【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する

絶対不可侵中立国アルカンと第二次勇者戦争

国王訪問と依頼③

前回のあらすじ

 国王様は常識人!!これって結構大切だよね。



「で？何しに来たの？」

 大体の検討はついているが、もし知ったかして違ってたら恥ずかしいので国王に聞く。

「検討はついているんじゃなかったのか？」

「大体はね。だけど違ったら恥ずかしいじゃないか」

 ちなみに私は王国がもう一度戦争を仕掛けて来るから助太刀してくれと予想。

「国王にもなるとその場の雰囲気で誤魔化したりするんだよなぁ....」

 何があった。

 ものすごく遠い目をしているぞ国王さん。

「おっと話がそれたな。それで今回君の家に来た理由だったな。１ヶ月程前に蹴散らしてくれた王国軍がいただろ？あのクソ豚がまた戦争を仕掛けてくるみたいなんだと。しかも今度は王国軍約30万と勇者総出だそうだ。前回の戦争ですら君のおかげで助かっているこの国としては、君にもう一度戦争に参加してほしい。それを願いにき来た｣

 予想通りだったな。

 インが集めてきてくれた情報から見ても多分そう来るだろうなとは予想してたし。

 ちょうどいいな、最近セバスチャンの仕事が増えてるからもう少し人員を増やしたいんだよ。

 勇者が総出でしょ？大体1000人ぐらいだから20体ぐらいはホムンクルスを作れるかな？

「いいけどタダは嫌だぞ」

 前回だって報奨金とかもらってないからね。

「分かっている。前回の戦争の分の報奨金も出てないしな。取り敢えず前回の戦争の分だ。君は余り表に出たくないんだろ？盛大に祝ってやろうかと思ったがやめたんだよ」

 ドンと金貨.....これ白金貨と王金貨じゃねーか、しかもそこそこデカい麻袋2つ分も。

 すげぇ太っ腹だな。

「取り敢えずこの金は前回の分なんだな？今回は何を提示するんだ？あとそんな事したらお前を殺してたぞ」

 私はのんびりしたいのだよ!!この国の救世主様!!とか祭り上げられたくない。

「何がいい？正直俺達は君の事をよく知らない。信頼は出来ると思っているがな。ギルドマスターもこの家に住んでるんだろ？」

 しっかりと調べられてますね。

 まぁ家の辺りを見張ってるだけで誰が住んでいるかぐらい簡単に分かるだろうけど。

 しかし何がほしいと言われてもなぁ.....

 金は今ここに腐る程あるし、今欲しいのはメイドや執事だが、勇者の死体をちょっと拝借すれば問題ない。

 うーむ.....ここはこれでいいかな

「じゃぁ、借りな。私が困った時や国王の名前が必要な時にこの借りを返せ」

「流石に犯罪には手を貸したりはしないぞ？」

「んなことしないよ。私をなんだと思ってるんだか」

 しばらくしてこの借りがとんでもなくデカくなって返ってくるのを私も国王も知る由もなかった。