【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する

雪雪ノ雪

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正教会国カンカルトと女神バルフルンテ

女神と世界の真実③

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前回のあらすじ

 女神がシルクさんと同じタイプだった。ダレカタスケテ



 10分ほど弄ばれた後、満足そうに女神さんが私を手放す。

「いやー久々に癒されたわ~。これでまた仕事頑張れそうだわ」

 そりゃようござんしたね!!私は撫で回されて、舐められそうにまでなったんだけどね!!

 スライムの姿だとまた遊ばれそうなので、人間の姿に戻る。

「私は玩具じゃないんだぞ?勘弁してくれ」

「えー可愛いのに....」

 ....次やられそうになったら1発殴ろう。

「それに、私を殺すとか無理だぞ?第十位熾天使程の力しかない神風情が」

 先程遊ばれた仕返しに少しだけ殺気を出す。

 本気で殺気を出すと多分インが飛んでくるからな。

「あっはっはっはっはっ!!君は『終焉ヲ臨ム者』だね!!それじゃぁ、私が君を殺そうとしても返り討ちだねぇ」

 この女神本当に能天気だな。

 私がその気になれば一瞬で殺されるって言うのに。

「色々聞きたいことがあるんだ。答えてもらうぞ?」

「答えなかったら?」

 私はスライムになり、殺気を女神に集中させてこう応えた。

「お前を殺す」

 流石の女神もこの殺気にはビビったようで、両手を上げて

「わかった、話す。だから止めてくれ。その殺気だけで死んでしまいそうだ」

 と、震えた声で言った。

 スライムから人間に戻る。

「まぁ、色々と聞きたいことがあるんだが、女神さんもそこまで暇じゃ無いんだろ?」

 コクコクと頷く女神。

「だからこれだけは答えてくれ」

 一旦間を開ける。

 ちょっとワクワクするな、こういうのは。

 なんかこう...真実を解き明かす感じがする。

「何故、この世界は私がやっていたゲーム『Ragnarok Online』と同じシステムなんだ?」

 さぁ、答えてもらおうか。

「この世界は元々はこのシステムではなかった」

 女神が語りだした。

 正直に言おう。

 女神説明クッソ下手。

 という訳で要約すると

 元々この世界は違う神が管理していたのだが、ある時引退。

 この女神が受け継ぐ事になった。

 引退した神に「人間が神に挑めるようにして。人の可能性を潰してはいけない」と言われたらしい。

 なんでも神に挑むのは人間の権利だとか。

 そー言えばマーリンが生きてた時代に神に挑んだ馬鹿がいたとか言ってたな。

 そこで考えた女神は、地球空想知識を借りる事に。

 いいのが無いかと探している時に見つけたのが『Ragnarok Online』だった。

 神に挑むことができるがとてつもなく難易度が高く、才能と努力、両方を必要とするこのゲームは女神の理想だった。

 正直挑まれるのは嫌だったらしい。

 システムを丸パクリして今の世界を創ったらしい。

 昔の魔術のシステムを一切消去して。

 そして異世界転生をさせる場合、このゲームをやっていない人を選んで転生させていた。

 どっかの豚王国が私を召喚するまでは。

 この世界は言うなればゲームの世界に近い。

 ゲームをやっていた私のデータがこの世界に引き継がれたらしい。

 ......私に都合よすぎね?
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