【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する

エルフ国リナルドと暴風龍テンペスト

fourth fiveとクソまず飯②

前回のあらすじ

 いつも元気なfourth five。みんなこんな感じて接してくれれば楽なんだけどなぁ.....



 fourth fiveに連れられて再び家に転移する。

 今回転移したのは私だけだ。

 アヴェが付いてこようとしたが、行き場所が家だと分かると大人しく引き下がった。

 アヴェよりも強い奴らが家を守ってるからな。

 ちなみに使用人の強さランキングみたいなのをつけるとアヴェは5、6位ぐらいだ。

 戦闘特化のfifth部隊とセバスチャンが強すぎる為この順位だ。

 セバスチャンは本気を出すと契約魔物達と互角に戦えるレベルになる。

 fifth部隊でも契約魔物達には全くと言っていいほど及ばないので、使用人の中でもセバスチャンだけは格別に強いという訳だ。

 ちょっとセバスチャンを強くしすぎた感はあるが.....

「それじゃぁ、ちょっと待っててくださいね!!今持ってきますから!!」

 家に転移して直ぐにfourth fiveは厨房へと消えていった。

 別に遅くてもいいぞー!!出来れば食べたくないからな!!

 ......とまぁ、心の中での叫びも虚しく、料理(？)が目の前に運ばれてくる。

 今回は味噌汁とか言っていたな。

 この世界に大豆の様な豆の食べ物はあるが、発酵させる技術がない。

 魔法や魔術を使えば作れない事も無いかもしれないが......期待するのは辞めておこう。

「さぁ!!ノア様!!遠慮はいりません!!おなかいっぱい食べてくださいね！」

 私の前に運ばれてきた料理は明らかに味噌汁ではなかった。

 どす黒い液体で、異臭がしたりはしないものの何かヤバい匂いがする。

 これもう味噌汁じゃないよ。

 器に盛られた何かだよ。

 恐る恐る箸を味噌汁の中に入れる。

 ジュッ!! 

 ..........え？え？え？今なんか溶けた音しなかった？今なんかジュッって言わなかった？

 箸を見ると明らかに液体に入れた部分は溶けていた。

 は？え？なんで？これ味噌汁だよね？なんで箸が溶けるの？ねぇ？ 

 チラッとfourth fiveを見ると、にこにこしながら私が食べるのをまっている。

 これは......覚悟を決めるしかないか....

 私は目を瞑ると思いっ切り器を持ち上げ、味噌汁を飲み干す。

 おぇぇぇぇぇぇえええええ!!

 ヤバい、今まで食べたfourth fiveの料理の中でダントツに不味い。

 異常状態完全耐性を持っているはずなのに喉が焼けるように痛い。

 これ私以外が飲んだら死ぬんじゃね？

 あっヤバい戻ってきそう.....

 この後30分以上私は耐えるか耐えれないかの瀬戸際にいた。

 アイツ料理で私殺せるんじゃね？