提案し、国を出て違う場所で新生活を送る事になるのだが、辿り着いた国にて、とある家族と出会う事となる――。
★暫く書き溜めが結構あるので、一日三回更新していきます! 応援よろしくお願いします!
★カクヨム・小説家になろう・アルファポリスで連載中です。
中国でコピーされていたので自衛です。
「天安門事件」
【☆完結☆】転生箱庭師は引き籠り人生を送りたい
udonlevel2
ファンタジー
昔やっていたゲームに、大型アップデートで追加されたソレは、小さな箱庭の様だった。
ビーチがあって、畑があって、釣り堀があって、伐採も出来れば採掘も出来る。
ビーチには人が軽く住めるくらいの広さがあって、畑は枯れず、釣りも伐採も発掘もレベルが上がれば上がる程、レアリティの高いものが取れる仕組みだった。
時折、海から流れつくアイテムは、ハズレだったり当たりだったり、クジを引いてる気分で楽しかった。
だから――。
「リディア・マルシャン様のスキルは――箱庭師です」
異世界転生したわたくし、リディアは――そんな箱庭を目指しますわ!
============
小説家になろうにも上げています。
一気に更新させて頂きました。
中国でコピーされていたので自衛です。
「天安門事件」
レベルが上がらずパーティから捨てられましたが、実は成長曲線が「勇者」でした
桐山じゃろ
ファンタジー
同い年の幼馴染で作ったパーティの中で、ラウトだけがレベル10から上がらなくなってしまった。パーティリーダーのセルパンはラウトに頼り切っている現状に気づかないまま、レベルが低いという理由だけでラウトをパーティから追放する。しかしその後、仲間のひとりはラウトについてきてくれたし、弱い魔物を倒しただけでレベルが上がり始めた。やがてラウトは精霊に寵愛されし最強の勇者となる。一方でラウトを捨てた元仲間たちは自業自得によるざまぁに遭ったりします。※小説家になろう、カクヨムにも同じものを公開しています。
パーティ追放が進化の条件?! チートジョブ『道化師』からの成り上がり。
荒井竜馬
ファンタジー
『第16回ファンタジー小説大賞』奨励賞受賞作品
あらすじ
勢いが凄いと話題のS級パーティ『黒龍の牙』。そのパーティに所属していた『道化師見習い』のアイクは突然パーティを追放されてしまう。
しかし、『道化師見習い』の進化条件がパーティから独立をすることだったアイクは、『道化師見習い』から『道化師』に進化する。
道化師としてのジョブを手に入れたアイクは、高いステータスと新たなスキルも手に入れた。
そして、見習いから独立したアイクの元には助手という女の子が現れたり、使い魔と契約をしたりして多くのクエストをこなしていくことに。
追放されて良かった。思わずそう思ってしまうような世界がアイクを待っていた。
成り上がりとざまぁ、後は異世界で少しゆっくりと。そんなファンタジー小説。
ヒロインは6話から登場します。
異世界転移「スキル無!」~授かったユニークスキルは「なし」ではなく触れたモノを「無」に帰す最強スキルだったようです~
夢・風魔
ファンタジー
林間学校の最中に召喚(誘拐?)された鈴村翔は「スキルが無い役立たずはいらない」と金髪縦ロール女に言われ、その場に取り残された。
しかしそのスキル鑑定は間違っていた。スキルが無いのではなく、転移特典で授かったのは『無』というスキルだったのだ。
とにかく生き残るために行動を起こした翔は、モンスターに襲われていた双子のエルフ姉妹を助ける。
エルフの里へと案内された翔は、林間学校で用意したキャンプ用品一式を使って彼らの食生活を改革することに。
スキル『無』で時々無双。双子の美少女エルフや木に宿る幼女精霊に囲まれ、翔の異世界生活冒険譚は始まった。
*小説家になろう・カクヨムでも投稿しております(完結済み
追放もの悪役勇者に転生したんだけど、パーティの荷物持ちが雑魚すぎるから追放したい。ざまぁフラグは勘違いした主人公補正で無自覚回避します
月ノ@最強付与術師の成長革命/発売中
ファンタジー
ざまぁフラグなんて知りません!勘違いした勇者の無双冒険譚
ごく一般的なサラリーマンである主人公は、ある日、異世界に転生してしまう。
しかし、転生したのは「パーティー追放もの」の小説の世界。
なんと、追放して【ざまぁされる予定】の、【悪役勇者】に転生してしまったのだった!
このままだと、ざまぁされてしまうが――とはならず。
なんと主人公は、最近のWeb小説をあまり読んでおらず……。
自分のことを、「勇者なんだから、当然主人公だろ?」と、勝手に主人公だと勘違いしてしまったのだった!
本来の主人公である【荷物持ち】を追放してしまう勇者。
しかし、自分のことを主人公だと信じて疑わない彼は、無自覚に、主人公ムーブで【ざまぁフラグを回避】していくのであった。
本来の主人公が出会うはずだったヒロインと、先に出会ってしまい……。
本来は主人公が覚醒するはずだった【真の勇者の力】にも目覚めてしまい……。
思い込みの力で、主人公補正を自分のものにしていく勇者!
ざまぁフラグなんて知りません!
これは、自分のことを主人公だと信じて疑わない、勘違いした勇者の無双冒険譚。
・本来の主人公は荷物持ち
・主人公は追放する側の勇者に転生
・ざまぁフラグを無自覚回避して無双するお話です
・パーティー追放ものの逆側の話
※カクヨム、ハーメルンにて掲載
夢幻の錬金術師 ~【異空間収納】【錬金術】【鑑定】【スキル剥奪&付与】を兼ね備えたチートスキル【錬金工房】で最強の錬金術師として成り上がる~
青山 有
ファンタジー
女神の助手として異世界に召喚された厨二病少年・神薙拓光。
彼が手にしたユニークスキルは【錬金工房】。
ただでさえ、魔法があり魔物がはびこる危険な世界。そこを生産職の助手と巡るのかと、女神も頭を抱えたのだが……。
彼の持つ【錬金工房】は、レアスキルである【異空間収納】【錬金術】【鑑定】の上位互換機能を合わせ持ってるだけでなく、スキルの【剥奪】【付与】まで行えるという、女神の想像を遥かに超えたチートスキルだった。
これは一人の少年が異世界で伝説の錬金術師として成り上がっていく物語。
※カクヨムにも投稿しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる